不正アクセス行為の禁止等に関する法律 第14条
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第十一条及び第十二条第一号から第三号までの罪は、刑法(明治四十年法律第四十五号)第四条の二の例に従う。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律第14条は、日本の不正アクセス行為の禁止等に関する法律に含まれる条文です。
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律第14条の条文原文は「第十一条及び第十二条第一号から第三号までの罪は、刑法(明治四十年法律第四十五号)第四条の二の例に従う。」で始まります。
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律の公布日は平成11年8月13日です。
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律第14条の前の条は不正アクセス行為の禁止等に関する法律第13条です。
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律第14条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
不正アクセス行為の禁止等に関する法律(平成十一年法律第百二十八号)第14条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000128 - 本サイト収録
不正アクセス行為の禁止等に関する法律(平成十一年法律第百二十八号)第14条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/411AC0000000128/14
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点不正アクセス禁止法14条は、不正アクセス罪(11条)と識別符号の不正取得・提供・保管罪(12条1〜3号)を国外でした場合も、刑法4条の2により日本の法律で処罰すると定める。
Q · 海外旅行中に他人の SNS に勝手にログインしたら、日本の法律で罰せられるの?
罰せられうる。不正アクセス罪は国外犯の対象である
不正アクセス禁止法14条は、11条の不正アクセス罪と12条1〜3号の識別符号の不正取得・提供・保管罪について、刑法4条の2の例に従うと定めています。そのため、行為者が日本国外にいても、国籍を問わず日本の刑罰法規が適用されます。犯人が国外にいる期間は公訴時効が停止し(刑事訴訟法255条)、外国で処罰された後でも日本で再び処罰されうる(刑法5条)点にも注意が必要です。
解説
国境は、ログイン画面の前では言い訳にならない。旅行先のホテルの Wi-Fi から元恋人の Instagram に勝手にログインする。海外の拠点で他人の ID とパスワードを買い集めて保管する。本条は、こうした行為が日本国外で行われても日本の法律で処罰できると定めている。仕組みとしては刑法4条の2を借りている。条約で処罰が義務付けられた犯罪について、国籍を問わず国外での行為にも日本の刑法を適用するという規定である。対象になるのは次の四つ。11条の不正アクセス行為そのもの。12条1号の識別符号(ID・パスワードなど、本人確認のための符号)の不正取得。2号の、相手に悪用目的があると知りながらの提供。3号の、不正に取得された識別符号の保管。一方、フィッシング行為(12条4号)はこの列挙に入っていない。どこまでが網の中なのかを知っていれば、海外からの被害に遭ったときも、うっかり加害側に立ちかけたときも、正しく動ける。
法的な位置づけ
不正アクセス禁止法14条は国外犯の規定であり、同法11条の不正アクセス罪および12条1号から3号までの罪(識別符号の不正取得、不正アクセス目的を知りながらの提供、不正取得された識別符号の保管)について、刑法4条の2の例に従い、条約上処罰が義務付けられた犯罪として日本国外で行われた行為にも日本の刑罰法規を適用する旨を定める。
よくある質問 AI による整理
Q1不正アクセス禁止法の国外犯とは?
日本国外での不正アクセス行為などにも日本の罰則を適用する仕組みです。同法14条が刑法4条の2を準用し、国籍を問わず処罰対象とします。
Q2外国人が海外から日本のサービスに不正ログインしたら処罰される?
処罰対象です。刑法4条の2の例に従うため、行為者の国籍は問われません。実際の処罰には、本人が日本の管轄下に入ることなどが必要です。
Q3国外犯として処罰されるのは不正アクセス禁止法の何条?
11条(不正アクセス罪)と、12条1号(識別符号の不正取得)、2号(情を知っての提供)、3号(不正取得された識別符号の保管)の罪です。
Q4フィッシングは国外犯の対象になる?
14条の列挙に12条4号(フィッシング)は含まれません。ただし、だまし取った ID でログインすれば11条の罪が成立し、国外犯の対象になります。
Q5不正アクセス罪の公訴時効はいつまで?
11条・12条の罪はいずれも3年です(刑事訴訟法250条2項6号)。犯人が国外にいる期間は時効が進行しません(同法255条)。
Q6海外で処罰されたら日本では罪に問われない?
問われえます。刑法5条により外国の確定判決は日本の処罰を妨げません。外国で執行された刑は、日本での刑の減軽・免除で考慮されます。
Q7不正アクセス罪の罰則はどれくらい?
11条の不正アクセス罪は3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金、12条の罪は1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金です。
Q8国外犯規定の根拠となった条約は?
サイバー犯罪に関する条約(ブダペスト条約)です。同条約は違法なアクセスの犯罪化と、締約国による裁判権の設定を求めています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1海外のサーバーにある SNS に日本から勝手にログインしても、日本の法律で罰せられるの?
罰せられる。行為をした場所が日本なので国内犯であり、本条を持ち出すまでもなく11条が適用される。本条が必要になるのは、行為者も国外にいる場合である。実務のポイント:捜査で最初の分かれ道になるのは、サーバーの所在地ではなく、アクセス元 IP がどの国のものかである。被害者が保存した履歴がここで効いてくる
Q2犯人が海外にいたら、結局捕まえられないんじゃないの?
すぐに身柄を確保するのは難しい。ただ、時効は国外にいる間止まり(刑事訴訟法255条)、日本人であればいずれ帰国する。外国人であっても、日本に入国した時点で手続が動きうる。実務のポイント:日本が犯罪人引渡条約を結んでいるのは米国と韓国だけである。そのため実務では、引渡しよりも「本人が日本の土を踏む瞬間」と、サイバー犯罪条約に基づく国際的な証拠保全の要請に重きが置かれている
Q3海外でフィッシングサイトを作っただけなら、日本では罪にならないの?
本条が国外犯として挙げているのは11条と12条1〜3号であり、フィッシング(12条4号)は入っていない。ただし、だまし取った ID でログインすれば11条の罪が成立し、こちらは国外犯の対象である。国内での閲覧を捉えて国内犯とする余地もあり、実務上、解釈は分かれている。実務のポイント:立件は、フィッシング単体よりも、その後の不正ログインや不正送金(刑法246条の2)を軸に組まれることが少なくない
間違えやすい点 AI による整理
- 「サーバーが海外にあるなら日本の法律は及ばない」と考える人は多い。法律が見ているのはサーバーの場所ではなく、行為をした場所である。日本の自宅から海外サーバーの SNS に他人の ID で入れば、行為地は日本なので、本条を持ち出すまでもなく国内犯になる。本条が本当に効いてくるのは、行為者自身も国外にいる場面である
- 国外での行為も処罰されうるところまでは知っていても、その重さまでは知られていない。刑法5条により、外国で裁かれて刑を受けた後でも、日本で同じ行為を再び処罰することは妨げられない(外国で執行された分は、刑の減軽・免除で考慮される)。さらに、犯人が国外にいる期間は公訴時効が進まない(刑事訴訟法255条)。「海外でほとぼりが冷めるのを待つ」という発想自体が成り立たない
- 「海外でフィッシングサイトを作るだけなら国外犯の対象外だから安全か」という問いは、立て方そのものがずれている。だまし取った ID でログインした瞬間に11条の不正アクセス罪が成立し、そちらは国外犯の対象である。また、受信や閲覧が日本国内で行われることを捉えて国内犯と評価する余地もあり、実務上、解釈が分かれている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 行為類型 | 14条:国外犯の適用範囲を定める(罰則そのものは定めない) | 11条:他人の識別符号等による不正アクセス行為 12条4号:フィッシング(識別符号の入力を不正に要求する行為) |
| 法定刑 | 準用元の各罪の法定刑による | 3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金 1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金 |
| 国外犯の扱い | 刑法4条の2の例に従い、国籍を問わず国外の行為も処罰 | 国外犯の対象(14条に列挙) 国外犯の対象外(14条に列挙なし)。国内犯と評価できるかは解釈が分かれる |
他国ではどう定めているか 5 か国
台湾は入侵電腦罪を刑法に置き、行為または結果のいずれかが国内にあれば国内犯とする隔地犯規定で対応する。日本のような条約準拠の国外犯規定は置いていない
韓国は刑法3条で自国民の国外犯を広く処罰するため、自国民による国外での不正アクセスも原則として処罰対象となる
中国は自国民の国外犯を属人主義で処罰し、法定刑の上限が軽い罪については訴追しないことができる旨の調整規定を置く
ドイツは行為地法でも処罰される場合に限り、自国民などの国外犯を処罰する双方可罰性の考え方を採る
米国は保護対象コンピュータの定義に国外のコンピュータを含め、米国の通商に影響する行為を広く域外適用の対象とする
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もしバンコク旅行中に、別れた恋人の Instagram に昔聞いたパスワードでログインし、DM を読んだとしたらどうなるか。サーバーは米国、行為地はタイである。それでも本条によって、11条の不正アクセス罪(3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金。最新の改正状況をご確認ください)の対象になる。帰国後に相手が被害届を出せば、捜査は通常どおり始まる
- ネット銀行に海外 IP から不正ログインされたという通知が届いた。ログ(アクセス履歴の記録)の保存期間は事業者ごとに違い、数か月で消えるものもある。今夜のうちにログイン履歴の画面を保存し、明日の朝には事業者と警察に連絡する。この順番を一日遅らせるだけで、国外にいる加害者へ続く糸が細くなる
- 海外の掲示板で買った他人の ID・パスワードの一覧を、ノート PC に入れたまま出張先で持ち歩いていた。不正アクセスに使う目的があれば、12条3号の保管罪に当たる。国外での保管も処罰対象である
- 友人から相談を受けた。セブ島の職場で、渡された日本人名義のアカウントにログインして残高を確認するだけの高額バイトに誘われたという。それは不正アクセス行為そのものであり、国外で行っても本条で処罰される。うまい話の正体を三分で説明して止められるかどうかで、友人の人生が分かれる
取るべき行動
被害を受けた側:1. ログイン履歴(日時・IP アドレス・端末・国名)と通知メールをスクリーンショットで保存する。2. その後でパスワードを変更し、二段階認証を設定する。3. サービス事業者に不正ログインを報告し、ログの保全を依頼する。4. 都道府県警察のサイバー犯罪相談窓口に相談し、被害届を提出する。犯人が国外にいても公訴時効は止まる。5. 金銭被害があれば、加害者が特定された段階で民法709条による損害賠償を検討する
訴えられた側:1. 国外での行為でも11条や12条1〜3号に当たれば処罰されうるという前提に立つ。2. データを消したり端末を処分したりしない。証拠隠滅と評価され、情状が悪くなる。3. 帰国や警察への出頭の前に弁護士に相談し、行為が11条(不正アクセス)、12条4号(フィッシング)、刑法上の詐欺などのどれに当たりうるかを整理する。4. 不正アクセス罪は親告罪(被害者の告訴がなければ起訴できない罪)ではない。それでも被害者との示談は起訴判断に影響する。5. 外国ですでに処罰を受けているなら、刑法5条ただし書による執行の減軽・免除を主張する
時効(請求できる期限):公訴時効は、11条・12条の罪いずれも3年である(刑事訴訟法250条2項6号)。起算点は犯罪行為が終わった時。ただし、犯人が国外にいる期間は時効が進行しない(同法255条1項)。民事の損害賠償請求権は、損害と加害者を知った時から3年、行為の時から20年で消滅する(民法724条)
学説
通説:刑法4条の2は条約上の処罰義務を根拠に国外犯処罰を認める規定であり、各特別法はこれを準用する形で国外犯の範囲を個別に定める。本条も、サイバー犯罪条約が犯罪化を求める行為類型に対応する罪に限って国外犯を認めたものと理解される。
国内犯の成否をめぐる議論:国外から日本国内のサーバーや利用者を対象とする行為については、結果や行為の一部が国内で生じたとして、国外犯規定によらず国内犯と評価できるかが論じられる。フィッシングのように国外犯の列挙から外れた類型では、この点で解釈が分かれる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成11年(1999年) 新設:不正アクセス行為の禁止等に関する法律(平成11年法律第128号)制定。
- 2.平成24年(2012年) 改正:識別符号の不正取得・保管、フィッシング行為等の禁止と罰則を新設する改正が行われ、国外犯規定は11条および12条1〜3号を対象とする現行14条の形に整理された。
- 3.令和4年(2022年) 改正:刑法等の一部を改正する法律により、本条が準用対象とする11条・12条の懲役刑が拘禁刑に改められた(2025年6月1日施行)。
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律 第11条国外犯対象:不正アクセス罪の罰則
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律 第12条1〜3号のみ国外犯対象、4・5号は対象外
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律 第3条不正アクセス行為の禁止規範
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律 第6条不正取得識別符号の保管禁止
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律 第7条フィッシング禁止、国外犯の列挙外
- 刑法 第4条の2条約による国外犯の準拠規定
- 刑法 第5条外国判決後も日本で再処罰可能
- 刑事訴訟法 第255条犯人国外滞在中の公訴時効停止
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