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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月9日読了 8 分8 分8 分

民事執行法 第209条(第三者からの情報取得手続に係る事件の記録の閲覧等の制限)

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  1. 第二百五条又は第二百七条の規定による第三者からの情報取得手続に係る事件の記録中前条第一項の情報の提供に関する部分についての第十七条の規定による請求は、次に掲げる者に限り、することができる。
  2. 一申立人
  3. 二債務者に対する金銭債権について執行力のある債務名義の正本を有する債権者
  4. 三債務者の財産について一般の先取特権を有することを証する文書を提出した債権者
  5. 四債務者
  6. 五当該情報の提供をした者
  7. 2.第二百六条の規定による第三者からの情報取得手続に係る事件の記録中前条第一項の情報の提供に関する部分についての第十七条の規定による請求は、次に掲げる者に限り、することができる。
  8. 一申立人
  9. 二債務者に対する第百五十一条の二第一項各号に掲げる義務に係る請求権又は人の生命若しくは身体の侵害による損害賠償請求権について執行力のある債務名義の正本を有する債権者
  10. 三債務者の財産について一般の先取特権(民法第三百六条第三号に係るものに限る。)を有することを証する文書を提出した債権者
  11. 四債務者
  12. 五当該情報の提供をした者

この条文の基本情報

第三者からの情報取得手続に係る事件の記録の閲覧等の制限とは何ですか?

定義第三者からの情報取得手続に係る事件の記録の閲覧等の制限とは、民事執行法第209条に定められた規定で、「第二百五条又は第二百七条の規定による第三者からの情報取得手続に係る事件の記録中前条第一項の情報の提供に関する部分についての第十七条の規定による請求は、次に掲げる…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事執行法第209条(第三者からの情報取得手続に係る事件の記録の閲覧等の制限)は、日本の民事執行法に含まれる条文です。
  2. 民事執行法第209条の条文原文は「第二百五条又は第二百七条の規定による第三者からの情報取得手続に係る事件の記録中前条第一項の情報の提供に関する部分についての第十七条の規定による請求は、次に掲げる…」で始まります。
  3. 民事執行法第209条は第四章に置かれています。
  4. 民事執行法の公布日は昭和54年3月30日です。
  5. 民事執行法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月9日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事執行法第209条の前の条は民事執行法第208条です。
  7. 民事執行法第209条の次の条は民事執行法第210条です。
  8. 民事執行法第209条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第209条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004
  • 本サイト収録民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第209条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月9日)https://lawplayer.com/jp/article/354AC0000000004/209

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事執行法209条は、第三者からの情報取得手続の記録のうち情報提供部分を閲覧できる者を、申立人・債務名義を持つ債権者・債務者ら五類型に限定する規定である。

Q · 裁判所が調べた相手の口座や勤務先の記録は、誰でも見られるんですか?

閲覧できるのは申立人・債権者・債務者など五類型だけです

民事執行法209条により、第三者からの情報取得手続の記録のうち情報提供部分を閲覧できるのは、①申立人、②執行力のある債務名義の正本を有する債権者、③一般の先取特権を証する文書を提出した債権者、④債務者、⑤情報を提供した者の五類型に限られます。さらに給与債権情報(206条)の部分は、扶養義務等に係る請求権または人の生命・身体の侵害による損害賠償請求権の債権者に絞られ、通常の貸金債権者は閲覧できません。

解説

養育費が半年止まり、相手がどこで働いているかも分からない。そんな状況でも、確定判決や調停調書といった債務名義があれば、裁判所を通じて相手の預貯金(207条)、不動産(205条)、勤務先(206条)を調べさせることができる。多くの人が見落とすのは、その調査結果が裁判所の事件記録として残るという事実だ。民事執行法17条は、事件記録の閲覧を「利害関係を有する者」に広く認めている。その原則がそのまま働けば、他人の口座残高や勤務先が、利害関係を主張できる第三者へ流れかねない。209条はそこに壁を立てた条文である。情報提供部分を閲覧できるのは、申立人、執行力のある債務名義を持つ債権者、一般の先取特権を証する文書を出した債権者、債務者本人、情報を提供した銀行等の五類型に限られる。しかも勤務先情報(206条)はさらに厳格で、養育費などの扶養義務に係る請求権と、人の生命・身体の侵害による損害賠償請求権を持つ債権者しか覗けない。債務者にとっては生活を守る壁、債権者にとっては自分がどの入口に立てるかの判定表になる。

法的な位置づけ

民事執行法209条は、第三者からの情報取得手続に係る事件記録のうち、208条1項の情報提供に関する部分について、17条の閲覧・謄写等の請求権者を限定する規定である。205条・207条による情報は五類型に、206条による給与債権情報はさらに限定された債権者に閲覧が認められる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.自分が閲覧権者のどれに当たるかを確定する 209条1項・2項の五類型のうち、自分がどれに該当するかを先に確定する。申立人か、執行力のある債務名義の正本を持つ債権者か、一般の先取特権を証する文書を出せる債権者か、債務者本人か、情報を提供した機関か。給与債権情報(206条)を見たい場合は、扶養義務等に係る請求権または生命・身体侵害の損害賠償請求権であることも確認する
  2. 2.対象事件の事件番号を特定する 債務者側は208条2項の通知書に記載された事件番号を使う。債権者側は、関連する強制執行事件の記録や送達関係書類から情報取得手続の事件番号を辿る。事件が特定できないと閲覧請求そのものが立ち上がらないため、ここが実務上の最大の関門になる
  3. 3.執行裁判所へ17条に基づく閲覧・謄写請求をする 情報取得手続を担当した執行裁判所の記録係へ、閲覧・謄写請求書を提出する。閲覧権者に該当する資料(債務名義の正本、通知書等)を添付し、対象を「208条1項の情報提供に関する部分」と明示する。手数料と謄写費用は事前に確認する
  4. 4.申立人と提供情報の範囲を読み取る 記録からは、誰が申し立てたのか、どの機関がどの範囲まで回答したのか(金融機関名、支店、残高、勤務先の名称等)が読み取れる。債権者側は既存の回答結果を踏まえて新規申立ての要否を判断でき、債務者側は差押えの射程を具体的に把握できる
  5. 5.次の一手(差押え・交渉・目的外利用の是正)へ接続する 債権者側は差押命令の申立てへ、債務者側は分割弁済の交渉、請求異議の訴え、債務整理の検討へ進む。取得情報が債権回収以外の目的に使われている疑いがあれば、210条の目的外利用制限を根拠に裁判所と弁護士に相談する

よくある質問 AI による整理

Q1第三者からの情報取得手続とは何ですか?

債務名義を持つ債権者の申立てにより、裁判所が銀行・登記所・市町村等に照会し、債務者の預貯金(207条)、不動産(205条)、勤務先(206条)の情報を提供させる手続です。

Q2民事執行法209条で事件記録を閲覧できるのは誰ですか?

申立人、執行力のある債務名義の正本を有する債権者、一般の先取特権を証する文書を提出した債権者、債務者、情報を提供した者の五類型です。それ以外の第三者は閲覧できません。

Q3養育費の未払いで元配偶者の勤務先は調べられますか?

調べられます。給与債権情報の取得(206条)は扶養義務等に係る請求権の債権者に認められ、その記録の閲覧も209条2項で同じ範囲の債権者に限定されています。

Q4債務者本人も情報取得手続の記録を見られますか?

見られます。209条1項4号・2項4号が債務者を閲覧権者に含めています。誰が申し立て、どの機関がどこまで回答したかを記録で確認できます。

Q5記録の閲覧はどこに申請しますか?

その情報取得手続を担当した執行裁判所です。事件番号を特定したうえで、17条に基づく閲覧・謄写の請求書を提出し、閲覧権者に該当することを疎明する資料を添えます。

Q6情報提供の通知はいつ届きますか?

208条2項により、第三者から情報が提供された後、裁判所が債務者に情報提供がされた旨を通知します。この通知が、債務者が記録閲覧を検討する起点になります。

Q7取得した財産情報を目的外に使うと違法ですか?

210条が取得情報の目的外利用を制限しています。債権回収以外、たとえば勤務先への嫌がらせや SNS 投稿への利用は制限に触れ、裁判所・弁護士への相談対象になります。

Q8一般の先取特権があれば債務名義がなくても閲覧できますか?

できます。209条1項3号は、債務者の財産について一般の先取特権を有することを証する文書を提出した債権者を閲覧権者としています。給与情報は民法306条3号に係るものに限られます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1借金を滞納したら、債権者に口座も勤務先も全部バレるってことですか?

口座(207条)や不動産(205条)は、債務名義を持つ債権者なら申立ての対象になります。しかし勤務先(206条)は違い、養育費など扶養義務に係る請求権と、人の生命・身体の侵害による損害賠償請求権の債権者に限られます。実務のポイント:勤務先情報は制度上いちばん厳重に守られており、通常の貸金債権では取れません。「滞納したら会社にバレる」という不安の大半は、この条文の射程外の話です

Q2他の債権者が先に調べた結果を、私も見せてもらうことはできますか?

できます。執行力のある債務名義の正本を持っていれば、209条1項2号の閲覧権者に該当します。ただし勤務先情報の記録は2項の限定要件を満たす必要があります。実務のポイント:実務上の壁は資格ではなく、その事件が存在すること自体をどう知るかです。関連する執行事件の記録から事件番号を辿るのが定石で、新たに申立てをするより早く安く済む場合があります

間違えやすい点 AI による整理

  • 「自分の口座情報が裁判所に勝手に渡された、銀行の守秘義務違反だ」と感じる人は多い。だが法から見れば、金融機関は207条に基づく回答義務を果たしただけで、違反にはならない。この落差を理解しないまま銀行の窓口に苦情を入れても、貴重な日数だけが消える。矛先を向けるべきは銀行ではなく、記録の閲覧と、情報の目的外利用の監視である
  • 第三者からの情報取得手続の存在を知っている人でも、取得後の記録が誰でも見られるわけではないところまでは、たいてい知らない。裏を返せば、記録を閲覧できる資格そのものが独立した価値を持つということだ。債務名義を早く確保する理由が、差押えのためだけではなくもう一つ増える
  • 「どうすれば自分の財産情報を隠せるか」という問いの立て方が、そもそも誤っている。209条は誰が記録を見られるかを絞る条文であって、正当な債権者による情報取得そのものを止めるものではない。立てるべき問いは「取得された情報が、債権回収以外の目的に使われていないか」であり、その受け皿が目的外利用の制限(210条)である
比較の観点この条文ほかの条文
対象となる記録209条1項:205条(不動産)・207条(預貯金等)の情報提供部分209条2項:206条(給与債権)の情報提供部分
17条:事件記録一般(情報提供部分を除く)
閲覧できる債権者の範囲執行力のある債務名義の正本を有する金銭債権の債権者扶養義務等に係る請求権または生命・身体侵害の損害賠償請求権の債権者に限定
利害関係を有することを疎明した者
先取特権による閲覧一般の先取特権を証する文書を提出した債権者民法306条3号(葬式の費用)に係る一般の先取特権に限定
規定なし(利害関係の疎明で判断)
制度目的開示された財産情報の二次流出防止勤務先情報の秘匿性がとりわけ高いことへの加重保護
手続の透明性と関係者による監視

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
強制執行法第19条・第30条之1(民事訴訟法第242条準用)

台湾は執行裁判所の職権調査を軸とし、卷宗閱覽は民訴の準用で当事者・利害関係人に限定する。日本のように情報の種類ごとに閲覧権者を書き分ける条文構成は採っていない

韓国
대한민국 민사집행법 제74조 이하(재산조회)

韓国は財産明示手続の後行手続として財産照会を置き、照会結果の管理と目的外利用の制限を法定する。制度目的は日本の209条・210条と近い

ドイツ
ZPO § 802l、§ 299

ドイツは執行官が年金保険・金融監督当局・自動車登録機関へ照会する構成をとり、記録閲覧は § 299の一般規律で処理する。閲覧権者を条文で類型列挙する日本と構成が異なる

アメリカ
FRCP 69(a)(2)、FRCP 26(c)

米国は判決債権者が広範なディスカバリーで債務者財産を調査でき、機微情報の保護は個別の保護命令や封印命令で事後的に行う。事前の類型限定を置く日本とはアプローチが逆方向

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし裁判所から「あなたの預貯金情報が金融機関から提供されました」という通知(208条2項)が届いたら、次に何をするか。多くの人は封筒を放置するが、あなたには記録を閲覧する資格がある(209条1項4号)。誰が申し立て、どの銀行がどこまで答えたのかを、その日のうちに確認できる立場にいる
  • 元配偶者の養育費が止まった。調停調書は手元にある。勤務先情報の取得(206条)は、扶養義務に係る請求権を持つあなただからこそ使える入口である
  • 交通事故の加害者に対する確定判決を持っているが、相手が転職を繰り返して勤務先が掴めない。人の生命・身体の侵害による損害賠償請求権であれば、206条の勤務先情報取得の対象になる。ただし財産開示手続の前置など要件があり、書類を揃えるだけで数週間。時効の完成猶予措置と並行して動かさないと、要件を満たした頃には請求権自体が危うくなる
  • 取引先が倒れかけている。他の債権者が先に情報取得手続をかけたらしい、という噂が入る。その記録をあなたが覗けるかどうかは、あなたが執行力のある債務名義の正本を持っているか、その一点で決まる(209条1項2号)

取るべき行動

被害を受けた側:債権者側の手順。1. 確定判決・調停調書・公正証書など執行力のある債務名義の正本と執行文を確保する、ここが全ての入口2. 預貯金等(207条)は財産開示の前置が不要、不動産(205条)は前置が必要と要件が違うので、狙う情報から逆算して申立て順を組む3. 勤務先情報(206条)は扶養義務に係る請求権または生命・身体侵害の損害賠償請求権に限られる、自分の債権がどちらかを先に確認4. 他の債権者が先行している気配があれば、新たな申立てより209条1項2号による記録閲覧の方が早い場合がある

訴えられた側:債務者側の手順。1. 情報提供の通知が届いたら、209条1項4号または2項4号に基づき事件記録の閲覧を請求し、申立人と提供された情報の範囲を特定する2. 取得された情報が債権回収以外の目的、たとえば勤務先への嫌がらせや SNS への投稿に使われていれば、目的外利用の制限(210条)違反として裁判所と弁護士に相談する3. 根本の解決は情報を隠すことではなく、分割弁済の交渉、請求異議の訴え、破産・個人再生を含む債務整理の選択である

時効(請求できる期限):209条の記録閲覧請求そのものに固有の時効はないが、事件記録には保存期間があり、廃棄されれば事実上閲覧できなくなる。申立て側の期限としては、不動産情報の取得(205条)が財産開示期日から3年以内という制約を受ける点が実務上のリミットになる。債権自体の消滅時効は別途進行するため、確定判決後10年(民法169条)の起算点も同時に管理すること(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:本条は民事執行法17条の記録閲覧原則に対する特則であり、手続の透明性を全面的に否定するのではなく、情報の種類ごとに公開の粒度を変える設計と理解される。給与債権情報の加重制限は、取得要件と閲覧要件を一致させる趣旨とされる。

改正沿革 AI による整理

  • 令和元年(2019年)改正、令和2年(2020年)4月1日施行 民事執行法改正により第三者からの情報取得手続(205条から211条)が新設され、本条もその一部として新設された。取得された財産情報が事件記録を通じて無関係な第三者に流出することを防ぐため、17条の閲覧請求権者を限定し、給与債権情報についてはさらに厳格な要件を課した。なお登記所からの不動産情報取得の運用開始は令和3年(2021年)5月1日

改正の年表

  1. 1.令和元年(2019年) 新設:民事執行法改正により第三者からの情報取得手続(205条から211条)が新設され、本条もその一部として新設された。令和2年(2020年)4月1日施行。なお登記所からの不動産情報取得(205条)の運用開始は令和3年(2021年)5月1日

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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