保険業法 第265条の38(財務諸表等の承認等)
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- 理事長は、毎事業年度、財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びに当該事業年度の事業報告書及び予算の区分に従う決算報告書(次項及び次条において「財務諸表等」という。)を作成し、当該事業年度の終了後最初に招集する通常総会の開催日の四週間前までに、監事に提出しなければならない。
- 2.理事長は、監事の意見書を添えて前項の財務諸表等を同項の通常総会に提出し、その承認を求めなければならない。
この条文の基本情報
財務諸表等の承認等とは何ですか?
定義財務諸表等の承認等とは、保険業法第265条の38に定められた規定で、「理事長は、毎事業年度、財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びに当該事業年度の事業報告書及び予算の区分に従う決算報告書(次項及び次条において「財務諸表等」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第265条の38(財務諸表等の承認等)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第265条の38の条文原文は「理事長は、毎事業年度、財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びに当該事業年度の事業報告書及び予算の区分に従う決算報告書(次項及び次条において「財務諸表等」という。」で始まります。
- 保険業法第265条の38は第八目に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第265条の38の前の条は保険業法第265条の37です。
- 保険業法第265条の38の次の条は保険業法第265条の39です。
- 保険業法第265条の38には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第265条の38 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第265条の38(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/265_38
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法265条の38は、保険契約者保護機構の理事長に財務諸表等を作成させ、通常総会の四週間前までに監事へ提出し、監事の意見書を添えて総会の承認を求めることを義務づける。
Q · 保険契約者保護機構の決算って、誰がチェックしてから確定するんですか?
四週間前までに監事へ提出し、総会の承認が必要です
保険業法265条の38により、保険契約者保護機構の理事長は、毎事業年度の財産目録、貸借対照表、損益計算書、事業報告書及び決算報告書を作成し、当該事業年度の終了後最初に招集する通常総会の開催日の四週間前までに監事へ提出しなければなりません。さらに、監事の意見書を添えてこれらを同じ通常総会に提出し、その承認を求める必要があります。四週間前という期限は、監事が書類を精査する時間を法が物理的に確保したものであり、単なる事務手続ではありません。
解説
保険会社が破綻したとき、あなたの契約を引き継ぐ受け皿が「保険契約者保護機構」である。その機構の会計を、誰がどうチェックするのか。保険業法265条の38は、理事長に対して毎事業年度、財産目録・貸借対照表・損益計算書・事業報告書・決算報告書を作らせ、通常総会の開催日の四週間前までに監事へ提出することを義務づける。そして監事の意見書を添えて総会の承認を求めさせる。ここで押さえるべきは「四週間前」という数字だ。監事が書類を精査する時間を法律が物理的に確保している。あなたが保険料を払っている限り、その一部は機構への負担金として積み上がり、この財務諸表に載る。つまりこの条文は、あなたの払った金がどう管理されているかを外部から検証可能にする回路である。承認を得られなければ、理事長の会計処理は総会で差し戻される。
法的な位置づけ
保険業法265条の38は、保険契約者保護機構の財務諸表等に関する作成・提出・承認手続を定める規定である。理事長は毎事業年度、財産目録、貸借対照表、損益計算書、事業報告書及び予算の区分に従う決算報告書を作成し、当該事業年度の終了後最初に招集する通常総会の開催日の四週間前までに監事へ提出したうえ、監事の意見書を添えて当該総会に提出し、その承認を求めなければならない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.通常総会の開催日を確定し四週間前を逆算する 当該事業年度の終了後最初に招集する通常総会の開催日を確定させ、その日から四週間前の日を提出期限として社内スケジュールに固定する。招集通知の発送日ではなく総会当日が起算点である点を全関係部署で共有する
- 2.財務諸表等の五点を漏れなく作成する 財産目録、貸借対照表、損益計算書、当該事業年度の事業報告書、予算の区分に従う決算報告書の五点を作成する。決算報告書は予算の区分に従う形式である必要があり、一般の損益計算書で代替できない
- 3.期限内に監事へ提出し受領記録を残す 四週間前の期限までに監事へ財務諸表等を提出し、提出日・提出物一覧・受領の事実を書面またはシステムログで記録する。後日の手続適法性の立証はこの記録に依存する
- 4.監事の意見書を添えて通常総会に提出し承認を求める 監事が作成した意見書を財務諸表等に添付して通常総会に提出し、承認決議を得る。監事からの質問や修正要請のやり取りも記録として保存し、実質的な検討機会が確保されたことを示せるようにする
- 5.承認後の備置き・閲覧体制を整える 承認を受けた財務諸表等を、事業報告書及び監事の意見書とともに機構の事務所に備え置き、閲覧に供する体制を整備する(265条の39)。ウェブサイトでの公表も併せて準備する
よくある質問 AI による整理
Q1財務諸表等とは何を指しますか?
保険業法265条の38では、財産目録、貸借対照表、損益計算書、当該事業年度の事業報告書、予算の区分に従う決算報告書の五点を指します。一点でも欠ければ提出義務を果たしたことになりません。
Q2保険契約者保護機構とは何ですか?
保険会社が破綻したとき、契約の移転や資金援助により契約者を保護する認可法人です。生命保険契約者保護機構と損害保険契約者保護機構の二つがあり、会員保険会社の負担金で運営されます。
Q3四週間前はいつから数えるのですか?
当該事業年度の終了後最初に招集する通常総会の開催日から逆算します。招集通知の発送日ではなく総会当日が起算点である点に注意が必要です。
Q4監事の意見書は必ず必要ですか?
必要です。265条の38第2項は、理事長が監事の意見書を添えて財務諸表等を通常総会に提出し承認を求めると定めます。意見書を欠く提出は条文の要求を満たしません。
Q5総会で承認されなかったらどうなりますか?
当該事業年度の会計処理は確定せず、理事長は指摘を踏まえた対応と再度の承認手続が必要になります。承認を受けた財務諸表等は次条の備置き・閲覧の対象となります。
Q6保護機構の決算は国が直接監査するのですか?
一次的な検証は機構内部の監事と会員総会の承認です。内閣総理大臣及び財務大臣による監督(265条の42)は、その外側に重ねて働く二重構造になっています。
Q7保険料のどこが機構に回っているのですか?
会員保険会社が機構へ納付する負担金(265条の33ほか)の原資には契約者が払う保険料が含まれます。その収支と残高が本条で作成される財務諸表に計上されます。
Q8保険会社が破綻したら全額補償されますか?
されません。生命保険契約者保護機構の補償は原則として責任準備金等の90パーセントであり、保険金額の90パーセントではありません。高予定利率契約には例外があります(最新の補償ルールをご確認ください)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1この機構の財務諸表って、一般人でも見られるんですか?
見られる。265条の39が、総会の承認を受けた財務諸表等を事業報告書・監事の意見書とともに機構の事務所に備え置き、一定期間の閲覧に供することを定めている。各機構のウェブサイトでも公表されている。実務のポイント:閲覧すべきは損益計算書より、破綻処理に備えた財源の残高と、借入枠の使用状況である。ここが薄くなっている時期に大型破綻が起きると、補償の実務運用は一気に厳しくなる
Q2四週間前を過ぎて監事に出したら、総会の決議は無効になりますか?
直ちに無効とは限らない。手続違反の瑕疵が決議の効力に及ぶかは、監事の実質的な検討機会がどの程度奪われたかで判断される。実務上、解釈が分かれている論点である。実務のポイント:この種の争いでは「何日遅れたか」より「監事が実際に意見を形成できたか」が勝負どころになる。監事の検討記録や質問のやり取りが残っているかどうかで、結論が入れ替わる
間違えやすい点 AI による整理
- 「保護機構は公的機関だから、会計は国が直接監査している」と考えられがちだが、機構は認可法人であり、内部の監事と会員総会の承認という自律的な仕組みが一次的な検証装置である。内閣総理大臣・財務大臣の監督はその外側に重ねて働く二重構造だ
- 四週間前という期限を単なる事務手続と見る人が多いが、この数字こそが条文の実質である。監事が書類を読み込む時間を法が強制的に確保している。期限が守られなければ、監事の意見は形式的なものになり、総会承認は形骸化する。深刻度は「手続の遅れ」ではなく「チェック機能の空洞化」の次元にある
- 「保険会社が破綻しても機構が全額補償してくれる」という前提で問いを立てている人がいるが、その問いの立て方自体が誤っている。生命保険契約者保護機構の補償は原則として責任準備金等の90パーセントであり、保険金額そのものの90パーセントではない。機構の財務基盤に限界があることは、まさにこの財務諸表に数字として現れる(最新の補償ルールをご確認ください)
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する段階 | 265条の38:決算の作成・監事提出・総会承認(事後) | 265条の37:事業年度と予算・事業計画の認可(事前) 265条の39:承認後の備置き・閲覧(開示) |
| 中心となる関与者 | 理事長・監事・会員総会 | 理事長・内閣総理大臣及び財務大臣 機構事務所・閲覧を求める者 |
| 期限の有無 | 通常総会の開催日の四週間前という明確な法定期限 | 事業年度開始前の認可取得 承認後一定期間の備置き |
| 違反時の主な争点 | 手続的瑕疵による総会承認決議の効力 | 認可を欠く予算執行の適法性 開示義務違反と監督上の措置 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は保険安定基金を財団法人として設置し、保険業者の提撥金で運営する。決算・業務報告は主管機関(金融監督管理委員会)への報告と公開が中心で、日本のような会員総会承認という自律的関門は前面に出ない
韓国は預金と保険を예금보험공사が一括して保護する設計で、基金別に勘定を区分する。予算・決算は運営委員会および金融委員会の関与のもとで確定し、日本の機構総会承認とは統治構造が異なる
ドイツは生命保険と健康保険の保護基金を法定し、BaFin の監督下で運営する。会計の一次的検証は監督官庁側に寄っており、会員総会承認型の日本とは重心が逆になる
米国は州ごとの保証協会が破綻処理を担い、協会は年次報告を州保険長官へ提出する。連邦の統一機構は存在せず、補償限度額も州法により異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 生命保険会社が経営不安と報道され、あなたは自分の契約がどうなるか調べ始める。保護機構の公表資料にたどり着いたとき、その財務諸表が監事の意見書付きで総会承認を経たものかどうかが、資料の信頼度を測る第一の指標になる
- もしあなたが保険会社の役員で、機構の会員として総会に出席することになったら? 提出された財務諸表等に監事の意見書が添付されていない、あるいは四週間前の提出期限が守られていなかったとしたら、その承認決議の手続的瑕疵を指摘できる立場にある
- 保険業界の記者として、機構の負担金が適正に使われているかを検証したい。総会の四週間前という締切から逆算すれば、監事に書類が渡る時期が特定できる。取材のタイミングはそこだ
- あなたが加入する保険会社が破綻し、機構が契約を引き継いだ。補償割合は責任準備金の90パーセント(高予定利率契約は例外あり)。その原資がどう積まれているかは、この財務諸表に書いてある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 加入する保険会社の破綻情報が出たら、まず自分の契約が生命保険契約者保護機構と損害保険契約者保護機構のどちらの対象かを確認する2. 機構の公表する財務諸表等と事業報告書を入手し、監事意見書の有無と総会承認の日付を確認3. 補償割合と対象範囲は契約種別で異なるため、機構の窓口へ契約証券を手元に置いて照会4. 契約の移転先が決まるまで、解約を急がない。解約すると機構の補償対象から外れる場合がある
訴えられた側:1. 理事長の立場で手続違反を問われた場合、財産目録・貸借対照表・損益計算書・事業報告書・決算報告書の五点がすべて作成され監事へ渡った日付の記録を確保する2. 四週間前の起算は通常総会の開催日から逆算、招集通知の発送記録と突き合わせる3. 監事の意見書が添付されていない場合、添付できなかった事情(監事側の遅延か理事長側の懈怠か)を客観証拠で切り分ける4. 総会承認が得られなかった場合の再提出手続を、次条265条の39の公表義務と併せて設計する
時効(請求できる期限):財務諸表等の監事への提出は、当該事業年度の終了後最初に招集する通常総会の開催日の四週間前まで。この期限自体に固有の時効はないが、手続違反に基づく責任追及は一般消滅時効(民法166条、権利行使できると知った時から5年または権利行使できる時から10年)が適用される
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成10年(1998年) 新設:保険業法改正により、従来の保険契約者保護基金に代えて保険契約者保護機構が創設され、機構の組織・財務・監督に関する一連の規定が整備された(具体的な条文番号の変遷は e-Gov 沿革でご確認ください)
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