弁理士法 第32条(懲戒の種類)
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- 弁理士がこの法律若しくはこの法律に基づく命令に違反したとき、又は弁理士たるにふさわしくない重大な非行があったときは、経済産業大臣は、次に掲げる処分をすることができる。
- 一戒告
- 二二年以内の業務の全部又は一部の停止
- 三業務の禁止
この条文の基本情報
懲戒の種類とは何ですか?
定義懲戒の種類とは、弁理士法第32条に定められた規定で、「弁理士がこの法律若しくはこの法律に基づく命令に違反したとき、又は弁理士たるにふさわしくない重大な非行があったときは、経済産業大臣は、次に掲げる処分をすることがで…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 弁理士法第32条(懲戒の種類)は、日本の弁理士法に含まれる条文です。
- 弁理士法第32条の条文原文は「弁理士がこの法律若しくはこの法律に基づく命令に違反したとき、又は弁理士たるにふさわしくない重大な非行があったときは、経済産業大臣は、次に掲げる処分をすることがで…」で始まります。
- 弁理士法第32条は第五章 弁理士の責任に置かれています。
- 弁理士法の公布日は平成12年4月26日です。
- 弁理士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 弁理士法第32条の前の条は弁理士法第31条の3です。
- 弁理士法第32条の次の条は弁理士法第33条です。
- 弁理士法第32条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
弁理士法(平成十二年法律第四十九号)第32条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/412AC0000000049 - 本サイト収録
弁理士法(平成十二年法律第四十九号)第32条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/412AC0000000049/32
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点弁理士法32条は、弁理士が法令に違反し、または重大な非行があったとき、経済産業大臣が戒告・二年以内の業務停止・業務の禁止の処分をできると定める。
Q · 弁理士が義務違反をしたら、どんな処分を受けるの?
法令違反や重大な非行があれば大臣が戒告から業務禁止まで処分できる
弁理士法32条により、弁理士が同法や同法に基づく命令に違反したとき、または弁理士にふさわしくない重大な非行があったとき、経済産業大臣は戒告、二年以内の業務の全部または一部の停止、業務の禁止のいずれかの処分をすることができます。法令違反には「重大」の限定がなく、秘密保持義務違反や利益相反も対象になりえます。懲戒は損害賠償とは別の手続です。
解説
弁理士を選ぶとき、多くの人は事務所の規模や料金、技術分野の相性を見る。懲戒歴を調べる人はほとんどいない。弁理士法32条は、弁理士がこの法律やこの法律に基づく命令に違反したとき、または弁理士にふさわしくない重大な非行があったとき、経済産業大臣が処分できると定めている。処分は三段階で、戒告、二年以内の業務の全部または一部の停止、業務の禁止である。ここで押さえておきたいのは、処分の理由が二つの系統に分かれている点だ。一つ目は法令違反で、条文上「重大」という限定が付いていない。二つ目は品位を損なう非行で、こちらは「重大な」ものに限られる。もう一つ大事なのは、処分を決めるのが日本弁理士会ではなく大臣だという点である。弁護士の懲戒は弁護士会が自ら行うので、仕組みが違う。依頼者であるあなたは、弁理士の秘密漏えいや利益相反を見つけたとき、懲戒を求める正式なルートを持っている。懲戒は損害賠償とは別の手続なので、お金を取り戻す道は別に考える必要がある。
法的な位置づけ
弁理士法32条は弁理士の懲戒の種類を定める規定であり、弁理士が同法もしくは同法に基づく命令に違反した場合、または弁理士たるにふさわしくない重大な非行があった場合に、経済産業大臣が戒告、二年以内の業務の全部または一部の停止、業務の禁止のいずれかを科すことができる旨を規定する。公益のための監督処分であり、民事上の損害賠償とは別個の制度である。
よくある質問 AI による整理
Q1弁理士の懲戒処分にはどんな種類がありますか?
弁理士法32条が定める戒告、二年以内の業務の全部または一部の停止、業務の禁止の三種類です。最も重いのは業務の禁止です。
Q2弁理士の懲戒は誰が決めますか?
経済産業大臣です。弁護士のように職能団体(弁護士会)が自ら懲戒する仕組みではなく、国が直接監督処分を行う構造になっています。
Q3弁理士の懲戒を申し出ることはできる?
できます。弁理士法33条により、依頼者に限らず誰でも経済産業大臣に対し、事実を示して適当な措置を求めることができます。
Q4弁理士の秘密漏えいは懲戒の対象になる?
なりえます。秘密保持義務(同法30条)違反は法令違反にあたり、32条の懲戒事由として戒告から業務禁止までの処分対象になりえます。
Q5弁理士の利益相反は違法?
弁理士法31条は一定の利益相反事件について業務を行えないと定めています。これに違反すれば法令違反として懲戒の対象になりえます。
Q6業務の禁止を受けた弁理士はどうなる?
弁理士としての業務を一切行えなくなります。さらに登録欠格事由(同法8条)との関係で、一定期間は再び弁理士となることが制限されます。
Q7弁理士の業務停止は最長何年?
二年以内です。弁理士法32条二号は「二年以内の業務の全部又は一部の停止」と定めており、業務の一部だけを止める処分も可能です。
Q8弁理士の懲戒処分に不服があるときは?
行政処分として、行政不服審査法による審査請求や、行政事件訴訟法による取消訴訟で争う余地があります。出訴期間に注意が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1弁理士のミスで特許が取れなかったんですが、懲戒されたらお金は戻ってきますか?
戻ってきません。32条の懲戒は弁理士の業務の適正を保つための処分で、あなたの損害を補てんする仕組みではありません。賠償は民法415条(委任契約上の債務不履行)で別に請求します。実務のポイント:多くの弁理士は賠償責任保険に入っている。請求するときは、まず保険を使えるかどうかを確認するよう求めると、交渉が現実的に進みやすい
Q2懲戒を受けた弁理士かどうかって、調べられますか?
特許庁は弁理士に対する懲戒処分を公表しており、処分の内容や理由の概要を確認できます。実務のポイント:戒告は業務を止めないため、事務所のウェブサイトはいつもどおりに見える。処分歴は自分で検索しないと分からない。重要な出願を任せる前に、担当者の名前で一度調べておくとよい
Q3業務停止中の弁理士に頼んでいた案件はどうなりますか?
停止期間中、その弁理士は停止された範囲の業務を行えません。係属中の案件は、事務所内の別の弁理士か、ほかの事務所へ引き継ぐことになります。実務のポイント:引継ぎのときに一番危ないのは期限管理である。新しい担当者には、すべての案件の期限一覧を書面で出してもらい、自分でも照合する
間違えやすい点 AI による整理
- 弁理士を懲らしめたいなら日本弁理士会に申し立てればよい、と考えがちだが、問題の立て方がずれている。32条で処分するのは経済産業大臣である。弁理士会への苦情相談は入口として使えるが、懲戒処分そのものを下す権限は大臣にある。弁護士の懲戒が弁護士会の自治で完結するのとは構造が違う
- 懲戒は重大な事件だけが対象だと思われているが、深刻さが見落とされている。「重大な」という限定が付いているのは品位を損なう非行の方だけで、法令違反の方には付いていない。期限管理のずさんさや秘密保持義務違反のような業務上の義務違反でも、事情によっては懲戒の対象になりうる
- 依頼者から見れば、懲戒が出れば被害も救済されたように感じる。しかし法律の上では、懲戒は公益のための監督処分であって、あなたの損害を埋めるものではない。賠償を求めるなら、債務不履行(民法415条)か不法行為(民法709条)で別に請求するしかない。この二つを混同すると、時効を落とす
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 弁理士法32条:懲戒事由と処分の種類(戒告・業務停止・業務禁止) | 弁理士法33条:懲戒の手続(何人も措置を求められる、重い処分の聴聞) 弁理士法29条:信用失墜行為の禁止(行為規範そのもの) |
| 依頼者との関わり | どの処分が下りうるかの範囲を示す | 依頼者を含め誰でも大臣に措置を求める入口になる 依頼者が「何が違反か」を言語化する根拠になる |
| 違反したときの帰結 | 本条自体が処分の根拠条文 | 手続違反があれば処分の取消事由になりうる 違反が32条の懲戒事由(法令違反)を構成する |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾の專利師にも警告・申誡・停止執行業務・除名などの懲戒が設けられ、懲戒委員会が審議する構造で、大臣が直接処分する日本とは手続の担い手が異なる
米国では USPTO が登録代理人・弁護士に対し、除名(exclusion)、停止(suspension)、譴責などの懲戒を行う。行政庁が直接処分する点は日本と近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 競合他社の出願を担当していた弁理士が、同じ技術であなたの会社の依頼も引き受けていたと分かった。利益相反(同法31条)にあたる可能性があり、32条の懲戒事由になりうる。経済産業大臣に措置を求める申出は、依頼者でなくても誰でもできる
- あなたは弁理士。忙しさにかまけて、拒絶理由通知への応答期限を三件続けて落とした。依頼者は特許を失い、怒りの電話がかかってくる。損害賠償のほかに、懲戒手続に乗せられるリスクも抱えることになる
- もし担当弁理士が飲み会の席で、あなたの未公開の発明内容を話していたとしたら、何ができる? 秘密保持義務(同法30条)違反として懲戒を求める道と、民事で損害賠償を請求する道は、別々に並行して進められる
- 業務停止の処分を受けた弁理士が、処分期間中にもかかわらず「名義を変えれば大丈夫」とあなたの出願を進めようとしている。来週が優先権の期限なのに。今すぐ別の弁理士を探さなければ、期限そのものを失う
取るべき行動
被害を受けた側:1. 弁理士とのやり取り(メール、期限の通知、請求書)をすべて保存し、時系列にまとめる2. 期限が迫る案件は、まず別の弁理士に引継ぎを依頼して権利の喪失を防ぐ。懲戒より権利の保全が先3. 日本弁理士会の相談窓口に事情を伝えるとともに、経済産業大臣(特許庁)に懲戒の措置を求める申出を検討する(同法33条) 4. 金銭的な損害は、民法415条または709条で別に請求する
訴えられた側:1. 懲戒手続が始まったら、まず事実関係の記録を固める。期限管理表、依頼者への報告履歴、利益相反チェックの記録が防御の柱になる2. 業務停止以上の処分が予定される場合は聴聞が行われる(同法33条、現行効力を要確認)。弁護士を代理人に立て、意見と証拠を出す3. 依頼者への謝罪と損害の手当てを早めに進めることは、処分の重さを判断する事情として考慮されうる4. 処分に不服があれば、審査請求や取消訴訟を検討する
時効(請求できる期限):弁理士法には懲戒事由の時効や除斥期間の明文規定は見当たらず、時間が経っても処分されうる(最新の改正状況をご確認ください)。処分に不服があれば、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。依頼者が損害賠償を請求する場合は一般消滅時効(民法166条、知った時から5年、権利を行使できる時から10年)
学説
一般的理解:弁理士の懲戒は、知的財産制度の担い手である弁理士の業務の適正と信頼を確保するための行政上の監督処分であり、民事責任・刑事責任とは目的を異にし、それぞれ独立に判断される
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成12年(2000年) 新設:旧弁理士法(大正10年法律)に代わる新法として弁理士法が制定され、本条が懲戒の種類を戒告・業務停止・業務禁止の三段階で規定した
- 弁理士法 第33条懲戒の手続、何人も措置を求められる
- 弁理士法 第29条信用失墜行為の禁止、非行の判断基準
- 弁理士法 第30条秘密保持義務、典型的な懲戒事由
- 弁理士法 第31条業務を行い得ない事件、利益相反の規律
- 弁理士法 第8条業務禁止後の登録欠格事由(現行効力を要確認)
- 行政手続法 第13条不利益処分の意見陳述手続の一般則
- 行政事件訴訟法 第14条懲戒処分取消訴訟の出訴期間
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