感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第53条(新感染症の政令による指定)
クイックジャンプ
- 国は、新感染症に係る情報の収集及び分析により、当該新感染症の固有の病状及びまん延の防止のために講ずべき措置を示すことができるようになったときは、速やかに、政令で定めるところにより、新感染症及び新感染症の所見がある者を一年以内の政令で定める期間に限り、それぞれ、一類感染症及び一類感染症の患者とみなして第三章から第六章(第一節及び第二節を除く。)まで、第十章、第十三章及び第十四章の規定の全部又は一部を適用する措置を講じなければならない。
- 2.前項の政令で定められた期間は、当該政令で定められた新感染症について同項の政令により適用することとされた規定を当該期間の経過後なお適用することが特に必要であると認められる場合は、一年以内の政令で定める期間に限り延長することができる。当該延長に係る政令で定める期間の経過後、これを更に延長しようとするときも、同様とする。
- 3.厚生労働大臣は、前二項の政令の制定又は改廃の立案をしようとするときは、あらかじめ、厚生科学審議会の意見を聴かなければならない。
この条文の基本情報
新感染症の政令による指定とは何ですか?
定義新感染症の政令による指定とは、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条に定められた規定で、「国は、新感染症に係る情報の収集及び分析により、当該新感染症の固有の病状及びまん延の防止のために講ずべき措置を示すことができるようになったときは、速やかに、政令で…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条(新感染症の政令による指定)は、日本の感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に含まれる条文です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の条文原文は「国は、新感染症に係る情報の収集及び分析により、当該新感染症の固有の病状及びまん延の防止のために講ずべき措置を示すことができるようになったときは、速やかに、政令で…」で始まります。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条は第八章 新感染症に置かれています。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の公布日は平成10年10月2日です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の前の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第52条です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の次の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の2です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第53条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/410AC0000000114 - 本サイト収録
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第53条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/410AC0000000114/53
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点感染症法53条は、新感染症の病状と対策が判明したとき、国が政令で一年以内に限り一類感染症とみなす義務を定める。延長も一年以内ずつ政令が必要となる。
Q · 正体不明の感染症が見つかったら、すぐにエボラと同じ厳しいルールが適用されるの?
病状と対策が判明した段階で、政令により一年以内に限り適用される
感染症法53条によれば、国は新感染症の固有の病状とまん延防止のために講ずべき措置を示せるようになったとき、速やかに政令で当該新感染症を一類感染症とみなし、関係規定を適用する措置を講じなければなりません。適用期間は一年以内で、特に必要な場合は一年以内ずつ延長できますが、そのたびに政令が必要です。政令の制定・改廃の立案前には、厚生労働大臣が厚生科学審議会の意見を聴く必要があります。
解説
正体不明の病気が国内で見つかった直後、法律はそれを「新感染症」と呼ぶ。ここで知っておくべきは、新感染症のままでは国の対応が「手探りモード」に固定されるという点だ。名前も治療法も分からない病気だから、措置は都道府県知事が厚生労働大臣の指導助言を受けながら一件ずつ判断することになる。53条はそのモードを抜け出すための出口である。病状とまん延防止策が見えた段階で、国は政令によって新感染症を一類感染症(エボラ出血熱やペストと同じ最も厳しい区分)と「みなす」義務を負う。「できる」ではなく「講じなければならない」と書かれている点が重要だ。期間は一年以内に限られ、延長も一年ずつ、そのたびに政令が必要になる。さらに立案前には厚生科学審議会の意見を聴く必要がある。つまりあなたの入院や就業制限を支える法的根拠は、一年ごとに見直しを強制される時限装置の上に乗っている。ニュースで「政令改正」と聞いたら、それはあなたの行動制限の根拠が書き換わった合図である。
法的な位置づけ
感染症法53条は、新感染症について固有の病状とまん延防止措置が判明した段階で、国が政令により一年以内の期間に限り当該新感染症を一類感染症とみなし、所定の章の規定の全部または一部を適用する義務を定める規定である。期間延長は一年以内ずつ政令で行い、立案時には厚生科学審議会の意見聴取を要する。
よくある質問 AI による整理
Q1新感染症とは何ですか?
人から人に伝染し、既知の感染症と症状や治療結果が明らかに異なり、重篤で国民の生命・健康に重大な影響を与えるおそれがある疾病です(感染症法6条9項)。
Q2一類感染症にはどんな病気がありますか?
エボラ出血熱、クリミア・コンゴ出血熱、痘そう、南米出血熱、ペスト、マールブルグ病、ラッサ熱の7疾病で、感染症法上最も厳しい措置の対象となる区分です。
Q3感染症法53条の政令は誰が決めるの?
政令は内閣が制定します。立案するのは厚生労働大臣で、立案前に厚生科学審議会の意見を聴くことが53条3項で義務づけられています。
Q4新感染症の患者はどこに入院しますか?
原則は特定感染症指定医療機関です。53条の政令で一類感染症とみなされると、第一種感染症指定医療機関も入院先として扱われる枠組みに入ります。
Q5一類感染症とみなされると何が変わる?
入院勧告・入院措置、就業制限、消毒、建物への立入制限など、一類感染症向けの規定群の全部または一部が政令の範囲で適用されるようになります。
Q6感染症法53条の政令はどこで確認できる?
公布は官報に掲載され、施行後は e-Gov 法令検索で政令本文を確認できます。立案過程は厚生科学審議会の資料・議事録で追えます。
Q7厚生科学審議会とは何ですか?
厚生労働省に置かれる審議会で、感染症対策などの科学的事項を審議します。53条の政令の制定・改廃の立案前には、この審議会の意見聴取が必要です。
Q853条に基づく入院勧告に不服があるときは?
入院勧告・入院措置などの個別処分は、行政不服審査法による審査請求や行政事件訴訟法による取消訴訟で争う余地があります。早めに弁護士へ相談を。
この条文についての質問 AI による整理
Q1新感染症と指定感染症って何が違うんですか?
指定感染症は既に知られている感染症で、一類から三類の扱いを当てはめる必要があるものを政令で指定する仕組みである(6条8項・7条)。新感染症は人から人へ感染し、既知の感染症と症状などが明らかに異なり、重篤で危険性が極めて高いと判断されるものである(6条9項)。53条は後者を一類扱いに移すための条文である。実務のポイント:新型コロナのように病原体の系統がすぐ判明した場合は、新感染症ではなく指定感染症のルートが選ばれやすい。どちらのルートを使うかは、事実上、最初の数週間で決まる
Q2一年経ったら制限は全部なくなるんですか?
53条の政令による一類感染症としての扱いは、政令で定めた期間(一年以内)が終われば効力を失う。ただし2項により、特に必要と認められれば一年以内ずつ何度でも延長でき、その都度政令と審議会の意見聴取が必要になる。実務のポイント:期限切れと同時に法律上の空白が生じないよう、実務では指定感染症への切り替えや法改正など別ルートが並行して準備されることが多い。期限が切れたからといって、規制がすべて消えるとは限らない
間違えやすい点 AI による整理
- 「強い措置は国が好きなタイミングで発動できる」と思われがちだが、53条は逆に国を縛っている。病状と対策が分かった段階で「速やかに」政令を出す義務を課し、しかも期間を一年以内に区切る。発動の義務と期限の上限がセットになった、権限を自動失効させる設計である
- 新型コロナは53条の新感染症として扱われたと記憶している人が多いが、実際には2020年に指定感染症(同法6条8項・7条)として政令指定され、2021年の改正で新型インフルエンザ等感染症の一類型に位置づけ直された。未知の病気でも、既知の病原体に近ければ新感染症ルートを通らない。どのルートに入るかで適用条文も期限の仕組みも違う
- 「一類感染症とみなす」の重さを軽く見ている人がいる。適用されうるのは入院勧告・入院措置、就業制限、消毒、建物への立入制限など、身体の自由と営業に直結する規定群である。一行の政令で、あなたの出勤や店舗の扱いを規定する条文が丸ごと入れ替わる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる疾病 | 53条:新感染症(未知で既知の感染症と明らかに異なり、重篤なもの) | 7条:指定感染症(既に知られている感染症で一〜三類等に該当しないもの) |
| 国の裁量 | 病状と対策が判明したら「速やかに」措置を講じる義務 | 必要に応じて政令で指定する仕組み |
| 適用の方式 | 一類感染症・その患者と「みなして」規定を適用 | 一類〜三類感染症の規定の全部または一部を「準用」 |
| 期間 | 一年以内の政令期間、特に必要なら一年以内ずつ延長(反復可) | 一年以内の政令期間(延長規定あり) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は中央主管機関(衛生福利部疾病管制署)が新興傳染病を公告し分類する方式。日本のような一年の自動失効型の期限設計は条文上の中心ではない
韓国は「신종감염병증후군」を最上位の第1級感染症に最初から組み込む方式で、事後的なみなし政令を要しない
ドイツは法規命令で届出義務の対象を新たな疾病へ拡張する仕組みを持つ。COVID-19期には連邦議会による措置の期限付けが議論の焦点となった
米国は大統領令で検疫対象疾病を列挙し、連邦保健当局が検疫規則を運用する。日本のような一年の法定期限は置かれていない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 海外渡航から帰った同僚が原因不明の高熱で搬送された。もしそれが新感染症と扱われたら、あなたの職場はどうなる? 最初の段階では知事の個別判断で動き、53条の政令が出た後は一類感染症の枠組みで濃厚接触者調査や消毒が体系的に進む。どの段階にいるかで、会社が求められる協力の中身が変わる
- あなたは地方病院の事務長だ。新感染症の患者を受け入れられる特定感染症指定医療機関は全国でごく少数しかない。政令で一類感染症とみなされた瞬間、各都道府県の第一種感染症指定医療機関も入院先の候補に加わる。病床調整の電話が自院に回ってくるのは、その政令の公布日からだ
- 一年前に出た政令の期限があと一か月で切れる。延長の政令が出なければ、一類感染症としての措置の根拠はその日で失われる。入院勧告を受けている患者の弁護人なら、官報を毎日確認する理由がここにある
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成10年(1998年) 新設:伝染病予防法等を廃止統合した感染症法の制定により、新感染症の類型とともに、政令で一類感染症とみなす時限的な仕組みが創設された
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第6条新感染症・一類感染症・指定感染症の定義
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第7条指定感染症の政令指定、並行するもう一つのルート
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第19条一類感染症患者の入院勧告、みなし適用の中核
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第46条新感染症の所見がある者の入院(現行効力を要確認)
- 新型インフルエンザ等対策特別措置法 第2条新感染症の一部を特措法の対象に含める定義
- 新型インフルエンザ等対策特別措置法 第32条緊急事態宣言、区分判断と連動する発動要件
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