保険業法 第96条の4(金銭以外の財産の出資)
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会社法第二百七条(金銭以外の財産の出資)、第二百十二条(第一項第一号を除く。)(不公正な払込金額で株式を引き受けた者等の責任)、第二百十三条(第一項第一号及び第三号を除く。)(出資された財産等の価額が不足する場合の取締役等の責任)、第八百六十八条第一項(非訟事件の管轄)、第八百七十条第一項(第一号及び第四号に係る部分に限る。)(陳述の聴取)、第八百七十一条(理由の付記)、第八百七十二条(第四号に係る部分に限る。)(即時抗告)、第八百七十四条(第一号に係る部分に限る。)(不服申立ての制限)、第八百七十五条(非訟事件手続法の規定の適用除外)及び第八百七十六条(最高裁判所規則)の規定は第九十二条第三号に掲げる事項を定めた場合について、同法第七編第二章第二節(第八百四十七条の二第九項、第八百四十七条の三、第八百四十九条第二項第二号、第七項及び第十項第二号、第八百四十九条の二、第八百五十条第四項並びに第八百五十三条第一項第三号を除く。)(株式会社における責任追及等の訴え)の規定はこの条において準用する同法第二百十二条(第一項第一号を除く。)の規定による支払を求める訴えについて、それぞれ準用する。この場合において、同法第二百七条第十項第一号中「取締役」とあるのは「保険業法第八十六条第一項に規定する組織変更をする相互会社の取締役」と、同法第二百十二条第一項第二号中「第二百九条第一項」とあるのは「保険業法第九十六条の二第一項」と、「第百九十九条第一項第三号」とあるのは「同法第九十二条第三号」と、同条第二項中「第百九十九条第一項第三号」とあるのは「保険業法第九十二条第三号」と、「申込み又は第二百五条第一項の契約」とあるのは「申込み」と、同法第八百四十七条第一項及び第二項(株主による責任追及等の訴え)中「株式を有する株主」とあるのは「株式を有する株主(組織変更の効力発生日から六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間。以下この項において同じ。)を経過していないときは、六箇月前から当該組織変更の効力発生日まで引き続いて社員であった者であって、当該組織変更の効力発生日から引き続いて株式を有する株主)」と、同法第八百四十七条の二第一項(旧株主による責任追及等の訴え)中「株式会社の株主であった者(」とあるのは「組織変更後株式会社の株主であった者(当該日が組織変更の効力発生日から六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間。以下この項において同じ。)を経過していないときは、当該日の六箇月前から当該組織変更の効力発生日まで引き続いて社員であった者であって、当該組織変更の効力発生日から引き続いて株式を有する株主とし、」と、同条第二項中「引き続き」とあるのは「引き続き組織変更後株式会社の株主であった者(当該日が組織変更の効力発生日から六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間。以下この項において同じ。)を経過していないときは、当該日の六箇月前から当該組織変更の効力発生日まで引き続いて社員であった者であって、当該組織変更の効力発生日から引き続いて株式を有する株主とし、」と、「効力が生じた日において」とあるのは「効力が生じた日において組織変更後株式会社の株主であった者(」と、同法第八百四十七条の四第二項(責任追及等の訴えに係る訴訟費用等)中「、適格旧株主又は最終完全親会社等の株主」とあるのは「又は適格旧株主(保険業法第九十六条の四において読み替えて準用する会社法第八百四十七条の二第一項本文又は保険業法第九十六条の四において準用する会社法第八百四十七条の二第三項本文の規定によれば同条第六項に規定する提訴請求をすることができることとなる同条第一項に規定する旧株主をいう。以下この節において同じ。)」と、同法第八百四十九条第一項(訴訟参加)中「責任追及等の訴え(適格旧株主にあっては第八百四十七条の二第一項各号に掲げる行為の効力が生じた時までにその原因となった事実が生じた責任又は義務に係るものに限り、最終完全親会社等の株主にあっては特定責任追及の訴えに限る。)」とあるのは「保険業法第九十六条の四において読み替えて準用する第二百十二条(第一項第一号を除く。)の規定による支払を求める訴え(適格旧株主にあっては、同法第九十六条の四において準用する第八百四十七条の二第一項各号に掲げる行為の効力が生じた時までにその原因となった事実が生じた責任又は義務に係るものに限る。)」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
この条文の基本情報
金銭以外の財産の出資とは何ですか?
定義金銭以外の財産の出資とは、保険業法第96条の4に定められた規定で、「会社法第二百七条(金銭以外の財産の出資)、第二百十二条(第一項第一号を除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第96条の4(金銭以外の財産の出資)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第96条の4の条文原文は「会社法第二百七条(金銭以外の財産の出資)、第二百十二条(第一項第一号を除く。」で始まります。
- 保険業法第96条の4は第二款 相互会社から株式会社への組織変更に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第96条の4の前の条は保険業法第96条の3です。
- 保険業法第96条の4の次の条は保険業法第96条の4の2です。
- 保険業法第96条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第96条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第96条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/96_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法96条の4は、相互会社の組織変更時の現物出資と株式引受けに会社法の責任規定を準用し、代表訴訟の6か月保有要件を社員だった期間から通算すると読み替える。
Q · 加入している生命保険会社が株式会社になったら、不正を追及する権利は消えてしまうの?
消えません。社員だった期間が株主の保有期間に通算されます
保険業法96条の4は、会社法847条の「6か月前から株式を有する株主」という提訴要件を、「効力発生日の6か月前から効力発生日まで引き続き社員であった者であって、効力発生日から引き続き株式を有する株主」と読み替えます。これにより、組織変更の直後でも社員歴が6か月以上あれば株主代表訴訟を提起できます。加えて、現物出資の価額不足については引受人だけでなく組織変更をする相互会社の取締役等も支払義務を負い(準用会社法213条)、取締役側が職務を怠らなかったことを立証しない限り免れません。
解説
相互会社が株式会社に組織変更するとき、社員(保険契約者)は株主に生まれ変わる。その切り替えの瞬間、会社法のルールをそのまま持ち込むと巨大な穴が開く。会社法847条は「6か月前から株式を持っている株主」にしか代表訴訟を認めないが、組織変更で生まれたばかりの株主は、定義上、誰も6か月の保有歴を持たない。つまり、組織変更の前後で不正な現物出資や不当に安い引受価額があっても、それを追及できる人間が半年間ゼロになる。本条の読替えは、この半年の空白を塞ぐ。「6か月前から効力発生日まで引き続き社員であった者」を株主とみなすことで、保有期間を社員時代から通算する。あなたが保険相互会社の契約者で、会社が株式会社化するという通知を受け取ったなら、あなたの提訴資格は組織変更の日にリセットされない。社員だった時間が、そのまま株主としての時間に引き継がれている。
法的な位置づけ
保険業法96条の4は、組織変更をする相互会社が株式を発行する場合に、現物出資の検査役調査、不公正な払込金額による引受人等の責任、出資財産の価額不足に対する取締役等の責任および責任追及等の訴えに関する会社法の規定を準用する読替え規定である。株主代表訴訟の提訴資格は、組織変更前の社員としての期間を通算して判断される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.組織変更の通知が届いたら社員期間を日付で確定する 通知書、保険証券、保険料の引落記録を保存し、いつから社員だったかを日付レベルで確定する。効力発生日の6か月前より前から社員であれば、本条の読替えにより組織変更直後から提訴資格が認められる
- 2.組織変更計画の現物出資と割当内容を確認する 公告および備置書面から、金銭以外の財産の出資(保険業法92条3号に掲げる事項)の目的財産、評価額、割当先を読み取る。検査役の調査を経ているか、弁護士等の証明で代替しているかもあわせて確認する
- 3.疑義があれば社員名簿・会計帳簿の閲覧謄写を請求する 評価額が実勢と乖離している、引受価額が著しく不公正であるといった疑いがある場合、社員名簿の閲覧謄写請求により自らの在籍期間を確定し、あわせて関連資料を収集して証拠を固める
- 4.監査役宛に提訴請求書を書面で送付して60日を起算させる 責任追及の対象者(引受人、取締役等)と請求の趣旨を特定した提訴請求書を、配達証明付きで送付する。到達日が60日の起算点になるため、送達記録を必ず保存する(準用会社法847条1項)
- 5.60日経過後、責任追及等の訴えを提起する 会社が60日以内に訴えを提起しない場合、組織変更後株式会社の本店所在地を管轄する地方裁判所に責任追及等の訴えを提起する。手数料は財産権上の請求でない訴えとして扱われ、訴額に連動しない
よくある質問 AI による整理
Q1保険業法96条の4とは何ですか?
相互会社が株式会社へ組織変更する際の出資責任と責任追及等の訴えについて、会社法207条・212条・213条および代表訴訟の規定を準用し、提訴資格を読み替える規定です。
Q2相互会社の組織変更とは何ですか?
保険相互会社が法的形態を株式会社に変えることです。保険契約者である社員は株主になり、総代会に代わって株主総会が意思決定機関となります。手続は保険業法86条以下が定めます。
Q3組織変更後すぐに株主代表訴訟を起こせますか?
起こせます。会社法847条の6か月保有要件は、本条により社員だった期間から通算されるため、効力発生日の6か月前から社員であれば翌日でも提訴請求ができます。
Q4社員だった期間はどうやって証明しますか?
保険証券、保険料の引落記録、組織変更の通知書、社員名簿の閲覧謄写結果で立証します。通知が届いた時点で保存しておくと、後日提訴資格を争われても即答できます。
Q5提訴請求は誰に送ればいいですか?
会社を代表する監査役等に対し、責任追及の対象者と請求の趣旨を特定した書面で送ります。到達日から60日を経過しても会社が提訴しないとき、株主自身が原告になれます。
Q6組織変更後の取締役はどんな責任を負いますか?
現物出資財産の価額が定めた額に著しく不足する場合、組織変更をする相互会社の取締役等が不足額の支払義務を負います(準用会社法213条)。無過失の立証責任は取締役側にあります。
Q7代表訴訟の訴訟費用はいくらかかりますか?
責任追及等の訴えは財産権上の請求でない訴えとして扱われ、手数料は訴額に連動しません。請求額が数十億円でも申立手数料は定額で済むのが制度の特徴です。
Q8保険契約者は組織変更に反対できますか?
組織変更は総代会等の決議を経て決まりますが、反対する社員には保険業法上の異議申立てや契約の取扱いに関する手続が用意されています。詳細は組織変更計画と公告で確認します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1相互会社の契約者って、株主みたいなものなんですか?
相互会社では保険契約者が「社員」であり、会社の構成員です。株主とは異なりますが、総代会を通じた議決権や代表訴訟の提訴権を持ちます。本条はその地位が組織変更で断絶しないよう、社員期間を株主の保有期間に通算します。実務のポイント:社員名簿の閲覧謄写請求権があるため、組織変更の議案に疑問があれば、公表資料を待たずに直接確認する道がある
Q2現物出資の価額が水増しされていたら、誰が責任を負うんですか?
出資者本人が不足額の支払義務を負い、あわせて組織変更をする相互会社の取締役等も支払義務を負います(準用会社法213条)。取締役側は職務を怠らなかったことを自ら立証しない限り免れません。実務のポイント:検査役の調査を経た場合や、弁護士・公認会計士等の証明を受けた場合には取締役の責任が外れる例外があり、実務ではこの例外に乗せる設計が先に組まれる
間違えやすい点 AI による整理
- 読替え規定は法制執務上の技術的処理にすぎない、と読み飛ばされがちだ。だが読替えの中身を追うと、提訴権者の範囲という実質論が埋め込まれている。技術規定に見える条文の中に、誰が会社を監視できるかという設計判断が隠れている
- 「組織変更で株主になったのだから、代表訴訟は6か月待たないと起こせない」と考える人がいるが、問いの立て方が違う。本条の読替えは保有期間を社員時代から通算する仕組みであり、待つ必要があるかではなく、社員だった期間をどう証明するかが実際の争点になる
- 契約者側から見れば「保険を買っただけ」だが、相互会社の法律構成では契約者は社員であり、会社の構成員である。この落差を理解していないと、組織変更の通知書に書かれた提訴権の説明を読み飛ばし、権利があること自体に気付かないまま期間を消費する
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 保険業法96条の4:現物出資・不公正な払込金額・責任追及等の訴え | 保険業法96条の2:出資の履行義務そのもの 保険業法96条の3:組織変更時の株式発行手続の準用 |
| 準用する会社法の条文 | 207条・212条・213条+第7編第2章第2節(責任追及等の訴え) | 209条(出資の履行と株主となる時期)に対応 募集株式の発行等に関する手続規定群 |
| 誰が責任を負うか | 引受人+組織変更をする相互会社の取締役等(無過失立証責任は取締役側) | 出資を約した引受人本人 手続違反があれば会社および関与した役員 |
| 提訴資格の特則 | 6か月保有要件を社員期間から通算する読替えあり | 特則なし 特則なし |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は保険業の組織を株式会社または合作社に限定しており相互会社の類型がない。代表訴訟は継続6か月以上かつ1% 以上の保有を要し、組織変更に伴う通算の特則は置かれていない
韓国の保険業法も相互会社と組織変更の規定を置く。代表訴訟の提訴要件は持株比率で画され、日本のような保有期間要件の読替えという立法技術は前面に出ない
ドイツは相互保険会社(VVaG)の株式会社への組織変更を組織再編法で規律し、責任追及は裁判所の訴訟許可手続を経る設計。少数株主要件の充足時期が争点になる点は共通
米国は相互保険会社の株式会社転換を州法が個別に規律し、代表訴訟には contemporaneous ownership rule があるため、転換で生じる保有歴の断絶が同様の論点となる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 加入していた生命保険の相互会社から「株式会社に組織変更します」という通知が届いた。同封の書面に、組織変更に際して不動産を現物出資で受け入れると書いてある。その不動産の評価額が実勢の倍だったら? その差額を役員に払わせる訴えを、あなたは組織変更の翌日から起こせる。会社法上の6か月ルールは、あなたには適用されない
- 組織変更の効力発生日から3か月後、著しく不公正な価額で株式を引き受けた第三者がいたことが判明した。あなたは新米株主だが、社員歴は10年ある。提訴請求書を会社の監査役に送る。会社が60日以内に訴えを起こさなければ、あなた自身が原告になれる
- あなたが組織変更する相互会社の取締役だとする。現物出資の目的財産に検査役の調査を入れず、価額を甘く見積もった。不足額があれば、あなたは支払義務を負う(準用会社法213条)。しかも取締役側は「知らなかった」では逃げられず、無過失の立証責任が自分に回ってくる構造だ
- 組織変更後の株式会社が、さらに株式交換で他社の完全子会社になった。あなたの株主資格は消えるが、それでも旧株主として訴訟を続けられる余地がある。準用される847条の2の読替えが、その道を残している
取るべき行動
被害を受けた側:1. 組織変更の通知書と保険証券、保険料引落の記録を保存し、社員だった期間を日付で確定する2. 現物出資の内容と価額、割当先を、公告・書面で確認する3. 不当と判断したら、監査役宛に提訴請求書(会社法847条1項準用)を書面で送付、60日の待機期間を起算させる4. 会社が提訴しない場合、組織変更後株式会社の本店所在地を管轄する地方裁判所に責任追及等の訴えを提起する。訴訟費用は財産権上の請求でない訴えとして扱われ、訴額に連動しない
訴えられた側:1. 現物出資の検査役調査を経ているか、あるいは会社法207条9項の適用除外に該当するかをまず確認する2. 価額不足の主張には、出資時点の評価根拠資料(鑑定書、取引事例)で反証する3. 原告の提訴資格を争う場合、本条の読替えにより社員期間が通算される点を踏まえ、社員名簿上の在籍期間を精査する4. 責任追及等の訴えでは、会社側の訴訟参加(準用849条)による主張整理も選択肢になる
時効(請求できる期限):提訴請求から60日を経過しても会社が訴えを提起しないとき、株主自身が提訴できる(準用会社法847条3項)。読替え後の提訴資格は、組織変更の効力発生日から6か月を経過していない時点では、効力発生日の6か月前から効力発生日まで引き続き社員であり、かつ効力発生日から引き続き株式を有する者に認められる。責任そのものの消滅時効は一般の債権時効(民法166条、権利行使可能を知った時から5年または権利行使可能な時から10年)による
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成17年(2005年) 改正:会社法の制定に伴う関係法律整備により、保険業法の組織変更関連規定が商法の準用から会社法の準用へ全面的に書き換えられた
- 2.平成26年(2014年) 改正:会社法改正で新設された旧株主による責任追及等の訴え(847条の2)等を準用対象に取り込み、組織変更後株式会社の旧株主についても読替えを整備
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