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行政機関の保有する情報の公開に関する法律 第8条(行政文書の存否に関する情報)

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開示請求に対し、当該開示請求に係る行政文書が存在しているか否かを答えるだけで、不開示情報を開示することとなるときは、行政機関の長は、当該行政文書の存否を明らかにしないで、当該開示請求を拒否することができる。

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点行政機関情報公開法8条は、文書の存否を答えるだけで不開示情報が漏れる場合に、行政機関が存否を明らかにせず請求を拒否できると定める。これを存否応答拒否(グローマー拒否)という。

Q · 情報公開請求に「文書があるかないかも答えない」と言われたら、もう打つ手はないの?

存否を伏せる正当な理由があるかを争えます

行政機関情報公開法8条により、行政機関は文書の存否を答えるだけで5条の不開示情報が漏れる場合、存否を明らかにせず請求を拒否できます(存否応答拒否)。ただしこれも正式な拒否処分なので、処分を知った日の翌日から3か月以内の審査請求、6か月以内の取消訴訟で争えます。最大の突破口は、情報公開・個人情報保護審査会が実際に文書を見て判断するインカメラ審理です。

解説

情報公開請求をしたとき、返ってくる答えは二択だと思っていないか。「開示します」か「不開示です」か。ところが行政機関には、もう一枚伏せ持ったカードがある。「その文書が存在するかどうかすら、答えません」。これがグローマー拒否、正式には存否応答拒否と呼ばれる権限だ。なぜこんな答えが許されるのか。たとえば「Aさんの生活保護の受給記録を見せてほしい」と請求したとき、役所が「そんな文書はありません」と答えれば、Aさんは受給していないと分かってしまう。逆に「ありますが不開示です」と答えれば、受給していると分かる。存在を答えるだけでAさんのプライバシー(本法第5条の不開示情報)が漏れる。だから本条は、存否そのものを伏せたまま請求を拒否する権限を行政機関の長に与えた。覚えておくべきは、この門前払いも立派な「拒否処分」であり、審査請求と取消訴訟で正面から争える対象だという点だ。

法的な位置づけ

行政機関情報公開法8条は存否応答拒否を定める規定であり、開示請求に対し文書の存否を答えるだけで同法5条の不開示情報を開示することとなる場合に、行政機関の長が文書の存否を明らかにしないまま請求を拒否できる権限を規律する。開示・不開示の二分に対する第三の処理類型として機能する。

よくある質問 AI による整理

Q1存否応答拒否とは何ですか?

文書の存否を答えるだけで不開示情報が漏れる場合に、行政機関が存在の有無を伏せたまま請求を拒否することです。行政機関情報公開法8条が根拠です。

Q2グローマー拒否の由来は何ですか?

米国の情報自由法(FOIA)で、CIA が船舶グローマー・エクスプローラー号の存否を「肯定も否定もしない」と回答した事例に由来します。日本の8条はこの考え方を制度化したものです。

Q3存否応答拒否は不開示処分と何が違いますか?

不開示は文書の存在を認めたうえで中身を出さない処分、存否応答拒否は文書があるかないか自体を答えない処分です。後者は争う対象が見えにくい点が特徴です。

Q4存否応答拒否はどんな文書で使われますか?

特定個人の生活保護・受給記録、捜査対象かどうか、防衛・外交の機微情報など、存在を認めるだけで秘密が漏れる類型で使われます。

Q5存否応答拒否の理由は通知に書かれますか?

存否を漏らさない範囲で、どの不開示情報(5条の号)に該当するかが理由欄に記載されます。理由が抽象的すぎる場合は争う材料になります。

Q6インカメラ審理とは何ですか?

情報公開・個人情報保護審査会が実際に対象文書を見て、存否を伏せる妥当性を判断する非公開手続です。請求者は中身を見られませんが、第三者の目が入ります。

Q7存否応答拒否を回避する請求の書き方はありますか?

特定の個人を名指しせず、制度や統計レベルで請求すると、プライバシーを理由にした存否秘匿の根拠が消える場合があります。

Q8情報公開請求が拒否されたらどこに相談すればよいですか?

まず通知の理由を確認し、3か月以内に審査請求を行います。手続が複雑な場合は行政事件に詳しい弁護士に相談するのが確実です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1「文書があるかないかも言えない」なんて、そんな門前払いが本当に許されるんですか?

許されますが、無条件ではありません。第8条が認めるのは、存否を答えるだけで第5条の不開示情報(個人のプライバシーや捜査情報など)が漏れてしまう場合に限られます。業界裏話ヒント:役所は本来きちんと開示すべき文書まで、作業が面倒で存否応答拒否に逃げ込むことがある。その濫用は、審査会のインカメラ審理に持ち込むと崩れるケースが少なくない

Q2存否応答拒否を受けたら、もう諦めるしかないんですか?

諦める必要はありません。これも正式な拒否処分なので、3か月以内の審査請求、その後の取消訴訟で争えます(行政不服審査法18条、行政事件訴訟法14条)。業界裏話ヒント:通常の訴訟と違い、存否応答拒否は争う対象が霧の中。だからこそ第三者機関である情報公開・個人情報保護審査会が実際に文書を見て判断するインカメラ審理が、現実的にほぼ唯一の突破口になる

Q3請求の仕方を工夫すれば、存否応答拒否を避けられますか?

避けられる場合があります。特定の個人を名指しした請求はプライバシーを理由に存否を伏せられやすいので、個人名を外し、制度や統計のレベルで請求し直すと、存否秘匿の根拠が消えることがあります(第5条との関係)。業界裏話ヒント:弁護士や記者は、最初の請求文の一語一句を、存否応答拒否の口実を与えないよう設計する。請求は出してから争うものではなく、出す前に勝負がついている

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

事実サマリー

以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。

  1. 行政機関の保有する情報の公開に関する法律第8条(行政文書の存否に関する情報)は、日本の行政機関の保有する情報の公開に関する法律に含まれる条文です。
  2. 行政機関の保有する情報の公開に関する法律第8条の条文原文は「開示請求に対し、当該開示請求に係る行政文書が存在しているか否かを答えるだけで、不開示情報を開示することとなるときは、行政機関の長は、当該行政文書の存否を明らかに…」で始まります。
  3. 行政機関の保有する情報の公開に関する法律第8条は第二章に置かれています。
  4. 行政機関の保有する情報の公開に関する法律の公布日は平成11年5月14日です。
  5. 行政機関の保有する情報の公開に関する法律第8条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。