保険業法 第165条の3(合併契約の承認)
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- 消滅株式会社は、効力発生日の前日までに、株主総会の決議によって、合併契約の承認を受けなければならない。
- 2.消滅株式会社が前項の規定による決議をする場合には、会社法第三百九条第二項(株主総会の決議)の規定による決議によらなければならない。
- 3.消滅株式会社は、第一項の規定による決議をする場合には、会社法第二百九十九条第一項(株主総会の招集の通知)の通知において、合併契約の要領を示さなければならない。
- 4.第二項の規定にかかわらず、消滅株式会社が公開会社(会社法第二条第五号(定義)に規定する公開会社をいう。以下この節において同じ。)である場合において、消滅株式会社の株主に対して交付する株式等の全部又は一部が譲渡制限株式であるときは、第一項の決議は、同法第三百九条第三項に定める決議によらなければならない。ただし、当該消滅株式会社が種類株式発行会社である場合は、この限りでない。
- 5.新設合併消滅株式会社が種類株式発行会社である場合において、新設合併消滅株式会社の株主に対して交付する新設合併設立株式会社の株式の全部又は一部が譲渡制限株式であるときは、当該新設合併は、当該譲渡制限株式の割当てを受ける種類の株式(譲渡制限株式を除く。)の種類株主を構成員とする種類株主総会(当該種類株主に係る株式の種類が二以上ある場合にあっては、当該二以上の株式の種類別に区分された種類株主を構成員とする各種類株主総会)の決議がなければ、その効力を生じない。ただし、当該種類株主総会において議決権を行使することができる株主が存しない場合は、この限りでない。
- 6.新設合併消滅株式会社が前項の規定による決議をする場合には、会社法第三百二十四条第三項(種類株主総会の決議)の規定による決議によらなければならない。
この条文の基本情報
合併契約の承認とは何ですか?
定義合併契約の承認とは、保険業法第165条の3に定められた規定で、「消滅株式会社は、効力発生日の前日までに、株主総会の決議によって、合併契約の承認を受けなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第165条の3(合併契約の承認)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第165条の3の条文原文は「消滅株式会社は、効力発生日の前日までに、株主総会の決議によって、合併契約の承認を受けなければならない。」で始まります。
- 保険業法第165条の3は第一目 消滅株式会社の手続に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第165条の3の前の条は保険業法第165条の2です。
- 保険業法第165条の3の次の条は保険業法第165条の3の2です。
- 保険業法第165条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第165条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第165条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/165_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法165条の3は、消滅保険会社が効力発生日の前日までに株主総会で合併契約の承認を受けることを定める。譲渡制限株式を交付する公開会社は特殊決議が必要となる。
Q · 保険会社が合併するとき、株主総会はいつまでに、どんな決議が必要なの?
効力発生日の前日までに株主総会の承認が必要
保険業法165条の3第1項により、消滅株式会社は効力発生日の前日までに株主総会の決議で合併契約の承認を受ける必要があります。決議要件は原則として会社法309条2項の特別決議ですが、公開会社が交付する株式等の全部または一部が譲渡制限株式であるときは、同条3項の特殊決議(株主の半数以上かつ議決権の3分の2以上)に加重されます。ただし種類株式発行会社はこの限りでなく、5項の種類株主総会の側で処理されます。
解説
「効力発生日の前日までに」。合併の承認決議に条文が与えている猶予は、これだけである。保険会社である消滅株式会社は、この日までに株主総会で合併契約の承認を取らなければならない。多くの人が読み飛ばすのは第4項だ。公開会社が、株主に渡す対価に譲渡制限株式を含めるとき、必要なのは通常の特別決議(会社法309条2項)ではなく、同条3項の特殊決議に切り替わる。特殊決議の要件は「議決権を行使できる株主の半数以上、かつその議決権の3分の2以上」。前半は持株数ではなく頭数である。1株しか持たない株主も、1人として数えられる。株数だけを積み上げて安心していた側が、頭数の壁で決議を落とす。しかも保険会社の合併は、総会を通っただけでは完成しない。内閣総理大臣の認可(保険業法167条)という別の関門が、その先に控えている。
法的な位置づけ
保険業法165条の3は、合併により消滅する保険会社である株式会社の合併契約承認手続を定める規定である。効力発生日の前日までの株主総会決議を要求し、招集通知における合併契約の要領の開示義務を課すとともに、交付対価に譲渡制限株式が含まれる場面では特殊決議または種類株主総会決議へ要件を加重する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.交付対価の中身を確定し、決議区分を判定 消滅株式会社が公開会社か、種類株式発行会社か、株主に交付する株式等に譲渡制限株式が含まれるかの三点を確認する。この組合せで会社法309条2項か3項か、あるいは5項の種類株主総会が必要かが決まる
- 2.内閣総理大臣の認可スケジュールから日程を逆算 保険業法167条の認可審査に要する期間を金融庁と事前に調整し、効力発生日、株主総会日、招集通知発送日の順に逆算する。法定期限(効力発生日の前日)よりも実務上の締切が手前に来る
- 3.招集通知に合併契約の要領を実体と一致させて記載 3項に基づき、合併契約の要領を招集通知に示す。対価の種類・数、効力発生日など、実体とずれる記載は招集手続の法令違反として決議取消事由になるため、対価設計の最終版と突合してから発送する
- 4.株主総会・種類株主総会を開催し議事録を整備 判定した決議区分どおりに議案を上程し、特殊決議の場合は出席株主の頭数と議決権数の双方を記録する。5項該当時は種類株主総会も同時に開催する
- 5.認可取得後、効力発生日までの手続を完了 承認決議を添えて内閣総理大臣の認可(保険業法167条)を取得する。認可が効力発生日に間に合わない見通しになった場合は、合併契約を変更して効力発生日を動かし、必要に応じて承認決議を取り直す
よくある質問 AI による整理
Q1合併契約の承認はいつまでに必要ですか?
効力発生日の前日までです(保険業法165条の3第1項)。認可審査の期間を逆算すると、実務上の締切はこれよりかなり手前に設定されます。
Q2特殊決議とは何ですか?
議決権を行使できる株主の半数以上、かつその議決権の3分の2以上の賛成を要する決議です(会社法309条3項)。頭数要件が入る点が特別決議と異なります。
Q3招集通知には何を書く必要がありますか?
合併契約の要領を示す必要があります(保険業法165条の3第3項、会社法299条1項の通知)。記載が実体とずれると招集手続の瑕疵になります。
Q4種類株式発行会社の場合はどうなりますか?
4項ただし書により特殊決議は適用されません。代わりに5項の種類株主総会決議(会社法324条3項の特殊決議)が要求されます。
Q5株主総会を通れば合併は成立しますか?
成立しません。保険会社の合併には内閣総理大臣の認可(保険業法167条)が別途必要で、認可がなければ効力は生じません。
Q6譲渡制限株式を交付するとなぜ要件が重くなるのですか?
受け取る株主が投下資本の回収経路を制約されるためです。株主の地位が質的に変わる場面に限り、頭数を含む加重要件で通過難度を上げています。
Q7合併の決議に瑕疵があったらどうなりますか?
決議取消しの訴え(会社法831条1項)の対象になります。出訴期間は決議の日から3か月で、これを過ぎると争う入口が閉じます。
Q8保険業法165条の3と会社法783条はどう違いますか?
会社法783条は一般法の吸収合併消滅会社の承認決議、165条の3は保険会社に適用される特則です。保険会社では認可要件が上乗せされます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1特別決議と特殊決議って、そんなに違うものなんですか?
違います。特別決議(会社法309条2項)は議決権の過半数を持つ株主が出席し、その議決権の3分の2以上の賛成。特殊決議(同条3項)は議決権を行使できる株主の半数以上であって、かつその議決権の3分の2以上です。後者は頭数が入ります。実務のポイント:個人株主が多数ぶら下がっている会社ほど頭数要件は現実の壁になり、実務ではまず対価から譲渡制限株式を外して4項の適用自体を回避できないかが検討される
Q2株主総会さえ通れば、保険会社の合併は確定ですか?
確定しません。165条の3の承認は会社内部の手続の一つで、合併そのものには内閣総理大臣の認可(保険業法167条)が必要です。認可がなければ効力は生じません。実務のポイント:総会の日程は認可のスケジュールから逆算して決まる。認可の見通しが立たないまま総会だけ先に通すと、効力発生日を動かすために合併契約を締結し直し、承認決議まで取り直す事態になりうる
間違えやすい点 AI による整理
- 「議決権の3分の2を押さえたから合併は通る」という問いの立て方そのものがずれている。4項が発動する場面で必要なのは、議決権の3分の2に加えて株主の半数以上という頭数要件である。さらに保険会社である以上、総会を通過しても内閣総理大臣の認可(保険業法167条)がなければ合併は完成しない。株主総会は関門の一つであって、最後の関門ではない
- 招集通知に合併契約の要領を示す義務(3項)は、形式的な記載事項として扱われがちだ。深刻さはその先にある。要領の記載が実体とずれれば、招集手続の法令違反として決議取消しの訴え(会社法831条1項1号)の入口が開く。決議の日から3か月という出訴期間の間、合併全体が宙づりのまま不安定に置かれる
- 4項は「公開会社なら常に特殊決議」と読まれることが多いが、ただし書がある。消滅株式会社が種類株式発行会社であれば、この限りでない。その場合の保護は消えたのではなく、種類株主総会の側(5項、会社法324条3項の特殊決議)へ移動している。保護の量ではなく、置き場所が変わっただけである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する対象 | 保険業法165条の3:消滅株式会社の合併契約承認決議 | 保険業法167条:合併に対する内閣総理大臣の認可 会社法783条:一般法における吸収合併消滅会社の承認決議 |
| 決議要件 | 原則309条2項の特別決議、譲渡制限株式の交付で309条3項の特殊決議へ加重 | 決議ではなく行政庁の認可審査 特別決議が原則、対価により加重される構造は同様 |
| 欠けた場合の帰結 | 決議取消しの訴え(会社法831条1項)の対象、合併の効力に瑕疵 | 認可なしでは合併の効力が生じない 同じく決議取消し・合併無効の訴えの対象 |
| 時間軸上の位置 | 効力発生日の前日まで(1項) | 総会承認後、効力発生日より前に取得が必要 効力発生日の前日まで |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も合併には株主会の特別決議を要し、保険業では主管機関(金融監督管理委員会)の認可が上乗せされる点で日本と同型。対価の種類による決議要件の切替えは日本ほど細分化されていない
韓国も合併契約書の株主総会特別決議承認+金融委員会の認可という二層構造。譲渡制限株式に相当する概念の扱いは日本と異なる
ドイツは組織再編を UmwG に一元化し、原則4分の3以上の資本多数決を要求する。保険監督法(VAG)側で監督庁(BaFin)の認可を別途要求する二層構造は日本と類似
米国は州法ベースで、会社法上の株主承認と州保険庁の認可が併存する。頭数要件のような加重は一般的でなく、少数株主保護は appraisal right(株式買取請求権)が担う
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 効力発生日まで残り10日、招集通知はすでに発送済み。ところが対価設計の見直しで譲渡制限株式を混ぜると決まったのが昨日だとしたら、何が崩れるか。招集通知に示した合併契約の要領(3項)と、議案に書いた決議要件(4項)が同時に実体とずれる。通知をやり直せば会社法299条1項の期間が巻き戻り、効力発生日そのものを動かす合併契約の変更まで連鎖する
- 少数株主の側に座る。持株比率はわずか3%だが、株主名簿には個人株主が800名並んでいる。対価に譲渡制限株式が入った瞬間、あなたの数え方は株数から頭数へ変わる
- 合併のニュースを見た保険契約者からの電話が、窓口で鳴り続ける。「私の保険はどうなるのか」。だが165条の3が決めているのは株主の話であり、契約者の地位を守るのは異議手続と内閣総理大臣の認可審査(保険業法167条)という別系統の仕組みである。ここを取り違えたまま説明すると、後で信用ごと失う
取るべき行動
被害を受けた側:1. 招集通知が届いたら、まず合併契約の要領(3項)で対価の中身を確認し、譲渡制限株式が含まれるかを特定する2. 含まれるのに議案が特別決議のままなら、総会前に書面で決議要件を照会し、回答を保存する3. 総会では反対の意思を議事録に残る形で明確にする4. 決議に瑕疵があれば決議取消しの訴え(会社法831条1項)は決議の日から3か月以内、この期間を逃すと争う入口ごと閉じる
訴えられた側:1. 対価設計の確定と同時に4項・5項の適用を判定し、公開会社か、種類株式発行会社か、譲渡制限株式を交付するかの三点を書面で残す2. 判定結果に沿って会社法309条2項か3項かを議案書に明記する3. 招集通知には合併契約の要領を実体と一致させて記載する(3項) 4. 承認の法定期限は効力発生日の前日だが、内閣総理大臣の認可(保険業法167条)の審査期間を逆算すると、実務上の締切はそれよりかなり手前に来る
時効(請求できる期限):株主総会の承認は効力発生日の前日まで(本条1項)。招集通知は会社法299条1項の期間(公開会社は原則2週間前)を確保する必要がある。決議の瑕疵を争う決議取消しの訴えは決議の日から3か月(会社法831条1項)。加えて保険会社の合併は内閣総理大臣の認可(保険業法167条)を要し、認可審査の所要期間が法定の締切とは別の実質的リミットになる(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成7年(1995年) 新設:保険業法の全面改正(平成7年法律第105号)に伴い、保険会社の合併に関する章が整備された。具体的な条文番号・項の構成は改正を経ているため、現行版は e-Gov で要確認
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