感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第56条の45(利用者の義務)
クイックジャンプ
匿名感染症関連情報利用者又は匿名感染症関連情報利用者であった者は、匿名感染症関連情報の利用に関して知り得た匿名感染症関連情報の内容をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に利用してはならない。
この条文の基本情報
利用者の義務とは何ですか?
定義利用者の義務とは、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第56条の45に定められた規定で、「匿名感染症関連情報利用者又は匿名感染症関連情報利用者であった者は、匿名感染症関連情報の利用に関して知り得た匿名感染症関連情報の内容をみだりに他人に知らせ、又は不…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第56条の45(利用者の義務)は、日本の感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に含まれる条文です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第56条の45の条文原文は「匿名感染症関連情報利用者又は匿名感染症関連情報利用者であった者は、匿名感染症関連情報の利用に関して知り得た匿名感染症関連情報の内容をみだりに他人に知らせ、又は不…」で始まります。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第56条の45は第十二章 感染症及び病原体等に関する調査及び研究並びに医薬品の研究開発に置かれています。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の公布日は平成10年10月2日です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第56条の45の前の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第56条の44です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第56条の45の次の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第56条の46です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第56条の45には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第56条の45 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/410AC0000000114 - 本サイト収録
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第56条の45(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/410AC0000000114/56_45
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点感染症法第56条の45は、匿名感染症関連情報の利用者と利用者であった者に、知り得た内容をみだりに他人に知らせず、不当な目的に利用しない義務を課す。
Q · 感染症の匿名データを研究で使ったら、話してはいけないことはあるの?
内容を漏らすことも悪用も禁止で、退職後も続く
感染症法第56条の45により、厚生労働大臣から匿名感染症関連情報の提供を受けた利用者は、利用に関して知り得た情報の内容をみだりに他人に知らせたり、不当な目的に利用したりしてはなりません。義務は「利用者であった者」にも及ぶため、研究終了後や退職後も続きます。一方、提供時に承認された目的と方法の範囲で統計的成果を公表することは、制度が予定している利用です。
解説
匿名化されたデータなら、どう扱っても誰も傷つかない。研究者や企業の担当者の多くはそう考えている。本条はその思い込みを否定する。厚生労働大臣から匿名感染症関連情報(感染症の発生届などから、個人を特定できないように加工したデータ)の提供を受けた者は、利用を通じて知った内容を「みだりに」(正当な理由なく)他人に漏らしてはならない。不当な目的に使うことも禁止される。注目すべきは主語である。条文には「利用者であった者」も含まれている。プロジェクトが終わっても、転職しても、この義務は消えない。匿名データは単体では個人を指さない。それでも、地域や日付、年齢層を組み合わせれば、小さな町では「あの家の誰か」が浮かび上がることがある。感染症は差別と隣り合わせの病である。だから法は、データが匿名であることとは別に、扱う人間にも直接義務を課した。この二重の鍵構造を知っていれば、共同研究の契約書や社内ルールで何を確認すべきかが見えてくる。
法的な位置づけ
感染症法第56条の45は、厚生労働大臣から匿名感染症関連情報の提供を受けた利用者及び利用者であった者に課される守秘義務と不当目的利用の禁止を定める規定である。利用に関して知り得た情報の内容を正当な理由なく他人に知らせる行為と、不当な目的での利用を禁じ、その義務は利用終了後も存続する。
よくある質問 AI による整理
Q1匿名感染症関連情報とは何ですか?
感染症の発生届などの情報を、特定の個人を識別できないよう加工したデータです。厚生労働大臣が研究者などに提供し、利用者には本条の義務がかかります。
Q2感染症法 守秘義務 研究者にもある?
あります。匿名感染症関連情報の提供を受けた研究者は「利用者」として、知り得た内容をみだりに他人に知らせない義務を負います。
Q3匿名データの守秘義務はいつまで続く?
期限はありません。条文が「利用者であった者」も対象にしているため、研究終了後や退職後も義務は続きます。
Q4匿名データの目的外利用は違法?
不当な目的での利用は本条で禁止されています。研究用に受け取ったデータの知見を広告や営業に流用すると、不当な目的と評価されるおそれがあります。
Q5感染症データの研究成果を論文で公表できる?
提供時に承認された目的と公表方法の範囲内なら可能です。少人数の集計セルなど個人推定につながる数値の扱いには注意が必要です。
Q6匿名感染症関連情報を漏らしたらどうなる?
厚生労働大臣による報告徴収や是正命令の対象になり得ます。罰則の有無と内容は最新の条文で確認してください。民事の損害賠償責任が問われる余地もあります。
Q7共同研究の学生や委託先にも義務はかかる?
条文上の主語は利用者です。学生や委託先にどう義務を及ぼすかは、契約や誓約書で明確にしておくことが実務上重要です。
Q8感染症の匿名データの利用申請はどこにする?
提供主体は厚生労働大臣です。申請手続の詳細は厚生労働省が公表する案内を確認してください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1研究で使った匿名データの分析結果、学会で発表するのはダメなんですか?
提供時に承認された利用目的と公表方法の範囲内であれば、成果の公表は制度が予定している利用であり、本条の「みだりに」にはあたらない。問題になるのは、承認外の場での共有や、少人数のセルが残った集計表をそのまま出すことである。実務のポイント:審査で実際に重視されるのは、小さな数値をどう秘匿処理するかである。最小セル数のルールを事前に決めておく研究者は、公表段階で引っかからない
Q2会社を辞めたら、もう前の仕事のデータについて話してもいいですよね?
だめである。本条は「利用者であった者」にも同じ義務を課しており、退職や研究の終了で義務は消えない。転職面接で前職の分析の具体的な数字を話すと、それ自体が違反になり得る。実務のポイント:実績を話したいときは、手法と公表済みの論文だけを語り、数字は公表資料から引用する。採用側の法務担当者は、そこを守れる人ほど信頼できると見ている
間違えやすい点 AI による整理
- 「匿名データだから、内容を話しても個人情報漏えいにはならない」と考えがちである。しかし本条が禁じているのは個人情報の漏えいに限らず、利用を通じて知り得た匿名感染症関連情報の内容を、みだりに他人に知らせること全般である。個人が特定されたかどうかは、違反かどうかの入口の判断基準ではない
- 守秘義務はプロジェクトの期間中だけと思われがちだが、深刻さはその先にある。条文は「利用者であった者」も明記しており、退職、異動、研究終了の後も義務が続く。会社を辞めた後の雑談や転職面接での実績アピールが、最も無防備な瞬間になる
- 「論文に書いて公表するのも『他人に知らせる』ことになるのか」という不安は、問いの立て方がずれている。提供の際に認められた目的と方法の範囲で統計的な成果を公表することは、制度がもともと予定している利用である。問題になるのは、承認された範囲を外れた共有や、目的外の流用である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 感染症法56条の45:利用者・利用者であった者の守秘と不当目的利用の禁止 | 感染症法56条の42:他の情報との照合等の禁止(個人の識別行為) 感染症法56条の44:利用者の安全管理措置義務 |
| 禁止・要求される行為 | 知り得た内容をみだりに他人に知らせること、不当な目的に利用すること | データを他の情報と照らし合わせて本人を識別すること 漏えい・滅失・毀損を防ぐ管理体制を整えること |
| 義務の存続期間 | 利用終了後・退職後も存続(「利用者であった者」を明記) | 利用者として取り扱う間(詳細は条文確認) 利用者として取り扱う間(詳細は条文確認) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は感染症患者の個人資料について関係者の秘密保持を定めるが、匿名データ利用者に特化した守秘規定は確認できない
韓国は感染症業務従事者の秘密漏洩を禁止する。退職者を含む点は日本と共通する発想である
フランスは全国健康データシステム(SNDS)で、再識別禁止と利用目的の制限を法定している
米国は非識別化基準と、限定データセット利用時のデータ利用契約による再識別禁止を組み合わせる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたは製薬会社のデータサイエンティストで、匿名感染症関連情報を使った流行予測の分析を担当していた。転職先の面接で「前職でこんな面白い傾向が見えた」と具体的な地域別の数字を話した。利用者であった者の守秘義務は、退職しても残っている
- 小さな島の感染者データを分析していた研究員が、居酒屋で「あの島、先月の陽性者は全員○○関係らしい」と口にした。匿名データでも、場所と属性を語れば特定の人に行き着く
- もし大学院生が、研究用に受け取った匿名データの集計結果を、自分の副業である健康食品マーケティングの資料に流用したらどうなる? 提供時の利用目的から外れた「不当な目的」での利用にあたる可能性が高い。研究室全体の今後のデータ申請にも影響が及ぶ
- 共同研究の終了まであと一週間。手元のノートPCには中間集計のCSVが残っている。提供条件に沿った消去や返却の手続をとらずに個人のクラウドへ退避させれば、漏えいリスクを自分で作ることになる。終了日までにデータの所在を棚卸ししておかないと、後から説明がつかなくなる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自分や家族の感染情報が研究データ経由で周囲に知られた疑いがあれば、いつ、誰から、何を聞いたかを日時付きでメモし、SNS投稿はスクショとURLで保存する2. 厚生労働省の担当窓口へ、匿名感染症関連情報の利用者による漏えいの疑いとして情報提供する。大臣には立入検査や是正命令の権限がある3. 差別や名誉毀損の実害があれば、民法709条に基づく損害賠償の請求を弁護士に相談する
訴えられた側:1. 漏えいを指摘されたら、話した内容が提供時に承認された公表済みの成果の範囲内だったかを、申出書と承認内容に照らして確認する2. データの保管場所、アクセスした人、消去や返却の記録を即座に保全し、組織の管理責任者に報告する3. 行政から報告を求められたら、事実関係と再発防止策をまとめて誠実に回答する。隠蔽は是正命令や罰則のリスクを高める。罰則の有無と内容は最新の条文をご確認ください
時効(請求できる期限):本条の義務自体に期限はなく、利用者でなくなった後も継続する。漏えいで損害を受けた側の民事請求は、損害と加害者を知った時から3年(民法724条)。特定の時効がないその他の債権は一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)による
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)改正 匿名感染症関連情報の第三者提供制度の創設に伴い、利用者の義務として置かれたとみられる。改正年、施行日、新設か改正かは人的検証が必要
改正の年表
- 1.令和4年(2022年) 新設:匿名感染症関連情報の第三者提供制度の創設に伴い、利用者の義務として置かれたとみられる。改正法の番号と施行日は要確認
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。