不正アクセス行為の禁止等に関する法律 第12条
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- 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
- 一第四条の規定に違反した者
- 二第五条の規定に違反して、相手方に不正アクセス行為の用に供する目的があることの情を知ってアクセス制御機能に係る他人の識別符号を提供した者
- 三第六条の規定に違反した者
- 四第七条の規定に違反した者
- 五第九条第三項の規定に違反した者
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律第12条は、日本の不正アクセス行為の禁止等に関する法律に含まれる条文です。
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律第12条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律の公布日は平成11年8月13日です。
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律第12条の前の条は不正アクセス行為の禁止等に関する法律第11条です。
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律第12条の次の条は不正アクセス行為の禁止等に関する法律第13条です。
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律第12条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
不正アクセス行為の禁止等に関する法律(平成十一年法律第百二十八号)第12条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000128 - 本サイト収録
不正アクセス行為の禁止等に関する法律(平成十一年法律第百二十八号)第12条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/411AC0000000128/12
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点不正アクセス禁止法12条は、他人のID・パスワードの不正取得・提供・保管やフィッシングを1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処す。実際の侵入は要件ではない。
Q · 他人のIDとパスワードを使わずに持っているだけでも犯罪になるの?
使っていなくても不正保管として処罰されうる
不正アクセス禁止法6条は、不正アクセス行為の用に供する目的で他人の識別符号を保管することを禁じ、12条3号がその違反を1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処します。実際にログインしたかどうかは要件ではありません。ただし処罰には不正アクセスに用いる目的が必要で、業務上の正当な権限に基づく保管は対象外です。目的の有無は、取得経緯や保管場所、やり取りの記録から判断されます。
解説
他人の ID とパスワードのリストを、使わずにスマホのメモに貼っておくだけ。これで犯罪が成立する。不正アクセス禁止法12条は、実際に他人のアカウントへ侵入する行為(3条違反、11条で3年以下)の「手前の段階」をまとめて処罰する条文だ。無断取得(4条)、他人への提供(5条)、保管(6条)、そして偽サイトやなりすましメールで入力させようとする行為(7条、いわゆるフィッシング)。侵入が一件も成功していなくても、ここで線を越えている。あなたが知っておくべきは二点。第一に、5条の提供は「相手に不正アクセスの目的があると知っていた」場合だけ12条の1年以下となり、知らずに教えた場合は13条の30万円以下の罰金に落ちるという二段構造。第二に、12条の最後の号は公務員向けで、相談を受けた警察職員の秘密漏示(9条3項)を処罰する。被害を相談する側の秘密も、同じ条文で守られている
法的な位置づけ
不正アクセス行為の禁止等に関する法律12条は、不正アクセス行為の準備段階に当たる行為を処罰する罰則規定である。識別符号の不正取得、情を知った上での不正提供、不正保管、入力の不正要求(フィッシング)及び委託事務従事者の秘密漏示の各違反を対象とし、法定刑は1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金である。
よくある質問 AI による整理
Q1不正アクセス禁止法12条とは?
不正アクセスの準備段階である識別符号の不正取得・提供・保管・入力要求などを処罰する罰則規定です。法定刑は1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金です。
Q2フィッシングサイトを作っただけで違法?
識別符号の入力を不正に要求する外形が整えば7条違反となり、誰も入力していなくても12条4号で処罰対象になりえます。
Q3不正アクセス禁止法 罰則 いくら
侵入そのもの(3条違反)は11条で3年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金、準備段階の行為は12条で1年以下又は50万円以下です。
Q4他人のパスワードを保存していたら違法?
不正アクセスに用いる目的で保管すれば6条違反で12条3号の対象です。業務上の正当な管理目的の保管は該当しません。
Q5アカウント売買は不正アクセス禁止法違反?
買い手が他人のアカウントへの不正アクセスに使うと知りながらIDとパスワードを渡せば、5条違反として12条2号の処罰対象になりえます。
Q6不正アクセス禁止法12条 時効 何年
法定刑の長期が1年の拘禁刑のため、公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項6号)。起算点は犯罪行為が終わった時です。
Q7不正アクセス禁止法12条 前科つく?
起訴され有罪となれば、罰金刑でも前科になります。略式命令による罰金も同様です。不起訴なら前科はつきません。
Q8不正アクセス禁止法12条13条 違い
5条違反の提供のうち、相手の不正目的を知っていた場合は12条、知らなかった場合は13条(30万円以下の罰金)で処罰されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1家族のスマホのパスコードを勝手に見たら、これに引っかかりますか?
端末のロック解除だけでは対象外である。この法律は電気通信回線に接続されたコンピュータへのアクセス制御を守るもので、オフラインの端末ロックは射程外(3条、4条)。ただしその端末で他人の SNS や銀行アプリにログインすれば3条違反となり11条で3年以下。実務のポイント:家族間の事案は被害届が出にくく、実務上は離婚や相続の紛争が起きた瞬間に過去のログが証拠として掘り出される。夫婦間でも3条違反の成立自体は否定されない
Q2パスワードを教えただけで前科がつくんですか?さすがに大げさでは。
相手が不正アクセスに使うと知って教えた場合は12条2号で1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金、知らなければ13条で30万円以下の罰金に軽くなる。分岐点は情を知っていたかどけである。実務のポイント:捜査側はこの主観要件をメッセージ履歴の文脈で立証する。「あいつのアカウント見たいんだけど」という一行への返信が決定的になるため、曖昧な依頼には理由を聞き返して記録に残す側が強い
Q3セキュリティの勉強で自分で作った偽ログイン画面を公開するのはセーフですか?
他人の識別符号の入力を不正に要求する外形があれば7条違反となり、実際に誰も入力していなくても12条4号の対象になりうる。自社システムを模倣した訓練であっても、公開範囲と許諾の有無が決定的である。実務のポイント:実務では対象組織の書面許諾、対象範囲、実施期間を事前に固めた文書が免責の実質的な決め手になる。研究目的という説明だけでは構成要件を外せないため、始める前に紙にしておくのが玄人の作法
間違えやすい点 AI による整理
- 「実際にログインしていないから大丈夫」という理解が最も危険。4条・6条・7条はいずれも侵入の有無を要件にしていない。取得した時点、保管している時点、入力を要求した時点で既遂であり、未遂を待つ条文構造になっていない
- パスワードを人に教えるのが問題だという点は多くの人が知っている。だがその深刻度の落差を知る人は少ない。相手の不正目的を知っていたかどうかで、12条(1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金)と13条(30万円以下の罰金)に分かれ、前者は前科として拘禁刑の可能性を伴う。同じ一言が、量刑で別世界に着地する
- 「自分は加害者になりようがない、関係があるのは被害者としてだけだ」という前提そのものが外れている。12条の対象行為で最も件数が多いのは、業務の引き継ぎ、共有アカウントの管理、退職時のデータ持ち出しといった、悪意の自覚がないまま踏む場面である
- 法律が守っているのはシステムの持ち主だけだと見えるが、12条の最終号は捜査側の職員に義務を課している。相談者から見れば自分の情報が漏れないための保険であり、条文の向きが途中で反転している
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象行為 | 12条:識別符号の不正取得・情を知った提供・不正保管・入力の不正要求・委託事務従事者の秘密漏示 | 11条:不正アクセス行為(3条違反)そのもの 13条:情を知らない識別符号の提供(5条違反) |
| 法定刑 | 1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金 | 3年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金 30万円以下の罰金 |
| 侵入の有無 | 不要(準備段階で既遂) | 必要(アクセス制御を突破) 不要 |
| 主観要件の分岐 | 2号は相手の不正目的を知っていることが必要 | 故意 相手の不正目的を知らない提供 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は他人の帳号・密碼の無断入力による侵入を処罰するが、取得・保管といった準備段階を独立に処罰する一般規定は置いていない
韓国はフィッシングによる情報収集を禁止し罰則を置く点で本条4号に近い
ドイツはパスワード等の入手・提供・保管を準備行為として処罰し、日本の12条と構造が近い
米国は詐欺目的でのパスワード取引を連邦犯罪とする。単なる保管の処罰範囲は日本より狭い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 退職時に、業務で使っていた共有アカウントの ID とパスワード一覧を自分の Gmail に送っておいた。使う気はなく「念のため」だった。これが6条の不正保管に当たり、12条の射程に入る。アクセスした痕跡がゼロでも成立する点が、多くの会社員の盲点
- 後輩から「あの人のアカウント見たいんだけど、パスワード知ってる?」と聞かれ、軽い気持ちで教えた。相手の目的を知っていれば12条2号で1年以下の拘禁刑、知らなかったなら13条で30万円以下の罰金。知っていたかどうかの境目は、LINE の前後のやり取りで判定される
- 自分が管理するサイトのログイン画面をそっくり複製し、検証目的でドメインを取って公開した。誰も騙されていなくても、他人の識別符号の入力を不正に要求する体裁が整えば7条違反となる。セキュリティ研究者が最も踏みやすい線がここにある
- もしあなたの会社の情シス担当が、退職予定者の端末から ID 一覧を見つけたとしたら? 社内処分で済ませるか刑事告発するかの判断が、その日から始まる。保管の立証はログとファイル作成日時で足りるため、証拠は時間が経つほど相手に有利になる
- 不正アクセス被害を警察に相談し、社内のネットワーク構成や未修正の脆弱性まで説明した。あと数日で取引先への報告期限。この情報が外部に漏れたら二次被害だが、12条5号が担当職員の守秘を刑罰で裏打ちしている
取るべき行動
被害を受けた側:1. ログイン履歴、アクセス元 IP、不審メールの原文(ヘッダ込み)を保存、スクリーンショットだけでなく元データを確保する2. 全アカウントのパスワード変更と二要素認証を即日有効化3. 都道府県警察のサイバー犯罪相談窓口へ、被害の時系列を一枚にまとめて持参。相談内容は12条5号で職員の守秘義務が担保されている4. 加害者が従業員や取引先なら、民事の損害賠償(民法709条)と刑事告訴を並行で設計、就業規則上の処分も同時に検討する
訴えられた側:1. 任意同行や事情聴取の前に弁護人を確保、当番弁護士制度を使えば初回は無料2. 自分の行為がどの号に当たるか切り分ける。保管なら取得経緯、提供なら相手の目的を知っていたかが争点で、後者は12条と13条の分岐点になる3. 業務上の権限に基づく保管であった事情(指示メール、運用規程、共有フォルダの設定)を時系列で整理4. 被害が発生していない事案では、削除の実行と再発防止の報告を早期に行い、起訴前の示談と不起訴を狙う
時効(請求できる期限):12条の罪は長期1年の拘禁刑を含むため、公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項)。起算点は犯罪行為が終わった時であり、保管罪は保管状態が続く限り時効が進行しないと解されるため、消さない限り古い案件も立件されうる。民事の損害賠償は損害および加害者を知った時から3年(民法724条)
改正沿革 AI による整理
- 平成24年(2012年)改正 識別符号の不正取得(4条)、不正保管(6条)、入力の不正要求(7条)を新たに禁止し、その罰則を本条に統合した。同時に不正アクセス行為本体の法定刑が1年以下から3年以下へ引き上げられ、前段階行為を本体より一段軽い本条に振り分ける構造が確立した
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法の懲役・禁錮一本化に伴い、法定刑の「一年以下の懲役」が「一年以下の拘禁刑」に改められた
改正の年表
- 1.平成11年(1999年) 新設:不正アクセス行為の禁止等に関する法律制定。当初は識別符号の無断提供(助長行為)の処罰が中心だった
- 2.平成24年(2012年) 改正:識別符号の不正取得・不正保管・入力の不正要求を新たに禁止し、その罰則を本条に置いた。不正アクセス行為本体の法定刑も引き上げられた
- 3.令和4年(2022年) 改正:刑法の懲役・禁錮の一本化に伴い「懲役」を「拘禁刑」に改正(2025年6月1日施行)
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律 第4条識別符号の不正取得禁止、本条1号の対象行為
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律 第6条識別符号の不正保管禁止、本条3号の対象行為
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律 第7条入力の不正要求(フィッシング)禁止、本条4号の対象行為
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律 第11条不正アクセス行為本体の罰則、本条より重い法定刑
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律 第13条情を知らない提供の軽い罰則、本条2号との分岐
- 刑法 第168条の2不正指令電磁的記録作成罪との競合関係
- 刑法 第246条の2電子計算機使用詐欺罪、侵入後の財産侵害を処罰
- 不正競争防止法 第21条営業秘密侵害罪、ログイン情報持ち出しで併科されうる
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