感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第84条
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- 次の各号のいずれかに該当する者は、五万円以下の過料に処する。
- 一第五十六条の十一第三項(第五十六条の十四において読み替えて準用する場合を含む。)の規定による届出をしなかった者
- 二第五十六条の十八第二項の規定による届出をしなかった者
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第84条は、日本の感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に含まれる条文です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第84条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者は、五万円以下の過料に処する。」で始まります。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第84条は第十五章 罰則に置かれています。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の公布日は平成10年10月2日です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第84条の前の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第83条です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第84条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第84条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/410AC0000000114 - 本サイト収録
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第84条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/410AC0000000114/84
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点感染症法第84条は、特定病原体等に関する第56条の11第3項・第56条の18第2項の届出をしなかった者を五万円以下の過料に処す。過料は刑罰ではなく前科はつかない。
Q · 病原体の届出を忘れたら、前科がつくの?
つかない。五万円以下の過料で、刑罰ではない
感染症法第84条は、第56条の11第3項(第56条の14の読替準用を含む)または第56条の18第2項の届出をしなかった者に、五万円以下の過料を科します。過料は行政上の秩序罰で刑罰ではないため、前科はつきません。ただし過料は裁判所が非訟事件手続法に基づいて決定するもので、届出義務違反の事実は監督官庁による管理体制の評価に影響しうる点に注意が必要です。
解説
五万円。感染症法の罰則章の末尾に置かれたこの金額を見て「軽い」と感じたなら、半分だけ正しい。本条が課すのは罰金ではなく過料、つまり行政上の秩序罰である。前科はつかず、履歴書にも書く必要はない。だが払わせる主体は役所ではなく裁判所であり、非訟事件手続という、あなたが法廷で言い分を述べる機会が刑事裁判ほど保障されていない手続で決まる。しかも対象は、特定病原体等(国が危険度で一種から四種に分類する病原体)を扱う現場の届出漏れだ。本条に引っかかる人は、病原体を違法に持っていたのではない。持っていることを、決められた形で国に伝えなかっただけである。危険な行為をしていないのに名前が裁判所の記録に残るという、この落差が本条の正体だ。
法的な位置づけ
感染症法第84条は、特定病原体等の管理に関する届出義務(第56条の11第3項、第56条の14による読替準用、第56条の18第2項)の不履行に対し、五万円以下の過料を科す秩序罰規定である。過料は刑罰に当たらず、非訟事件手続法に基づき裁判所が決定する。
よくある質問 AI による整理
Q1感染症法84条とは?
特定病原体等に関する所定の届出(第56条の11第3項、第56条の18第2項など)をしなかった者に、五万円以下の過料を科す規定です。
Q2過料はどこの裁判所が決める?
他の法令に特別の定めがない限り、当事者の普通裁判籍の所在地を管轄する地方裁判所が管轄します(非訟事件手続法119条)。
Q3特定病原体等とは?
感染症法が危険度に応じて一種から四種に分類し、所持や輸入、届出などを規制する病原体と毒素の総称です。研究機関や検査機関が主な対象となります。
Q4感染症法84条の過料はいくら?
上限は五万円です。条文は「五万円以下」と定めており、上限の範囲内で具体的な金額は裁判所が個別の事情を考慮して決定します。
Q5過料の決定に不服がある場合はどうする?
過料の裁判に対しては、即時抗告で不服を申し立てることができます(非訟事件手続法120条)。期間が短いため、通知を受けたら速やかに専門家に相談しましょう。
Q6過料を払わないとどうなる?
過料の裁判は検察官の命令で執行され、その命令は執行力のある債務名義と同じ効力を持ちます(非訟事件手続法121条)。放置すれば財産の差押えもありえます。
Q7病原体の届出はどこに出す?
特定病原体等に関する届出は厚生労働省の所管です。届出先・様式・期限は厚生労働省令で定められているため、最新の省令と通知を確認してください。
Q8病原体の届出漏れは違法?
所持そのものが適法でも、法定の届出をしなければ届出義務違反となり、本条の過料の対象になります。違反ではありますが、刑事罰ではなく秩序罰で処理されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1五万円の過料って、罰金みたいに前科になるんですか?
なりません。過料は行政上の秩序罰で、刑罰ではないため前科にはならず、資格の欠格事由としても刑罰とは扱いが異なります。本条は第八十四条で「過料に処する」と明記しており、同法の刑事罰条文とは性質が別です。実務のポイント:前科にならない代わりに、裁判所の過料事件として処理された記録は残り、監督官庁側の管理評価には残る。金額の軽さと、組織の信頼への影響はまったく比例しない
Q2届出を忘れたのが部下で、自分は知らなかった場合はどうなるんですか?
義務を負うのは届出義務者本人、つまり多くの場合は所持者である組織またはその代表者です。部下の失念は内部の問題であり、第五十六条の十一第三項の義務違反という外形は変わりません。実務のポイント:実務で効くのは「誰が悪いか」ではなく「いつ気付いて何をしたか」の記録。発見から是正までの日数が短いほど、行政指導で止まる余地が広がる
Q3もう届出期限を過ぎてしまったんですが、今から出しても意味はありますか?
あります。義務違反の事実は消えませんが、遅延してでも届出を提出し、経緯を説明することは是正措置として評価されます。未提出のまま放置すると、違反状態が継続していると見られます。実務のポイント:自主的に出した場合と、立入検査で指摘されて出した場合では、同じ書類でも扱いが違う。自分から出した記録があるかどうかが、過料事件に進む前の最後の分岐点になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「過料も罰金も、結局は罰金でしょう」という理解が最も危険だ。過料は刑罰ではないため前科はつかず、刑事訴訟法による起訴もない。その代わり、刑事裁判で当然に与えられる弁護人の援助や厳格な証拠法則も当然には及ばない。軽いと思っていた制度が、手続保障の面ではむしろ薄いという逆転が起きている
- 「過料を払えば終わり」と考える人は、本条の深刻度を見誤っている。届出義務違反という事実自体は、特定病原体等を扱う許可や届出の適格性の評価、立入検査の頻度、研究費の管理体制評価に影響しうる。五万円は請求書の金額にすぎず、本当のコストは監督官庁から「管理が緩い組織」として記録されることにある
- 「うちは病原体を扱っていないから無関係だ」という前提設定そのものが誤っている場合がある。臨床検査、動物衛生、環境試料の分析、ワクチン製造の委託先、搬送業者。自分の組織が特定病原体等の規制対象かどうかを一度も確認していないなら、無関係であることの確認すらできていない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 感染症法84条:届出義務違反に対する制裁(過料) | 感染症法56条の11:制裁の前提となる届出義務の本体規定 感染症法56条の3:一種病原体等の所持禁止(刑事罰側の対照規定) |
| 制裁の性質 | 行政上の秩序罰(過料)、前科なし | 義務規定であり、それ自体に制裁は定めない 違反は刑事罰の対象(具体的な刑は罰則章の各条を参照) |
| 手続 | 非訟事件手続法に基づき地方裁判所が決定 | 厚生労働省令で定める手続に従って届け出る 刑事訴訟法に基づく捜査・起訴・刑事裁判 |
| 違反者像 | 危険行為はなく、届出を怠った適法な所持者等 | 届出義務を負う所持者等 所持が禁止された病原体を違法に扱った者 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では感染性生物材料の保有・使用を危険度別に管理し、違反は行政罰(罰鍰)で処理される。刑罰ではなく行政上の金銭制裁で届出・管理義務の履行を促す点で、日本の過料と発想が近い
韓国は高危険病原体の分離・移動などに申告義務を課し、申告義務違反の一部は過怠料(과태료)で処理される。行政上の金銭制裁という点で日本の過料と類似する
ドイツは病原体を扱う活動に許可制と届出義務を設け、届出義務違反は秩序違反(Ordnungswidrigkeit)として過料(Bußgeld)の対象となる。刑罰と秩序罰を区別する構造は日本と共通する
米国は Select Agent 制度により登録と報告を義務づけ、違反には民事制裁金や刑事罰が用意されている。民事制裁金の上限は日本の過料よりはるかに高い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし研究室の冷凍庫から、前任者が届出したはずの菌株が一本だけ台帳と合わなかったら、どうなる? 所持そのものは適法でも、届出内容と実態のずれが立入検査で指摘された瞬間、届出義務の不履行として本条の射程に入る
- あなたが大学の研究室の新任管理者に就任し、引継ぎ書類に「届出済」と書かれていたのを信じた。実際には前任者が三項の届出を出していなかった。義務を負うのは現在の所持者であり、前任者の怠りは免責理由にならない
- 検査受託会社の品質管理担当者が、保管場所の移転に伴う届出を社内稟議に回したまま失念。半年後、監査で発覚した
- 立入検査の指摘から是正報告の提出まで、与えられた猶予は数日という場面は珍しくない。この局面で「届出を出していなかった事実」をどう記録に残すかが、過料事件に進むか行政指導で止まるかの分岐になる
取るべき行動
被害を受けた側:届出漏れを発見した側に立った場合、1. 発見日時と確認方法を記録に残す(後の自主申告の証拠になる)2. 届出義務の主体が組織か個人かを所持者の定義から確認3. 管理責任者に書面で報告し、口頭だけで終わらせない4. 遅延した届出と経緯説明を自主的に提出する。内部で握り潰すと、発覚時に組織全体の管理体制が問われる
訴えられた側:1. まず届出義務の発生時点と、自分が所持者または義務者であった期間を特定する2. 届出を実際に提出した記録(受付印、電子申請の控え)を探す。提出済みで記録が失われているケースは実務上存在する3. 裁判所から過料の通知が来たら、意見を述べる機会に経緯と是正措置を書面で提出する4. 過料は刑罰ではないため、刑事事件としての対応ではなく、行政手続と非訟手続に慣れた専門家に相談する
時効(請求できる期限):過料は刑罰ではないため刑事訴訟法の公訴時効は適用されず、感染症法にも本条固有の期間制限はない。一般消滅時効の枠組みとも異なる秩序罰の体系に属する。実務で決定的なのは届出そのものの提出期限であり、日数は厚生労働省令で定められる(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:過料は刑罰ではなく行政上の秩序罰であり、刑法総則や刑事訴訟法は適用されない。そのため前科とはならない一方、刑事手続ほど厳格な手続保障は及ばないと解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成10年(1998年) 新設:感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律が制定(平成10年法律第114号)。伝染病予防法等を統合した。
- 2.平成18年(2006年) 改正:特定病原体等の所持・輸入等を規制する仕組みを新たに導入する改正。本条が制裁の対象とする届出義務規定はこの規制体系に属する。
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