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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 8 分8 分8 分

消費税法 第9条の2(前年又は前事業年度等における課税売上高による納税義務の免除の特例)

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  1. 個人事業者のその年又は法人のその事業年度の基準期間における課税売上高が千万円以下である場合において、当該個人事業者又は法人(前条第四項の規定による届出書の提出により消費税を納める義務が免除されないものを除く。)のうち、当該個人事業者のその年又は法人のその事業年度に係る特定期間における課税売上高が千万円を超えるときは、当該個人事業者のその年又は法人のその事業年度における課税資産の譲渡等及び特定課税仕入れについては、同条第一項本文の規定は、適用しない。
  2. 2.前項に規定する特定期間における課税売上高とは、当該特定期間中に国内において行つた課税資産の譲渡等の対価の額の合計額から、第一号に掲げる金額から第二号に掲げる金額を控除した金額の合計額を控除した残額をいう。
  3. 一特定期間中に行つた第三十八条第一項に規定する売上げに係る対価の返還等の金額
  4. 二特定期間中に行つた第三十八条第一項に規定する売上げに係る対価の返還等の金額に係る消費税額に七十八分の百を乗じて算出した金額
  5. 3.国外事業者以外の事業者が第一項の規定を適用する場合においては、前項の規定にかかわらず、当該事業者が第一項の特定期間中に支払つた所得税法第二百三十一条第一項(給与等、退職手当等又は公的年金等の支払明細書)に規定する支払明細書に記載すべき同項の給与等の金額に相当するものとして財務省令で定めるものの合計額をもつて、第一項の特定期間における課税売上高とすることができる。
  6. 4.前三項に規定する特定期間とは、次の各号に掲げる事業者の区分に応じ当該各号に定める期間をいう。
  7. 一個人事業者その年の前年一月一日から六月三十日までの期間
  8. 二その事業年度の前事業年度(七月以下であるものその他の政令で定めるもの(次号において「短期事業年度」という。)を除く。)がある法人当該前事業年度開始の日以後六月の期間
  9. 三その事業年度の前事業年度が短期事業年度である法人その事業年度の前々事業年度(その事業年度の基準期間に含まれるものその他の政令で定めるものを除く。)開始の日以後六月の期間(当該前々事業年度が六月以下の場合には、当該前々事業年度開始の日からその終了の日までの期間)
  10. 5.前項第二号又は第三号に規定する六月の期間の末日がその月の末日でない場合における当該期間の特例その他前各項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

この条文の基本情報

前年又は前事業年度等における課税売上高による納税義務の免除の特例とは何ですか?

定義前年又は前事業年度等における課税売上高による納税義務の免除の特例とは、消費税法第9条の2に定められた規定で、「個人事業者のその年又は法人のその事業年度の基準期間における課税売上高が千万円以下である場合において、当該個人事業者又は法人(前条第四項の規定による届出書の提出に…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 消費税法第9条の2(前年又は前事業年度等における課税売上高による納税義務の免除の特例)は、日本の消費税法に含まれる条文です。
  2. 消費税法第9条の2の条文原文は「個人事業者のその年又は法人のその事業年度の基準期間における課税売上高が千万円以下である場合において、当該個人事業者又は法人(前条第四項の規定による届出書の提出に…」で始まります。
  3. 消費税法第9条の2は第一章 総則に置かれています。
  4. 消費税法の公布日は昭和63年12月30日です。
  5. 消費税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 消費税法第9条の2の前の条は消費税法第9条です。
  7. 消費税法第9条の2の次の条は消費税法第10条です。
  8. 消費税法第9条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式消費税法(昭和六十三年法律第百八号)第9条の2
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/363AC0000000108
  • 本サイト収録消費税法(昭和六十三年法律第百八号)第9条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/363AC0000000108/9_2

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点消費税法9条の2は、基準期間の課税売上高が1000万円以下でも、特定期間の課税売上高が1000万円を超えれば免税事業者とならないと定める規定である。

Q · 開業して2年目なのに、消費税を払えと言われました。なぜですか?

基準期間が1000万円以下でも、前年上半期が超えれば課税事業者

消費税法9条の2によるものです。免税の判定は2年前(基準期間)の課税売上高だけでなく、特定期間(個人事業者は前年1月1日から6月30日、法人は前事業年度開始の日以後6か月)の課税売上高でも行われます。特定期間の課税売上高が1000万円を超えると、基準期間が1000万円以下でも免税事業者ではなくなります。ただし同条3項により、国外事業者以外の事業者は課税売上高に代えて、その期間に支払った給与等の金額の合計額で判定することを選べます。売上が超えても給与が1000万円以下なら免税を維持できる余地があります。

解説

「開業から2年は消費税が免除される」。この通説だけを頼りに独立したあなたを、思わぬ落とし穴が待つ。免税かどうかは原則、2年前(基準期間)の課税売上高が1000万円以下かで決まる。だが9条の2は、そこに第二の関門を設けた。個人事業者なら前年の1月から6月、法人なら前事業年度の最初の6ヶ月、この「特定期間」の課税売上高が1000万円を超えると、たとえ2年前が小さくても免税は打ち切られ、あなたは消費税を納める側になる。ここで多くの人が知らない逃げ道がある。特定期間の判定は、課税売上高の代わりに「給与等の支払額」で行うことを選べる。売上が1000万円を超えても給与が1000万円以下なら、給与基準を選んで免税を守れる。急成長する副業も、設立したての会社も、この一条の設計次第で納税の運命が変わる。

法的な位置づけ

消費税法9条の2は、納税義務免除の特例を定める規定であり、基準期間の課税売上高が1000万円以下の事業者であっても、特定期間の課税売上高が1000万円を超えるときは同法9条1項本文を適用しないものとする。特定期間とは、個人事業者は前年1月1日から6月30日まで、法人は前事業年度開始の日以後6か月の期間を指す。

よくある質問 AI による整理

Q1特定期間とは何ですか?

消費税の免税判定に使う直近の期間です。個人事業者は前年1月1日から6月30日まで、法人は前事業年度開始の日以後6か月を指します(消費税法9条の2第4項)。

Q2特定期間の給与等支払額に賞与は含まれますか?

所得税法231条1項の支払明細書に記載すべき給与等が対象で、賞与も含まれます。範囲は財務省令で定められており、集計は支払ベースで行います。

Q3短期事業年度とは何ですか?

前事業年度が7か月以下である等、政令で定める事業年度をいいます。前事業年度が短期事業年度なら、その事業年度について特定期間の判定は前々事業年度を基準に行われます。

Q4消費税課税事業者届出書(特定期間用)はいつ提出しますか?

特定期間の課税売上高が1000万円を超え、納税義務が生じることが判明した時点で速やかに提出します。提出遅れ自体で免税に戻ることはありません。

Q5特定期間の課税売上高から売上返品は差し引けますか?

差し引けます。9条の2第2項により、特定期間中に行った売上げに係る対価の返還等の金額を控除した残額が特定期間における課税売上高となります。

Q6国外事業者も給与基準を使えますか?

使えません。令和6年度税制改正で第3項が改正され、給与等支払額による判定は国外事業者以外の事業者に限定されました。国外事業者は課税売上高で判定します。

Q7特定期間で課税事業者になったら簡易課税は選べますか?

基準期間の課税売上高が5000万円以下なら、消費税法37条の簡易課税制度を選択できます。適用を受ける課税期間の開始前に届出書の提出が必要です。

Q8一度課税事業者になったら免税事業者に戻れますか?

戻れます。翌年以降に基準期間と特定期間のいずれも1000万円以下であれば再び免税となります。ただしインボイス登録中は登録を取りやめない限り課税事業者のままです。

この条文についての質問 AI による整理

Q1開業して2年間は消費税を払わなくていいって聞いたんですが、本当ですか?

半分正解、半分危険です。原則は2年前(基準期間)の課税売上高が1000万円以下なら免税ですが、9条の2により前年上半期(特定期間)の課税売上高が1000万円を超えると2年目でも課税事業者になります。実務のポイント:設立1期目をあえて7ヶ月以下の短期事業年度にすると特定期間の判定自体が発生せず、免税を延ばせる。この決算月設計を知る経営者と知らない経営者で、初期の納税負担が丸ごと変わる

Q2上半期の売上が1000万円を超えそうです、もう消費税の課税は避けられませんか?

まだ手はあります。特定期間の判定は課税売上高ではなく給与等支払額(9条の2第3項)で行うことも選べます。売上が超えても給与総額が1000万円以下なら、給与基準を選択して免税を維持できます。実務のポイント:賞与や決算賞与の支払月を判定期間の外(下半期)にずらすだけで給与総額を1000万円以下に収められる場合がある。ただし国外事業者はこの給与基準を使えない点に注意

Q3インボイス登録したら、この特定期間の判定は関係なくなりますか?

そのとおりです。適格請求書発行事業者に登録すると免税事業者ではなくなるため、特定期間の判定を待たずに課税事業者になります(消費税法57条の2)。登録は任意ですが、取引先が仕入税額控除を求めると事実上登録せざるを得ないのが現実。実務のポイント:令和5年度改正の2割特例(売上税額の2割を納税額とする経過措置)は特定期間で課税事業者になった人も使える場合がある。適用期間は限られるので必ず最新の改正状況をご確認ください

間違えやすい点 AI による整理

  • 「2年前の売上が1000万円以下なら免税」は知っていても、それだけで安心してはいけない。前年上半期という第二の関門を見落としている人が大半だ。基準期間で合格しても、特定期間で1000万円を超えれば免税は消える。危険なのは、その関門の存在自体を知らないまま2年目に突入することだ
  • 「上半期の売上が1000万円を超えたら問答無用で課税」と思われているが、これは早とちり。特定期間の判定は課税売上高の代わりに給与等支払額で行うことも選べる。売上が超えても給与を1000万円以下に収めれば、給与基準を選択して免税を維持できる余地がある
  • 「どうすれば売上が1000万円を超えないようにするか」と問う人が多いが、問いそのものがずれている。売上と給与、どちらの基準で判定するかをあなたが選べる以上、本当の問いは「どちらの数字を1000万円以下に収める設計にするか」だ。問いを立て直した瞬間、打てる手が倍に増える
比較の観点この条文ほかの条文
判定に使う期間消費税法9条の2:特定期間(前年上半期/前事業年度開始後6か月)消費税法9条:基準期間(個人は前々年、法人は前々事業年度)
消費税法12条の2:新設法人の設立当初2期(資本金基準)
判定の指標課税売上高、または給与等支払額(国外事業者以外は選択可)課税売上高のみ
期首資本金の額(1000万円以上か)
しきい値1000万円超で免税打切り1000万円以下で免税
資本金1000万円以上で当初から課税
回避・軽減の余地給与基準の選択、1期目を短期事業年度にする設計売上の期ずれ調整(実態を伴う範囲で)
設立時の資本金を1000万円未満にする

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
加值型及非加值型營業稅法第13條

台湾は日本のような免税点方式ではなく、小規模営業人を査定課税とし低率で課税する方式を採る。直近半期の数値で免税資格を打ち切る特定期間型の仕組みは持たない。

韓国
부가가치세법 제61조(간이과세)

韓国は完全免税ではなく簡易課税者制度で小規模事業者を軽減する。基準額は改正が頻繁で、直近実績による中途判定という発想は日本の特定期間に比べ弱い。

ドイツ
UStG § 19(Kleinunternehmerregelung)

ドイツは前年実績と当年見込みの二段階で小規模事業者免税を判定する。当年見込みを組み込む点で、直近実績を見る日本の特定期間と機能的に近い。

アメリカ
South Dakota v. Wayfair, Inc., 585 U.S. 162 (2018)

米国に連邦付加価値税はなく、州売上税の申告義務は売上額や取引件数による economic nexus で決まる。しきい値で申告義務が発生する構造は似るが、根拠は憲法上の州際通商法理にある。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし副業のネット物販が軌道に乗り、1月から6月の売上が1000万円を超えたら? 翌年からあなたは消費税を納める側になる。基準期間だけを見て「まだ2年は免税」と安心していると、想定外の納税がのしかかる。上半期の伸びこそ、翌年のコストを決める分水嶺だ
  • 会社を作るとき決算月を何となく決めた。だが1期目を7ヶ月以下(短期事業年度)にしていれば特定期間の判定を回避でき、免税を1年近く延ばせた。この設立前の一手を知らずにサインしたあなたは、2期目からいきなり課税事業者になった。行為の当時に戻れないのが痛い
  • 上半期の売上が1000万円を超えそうだ。あと2ヶ月で6月30日が来る。予定していた賞与を7月にずらせば、給与基準で免税を守れるかもしれない
  • 友人が「開業3年目で急に消費税を払えと言われた、なぜ今なのか分からない」と相談してきた。基準期間ではなく特定期間で判定された典型例だと、あなたは3分で構造を説明できる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 前年上半期(個人は前年1月〜6月、法人は前事業年度開始から6ヶ月)の課税売上高を確認、1000万円超かを見る2. 超えていたら次に同期間の給与等支払額を確認、こちらが1000万円以下なら給与基準を選択して免税を維持できる3. 両方超なら課税事業者に確定、消費税課税事業者届出書(特定期間用)を速やかに提出(消費税法57条) 4. 課税が避けられないなら簡易課税(37条)やインボイスの2割特例の適用可否を試算し、納税額を最小化する

訴えられた側:1. 税務調査で特定期間の判定を指摘されたら、課税売上高と給与等の両方の数字を再計算し、自分に有利な基準を主張する2. 前事業年度が7ヶ月以下の短期事業年度なら特定期間が生じず免税、という反論の余地を確認3. 過年度に判定を誤って過大納付していたなら更正の請求、未納なら修正申告を検討4. 判定は決算月や設立時の書類に左右されるので、登記・届出書類を精査して主張の裏付けを固める

時効(請求できる期限):消費税の申告納付は課税期間終了後2ヶ月以内(個人事業者は翌年3月31日)。特定期間により課税事業者となった場合は消費税課税事業者届出書(特定期間用)を事由発生後速やかに提出。更正の請求は法定申告期限から5年(国税通則法23条)。(最新の改正状況をご確認ください)

学説

実務通説:9条の2第3項の「することができる」は納税者の任意選択と解され、特定期間の課税売上高と給与等支払額のいずれか有利な方を選べる。両方が1000万円を超える場合にのみ課税事業者となるのが実務上の一般的理解である。

改正沿革 AI による整理

  • 平成23年(2011年)度税制改正 本条を新設。従来は基準期間(2年前)の課税売上高のみで免税を判定していたが、前年上半期等の「特定期間」の課税売上高(または給与等支払額)による判定を追加。平成25年(2013年)1月1日以後開始する年・事業年度から適用。急成長事業者の益税を防ぐ趣旨
  • 令和6年(2024年)度税制改正 第3項を改正し、給与等支払額による判定の選択を「国外事業者以外の事業者」に限定。国外事業者は給与基準を使えず課税売上高で判定される。令和6年10月1日以後開始する課税期間から適用(最新の改正状況をご確認ください)

改正の年表

  1. 1.平成23年(2011年) 新設:平成23年度税制改正により本条を新設。基準期間のみで判定していた免税制度に、前年上半期等の特定期間による判定を追加し、急成長事業者の益税を抑制。平成25年(2013年)1月1日以後開始する年・事業年度から適用。
  2. 2.令和6年(2024年) 改正:第3項を改正し、給与等支払額による判定の選択主体を「国外事業者以外の事業者」に限定。国外事業者は課税売上高のみで判定されることとなった。令和6年10月1日以後開始する課税期間から適用。

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消費税法の全文を見る所属する編章節を開く:第一章 総則

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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