感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第83条
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- 次の各号のいずれかに該当する者は、十万円以下の過料に処する。
- 一第五十六条の十八第一項の規定に違反した者
- 二第五十六条の十九第二項の規定による届出をしなかった者
- 三第五十六条の三十三の規定による命令に違反した者
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第83条は、日本の感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に含まれる条文です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第83条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者は、十万円以下の過料に処する。」で始まります。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第83条は第十五章 罰則に置かれています。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の公布日は平成10年10月2日です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第83条の前の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第82条です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第83条の次の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第84条です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第83条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第83条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/410AC0000000114 - 本サイト収録
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第83条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/410AC0000000114/83
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点感染症法83条は、特定病原体等に関する管理義務違反・届出不履行・命令違反の三類型を十万円以下の過料に処すると定める。過料は刑罰ではなく、前科はつかない。
Q · 感染症法83条の「過料」って、罰金みたいに前科がつくものなの?
刑罰ではない行政上の過料で、前科はつかない
感染症法83条は、特定病原体等の管理規制に関する三つの義務(56条の18第1項の遵守、56条の19第2項の届出、56条の33の命令への服従)に違反した者に十万円以下の過料を科す規定です。過料は刑罰ではなく行政上の秩序罰で、非訟事件手続法に基づき裁判所が決定します。前科にはなりませんが、同じ事実が許可の取消しや業務停止などの監督処分につながり得る点に注意が必要です。
解説
「十万円以下の過料」。この六文字を見て「ああ、罰金の軽いやつか」と思ったなら、そこがまさに情報の非対称が始まる地点である。過料は刑罰ではない。前科にならず、検察官も起訴せず、警察の取調べもない。にもかかわらず、あなたの手元に届くのは裁判所からの通知である。感染症法83条が対象にしているのは、炭疽菌や天然痘ウイルスのような、テロや大量感染に転用されうる病原体(特定病原体等)を扱う側の管理義務違反、具体的には56条の18第1項の義務違反、56条の19第2項の届出不履行、56条の33に基づく命令への違反の三類型だ。大学の研究室、検査センター、製薬・バイオ企業、臨床微生物の検査部門。もし、あなたがそこで病原体を扱う立場にいるなら、感染症法の罰則は80条以下に刑罰(懲役・罰金)が並び、その一番外側の薄い層としてこの83条が置かれている。刑罰の層に落ちるか、過料の層で止まるか、分かれ目は「何をしなかったか」の種類である。
法的な位置づけ
感染症法83条は、特定病原体等の管理規制に付随する過料規定であり、同法56条の18第1項の違反、56条の19第2項の届出不履行、56条の33に基づく命令違反の三類型について、十万円以下の過料を科す旨を定める。過料は刑罰ではない行政上の秩序罰であり、非訟事件手続法の過料事件として裁判所が科す。
よくある質問 AI による整理
Q1特定病原体等とは何ですか?
感染症法が生物テロや大量感染への転用リスクから管理対象とする病原体と毒素です。一種から四種に区分され、種別ごとに所持禁止・許可・届出・基準遵守と義務の重さが異なります。
Q2感染症法83条の過料は誰に科されますか?
条文上の名宛人は「違反した者」「届出をしなかった者」です。義務を負う主体が法人か個人かによって、過料の名宛人も変わります。まず誰が義務主体として登録されているかを確認します。
Q3過料の通知が裁判所から来たらどうすればいい?
まず決定の告知日と不服申立ての期限を確認します。過料事件は非訟手続のため、刑事弁護ではなく非訟事件として弁護士に相談し、是正の事実を書面で整理するのが基本です。
Q4過料を払わないとどうなりますか?
確定した過料の裁判は検察官の命令で執行され、執行力のある債務名義と同一の効力を持ちます。放置すれば財産の差押えなど強制執行の対象になり得ます。
Q5会社が払った過料は経費(損金)になりますか?
なりません。法人税法上、罰金・科料と並んで過料も損金の額に算入されないとされています。刑罰でないからといって税務上有利に扱われるわけではありません。
Q6過料は何度も科されることがありますか?
違反行為ごとに過料の対象となり得ます。また命令に従わない状態が続けば、過料にとどまらず許可取消しや刑罰規定の適用に発展するおそれがあるため、早期是正が重要です。
Q7過料の手続はどこの裁判所が担当しますか?
非訟事件手続法により、原則として過料を科される者の普通裁判籍の所在地を管轄する地方裁判所が担当します。刑事裁判の法廷に立つ形にはなりません。
Q8立入検査で記録の不備を指摘されたら何をすべき?
指摘事項を記録し、是正計画書と欠落記録の補完を速やかに提出します。指摘前後の自発的是正の有無は行政記録に残り、命令違反(83条第三号)への発展を防ぐ鍵になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1過料って、罰金と何が違うんですか? 前科になりますか?
過料は行政上の秩序罰で、刑罰ではない。したがって前科にはならず、検察官の起訴も不要で、裁判所が非訟手続で決定する。感染症法には80条以下に懲役や罰金という本物の刑罰も置かれており、83条はその外側の層にある。実務のポイント:過料は前科にならない一方、同じ事実が許可の取消しや業務停止の根拠にもなる。弁護士に相談するとき「過料をどう減らすか」より「監督処分をどう避けるか」を主題に据える方が、実務上の損失は小さくなる。
Q2うちの研究室が対象かどうか、どこで分かりますか?
83条が参照する義務は、感染症法第六章の特定病原体等の管理規定(56条の3以下)に連なる体系の中にある。自分の施設が保有・取扱いをしている病原体がどの種別に当たるかで義務の重さが変わるため、まず所管部局への照会と保有リストの突合から始める。実務のポイント:病原体の種別指定は政令・省令と告示で更新される。数年前に作った内部マニュアルがそのままだと、指定が動いた病原体について義務を取りこぼしている可能性がある。マニュアルの日付を先に見るのが早い。
Q3届出が遅れただけでも過料になるんですか?
83条第二号は届出をしなかった者を対象としており、期限内に出さなかった状態は義務不履行として捉えられる。悪意の有無は構成要件に書かれていない。ただし実務では、遅れを自発的に是正したか、監督官庁の指摘を受けてから動いたかで、その後の扱いに差が出る。実務のポイント:行政の記録には「指摘前の自発的是正」と「指摘後の是正」が別の事実として残る。気付いた時点で即日出すという対応が、後の命令違反(第三号)への発展を遮断する一番安いコストである。
間違えやすい点 AI による整理
- 過料を「軽い罰金」と理解している人は多い。だが問いの立て方そのものがずれている。過料は刑罰ではないため、科される手続が刑事手続ではなく裁判所の非訟手続(非訟事件手続法の過料事件)になる。つまり「どう争うか」の作法が刑事弁護とまったく違う。弁護士に相談するときも、刑事事件として相談すると噛み合わない
- 「過料だから前科がつかない、だから実害はない」と考えるのは深刻度の読み違いである。過料そのものは前科にならないが、83条に該当する事実は同時に監督処分(許可の取消し、業務の停止、是正命令)の根拠事実にもなる。本当に痛いのは十万円ではなく、研究や検査の業務そのものが止まることだ
- 「病原体の規制は国立感染症研究所のような特別な施設の話」と思われがちだが、法の側から見れば対象は保有している者すべてである。地方の大学の一研究室、企業の品質管理ラボ、臨床検査部門。この落差が、管理体制を整えていない小規模な現場を直撃する
- 罰則条文を読むとき、多くの人は刑の重さだけを見る。実は見るべきは各号の「何をしたら/しなかったら」の部分である。83条は三号すべてが作為義務の不履行、つまり「やらなかったこと」を捉えている。積極的に危険なことをしていなくても成立する類型だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 制裁の性質 | 感染症法83条:行政上の秩序罰(過料)、刑罰ではない | 感染症法80条以下の刑罰規定:懲役・罰金等の刑事罰 感染症法56条の33:制裁ではなく是正を求める命令の根拠 |
| 手続 | 非訟事件手続法の過料事件として裁判所が決定 | 捜査・起訴を経る刑事手続 行政庁による処分(行政手続法の手続保障が問題となる) |
| 前科・記録 | 前科にならない | 有罪確定で前科となる 命令自体は前科と無関係だが、違反すれば83条第三号の対象 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も感染性生物材料の保有・使用・移転を主管機関の管理下に置き、違反には行政罰(罰鍰)で対応する。日本の過料に近い位置付けだが、台湾の罰鍰は行政機関自身が科す点で裁判所が科す日本の過料と手続が異なる
韓国は高危険病原体の保有・搬入を申告・許可制とし、手続的義務違反に過料(과태료)を置く。行政庁が賦課する点は台湾と同様
ドイツは病原体を扱う活動を許可制とし、違反の多くを秩序違反(Ordnungswidrigkeit)として行政庁が過料(Bußgeld)を科す。秩序違反法による二層構造は日本の刑罰・過料の区分と比較しやすい
米国は Select Agent の登録制を採り、違反には民事制裁金(civil money penalty)と刑事罰が併存する。登録の停止・取消しが実質的に最も重い制裁となる点は日本と共通
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、大学の研究室で病原体の管理記録が三か月分抜けていると監督官庁の立入検査で指摘されたら、何が起こる? 刑事事件にはならないが、裁判所から過料の通知が届く。研究者本人が払うのか、法人が払うのか、誰が名宛人になるかで研究室内の空気は一変する
- 検査センターの管理責任者として、取扱いを止めたこと、あるいは所持の状況が変わったことの届出を「次の報告でまとめて出そう」と後回しにした。あなたは今、届出義務の不履行という状態に自分で入っている。悪意はない。それでも83条の射程内だ
- 是正を求める命令書が届いて、現場は「設備更新の予算が来期まで出ない」と動けない。命令に従わない状態が続く。過料は一度で終わるとは限らず、より重い刑罰規定や許可の取消しに接続する可能性がある。予算の話が、法的リスクの話にすり替わる瞬間である
- 裁判所からの過料の通知には、不服を申し立てられる期間がある。放置すれば確定し、確定した過料は強制執行の対象になる。残り日数を数えないまま机に置いておくのが、一番高くつく対応だ
取るべき行動
被害を受けた側:通報や情報提供の側に立った場合、まず自分の観測事実(日付、場所、取扱いの状況、記録の欠落)を自分用に時系列で残す。そのうえで感染症法の所管部局(厚生労働省および都道府県の担当課)に情報提供する。83条は過料であり被害者が賠償を請求する構造の条文ではないため、健康被害が現実化しているなら民法709条による損害賠償を別軌道で組み立てる。刑罰相当の事案であれば80条以下の規定の適用可能性も併せて確認する。
訴えられた側:1. 三号のうちどれを問われているかを特定する。義務違反(第一号)、届出不履行(第二号)、命令違反(第三号)で防御の筋が違う。2. 過料は刑罰ではないので、弁護士には非訟事件手続法の過料事件として相談する。3. 裁判所の手続では意見を述べる機会があるため、是正の事実と経緯を書面で整理する。4. 同時並行で監督処分(許可取消し・業務停止)のリスクを評価し、事業継続への影響が大きい方を優先して手当てする。
時効(請求できる期限):過料の決定に対する不服申立て(即時抗告)には短い期間制限があるため、裁判所からの通知を受け取った日に残日数を確認すること(非訟事件手続法の過料事件に関する規定。最新の改正状況をご確認ください)。83条自体に特別な時効の定めはなく、行政上の義務違反の追及可能期間は監督権限の行使態様に依存する。
学説
通説(行政罰二分論):行政罰は刑罰である行政刑罰と、刑罰ではない秩序罰(過料)に分かれる。秩序罰は届出懈怠など行政上の秩序を乱す軽微な義務違反に用いられ、刑法総則や刑事訴訟法は適用されないと解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成10年(1998年) 新設:伝染病予防法等を統合して感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律が制定された(平成10年法律第114号)。
- 2.平成18年(2006年) 改正:生物テロ対策の観点から特定病原体等の所持・管理規制が導入され、管理義務・届出・命令とそれに対応する罰則の体系が整備された。本条の各号が参照する規定はこの体系に属する(各条の現行効力は要確認)。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第56条の18第一号が参照する管理義務の本体(現行効力を要確認)
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第56条の19第二号が参照する届出義務の本体(現行効力を要確認)
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第56条の33第三号が参照する命令の根拠規定(現行効力を要確認)
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第56条の3特定病原体等の管理規制の起点規定(現行効力を要確認)
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第80条同一体系内の刑罰規定、過料との層の違い(現行効力を要確認)
- 非訟事件手続法 第119条過料事件の管轄と手続の根拠(現行効力を要確認)
- 行政手続法 第13条是正命令に先行する意見陳述手続の保障
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