要点行政機関情報公開法 12 条は、開示請求された文書を他機関が作成した場合などに、関係機関の長と協議の上で事案を移送できると定める。移送後も請求日と手続は移送先に引き継がれる。
Q · 情報公開請求したら「事案を移送しました」と通知が来た。これって断られたの?
門前払いではなく、判断する役所が替わるだけです
行政機関情報公開法 12 条の移送は、請求した文書を実際に作成した別の行政機関に開示・不開示を判断させる手続です。1 項により関係機関の長との協議と書面通知が必要で、勝手な厄介払いはできません。2 項のみなし規定で移送前の受付や請求日はそのまま移送先に引き継がれ、請求が振り出しに戻ることはありません。3 項により移送先が開示決定をすれば、開示の実施まで義務として行います。
情報公開請求を出して数週間、役所から届いた封筒を開けると「事案を移送した」と書いてある。多くの人はここで「たらい回しにされた」と感じて、もう諦めてしまう。それが致命的な誤読だ。行政機関情報公開法 12 条が定める移送は、あなたを追い払う制度ではない。請求した文書を実際に作ったのが別の役所だったとき、その別の役所に判断させるための「内部の配線の付け替え」である。重要なのは 2 項だ。移送される前に最初の役所がした手続、つまりあなたの請求受付も、その日付も、移送先の役所がしたものとみなされる。だからあなたの請求がゼロに戻ることはない。開示するかどうかを決めるのは、その文書を一番よく知っている役所になる、それだけのことだ。さらに 3 項で、移送先が開示を決めたら、開示の実施までやり遂げる義務を負う。封筒の通知一枚であなたが知るべきは、誰が最後にあなたの請求を握っているか、そして決定の期限がどこから数えられているかである。
行政機関情報公開法 12 条は事案の移送を定める規定であり、開示請求に係る行政文書を他の行政機関が作成したとき等、開示決定をするについて正当な理由があるとき、当該機関の長と協議の上で事案を移送する手続を規律する。移送前にした行為は移送先がしたものとみなされ、開示決定後は移送先が開示の実施義務を負う。
請求された文書を実際に作った別の行政機関に開示・不開示の判断を引き継ぐ手続です。行政機関情報公開法 12 条が根拠で、関係機関の長との協議と書面通知が必要です。
封筒を捨てず、移送先の機関名・移送日・連絡先を控えます。通知は 12 条 1 項で書面交付が義務づけられており、次にどこへ問い合わせるかの起点になります。
12 条 1 項は移送に正当な理由と相手機関の長との協議を要件とします。請求者を厄介払いするためだけの一方的な移送を防ぎ、適切な機関に判断を委ねるためです。
不開示は請求を退ける終局判断ですが、移送は判断主体を替えるだけで請求は生きています。移送先が改めて開示・不開示を決定します。
移送通知の書面に移送先機関名が記載されています。記載が不明確なら、移送元または総務省の行政文書ファイル管理簿で原本保有機関を確認できます。
独立行政法人等への請求は独立行政法人等情報公開法が管轄します。両法は移送のしくみをほぼ同形で持ち、行政機関と独法の間でも文書のありかに応じて判断主体が動きます。
12 条 3 項により、移送先機関が開示決定をしたら開示の実施まで行います。移送元はその実施に必要な協力をする義務を負います。
みなし規定で 30 日期限(10 条 1 項)は元の請求日から起算されています。期限超過なら根拠条文を示して督促でき、放置は制度の濫用にあたります。
断られていない。12 条の移送は、あなたが請求した文書を実際に作った別の役所に判断させるための手続で、2 項により移送前の受付や日付はそのまま移送先に引き継がれる。請求が振り出しに戻ることはない。業界裏話ヒント:移送通知は単なる連絡ではなく、12 条 1 項で書面交付が義務づけられた正式な通知。移送先の機関名と移送日が必ず書いてあるので、その情報を控えておけば、次にどこへ問い合わせ督促すればよいかが一目で分かる
原則ならない。12 条 2 項のみなし規定で移送元の手続が移送先に引き継がれるため、開示決定等の 30 日期限(10 条 1 項)は元の請求日から数えるのが建前だ。移送を理由に何か月も放置されたら制度の濫用にあたる。業界裏話ヒント:役所によっては移送の事務処理を口実に決定を引き延ばすことがある。期限の起算点が元の請求日であると条文を示して督促すると、対応が目に見えて変わる。動かない窓口を動かす鍵は、起算点を握っているのが請求者だと知っていること
できる。文書を実際に作成・保有している機関に直接請求すれば、移送のひと往復を省ける。総務省や各省の情報公開窓口、行政文書ファイル管理簿で原本の所在を先に確認するとよい。業界裏話ヒント:複数省庁が関わる事業では、どの機関が原本を持つかが分かりにくく、ここで宛先を間違えると移送で数週間を失う。ベテランの開示請求者は、請求前に窓口へ電話で「この文書はどちらの機関が保有していますか」と一本入れる。この一手間が、たらい回しを構造的に回避する
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