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不正アクセス行為の禁止等に関する法律 第6条(他人の識別符号を不正に保管する行為の禁止)

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何人も、不正アクセス行為の用に供する目的で、不正に取得されたアクセス制御機能に係る他人の識別符号を保管してはならない。

この条文の基本情報

他人の識別符号を不正に保管する行為の禁止とは何ですか?

定義他人の識別符号を不正に保管する行為の禁止とは、不正アクセス行為の禁止等に関する法律第6条に定められた規定で、「何人も、不正アクセス行為の用に供する目的で、不正に取得されたアクセス制御機能に係る他人の識別符号を保管してはならない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 不正アクセス行為の禁止等に関する法律第6条(他人の識別符号を不正に保管する行為の禁止)は、日本の不正アクセス行為の禁止等に関する法律に含まれる条文です。
  2. 不正アクセス行為の禁止等に関する法律第6条の条文原文は「何人も、不正アクセス行為の用に供する目的で、不正に取得されたアクセス制御機能に係る他人の識別符号を保管してはならない。」で始まります。
  3. 不正アクセス行為の禁止等に関する法律の公布日は平成11年8月13日です。
  4. 不正アクセス行為の禁止等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
  5. 不正アクセス行為の禁止等に関する法律第6条の前の条は不正アクセス行為の禁止等に関する法律第5条です。
  6. 不正アクセス行為の禁止等に関する法律第6条の次の条は不正アクセス行為の禁止等に関する法律第7条です。
  7. 不正アクセス行為の禁止等に関する法律第6条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式不正アクセス行為の禁止等に関する法律(平成十一年法律第百二十八号)第6条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000128
  • 本サイト収録不正アクセス行為の禁止等に関する法律(平成十一年法律第百二十八号)第6条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/411AC0000000128/6

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点不正アクセス禁止法6条は、不正アクセスに使う目的で、不正に取得された他人のIDやパスワードを保管することを禁じる。一度もログインしていなくても処罰の対象となる。

Q · 盗み見た他人のパスワードをメモしておくだけでも犯罪になるの?

悪用目的で保管すれば、ログイン前でも犯罪になる

不正アクセス禁止法6条は、不正アクセスに使う目的で、不正に取得された他人の識別符号(IDとパスワードの組み合わせなど)を保管することを禁じています。盗み見、フィッシング、闇サイトでの購入などで得た符号が対象で、自分で盗んだか他人から受け取ったかは問いません。違反すると12条3号により1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金の対象です。一方、本人が自分から教えたパスワードは「不正に取得された」ものにあたりません。

解説

スマホのメモ帳に残った、元恋人の Instagram のパスワード。退職した同僚から聞き出した社内システムの ID。どれも「持っているだけ」なら罪にならないと思われがちだが、不正アクセス禁止法6条は「持っているだけ」の段階を処罰の対象にしている。成立には三つの条件がそろう必要がある。第一に、対象が他人の識別符号(ID とパスワードの組み合わせなど、本人確認に使う符号)であること。第二に、その符号が盗み見・フィッシング・闇サイトでの購入など「不正に取得された」ものであること。第三に、不正アクセスに使う目的で保管していること。三つがそろえば、まだ一度もログインしていなくても12条により1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金の対象になる。押さえておくべき点は、取得したのが自分か他人かを問わないことだ。誰かが盗んだパスワードを受け取って保管しただけでも、本条の射程に入る

法的な位置づけ

不正アクセス禁止法6条は識別符号の不正保管を禁止する規定であり、不正アクセス行為の用に供する目的で、不正に取得されたアクセス制御機能に係る他人の識別符号を保管する行為を禁じる。不正アクセス行為そのもの(3条)の前段階を処罰する前倒し規定であり、取得経緯の不正性と目的要件の二重の絞りにより、正当な保有を処罰対象から除外している。

手順

  1. 1.パスワード変更前に証拠を保存する ログイン履歴、不審なログイン通知メール、ログイン中の端末一覧の画面をスクリーンショットで保存する。先にパスワードを変えると、相手が保管していた符号が使えたことを示す材料が消えるおそれがある
  2. 2.全サービスのパスワード変更と二段階認証の設定 証拠を保存した後、同じパスワードを使い回しているサービスも含めてすべて変更し、二段階認証を有効にする。ログイン中の不明な端末は強制ログアウトさせる
  3. 3.相手が保管している事実の証拠を集める 相手がパスワードを知っていると示す発言、共有されたメモ、LINEのやり取りなどを時系列で整理する。保管の事実と不正アクセスに使う目的を推認させる外形的な事情を意識して集める
  4. 4.警察のサイバー犯罪相談窓口に相談する 都道府県警察のサイバー犯罪相談窓口に、集めた証拠を持参して相談する。3条・4条・6条を視野に入れた告訴を検討し、必要に応じて弁護士に告訴状の作成を依頼する

よくある質問 AI による整理

Q1不正アクセス禁止法6条とは?

不正に取得された他人のIDやパスワードを、不正アクセスに使う目的で保管することを禁じる条文です。平成24年(2012年)の改正で新設されました。

Q2パスワード 保管 罰則はどれくらい?

1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金です(同法12条3号)。実際にログインして3条違反になると、3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金に上がります。

Q3他人のパスワードをスクショしただけで違法?

盗み見など不正な方法で得たもので、不正アクセスに使う目的があれば、画像として保存した場合も「保管」にあたりえます。保存の形式は問われません。

Q4識別符号とは何ですか?

ログイン時に本人確認に使われる符号で、IDとパスワードの組み合わせが典型です。指紋や顔などの生体情報を使った符号も含まれます(同法2条2項)。

Q5不正保管罪 時効は何年?

法定刑が1年以下の拘禁刑または罰金のため、公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項6号)。保管が続いている場合の起算点には注意が必要です。

Q6不正アクセス禁止法6条 親告罪?

親告罪ではありません。被害者の告訴がなくても捜査・起訴が可能ですが、実務では被害相談や告訴が捜査開始のきっかけになることが多いです。

Q7買ったゲームアカウントが盗品だったら罪になる?

フィッシング等で集められたものと知りながら、ログインに使うつもりで持ち続ければ6条の対象になりえます。購入行為自体も4条の取得罪に問われる可能性があります。

Q8不正保管で逮捕されるケースはある?

単独より、不正ログイン(3条)や不正取得(4条)とあわせて立件されることが多い類型です。保存データが押収されると、保管の事実が客観的に立証されます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1恋人が自分から教えてくれたパスワードをメモしてるんだけど、これもアウト?

本人が自分から教えたものは「不正に取得された」識別符号ではないため、6条の保管罪にはあたらない。ただし別れた後に承諾なくログインすれば、教わった経緯に関係なく3条の不正アクセス罪になる。実務のポイント:実務では「承諾がいつ消えたか」が争点になりやすい。別れ話をした LINE の日付が、そのまま犯罪の境界線として扱われることがある

Q2流出したパスワードのリストを、自分が被害に遭っていないか調べるために落としたら捕まる?

6条が処罰するのは、不正アクセスに使う目的で保管した場合に限られる。自分の被害を確かめるためだけなら、目的の要件を欠く。実務のポイント:問題は、目的が外形から推認される点だ。他人の ID 部分まで加工せずに長期間持ち続けると、疑いを招く。Have I Been Pwned のような照会サービスを使い、生データを手元に置かないのが安全である

Q3前の会社の同僚のアカウント情報、PC に残ったままなんだけど大丈夫?

業務の中で正当に共有されたものであれば、「不正に取得」にはあたらないと考えられる。ただし退職後にそれを使ってログインすれば、3条違反になる。実務のポイント:退職者による社内システムへの不正ログインは、検挙事例として繰り返し報道されている類型である。会社側はアカウントを止め忘れていても免責しない。自分で削除し、削除した日付を記録しておくのが身を守る一手になる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「ログインしていないのだから無罪」と思われているが、6条はログインの前の段階をあえて処罰する規定である。平成24年(2012年)の改正で、フィッシングや ID の売買による被害が広がるのを入口で止めるために新設された。何もしないまま保存しているだけでも、目的と取得経緯がそろえば犯罪になる
  • パスワードを持っていること自体が違法だと思い込み、恋人から教えてもらったパスワードも危ないと過剰に心配する人がいる。だが、本人が自分から教えたパスワードは「不正に取得された」ものではないため、保管罪の対象外である。問題が起きるのはその先だ。別れた後、承諾なしにそのパスワードでログインすれば、教えてもらった経緯に関係なく3条の不正アクセスになる。危険なのは持っていることではなく、承諾の範囲を超えて使うことである
  • 被害を受けた側から見れば、相手が自分のパスワードを持っていること自体が脅威である。しかし法律は「不正アクセスに使う目的」の立証を求める。過去のログイン履歴、相手の発言、保存の仕方などの外形的事情がそろわないと、捜査機関は保管罪だけでは動きにくい。被害者の恐怖と立証のハードルの間にあるこの差を、証拠で埋める必要がある
比較の観点この条文ほかの条文
処罰される行為6条:不正に取得された他人の識別符号の保管4条:他人の識別符号の不正取得
3条:不正アクセス行為(無断ログイン等)
目的要件不正アクセス行為の用に供する目的が必要不正アクセス行為の用に供する目的が必要
目的要件なし(行為自体を処罰)
法定刑1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金(12条3号)1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金(12条1号)
3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金(11条)
犯罪の段階ためておく段階(前倒し処罰)盗む段階(前倒し処罰)
使う段階(本体の犯罪)

他国ではどう定めているか 6 か国

台湾
中華民國刑法 第36章 妨害電腦使用罪(第358条〜第363条)

台湾は無故入侵(358条)や犯罪用プログラムの製作(362条)を処罰するが、他人のパスワード等を保管する行為だけを独立に処罰する規定は置いていない

韓国
정보통신망법 제48조・제49조

韓国は情報通信網への侵入と他人の秘密の侵害・盗用を処罰する。識別符号の保管のみを切り出した規定は日本ほど明確ではない

中国
刑法 第285条

中国は計算機情報システムへの不正侵入と、侵入用のプログラム・ツールの提供を処罰する。パスワードの単純保管は個人情報侵害罪(253条之一)の文脈で問題となりうる

ドイツ
StGB § 202c

ドイツはパスワードやセキュリティコードを、データ探知罪の準備として入手・保有させる行為を処罰する。サイバー犯罪条約6条の国内法化として日本の6条と同じ系譜にある

フランス
Code pénal art. 323-3-1

フランスはシステム侵害のために設計されたデータやプログラムの保有を、正当な理由がない限り処罰する

アメリカ
18 U.S.C. § 1029(a)(3), § 1030(a)(6)

米国連邦法は不正アクセス手段の一定数以上の所持と、パスワードの不正取引を処罰する

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 別れた相手のスマホを付き合っていた頃に盗み見て、LINE と Instagram のパスワードをメモしていた。ログインはまだ一度もしていない。それでも「いつか確認するつもりで」保存していれば、6条の保管罪が成立しうる。ログインした瞬間には3条の不正アクセス罪も加わり、法定刑は最大3年に上がる
  • 社員が退職した後、あなたの会社の管理画面に不審なログインがあった。調べると、元社員が在職中に上司の ID とパスワードを付箋から書き写し、私物の PC に保存していたことが分かった。不正アクセスの事実と並べて、保管の事実も刑事告訴の対象にできる。PC のログは上書きされる前に、今週中に保全しておきたい
  • ゲーム仲間から「レアアイテム付きのアカウント情報まとめ」のファイルを受け取った。中身はフィッシングで集められたものだった。自分で盗んでいなくても、使うつもりで持ち続ければ処罰の対象になる
  • あなたが情報システム担当者だったとして、ダークウェブに流出した自社顧客の ID リストを調査目的でダウンロードしたら、6条違反になるのか? 不正アクセスに使う目的がなければ保管罪は成立しない。ただし目的は外形的な事情から推認されるため、社内の調査指示書と保管手順を記録に残しておくことが身を守る
  • 家族の浮気を疑い、配偶者のメールのパスワードをこっそり控えた。夫婦であっても、利用権者の承諾なくログインすれば不正アクセスになる。保管の段階でもすでに一線を越えている

取るべき行動

被害を受けた側:1. パスワードを変える前に、ログイン履歴・不審な通知メール・端末一覧の画面をスクショで保存する2. その後すべてのサービスでパスワードを変更し、二段階認証を有効にする3. 相手がパスワードを保存している証拠(相手の発言の記録、共有されたメモなど)を集める4. 都道府県警察のサイバー犯罪相談窓口に相談し、3条・4条・6条を視野に入れて告訴を検討する5. 精神的な被害や対応にかかった費用は、民法709条に基づいて別途請求できる余地がある

訴えられた側:1. 保存している他人の識別符号を使ってログインしない。これ以上3条違反を重ねないことが最優先である2. 本人から承諾を得て教わったものか、盗み見などで得たものか、入手した経緯を時系列で整理する3. 不正アクセスに使う目的がなかったこと(業務上の調査、セキュリティ検証など)を裏付ける資料を確保する4. 捜査機関から連絡があった時点で弁護士に相談し、取調べの前に供述の方針を固める。保存データを自分の判断で消すと、かえって不利な推認を招くおそれがある

時効(請求できる期限):6条違反の法定刑は1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金(12条3号)で、公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項6号)。保管が続いている間の時効の起算点については解釈に注意が必要である。告訴期間の制限はない(非親告罪)。民事の損害賠償は、損害と加害者を知った時から3年(民法724条)。(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説的理解:本条は不正アクセス行為の準備段階を独立に処罰する抽象的危険犯的な規定であり、取得経緯の不正性と不正アクセス目的という二重の要件で処罰範囲が限定される。目的は外形的事情から推認されるため、運用による処罰範囲の伸縮が問題とされる

改正沿革 AI による整理

  • 平成24年(2012年)改正 フィッシングや識別符号の売買への対策として、不正取得(4条)・保管(6条)・入力要求(7条)の禁止とともに新設された。罰則は12条に置かれた

改正の年表

  1. 1.平成24年(2012年) 新設:平成24年法律第12号による改正。フィッシングや識別符号の売買への対策として、不正取得(4条)・不正保管(6条)・入力要求(7条)の禁止とともに新設され、罰則は12条に置かれた
  2. 2.令和4年(2022年) 改正:刑法等の一部改正に伴う関係法律整理により、罰則の懲役が拘禁刑に改められた(2025年6月1日施行)。本条の禁止内容自体は変わっていない

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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