不正アクセス行為の禁止等に関する法律 第13条
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第五条の規定に違反した者(前条第二号に該当する者を除く。)は、三十万円以下の罰金に処する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律第13条は、日本の不正アクセス行為の禁止等に関する法律に含まれる条文です。
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律第13条の条文原文は「第五条の規定に違反した者(前条第二号に該当する者を除く。」で始まります。
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律の公布日は平成11年8月13日です。
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律第13条の前の条は不正アクセス行為の禁止等に関する法律第12条です。
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律第13条の次の条は不正アクセス行為の禁止等に関する法律第14条です。
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律第13条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
不正アクセス行為の禁止等に関する法律(平成十一年法律第百二十八号)第13条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000128 - 本サイト収録
不正アクセス行為の禁止等に関する法律(平成十一年法律第百二十八号)第13条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/411AC0000000128/13
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点不正アクセス禁止法13条は、業務その他正当な理由なく他人のIDやパスワードを第三者に提供した者を30万円以下の罰金に処する。相手の不正目的を知っていた場合は12条2号で加重される。
Q · 友達のIDとパスワードを他の人に教えただけで犯罪になるの?
正当な理由なく渡せば30万円以下の罰金です
不正アクセス禁止法第5条は、業務その他正当な理由がない限り、他人の識別符号をアクセス管理者と利用権者以外の者に提供することを禁じています。第13条はその違反を30万円以下の罰金で処罰します。相手が実際にログインしたかどうかは問われず、提供した時点で成立します。相手の不正アクセス目的を知っていた場合は、第12条第2号により1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金へと重くなります。
解説
罰金30万円。数字だけ見ると軽く感じるが、罰金も刑罰であり、前科として残る。処罰されるのは、他人のIDとパスワードを第三者に教えたこと自体である。第5条は、業務その他の正当な理由がないのに、他人の識別符号(ログインに使うIDやパスワードの組み合わせ)を、アクセス管理者(サービスを運営する会社)と利用権者(アカウントの本人)以外の者に提供することを禁じている。本条は、その違反に罰金を科す。相手がそれを使って不正ログインするつもりだと知りながら渡した場合は第12条第2号に格上げされ、1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金となる。つまり、目的を知らなかったとしても本条の罪は成立しうる。相手がそれを実際に使ったかどうかは問われない。グループLINEに同僚のアカウント情報を貼った瞬間に、構成要件の大半は満たされてしまう
法的な位置づけ
不正アクセス行為の禁止等に関する法律第13条は、同法第5条が禁止する不正アクセス行為を助長する行為、すなわち業務その他正当な理由なく他人の識別符号をアクセス管理者及び利用権者以外の者に提供する行為のうち、相手方の不正アクセス目的を知らずに行われたものを、30万円以下の罰金に処する罰則規定である。
よくある質問 AI による整理
Q1識別符号とは何ですか?
ログイン時に本人であることを確認するためのIDとパスワードの組み合わせなどを指します。不正アクセス禁止法第2条第2項が定義しており、生体認証の情報なども含まれます。
Q2他人のパスワードを教えたら何罪になりますか?
不正アクセス禁止法違反(不正アクセス行為を助長する行為の禁止違反)です。第5条違反として第13条により30万円以下の罰金、目的を知っていれば第12条第2号でより重く処罰されます。
Q3不正アクセス禁止法13条 罰金 いくら?
30万円以下の罰金です。拘禁刑の定めはなく罰金刑のみですが、罰金も刑罰であり、確定すれば前科として扱われます。
Q4パスワードを教えた罪の時効はいつまで?
罰金のみの罪のため公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項6号)。起算点は提供行為が終わった時とされます。
Q5アカウント共有は違法ですか?
本人が自分のアカウント情報を共有するだけなら本条の対象外です。ただし他人のアカウントを第三者に流すと本条に触れるうえ、多くのサービスで規約違反にもなります。
Q6流出したパスワードを拡散するのは犯罪?
注意喚起が目的でも、他人の識別符号を不特定多数に提供すれば第5条違反となりえます。正当な理由に当たるかは厳しく判断されるため、拡散は避けるべきです。
Q7パスワードを教えただけで逮捕されますか?
罰金のみの軽微な罪であり、逃亡や証拠隠滅のおそれがなければ在宅捜査となることが多いと考えられます。ただし事案次第で逮捕の可能性はゼロではありません。
Q8会社の指示でパスワードを渡した場合も違法?
第5条は「業務その他正当な理由による場合」を除外しています。社内規程や上司の指示に基づく引継ぎなど、業務上の正当性を記録で示せれば違法とならない余地があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1会社の共有アカウントのパスワードを、取引先に伝えちゃったんですけど、アウトですか?
一律にアウトとは限りません。第5条には「業務その他正当な理由による場合」という例外があり、社内の指示や契約に基づく伝達であれば該当しうるからです。実務のポイント:実務で問われるのは、事後的な言い訳ではなく、提供当時の社内規程やメールでの指示が残っているかどうかです。口頭の「いいよ」だけでは正当理由を説明しにくい。今のうちに指示の記録を保全しておくこと
Q2本条の罰金って、裁判所に行かなきゃいけないんですか?
多くの場合、略式手続(刑事訴訟法461条以下、100万円以下の罰金を書面審理で科す手続)になり、法廷に立たずに罰金で終わります。ただし、略式は被疑者が同意して初めて使える手続です。実務のポイント:略式に同意するということは、事実を争わずに有罪を受け入れるということです。「早く終わるなら」と即答する人は多いが、正当理由や故意を争える余地があるなら、同意する前に弁護人に一度見せるべきである
Q3相手が何に使うか知らなかったら、罪にならないんじゃないですか?
なります。目的を知っていた場合が第12条第2号で、本条はまさに「知らなかった」場合を受け皿として処罰しています。必要なのは、他人の識別符号を提供するという認識だけです。実務のポイント:捜査側は、提供前後のやり取りから「知っていた」と推認できる材料を探します。「あいつ、のぞくつもりだろうと思った」という一文がトークに残っていれば、罰金だけの本条から拘禁刑のある第12条側に移る
間違えやすい点 AI による整理
- 「相手がログインしなければ犯罪にならない」と思われがちだが、本条が処罰するのは提供行為そのものである。不正アクセスが実行されたかどうかは成立要件に入っていない。渡した時点で既遂である
- 「罰金30万円程度なら大したことはない」と考える人は、その深刻さを見誤っている。罰金刑も前科である。略式手続(裁判所に行かず書面だけで罰金が決まる手続)で終わったとしても有罪判決であり、資格職の欠格事由や勤務先の懲戒規程に引っかかることがある
- 「自分のパスワードを家族に教えるのも違法なのか」という問いは、前提がずれている。第5条が対象にしているのは「他人の」識別符号であり、利用権者である本人が自分の識別符号を教える行為は本条の対象外である。ただし、多くのサービスは利用規約でアカウントの共有を禁じている。契約違反の問題は別に残る
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 処罰対象 | 13条:目的を知らずに他人の識別符号を提供(5条違反) | 12条2号:不正アクセス目的を知って識別符号を提供 11条:不正アクセス行為そのもの(3条違反) |
| 法定刑 | 30万円以下の罰金 | 1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金 3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金 |
| 主観的要件 | 他人の識別符号を提供する認識で足りる | 相手方の不正アクセス目的についての認識(情を知って) アクセス制御機能を回避して利用する認識 |
| 不正アクセス実行の要否 | 不要(提供時点で成立) | 不要(提供時点で成立) 必要(ログイン等の実行が構成要件) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は他人の帳號密碼を無断で入力して電腦に侵入する行為を処罰するが、提供行為そのものを独立に処罰する規定は置いていない
韓国は正当な接近権限のない情報通信網への侵入を禁止する。識別情報の提供は個別規定や共犯論で対応される
ドイツはパスワード等のアクセスコードを他人に譲渡・入手可能にする予備的行為を独立に処罰しており、日本の本条と発想が近い
米国は詐取の意図をもったパスワードの取引(trafficking)を処罰する。意図を要件とする点で日本の第12条第2号に近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 退職する同僚から「後任に渡しておいて」と社内システムのIDとパスワードを書いたメモを預かり、それを取引先の担当者にも転送した。善意のつもりでも、取引先は管理者でも本人でもない。業務上の正当な理由があったかどうかが争点になる
- 元交際相手のSNSのパスワードを知っていたあなたは、腹いせに共通の友人へ「これで見てみなよ」と送った。友人がログインしなかったとしても、送信した時点で第5条違反は成立する。友人がのぞく目的だとあなたが分かっていたなら、本条ではなく第12条第2号の問題になる
- もしネットの掲示板で流出したらしいIDとパスワードの一覧を見つけ、「拡散して注意喚起しよう」と自分のXに貼ったら、どうなる? 注意喚起という動機でも、他人の識別符号を不特定多数に提供したことには変わりない
- 警察から任意の事情聴取の連絡が来た。来週の火曜日までに出頭日程を決めてほしいという。三年前にゲーム仲間へアカウント情報を流した件だ。公訴時効は3年。起算点がいつになるかで、結論が丸ごと変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 該当サービスのパスワードをすぐ変更する。二段階認証も有効にする。2. ログイン履歴、送信元、提供されたトークや投稿のスクショを日時付きで保存する。3. サービス運営者に通報して、投稿の削除とログの保全を依頼する。4. 都道府県警察のサイバー犯罪相談窓口に相談する。本条の罪は親告罪ではないので、告訴がなくても捜査は可能である。5. 実害が出ていれば、民法709条による損害賠償も並行して検討する
訴えられた側:1. 提供した相手、時期、経緯を時系列で書き出す。ただし、証拠を削除してはいけない。2. 「業務その他正当な理由」に当たる事情(社内の指示、引継ぎ規程など)があったかを確認する。3. 相手の不正利用目的を知っていたかどうかで、適用条文(第12条第2号か本条か)が変わる。供述前に弁護士へ相談する。4. 被害者への謝罪や示談は、不起訴を目指すうえで考慮されうる事情になる
時効(請求できる期限):公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項6号、罰金のみの罪)。起算点は提供行為が終わった時である。民事の損害賠償請求は、損害と加害者を知った時から3年、行為の時から20年(民法724条)
学説
一般的理解:本条の罪は、他人の識別符号が第三者に流出すること自体の危険に着目した規定であり、提供行為の時点で成立し、提供を受けた者が実際に不正アクセスを行ったことは要件とされないと解されている
改正沿革 AI による整理
- 平成24年(2012年)改正 旧法で一律に罰金とされていた助長行為の処罰を、情を知った提供(現第12条第2号)とそれ以外(本条)に分けて再編したものと解される。条番号の移動を伴う改正。詳細は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成11年(1999年) 新設:不正アクセス行為の禁止等に関する法律の制定。不正アクセス行為を助長する行為の禁止とその罰則が設けられた
- 2.平成24年(2012年) 改正:識別符号の不正取得・保管、いわゆるフィッシング行為の禁止が新設され、条番号が整理された。助長行為の処罰は、情を知った提供(第12条第2号)とそれ以外(第13条)とに区分された
- 3.令和4年(2022年) 改正:刑法等の一部を改正する法律により懲役刑が拘禁刑に改められた(第11条・第12条関係)。罰金刑のみの本条の法定刑に変更はない
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律 第5条本条が処罰する禁止規範の本体
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律 第12条情を知った提供は同条2号で加重処罰
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律 第3条助長行為が前提とする不正アクセス禁止
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律 第11条不正アクセス本体の罰則、階段の最上段
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律 第2条識別符号・アクセス管理者等の定義
- 個人情報の保護に関する法律 第179条個人情報データベース等の不正提供罪(現行効力を要確認)
- 不正競争防止法 第21条認証情報が営業秘密に当たる場合の重い処罰
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