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感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第67条

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  1. 一種病原体等をみだりに発散させて公共の危険を生じさせた者は、無期若しくは二年以上の拘禁刑又は千万円以下の罰金に処する。
  2. 2.前項の未遂罪は、罰する。
  3. 3.第一項の罪を犯す目的でその予備をした者は、五年以下の拘禁刑又は二百五十万円以下の罰金に処する。ただし、同項の罪の実行の着手前に自首した者は、その刑を減軽し、又は免除する。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第67条は、日本の感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に含まれる条文です。
  2. 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第67条の条文原文は「一種病原体等をみだりに発散させて公共の危険を生じさせた者は、無期若しくは二年以上の拘禁刑又は千万円以下の罰金に処する。」で始まります。
  3. 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第67条は第十五章 罰則に置かれています。
  4. 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の公布日は平成10年10月2日です。
  5. 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第67条の前の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第66条です。
  7. 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第67条の次の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第68条です。
  8. 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第67条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第67条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/410AC0000000114
  • 本サイト収録感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第67条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/410AC0000000114/67

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点感染症法67条は、一種病原体等をみだりに発散させて公共の危険を生じさせた者を無期若しくは二年以上の拘禁刑又は千万円以下の罰金に処する。未遂と予備も処罰される。

Q · 誰も感染していなくても、病原体をまいただけで罪になるんですか?

なります。公共の危険が生じれば既遂です

感染症法67条1項は、一種病原体等をみだりに発散させて「公共の危険を生じさせた」ことを構成要件とします。感染者が実際に出たことは要件ではなく、公共の危険の発生だけで既遂に達し、無期若しくは二年以上の拘禁刑又は千万円以下の罰金の射程に入ります。さらに2項が未遂を、3項が予備(五年以下の拘禁刑又は二百五十万円以下の罰金)を処罰します。ただし実行の着手前に自首した者については、3項但書により刑の減軽又は免除がされます。

解説

日本の刑罰条文の中で、「無期拘禁刑」と「千万円以下の罰金」が同じ一文に並ぶものはほとんど存在しない。感染症法67条はその例外だ。一種病原体等(エボラ、天然痘、ペスト菌など、同法6条20項で列挙された最も危険な病原体群)をみだりに発散させ、公共の危険を生じさせた場合、裁判所は無期拘禁刑から罰金刑までという、常識外の幅の中で量刑する。ここであなたが押さえるべきは三点。第一に、誰かが感染したことは要件ではない。「公共の危険を生じさせた」だけで既遂になる。第二に、未遂も処罰される(2項)。第三に、実行に着手する前に自首すれば、条文の文言上、刑の減軽または免除が裁判所の義務になる(3項但書)。「できる」ではなく「する」と書かれている。この一語の差が、研究者やその周囲の人間の人生を分ける。

法的な位置づけ

感染症法67条は病原体発散罪を定める規定であり、一種病原体等をみだりに発散させて公共の危険を生じさせる行為を処罰する。法定刑は無期若しくは二年以上の拘禁刑又は千万円以下の罰金であり、未遂犯および予備罪も処罰対象となる。予備については、実行の着手前に自首した者の刑の減軽又は免除が定められている。

よくある質問 AI による整理

Q1一種病原体等とは何ですか?

感染症法6条20項が列挙する最も危険度の高い病原体群を指します。エボラウイルスや痘そうウイルス、ペスト菌などが該当し、原則として所持・輸入が禁止されています。

Q2感染症法67条の罰則はどのくらい重いですか?

1項は無期若しくは二年以上の拘禁刑又は千万円以下の罰金です。無期から罰金までという極端に広い幅を持ち、量刑は危険の程度や経緯によって大きく動きます。

Q3「みだりに」とはどういう意味ですか?

正当な理由なく、という趣旨です。研究や検査など業務上の正当な取扱いの枠内で生じた事故は原則として本条の射程外で、所持規制違反や業務上過失の問題として扱われます。

Q4未遂でも処罰されますか?

されます。67条2項が未遂罪を明記しています。発散に着手したが公共の危険が生じなかった場合でも、刑法43条による任意的減軽の余地を残しつつ処罰対象となります。

Q5一種病原体等を持っているだけで違法ですか?

所持規制は67条ではなく感染症法第五章の二の規定が扱います。一種病原体等は原則として所持・輸入が禁止され、違反は別個の罰則の対象です。発散罪とは土俵が異なります。

Q6病原体発散罪の時効は何年ですか?

公訴時効は法定刑で決まります。無期拘禁刑を含む1項の罪は15年、3項の予備罪は5年が目安です(刑事訴訟法250条)。起算点は犯罪行為が終わった時点です。

Q7生物兵器禁止法とは何が違うのですか?

感染症法67条は公共の危険の発生を捉える規定、生物兵器禁止法は兵器としての開発・生産・使用を捉える規定です。同一行為が双方の構成要件を満たすこともあります。

Q8自首すると刑が免除されることがあるのは本当ですか?

67条3項但書は、実行の着手前に自首した予備の行為者について「その刑を減軽し、又は免除する」と定めます。着手後の出頭は刑法42条の任意的減軽にとどまります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1研究室で事故的に漏らしてしまった場合も、この条文で捕まるんですか?

本条は「みだりに」発散させた場合を処罰する規定であり、業務上の正当な取扱いの中で生じた事故は原則として射程外である。所持や保管基準の違反、業務上過失、行政上の措置の問題として扱われる。実務のポイント:事故直後の報告書の書き方が分水嶺になる。手順からの逸脱を曖昧にぼかして書くと、後から「みだりに」の認定材料として読み替えられる。事実関係と手順の対応を時系列で明確に残す方が、結果的に守りになる

Q2まだ何もしていないのに、準備段階で逮捕されることって本当にあるんですか?

ある。3項が予備罪を定めており、1項の罪を犯す目的で準備をした者は5年以下の拘禁刑又は250万円以下の罰金である。入手経路の調査、器具の調達、資金の手配が客観的な準備行為として評価されうる。実務のポイント:予備罪の争点は常に「目的」の認定であり、検索履歴、チャット、購入記録といったデジタル痕跡が主戦場になる。この罪種では端末の押収が初動で来る

Q3自首すれば本当に刑が消えることがあるんですか?

3項但書は、実行の着手前に自首した者について「その刑を減軽し、又は免除する」と定める。刑法42条の一般的な自首が任意的減軽であるのに対し、文言上、裁判所は減軽か免除のいずれかを選ぶ構造になっている。実務のポイント:窓は「着手前」だけである。着手後に出頭しても42条の任意的減軽に落ちる。弁護人が最初に確認するのは、動いた行為が着手に達しているかという一点であり、その評価は時として数時間単位の事実関係で変わる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「誰も感染していないのだから罪にはならない」と考えるのは、問いの立て方そのものが誤っている。本条の構成要件は感染者の発生ではなく「公共の危険を生じさせた」ことであり、危険の発生で既遂に達する。被害者ゼロでも無期拘禁刑の射程に入る
  • 予備罪の存在は知られているが、その射程の深刻さは理解されていない。発散行為に着手する前、入手の準備や器具の調達の段階で、すでに5年以下の拘禁刑の対象になる。「まだ何もしていない」という自己認識と、法律上の評価の間に大きな落差がある
  • 「自首すれば有利になる、くらいの話だろう」と受け取られがちだが、3項但書は「その刑を減軽し、又は免除する」と書かれており、文言上、裁判所に裁量の余地を認めていない(減軽か免除かの選択のみ)。任意的減軽(刑法42条の一般的自首)とは条文構造が違う。ただし適用場面の解釈は実務上、議論が分かれる領域である
比較の観点この条文ほかの条文
規律の対象感染症法67条:一種病原体等の発散による公共の危険の発生感染症法6条20項:一種病原体等の範囲の定義
感染症法第五章の二:所持・輸入・運搬等の規制
行為の性質作為による発散(みだりに)定義規定であり行為規範ではない
許可・届出・基準遵守といった管理義務の違反
法定刑の重さ無期若しくは二年以上の拘禁刑又は千万円以下の罰金罰則なし
所持規制違反に対応する別個の罰則
前段階処罰未遂(2項)・予備(3項)を処罰、着手前自首は減免該当なし
未遂・予備の一般的処罰規定は置かれていない

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
傳染病防治法第62條・中華民國刑法第192條

台湾は感染者による伝染行為と防疫法令違反を分けて規律し、病原体の発散自体を独立の重罪とする構成は採っていない。公共危険の章ではなく防疫法制の側に重心がある

韓国
감염병의 예방 및 관리에 관한 법률

韓国も感染症管理法制の中に高危険病原体の取扱規制と罰則を置く。日本と同様に行政規制と刑罰を一体の法律で構成する立法形式をとる

ドイツ
StGB § 314(Gemeingefährliche Vergiftung)・Infektionsschutzgesetz

ドイツは健康を害する物質の公共への散布を刑法典の公共危険罪として規律し、病原体の管理規制は感染防護法側に置く二元構成をとる

アメリカ
18 U.S.C. § 175(Biological Weapons Anti-Terrorism Act)

米国は生物剤の開発・取得・保有を兵器規制の枠組みで広く処罰し、Select Agent Program による登録管理と連動する。発散の結果ではなく保有段階を強く捉える点が日本と異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • BSL-4相当の病原体を扱う研究室で、同僚が管理区域の外に検体を持ち出そうとしているのに気付いた。あなたに残された選択は、黙認するか、着手前に止めるか、通報するか。3項但書の自首減免が効くのは「実行の着手前」だけで、持ち出された瞬間に時計は別の針に変わる
  • もし、SNS で「ペスト菌を街にまいてやる」と書き込み、実際に入手経路を調べ始めた段階で捜索を受けたら、どうなる? 発散していなくても3項の予備罪(5年以下の拘禁刑又は250万円以下の罰金)が成立しうる。検索履歴と連絡記録が予備の客観的証拠になる
  • 病院の検査部門で事故的に検体が漏れた。あなたは責任者として聴取を受ける。だがこの条文の要は「みだりに」という文言だ。業務上の正当な取扱いの中で起きた過失は、本条の射程ではなく、業務上過失や行政上の措置の領域に落ちる。どの箱に入るかを最初に線引きできるかどうかで、刑事事件になるか否かが変わる
  • 大学の研究室が所持許可の更新を失念し、保管基準からも外れた状態で一種病原体等を数か月放置していた。所持そのものの違反と、発散による67条は別の罪。あなたが管理責任者なら、どちらの土俵で戦っているのかを混同してはならない
  • 家族が生物テロの嫌疑で逮捕された。報道では「無期の可能性」と書かれている。しかし同じ条文の下限は罰金だ。量刑の幅がここまで広い罪では、弁護人が何を立証するかで結末が桁違いに動く

取るべき行動

被害を受けた側:1. 自分や周囲に健康被害の兆候があれば、まず医療機関を受診し、症状と時系列を書面で残す。発症記録が公共の危険の立証資料になる2. 保健所と警察の双方に通報し、受理番号を確保する3. 損害賠償は刑事手続とは別軌道で民法709条により請求できる。刑事が不起訴でも民事は動く4. 被害者参加制度(刑事訴訟法316条の33以下)の対象となるか、早い段階で弁護士に確認する

訴えられた側:1. 逮捕・聴取の前に弁護人を確保し、黙秘権を行使する。この罪種では初期供述が量刑の幅の中の位置を決める2. 争点の順序を間違えない。第一に「みだりに」の該当性、第二に公共の危険の発生、第三に着手の有無3. 実行の着手前であれば、3項但書の自首による減軽・免除の可否を最優先で検討する4. 管理手順書、入退室記録、許可関係の書類を弁護人と即日整理し、業務上の正当な取扱いであった事実を固める

時効(請求できる期限):公訴時効は法定刑で決まる。無期拘禁刑を含む1項の罪は15年、3項の予備罪は5年(刑事訴訟法250条2項。最新の改正状況をご確認ください)。起算点は犯罪行為が終わった時。3項但書の自首減免は「実行の着手前」という時点要件であり、時効とは別の、より短い事実上の窓である

学説

通説:本条1項は「公共の危険を生じさせた」ことを要件とする具体的危険犯であり、現実の感染者の発生は不要である一方、抽象的な危険性だけでは足りず、不特定または多数人の生命・身体に対する現実的な危険の発生が必要と解されている

実務的理解:「みだりに」は正当な理由の不存在を意味し、許可に基づく研究・検査・運搬等の業務上の取扱いの枠内で生じた事故は本条の構成要件に該当せず、所持規制違反や業務上過失の領域で処理されると理解されている

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成10年(1998年) 新設:感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成10年法律第114号)制定。伝染病予防法等を廃止し、感染症対策の基本法として再編
  2. 2.平成18年(2006年) 改正:病原体等の管理規制(第五章の二)が新設され、一種病原体等から四種病原体等までの分類と所持・輸入規制が導入されるとともに、発散行為に対する重罰規定が整備された(現行効力および施行日を要確認)
  3. 3.令和4年(2022年) 改正:刑法等の一部改正に伴う刑種の見直しにより、懲役・禁錮が拘禁刑に一本化され、本条の法定刑の表記も「拘禁刑」に改められた(施行日を要確認)

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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