感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第51条の4(厚生労働大臣による総合調整)
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- 厚生労働大臣は、第四十四条の十第一項の規定による公表を行ったときから第五十三条第一項の政令が廃止されるまでの間、都道府県の区域を越えて新感染症の予防に関する人材の確保又は第四十七条の規定による移送を行う必要がある場合その他当該新感染症のまん延を防止するため必要があると認めるときは、都道府県知事又は医療機関その他の関係者に対し、都道府県知事又は医療機関その他の関係者が実施する当該新感染症のまん延を防止するために必要な措置に関する総合調整を行うものとする。
- 2.都道府県知事は、必要があると認めるときは、厚生労働大臣に対し、当該都道府県知事及び他の都道府県知事又は医療機関その他の関係者について、前項の規定による総合調整を行うよう要請することができる。この場合において、厚生労働大臣は、必要があると認めるときは、同項の規定による総合調整を行わなければならない。
- 3.第四十四条の五第三項から第五項までの規定は、第一項の規定による総合調整について準用する。
- 4.厚生労働大臣は、第一項の規定による総合調整を行おうとするときは、あらかじめ、厚生科学審議会の意見を聴かなければならない。ただし、緊急を要する場合で、あらかじめ、厚生科学審議会の意見を聴くいとまがないときは、この限りでない。
- 5.前項ただし書に規定する場合において、厚生労働大臣は、速やかに、その行った総合調整について厚生科学審議会に報告しなければならない。
この条文の基本情報
厚生労働大臣による総合調整とは何ですか?
定義厚生労働大臣による総合調整とは、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第51条の4に定められた規定で、「厚生労働大臣は、第四十四条の十第一項の規定による公表を行ったときから第五十三条第一項の政令が廃止されるまでの間、都道府県の区域を越えて新感染症の予防に関する人材…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第51条の4(厚生労働大臣による総合調整)は、日本の感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に含まれる条文です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第51条の4の条文原文は「厚生労働大臣は、第四十四条の十第一項の規定による公表を行ったときから第五十三条第一項の政令が廃止されるまでの間、都道府県の区域を越えて新感染症の予防に関する人材…」で始まります。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第51条の4は第八章 新感染症に置かれています。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の公布日は平成10年10月2日です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第51条の4の前の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第51条の3です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第51条の4の次の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第51条の5です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第51条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第51条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/410AC0000000114 - 本サイト収録
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第51条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/410AC0000000114/51_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点感染症法51条の4は、新感染症の公表時から適用政令廃止までの間、厚生労働大臣が知事や医療機関等の措置を総合調整すると定める。原則として厚生科学審議会の意見聴取が必要。
Q · 新感染症が広がったとき、県をまたぐ患者搬送や医師の応援は誰が調整するの?
公表から政令廃止まで、厚生労働大臣が総合調整する
感染症法51条の4により、厚生労働大臣は新感染症の公表時から53条1項の政令が廃止されるまでの間、県境を越えた人材確保や患者の移送(47条)などについて、知事や医療機関等の措置を総合調整します。知事の側から要請することもでき、大臣は必要と認めれば調整しなければなりません(2項)。原則として事前に厚生科学審議会の意見を聴き、緊急で省略した場合は速やかに報告する義務があります(4項・5項)。
解説
県境の手前で止まる権限が、新感染症の流行では最大の弱点になる。都道府県知事の権限は自分の県の中でしか働かない。ところが未知の病原体(新感染症、感染症法6条9項)は県境を気にしない。患者を隣県の病院へ運ぶ、他県から医師や看護師を応援に呼ぶ。こうした調整を各県の善意に任せると、どこかで必ず詰まる。本条は、厚生労働大臣が新感染症の発生を公表した時点(44条の10第1項)から、適用政令(53条1項)が廃止されるまでの間、知事や医療機関などの措置を「総合調整」(バラバラに動く関係者の役割分担と順番を整理すること)できると定めている。押さえるべき点は二つある。一つ目は、知事の側から国に調整を要請でき、大臣は必要と認めれば調整しなければならないこと(2項)。二つ目は、原則として事前に厚生科学審議会の意見を聴く必要があり、緊急で省略した場合も事後報告が義務になっていること(4項・5項)。誰が、いつ、どの手続を経て動いたかは、後から検証できる構造になっている
法的な位置づけ
感染症法51条の4は、新感染症に関する厚生労働大臣の総合調整権限を定める規定である。新感染症の公表時から適用政令の廃止までの期間に限り、都道府県の区域を越える人材確保や患者移送などについて、知事や医療機関等が実施するまん延防止措置を調整する。知事による調整要請の制度、厚生科学審議会の事前意見聴取および緊急時の事後報告義務を併せて定める。
よくある質問 AI による整理
Q1感染症法51条の4とは何ですか?
新感染症の公表から適用政令の廃止までの間、厚生労働大臣が知事や医療機関等の措置を総合調整できると定めた規定です。県境を越える対応が主な対象です。
Q2新感染症とは何ですか?
人から人に伝染すると認められる疾病で、既知の感染症と症状等が明らかに異なり、重篤で国民の生命・健康に重大な影響を与えるおそれがあるもの(感染症法6条9項)です。
Q3総合調整とは何をすること?
知事や医療機関など複数の関係者がそれぞれ行う措置について、役割分担や優先順位を整理することです。個別の行為を直接強制する命令とは性格が異なります。
Q4大臣の総合調整はいつから始まる?
厚生労働大臣が44条の10第1項に基づき新感染症の発生を公表したときから始まります。公表がなければ本条の権限は働きません。
Q5大臣の総合調整はいつまで続く?
53条1項の政令が廃止されるまでです。政令が廃止されれば、本条に基づく調整権限も終わります。
Q6都道府県知事は国に調整を求められる?
求められます。2項により知事は大臣に総合調整を要請でき、大臣は必要があると認めるときは調整を行わなければなりません。
Q7総合調整に厚生科学審議会の意見は必要?
原則必要です(4項)。緊急で意見を聴く余裕がない場合は省略できますが、その場合は速やかに審議会へ報告しなければなりません(5項)。
Q8医療機関は大臣の総合調整を断れる?
総合調整は命令とは性格が異なりますが、応じない場合の扱いは準用規定(44条の5第3項〜5項)や運用によります。理由を説明できるよう準備しておくのが実務上安全です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1コロナのとき国と県がもめてたけど、結局どっちが上なの?
一律にどちらが上とは言えない。新感染症の場合、本条1項により、公表から適用政令の廃止までの間は厚生労働大臣が知事や医療機関の措置を総合調整する。一方で、措置を実際に行うのは基本的に都道府県である。実務のポイント:もめごとの多くは権限の上下ではなく、どの感染症類型の、どの条文に基づく話なのかを当事者が共有できていないことから生まれる。根拠条文を最初に確定させた側が議論を主導しやすい
Q2審議会の意見を聞かずに国が勝手に決めることってあるの?
ある。本条4項ただし書により、緊急で審議会の意見を聴く余裕がないときは、事前の手続を省略できる。ただし5項により、その場合は速やかに審議会へ報告しなければならない。実務のポイント:事後報告の議事録は、後でその判断を検証するための重要な一次資料になる。研究者や記者が政策判断を追うときは、緊急時の調整記録を審議会の資料から探すのが近道である
間違えやすい点 AI による整理
- 「パンデミックになれば国が全部仕切れる」と思われがちだが、本条の権限が働くのは新感染症の公表時から53条1項の政令が廃止されるまでに限られる。しかも中身は「総合調整」であり、関係者に個別の行為を直接強制する命令とは性格が違う。強制力のある指示権限は別の規定の問題になる(どこまで及ぶかは実務上の運用を要確認)
- 新感染症と新型インフルエンザ等感染症は、同じ「未知の流行病」として一括りにされやすい。ところが法律上は別の類型であり(6条7項と9項)、適用される条文も、国と都道府県の権限配分も違う。どちらの類型として扱われているかで、読むべき条文が丸ごと入れ替わる。初動でここを取り違えると、調整の根拠条文そのものを誤る
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる感染症 | 51条の4:新感染症(6条9項) | 44条の5:新型インフルエンザ等感染症(6条7項) 新型インフルエンザ等対策特別措置法20条:同法上の新型インフルエンザ等 |
| 調整の主体 | 厚生労働大臣 | 厚生労働大臣 政府対策本部長 |
| 権限の始期・終期 | 44条の10第1項の公表から53条1項の政令廃止まで | 新型インフルエンザ等感染症に係る公表を起点とする(期間は同条参照) 政府対策本部の設置期間中 |
| 手続的な歯止め | 厚生科学審議会の事前意見聴取、緊急時は事後報告(4項・5項) | 本条3項が準用する手続規定(3項〜5項)を含む 特措法上の対策本部体制の枠内で実施 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は中央主管機関が必要と認めるとき、行政院の同意を得て中央流行疫情指揮中心を設置し、資源・設備・関係機関の人員を統合する。日本の総合調整より指揮機関の設置という形をとる点が特徴
韓国は感染症予防管理法のもとで中央政府主導の防疫体制を敷く。具体的な調整条文の対応関係は要確認
ドイツは連邦制のもと州が執行を担い、連邦は感染症予防法を通じて関与する。連邦と州の権限配分という点で日本の国と都道府県の関係と比較しうる
米国は保健福祉長官による公衆衛生上の緊急事態宣言を起点に連邦の対応が動く。州の公衆衛生権限が強く、連邦と州の調整構造は日本と異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 新感染症の公表から2週間が過ぎた。あなたの県の指定医療機関は満床なのに、隣県には空き病床がある。隣県は受け入れに慎重で、話が一歩も進まない。知事には、本条2項に基づいて国に総合調整を要請するという手札がある。それを切るかどうかで、搬送先が決まるまでの日数が変わる
- もし、あなたが地方の病院の事務長で、ある朝、厚生労働省から「他県への医療従事者派遣に関する調整」の連絡が届いたらどうなるか。総合調整そのものは命令ではないが、断るなら理由を説明できるようにしておく必要がある。院内の人員表と感染対策の余力を、その日のうちに数字でまとめておくことになる
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