保険業法 第165条の4(株主等に対する通知等)
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- 消滅株式会社は、効力発生日の二十日前までに、その株主及び登録株式質権者並びにその新株予約権者及び登録新株予約権質権者に対し、合併をする旨並びに吸収合併存続相互会社又は合併により設立する保険業を営む株式会社若しくは相互会社(以下この節において「新設合併設立会社」という。)の商号又は名称及び住所を通知しなければならない。
- 2.前項の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。
- 3.会社法第二百十九条第一項(第六号に係る部分に限る。)、第二項(第四号に係る部分に限る。)及び第三項(株券の提出に関する公告等)、第二百二十条(株券の提出をすることができない場合)並びに第二百九十三条第一項(第三号に係る部分に限る。)(新株予約権証券の提出に関する公告等)の規定は、消滅株式会社について準用する。この場合において、同法第二百十九条第二項第四号中「第七百四十九条第一項に規定する吸収合併存続会社又は第七百五十三条第一項に規定する新設合併設立会社」とあるのは「保険業法第百六十条第一号に規定する吸収合併存続相互会社又は同法第百六十五条の四第一項に規定する新設合併設立会社」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
この条文の基本情報
株主等に対する通知等とは何ですか?
定義株主等に対する通知等とは、保険業法第165条の4に定められた規定で、「消滅株式会社は、効力発生日の二十日前までに、その株主及び登録株式質権者並びにその新株予約権者及び登録新株予約権質権者に対し、合併をする旨並びに吸収合併存続相互会…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第165条の4(株主等に対する通知等)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第165条の4の条文原文は「消滅株式会社は、効力発生日の二十日前までに、その株主及び登録株式質権者並びにその新株予約権者及び登録新株予約権質権者に対し、合併をする旨並びに吸収合併存続相互会…」で始まります。
- 保険業法第165条の4は第一目 消滅株式会社の手続に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第165条の4の前の条は保険業法第165条の3の2です。
- 保険業法第165条の4の次の条は保険業法第165条の5です。
- 保険業法第165条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第165条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第165条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/165_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法165条の5は、消滅株式会社が効力発生日の二十日前までに株主・質権者・新株予約権者へ合併を通知する義務を定める。この通知は公告で代替できる。
Q · 保険会社の合併で、株主への通知はいつまでに必要ですか?
効力発生日の二十日前までです。公告での代替も可能
保険業法165条の5第1項により、消滅株式会社は効力発生日の二十日前までに、株主・登録株式質権者・新株予約権者・登録新株予約権質権者へ、合併をする旨と吸収合併存続相互会社または新設合併設立会社の商号・名称・住所を通知しなければなりません。第2項でこの通知は公告による代替が認められているため、郵送が届かないケースがあります。第3項は会社法219条・220条・293条1項の株券・新株予約権証券の提出公告を準用します。
解説
保険会社の合併で、株主に届く一通の通知。効力発生日の二十日前という期限には、明確な意味がある。この二十日間こそが、あなたが動ける最後の窓だ。保険業法165条の5は、消滅株式会社(合併で消える側の保険株式会社)に対し、株主・登録株式質権者・新株予約権者・登録新株予約権質権者へ、合併の事実と存続相互会社または新設合併設立会社の商号・住所を通知せよと命じる。なぜ二十日前か。会社法上の株式買取請求権や新株予約権買取請求権は、効力発生日の二十日前から前日までの間にしか行使できないからだ。つまりこの通知は、単なるお知らせではなく、あなたの買取請求権の起算スイッチである。しかも二項で「公告をもって代えることができる」とされているため、あなたの郵便受けには何も届かず、官報や日刊紙の片隅だけで済まされる可能性がある。通知が来ないことは、権利がないことを意味しない。
法的な位置づけ
保険業法165条の5は、保険株式会社が相互会社等と合併して消滅する場合の事前通知義務を定める規定である。消滅株式会社は効力発生日の二十日前までに、株主・登録株式質権者・新株予約権者・登録新株予約権質権者の四類型に対し、合併の事実と存続会社等の商号・名称・住所を通知し、この通知は公告により代替できる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.名宛人四類型のリストを突合作成 株主名簿、新株予約権原簿、登録株式質権者および登録新株予約権質権者の登録を突合し、165条の5第1項が挙げる四類型すべての名宛人リストを作成する。株主名簿のみを基準にすると質権者が漏れる
- 2.効力発生日から二十日前を逆算して発送日確定 合併契約で定めた効力発生日を基準に、二十日前の日付を確定し、到達余裕を見た発送日を設定する。発送記録(発送簿・郵便局の受領証)を保全し、後日の手続瑕疵主張に備える
- 3.公告代替を用いる場合は定款の公告方法を確認 第2項により通知を公告で代替する場合、定款所定の公告方法(官報・日刊新聞紙・電子公告)を確認し、その方法で実施する。到達性の評価が方法により変わるため、重要株主には任意で個別通知を併用する運用も検討する
- 4.株券・新株予約権証券の提出公告を実施 第3項が準用する会社法219条1項6号・2項4号・3項、293条1項3号に従い、株券および新株予約権証券の提出公告を行う。219条2項4号の文言は保険業法160条1号・165条の4第1項の用語に読み替える
- 5.政令による技術的読替えを確認して書式確定 第3項末尾が必要な技術的読替えを政令に委任しているため、保険業法施行令の該当規定を確認したうえで通知書・公告文の最終書式を確定する。条番号は現行効力を e-Gov で照合する
よくある質問 AI による整理
Q1保険業法165条の5の通知期限はいつまで?
効力発生日の二十日前までです。この二十日前という起点は、会社法上の株式買取請求権の行使期間の始期と一致するよう設計されています。
Q2合併通知は誰に送る必要がありますか?
株主、登録株式質権者、新株予約権者、登録新株予約権質権者の四類型です。株主名簿だけを見て発送すると質権者への通知が漏れます。
Q3合併通知を公告に代えることはできますか?
できます。保険業法165条の5第2項が明文で公告による代替を認めています。定款所定の公告方法(官報または電子公告)に従います。
Q4消滅株式会社とは何ですか?
合併により消滅する側の保険株式会社を指します。存続側が相互会社である場合、株主は社員となるか対価を受けて退場するかの分岐に立ちます。
Q5株券提出公告は保険会社の合併でも必要?
必要です。165条の5第3項が会社法219条1項6号等を準用し、株券発行会社の消滅株式会社に提出公告を義務付けています。
Q6株券を紛失していたら対価はもらえない?
準用される会社法220条により、利害関係人の異議申述公告を請求する手続があります。公告期間が必要なため早期着手が重要です。
Q7吸収合併存続相互会社とはどういう会社?
合併後も存続する相互会社です。保険業法160条1号に定義があり、相互会社には株主が存在せず契約者が社員となります。
Q8合併通知に不備があったらどうなる?
手続の瑕疵として合併無効の訴え(会社法828条1項7号・8号)の主張材料になりえます。提訴期間は効力発生日から六か月です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1通知が公告で済まされたら、株主は事実上気付けないんじゃないですか
そのとおりで、二項は公告による代替を明文で認めている。定款で定めた公告方法が官報のみであれば、日常的に官報を確認していない株主が気付かないまま期間が経過することは起こりうる。実務のポイント:上場保険会社の場合は適時開示や証券会社からの連絡で情報が回るが、非上場の保険株式会社では公告が唯一の情報源になる。保有株の発行会社の定款上の公告方法(官報か電子公告か)を一度確認しておくと、どこを見張ればよいかが分かる
Q2二十日前という期限に何か意味があるんですか、三十日でも十日でもよさそうですが
会社法上の株式買取請求権の行使期間が効力発生日の二十日前から前日までと定められているため、この通知は買取請求権行使の起点を作る役割を担っている。二十日という数字は権利行使期間と一体で設計されている。実務のポイント:実務では通知発送を法定期限ぎりぎりにするか余裕をもたせるかで、反対株主の準備時間が実質的に変わる。早期に通知が届いた案件は、会社側が反対株主との対話を織り込んでいるサインと読める
Q3株券を紛失している場合、提出できないと対価はもらえないんですか
三項が準用する会社法220条が、株券を提出できない場合の手続を定めている。会社に対し利害関係人の異議申述の公告を請求し、所定の期間経過後に対価の交付を受ける道がある。実務のポイント:この手続には三か月以上の公告期間が必要になるため、紛失に気付いた時点で即座に動くかどうかで、対価の受領時期が半年単位で変わる。株券発行会社の株式を保有しているなら、合併の噂が出た段階で現物の所在確認をしておく
間違えやすい点 AI による整理
- 「通知が来ていないのだから、自分は関係ない」という受け止め方は、問いの立て方そのものが誤っている。二項により通知は公告で代替可能であり、代替された場合あなたの手元には何も届かない。問うべきは「通知が来たか」ではなく「効力発生日はいつで、公告はどこに出ているか」である
- 多くの株主は「二十日前の通知」を単なる事前告知だと理解している。だが深刻なのは、この二十日間が買取請求権を行使できる期間そのものと重なっている点だ。通知を読んで、内容を検討して、専門家に相談して、と進めているうちに窓が閉じる。実質的な判断時間は二十日より遥かに短い
- 「株主に通知すればよい」と考えがちだが、条文が名宛人として挙げるのは四者、株主・登録株式質権者・新株予約権者・登録新株予約権質権者である。質権者への通知漏れは、担保として株式を押さえていた金融機関の権利保全機会を奪うことになり、実務上は融資契約上の争いにも波及する
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 保険業法165条の5:消滅株式会社の株主等への事前通知 | 保険業法165条:株式会社と相互会社の合併の基本規律 保険業法167条:合併に対する内閣総理大臣の認可 |
| 名宛人・相手方 | 株主・登録株式質権者・新株予約権者・登録新株予約権質権者 | 合併当事会社 内閣総理大臣(行政庁) |
| 時期 | 効力発生日の二十日前まで | 合併契約の締結・承認の段階 合併の効力要件として事前に取得 |
| 違反・欠落の帰結 | 手続瑕疵として合併無効の訴えの材料(会社法828条) | 合併類型自体の適法性の問題 認可なき合併は効力を生じない |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は保険業の合併について主管機関の認可を要求し、会社法制上の合併通知・買取請求の枠組みを併用する。相互会社形態が事実上存在しない点で日本と構造が異なる
韓国も保険会社の合併に金融委員会の認可を要求し、商法の合併通知規定を準用する構造。相互会社は制度上認められているが実例が限られる
ドイツは相互会社(Versicherungsverein auf Gegenseitigkeit)が広く存在し、株式会社との組織変更・合併について組織再編法と保険監督法の двой層規律を持つ
米国は州ごとの保険監督局の承認制で、相互会社の株式会社化(demutualization)の局面で契約者・株主への通知規律が発達している
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 相互会社と合併する保険株式会社の株を持っていた。ある朝、官報公告を見た知人から「あなたの会社、消えるらしいよ」と聞かされる。郵便は一通も来ていない。二項の公告代替が使われていた。買取請求ができるのは効力発生日の前日まで、残り日数を数え始める
- もし通知に書かれた存続相互会社の商号と住所が、後で実際と違っていたと分かったらどうなる? 通知の瑕疵は合併無効の訴え(会社法828条1項7号・8号)の主張材料になりうる。ただし提訴期間は効力発生日から六か月。気付いた時点でカウントダウンは既に走っている
- 株券発行会社の株主で、タンス預金よろしく株券を自宅金庫に眠らせている。三項が準用する会社法219条により、株券提出の公告が出る。提出しないまま効力発生日を迎えると、対価の交付が留保される。金庫を開けるのは今夜でいい、明日では遅いかもしれない
- あなたが消滅株式会社の総務部で通知業務を担当している側だとしたら。株主名簿だけを見て発送すると、登録株式質権者と登録新株予約権質権者への通知が漏れる。この四者すべてが条文上の名宛人だ。漏れは合併手続の瑕疵として後日争われる
- 新株予約権を役員報酬として受け取っていた。合併で会社が消えるとき、その予約権はどう扱われるのか。三項が準用する会社法293条1項3号により新株予約権証券の提出公告が行われ、買取請求の機会が与えられる。通知が届いた日ではなく、効力発生日の二十日前が起点であることを見落とすと、行使可能期間の前半を無駄に使う
取るべき行動
被害を受けた側:1. 通知書または公告から効力発生日を特定し、その二十日前と前日をカレンダーに記入2. 自分の地位を確認、株主か、新株予約権者か、質権を設定されているか。名宛人四者のどれに当たるかで手続が変わる3. 合併に反対なら、株主総会前に反対の意思を会社へ通知し、総会で反対の議決権を行使したうえで、効力発生日の前日までに株式買取請求を書面で提出4. 株券発行会社なら三項準用の会社法219条による提出公告を確認し、期日までに株券・新株予約権証券を提出5. 通知内容に虚偽や欠落があれば、効力発生日から六か月以内に合併無効の訴えを検討
訴えられた側:1. 消滅株式会社側であれば、株主名簿・新株予約権原簿・質権者の登録を突合し、四類型すべての名宛人リストを作成2. 効力発生日の二十日前から逆算して発送日を確定、発送記録を保全3. 公告で代替する場合は定款所定の公告方法を確認、官報のみか電子公告かで到達性の評価が変わる4. 株券提出公告は三項準用の会社法219条の要件(六号該当部分)を満たす記載にする5. 技術的読替えは政令に定めがあるため、施行令の該当条項を確認してから書式を確定する
時効(請求できる期限):通知または公告は効力発生日の二十日前まで。株式買取請求権および新株予約権買取請求権は効力発生日の二十日前から前日までの間に行使する必要がある。合併無効の訴えは効力発生日から六か月以内(会社法828条1項7号・8号)。株券・新株予約権証券の提出期限は準用される会社法219条・293条による公告記載の日
- 保険業法 第160条吸収合併存続相互会社の定義、本条の通知事項の対象
- 保険業法 第165条の4新設合併設立会社の定義、本条が引用する概念の出所
- 保険業法 第167条合併に対する内閣総理大臣の認可、手続全体の効力要件
- 保険業法 第165条株式会社と相互会社の合併に関する基本規律
- 会社法 第219条株券提出公告、本条三項が準用する手続
- 会社法 第785条吸収合併における反対株主の株式買取請求権、本条の通知が起点となる
- 会社法 第828条合併無効の訴え、通知瑕疵の争訟経路
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