要点育児・介護休業法35条は、勤労者家庭支援施設に相談・指導を担う指導員を置くよう努めなければならないと定める努力義務規定であり、置かなくても違法ではなく罰則もない。
Q · 育児や介護の相談窓口に専門の指導員がいないのは、法律違反じゃないの?
努力義務なので、置かなくても罰則も違法もありません
育児・介護休業法35条は、勤労者家庭支援施設に相談・指導を担う指導員を「置くように努めなければならない」と定めています。これは法的義務ではなく努力義務であり、指導員を置かなくても直ちに違法とはならず、罰則もありません。条文の語尾が「しなければならない」なら強い法的義務、「努めなければならない」なら努力義務で、効力の強さがまるで違います。相談先がなければ、各都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)が無料で相談に応じています。
職場で育児や介護の相談をしたいとき、頼れる公的な窓口があることを知っているだろうか。勤労者家庭支援施設は、まさにそのために置かれた施設で、35条はそこに専門の相談指導員を配置するよう求めている。だが、ここで見落としてはならない一語がある。「置くように努めなければならない」。これは「置け」という命令ではなく、「置く努力をせよ」という努力義務である。罰則はなく、置かなくても違法ではない。あなたが育児・介護休業法を「労働者を守る強い法律」だと思っているなら、その前提を一度疑った方がいい。この法律には、ハードな義務(取得を拒めない権利)と、ソフトな努力義務(配慮してほしいレベル)が混在している。35条はその「ソフトな側」の典型で、語尾一つで効力の強さがまるで違うという、日本の労働立法の読み解き方そのものを教えてくれる。
育児・介護休業法35条は、勤労者家庭支援施設における相談及び指導の業務を担当する職員、すなわち勤労者家庭支援施設指導員の配置に関する努力義務を定める規定である。文言は「置くように努めなければならない」であり、配置を法的に強制するものではなく、達成できなくても直ちに違法とはならず罰則も伴わない点に特徴がある。
法的義務のように必ず達成を求めるのではなく、目標に向けて努力すべきとする義務です。達成できなくても直ちに違法とはならず、罰則もありません。育児・介護休業法35条の指導員配置がその典型です。
はい。育児・介護休業法35条2項により、業務について熱意と識見を有し、かつ厚生労働大臣が定める資格を有する者のうちから選任するものとされています。
ありません。35条は指導員を置く努力義務を定めた規定で、義務違反に対する罰則規定は置かれていません。行政指導の根拠にはなり得ます。
「しなければならない」「してはならない」は達成を強制する法的義務、「努めなければならない」は努力を求める努力義務です。後者は達成できなくても違法とならず、効力が大きく異なります。
いずれも達成を強制しないソフトな義務ですが、ニュアンスは異なります。実務では、その条文が法的義務か努力義務かを語尾で見極めることが交渉の出発点になります。
原則として困難です。努力義務は行政指導の根拠にはなりますが、「施設が指導員を置かなかったから損害賠償」という主張は原則認められません。ソフトな義務の射程は狭いのが実情です。
施設を運営する主体が、業務への熱意と識見があり、厚生労働大臣の定める資格を有する者の中から選任します(35条2項)。
取得を拒めない強い法的義務(育休・介護休業の申出への応諾等)と、努力義務にとどまる配慮とが混在しています。35条は後者の典型で、条文ごとに効力の強さが異なります。
いいえ、必ずやる義務(法的義務)とは違います。35条のような努力義務は「目標に向けて努力すべき」という意味で、達成できなくても直ちに違法ではなく、罰則もありません。業界裏話ヒント:法律の専門家は条文を読むとき語尾を真っ先に見ます。「しなければならない」「してはならない」は強い義務、「努めなければならない」「配慮するものとする」はソフトな努力義務。同じ法律内でも条文ごとに強さが違うので、会社に何かを要求する前に、その根拠条文の語尾を確認すると交渉の出方が変わる
かつては全国に整備されましたが、行財政改革で多くが自治体へ移管または廃止され、現在は地域差が大きいのが実情です。35条は施設に相談指導員を置く努力義務を定めますが、施設自体がなければ意味をなしません。業界裏話ヒント:育休・介護休業の相談は、施設がなくても各都道府県の労働局雇用環境・均等部(室)が無料で応じています。会社と揉める前に、まずこの公的窓口に相談して「専門家はこう見る」という見解を得ておくと、交渉の足場が固まる(最新の窓口名称・体制はご確認ください)
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