受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 8 分8 分8 分

感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第68条

クイックジャンプ
  1. 第五十六条の四の規定に違反した場合には、当該違反行為をした者は、十年以下の拘禁刑又は五百万円以下の罰金に処する。
  2. 2.前条第一項の犯罪の用に供する目的で前項の罪を犯した者は、十五年以下の拘禁刑又は七百万円以下の罰金に処する。
  3. 3.前二項の未遂罪は、罰する。
  4. 4.第一項又は第二項の罪を犯す目的でその予備をした者は、三年以下の拘禁刑又は二百万円以下の罰金に処する。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第68条は、日本の感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に含まれる条文です。
  2. 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第68条の条文原文は「第五十六条の四の規定に違反した場合には、当該違反行為をした者は、十年以下の拘禁刑又は五百万円以下の罰金に処する。」で始まります。
  3. 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第68条は第十五章 罰則に置かれています。
  4. 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の公布日は平成10年10月2日です。
  5. 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第68条の前の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第67条です。
  7. 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第68条の次の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第69条です。
  8. 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第68条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第68条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/410AC0000000114
  • 本サイト収録感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第68条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/410AC0000000114/68

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点感染症法68条は、一種病原体等の輸入禁止(56条の4)に違反した者を十年以下の拘禁刑又は五百万円以下の罰金に処し、未遂および予備も処罰する。

Q · エボラなどの病原体を海外から取り寄せたら、どんな罪になりますか?

感染症法68条で十年以下の拘禁刑。未遂も予備も処罰されます

感染症法68条1項は、一種病原体等の輸入禁止(同法56条の4)に違反した者を十年以下の拘禁刑又は五百万円以下の罰金に処します。発散させて公共の危険を生じさせる目的が加われば2項で十五年以下に加重されます。3項は未遂を処罰し、4項は予備行為にも三年以下の拘禁刑又は二百万円以下の罰金を科します。つまり国内に一グラムも入っていない準備段階でも処罰圏に入る、行政取締法規としては異例に重い構造です。

解説

研究室の冷凍庫に届いた一本のバイアル。それが一種病原体等(エボラウイルス、マールブルグウイルス、ラッサウイルス、クリミア・コンゴ出血熱ウイルス、南米出血熱ウイルス、痘そうウイルスという最上位危険度の六つ)であれば、国内に入れた瞬間に十年以下の拘禁刑または五百万円以下の罰金が待っている。これは「許可を取り忘れた」手続違反ではない。一種病原体等の輸入は、国の限られた機関などの例外を除き、そもそも原則禁止されている。そして本条が異例なのは、未遂を罰し(三項)、さらに予備まで罰する点だ(四項、三年以下の拘禁刑または二百万円以下の罰金)。通関前に止められても、注文と準備の段階で止められても、処罰圏の内側にいる。感染症法の大半は行政の防疫手続を定める条文だが、本条だけは刑法典の重罪と同じ構造で書かれている。発散目的が加われば十五年以下(二項)。あなたが扱う検体の種別判定は、安全管理の問題であると同時に、刑事責任の分岐点である。

法的な位置づけ

感染症法68条は、同法56条の4が定める一種病原体等の輸入禁止に違反する行為の罰則規定である。1項が基本類型(十年以下の拘禁刑又は五百万円以下の罰金)、2項が発散目的による加重類型(十五年以下の拘禁刑又は七百万円以下の罰金)、3項が未遂、4項が予備をそれぞれ処罰対象とする。

よくある質問 AI による整理

Q1一種病原体等とは何ですか?

エボラウイルス、マールブルグウイルス、ラッサウイルス、クリミア・コンゴ出血熱ウイルス、南米出血熱ウイルス、痘そうウイルスなど、感染症法6条が定める最上位危険度の病原体です。

Q2一種病原体等は許可を取れば輸入できますか?

通常の許可制とは枠組みが異なり、一種病原体等は国の限られた機関などの例外を除き所持も輸入も原則禁止です。申請すれば輸入できるという前提自体が誤りです。

Q3感染症法68条の刑罰はどれくらい重い?

1項が十年以下の拘禁刑又は五百万円以下の罰金、発散目的の2項が十五年以下の拘禁刑又は七百万円以下の罰金、予備の4項が三年以下の拘禁刑又は二百万円以下の罰金です。

Q4病原体の輸入は未遂でも罰せられる?

罰せられます。3項が1項・2項の未遂罪を処罰対象とし、税関で止められて国内に入らなかった場合でも処罰の対象になります。

Q5予備罪とはどの段階から成立しますか?

輸入という目的をもって客観的な準備行為に着手した段階です。入手交渉や発注など、現物が国内に存在しなくても4項の射程に入りえます。

Q6海外の研究者が勝手に送ってきた場合はどうなる?

受領側が輸入行為者と評価される可能性があります。開封や移動をせず梱包・送り状・やり取りを保全し、機関の責任者と弁護士に即時相談してください。

Q7法人も処罰されますか?

感染症法には法人等への両罰規定が置かれており、従業者の違反行為について法人にも罰金が科されうる構造です(適用条文は現行法で要確認)。

Q8感染症法68条の公訴時効は何年?

長期十年の1項の罪は七年、長期十五年の2項の罪は十年が原則です(刑事訴訟法250条2項)。起算点は犯罪行為が終わった時です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1大学の研究室が海外から取り寄せた場合、罰せられるのは誰ですか?

実際に輸入行為をした研究者個人が本条一項の名宛人である。加えて感染症法には法人等に対する両罰規定が置かれており、法人にも罰金が科されうる(現行の条番号は要確認)。実務のポイント:捜査では「誰が発注したか」ではなく「誰が種別を認識して手続を動かしたか」が故意の決め手になる。事務職員名義の発注でも、指示した研究者が主体と評価されることが多い

Q2荷物が税関で止められて国内に入らなかったら、無罪ですか?

無罪にはならない。三項が未遂を処罰対象としている。さらに四項は、輸入を目的とした予備行為に三年以下の拘禁刑または二百万円以下の罰金を定める。実務のポイント:保税地域にある段階は、既遂を争える数少ない局面である。ここで通関を止める手続を自ら取ったという事実は、中止未遂の主張や情状で効く。荷物の動きを止める判断は、弁護士に相談する前でも最優先でよい

Q3二項の「発散させる目的」なんて、普通の研究者には関係ないのでは?

直接は関係しない。ただし二項は前条一項の罪(一種病原体等を発散させて公共の危険を生じさせる罪)の用に供する目的を加重要件とするため、捜査機関は必ず目的の有無を調べる。実務のポイント:取調べで研究の意義を熱心に語ると、使用計画の記述が目的の推認材料として引用されることがある。説明すべきは動機ではなく、研究計画書という客観的文書の存在である

間違えやすい点 AI による整理

  • 「許可を取れば輸入できる」と考えている人が多いが、一種病原体等については所持も輸入も原則として全面禁止であり、通常の許可制とは土俵が違う。二種病原体等の所持は厚生労働大臣の許可(感染症法56条の6)という枠組みがあるが、一種はそもそも例外的な機関に限られる。「申請すればよい」という発想で動き出すこと自体が、前提の取り違えである
  • 未遂処罰があることは知っていても、その深刻度を正しく見積もっている研究者は少ない。四項の予備罪があるということは、国内に一グラムも入っていなくても、入手交渉と準備の段階で三年以下の拘禁刑の対象になりうるということだ。刑法典で予備まで処罰されるのは殺人、放火、内乱といった類型に限られる。本条は、行政取締法規の体裁をとりながら、その列に並んでいる
  • あなたから見れば「研究材料の調達」でも、法律から見れば「生物テロに転用されうる物質の越境」である。二項が「前条一項の犯罪の用に供する目的」(一種病原体等を発散させて公共の危険を生じさせる目的)を加重事由とする構造が、その視座を示している。この落差を理解しないまま供述すると、動機の説明が逆に目的の存在を推認させる材料になる
比較の観点この条文ほかの条文
規定の性格感染症法68条:輸入禁止違反の罰則(1項基本・2項加重・3項未遂・4項予備)感染症法56条の4:一種病原体等の輸入禁止という実体規定
感染症法67条:一種病原体等を発散させて公共の危険を生じさせる罪
処罰される行為国内に入れる行為(輸入)およびその未遂・予備禁止の名宛人を定めるのみで刑罰は68条が担う
現実に発散させて公共の危険を生じさせる行為
法定刑十年以下の拘禁刑又は五百万円以下の罰金(2項は十五年以下/七百万円以下、4項は三年以下/二百万円以下)規定なし(罰則は68条)
発散罪として別途重い法定刑(68条2項の加重目的の参照先)
実務上の着眼点既遂・未遂・予備の線引きと、輸入行為者が誰かの確定対象物が一種病原体等(感染症法6条)に当たるかの種別判定
発散目的の有無が68条2項の加重を左右する

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
傳染病防治法第34条(感染性生物材料の管理)

台湾は感染性生物材料の持有・使用・輸入を中央主管機関の管理下に置く行政規制型で、日本のような未遂・予備の独立処罰は置かれていない

韓国
감염병의 예방 및 관리에 관한 법률 제22조(고위험병원체 반입 허가)

韓国は高危険病原体の搬入を許可制とし、無許可搬入を罰則で担保する。許可制を基調とする点で、原則禁止+重罰の日本型とは構造が異なる

ドイツ
Infektionsschutzgesetz § 44 ff., § 75

ドイツは病原体を扱う活動自体に許可義務(Erlaubnispflicht)を課し、無許可の取扱いを刑事罰で担保する。EU 域内の移動自由との調整が前提になる

アメリカ
42 U.S.C. § 262a(Select Agent Program)/18 U.S.C. § 175

米国は CDC・USDA による Select Agent 登録制で入口を管理し、生物兵器関連は別途連邦刑法で広く処罰する二層構造をとる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 海外の共同研究者が「参考までに」と出血熱患者由来の検体を国際宅配便で送ってきた。受け取ったのは大学のあなたの研究室。輸入行為者は送り主ではなくあなた側になりうる。善意の学術交流という認識は、本条の故意(一種病原体等を国内に入れることの認識)を否定してくれない
  • あと三日で通関手続が完了する。発注済みのウイルス株の種別表記が、カタログ上あいまいだと今朝気付いた。この段階で止めれば未遂ないし予備にとどまる可能性があるが、受領してしまえば既遂だ。輸入者が誰かの確定と、所管官庁への自主申告の是非を、通関前に弁護士と詰める必要がある
  • もし、あなたがバイオベンチャーの管理部門で、研究者が独断で海外から株を取り寄せていたと知ったら? 会社として何をどこに報告するかで、法人側の立場が通報者になるか被疑者側になるかが分かれる
  • 税関の職員から電話が入った。差出国、品名、受取人はあなたの名前。まだ荷物は保税地域にある。ここが未遂と既遂の境界線だ
  • 学会で知り合った研究者から「痘そうウイルスの株を融通できる」と持ちかけられ、入手経路を調べるメールを送った。輸入はしていない。それでも、客観的な準備行為と目的が認定されれば四項の予備罪の射程に入る

取るべき行動

被害を受けた側:所属機関や周囲で不審な輸入を察知した立場であれば、まず現物に触れず、梱包・送り状・発注記録・メールを保全する。自分で開封や移動をすると、所持の側の当事者になりかねない。次に機関の安全管理責任者と法務へ同時に報告し、所管の厚生労働省部局および警察への連絡経路を機関として一本化する。個人で告発に走るより、機関としての報告の方が後の立証でも身分保護でも強い

訴えられた側:1. 聴取の前に弁護士を呼ぶ。生物・薬事規制の刑事事件は経験者が限られるため、弁護士会に分野を指定して紹介を求める2. 争点は(a)対象物が一種病原体等に当たるか、(b)輸入行為者が誰か、(c)認識があったか、(d)既遂か未遂か予備か、の四点に集約される3. 種別判定の社内記録、カタログ表記、共同研究者とのやり取りを時系列で整理する4. 二項の目的犯を否定するため、研究計画書と使用目的の資料を早期に提出する。認否を決める前に、既遂か未遂かの事実関係を確定させること

時効(請求できる期限):公訴時効は、一項の罪(長期十年)で七年、二項の罪(長期十五年)で十年が原則(刑事訴訟法250条2項)。起算点は犯罪行為が終わった時であり、輸入の既遂時点が基準となる。未遂・予備はそれぞれの行為時から進行する(最新の改正状況をご確認ください)

改正沿革 AI による整理

  • 平成18年(2006年)改正 病原体等の管理規制の創設に伴い新設。一種病原体等の所持・輸入の禁止と、未遂・予備を含む重罰体系が感染症法に導入された
  • 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法改正による懲役・禁錮の拘禁刑への統合に伴い、法定刑の表記が「懲役」から「拘禁刑」に改められた

改正の年表

  1. 1.平成18年(2006年) 新設:病原体等の管理規制の創設に伴い新設。一種病原体等の所持・輸入の禁止と、未遂・予備を含む重罰体系が感染症法に導入された
  2. 2.令和4年(2022年)公布・令和7年(2025年)施行 改正:刑法改正による懲役・禁錮の拘禁刑への統合に伴い、法定刑の表記が「懲役」から「拘禁刑」に改められた

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の全文を見る所属する編章節を開く:第十五章 罰則

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›