弁理士法 第8条(欠格事由)
クイックジャンプ
- 次の各号のいずれかに該当する者は、前条の規定にかかわらず、弁理士となる資格を有しない。
- 一拘禁刑以上の刑に処せられた者
- 二前号に該当する者を除くほか、第七十八条から第八十一条まで若しくは第八十一条の三の罪、特許法第百九十六条から第百九十八条まで若しくは第二百条の罪、実用新案法第五十六条から第五十八条まで若しくは第六十条の罪、意匠法第六十九条から第七十一条まで若しくは第七十三条の罪又は商標法第七十八条から第八十条まで若しくは同法附則第二十八条の罪を犯し、罰金の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から五年を経過しない者
- 三前二号に該当する者を除くほか、関税法第百八条の四第二項(同法第六十九条の二第一項第三号及び第四号に係る部分に限る。以下この号において同じ。)、第三項(同法第百八条の四第二項に係る部分に限る。)若しくは第五項(同法第六十九条の二第一項第三号及び第四号に係る部分に限る。)、第百九条第二項(同法第六十九条の十一第一項第九号及び第十号に係る部分に限る。以下この号において同じ。)、第三項(同法第百九条第二項に係る部分に限る。)若しくは第五項(同法第六十九条の十一第一項第九号及び第十号に係る部分に限る。)若しくは第百十二条第一項(同法第百八条の四第二項及び第百九条第二項に係る部分に限る。)の罪、著作権法第百十九条から第百二十一条の二まで若しくは第百二十二条の罪、半導体集積回路の回路配置に関する法律第五十一条第一項若しくは第五十二条の罪、不正競争防止法第二十一条第一項から第六項まで(第三項第六号及び第四項第四号を除く。)の罪、種苗法(平成十年法律第八十三号)第六十七条から第六十九条まで若しくは第七十一条の罪又は特定農林水産物等の名称の保護に関する法律(平成二十六年法律第八十四号)第三十九条若しくは第四十条の罪を犯し、罰金の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から三年を経過しない者
- 四公務員で懲戒免職の処分を受け、その処分の日から三年を経過しない者
- 五第二十三条第一項の規定により登録の取消しの処分を受け、その処分の日から三年を経過しない者
- 六第三十二条の規定により業務の禁止の処分を受け、その処分の日から三年を経過しない者
- 七弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)若しくは外国弁護士による法律事務の取扱い等に関する法律(昭和六十一年法律第六十六号)、公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)又は税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)の規定による懲戒処分により、弁護士会からの除名、公認会計士の登録の抹消又は税理士の業務の禁止の処分を受けた者でこれらの処分の日から三年を経過しないもの
- 八税理士法第四十八条第一項の規定により同法第四十四条第三号に掲げる処分を受けるべきであったことについて決定を受けた者で当該決定を受けた日から三年を経過しないもの
- 九第三十二条の規定により業務の停止の処分を受け、当該業務の停止の期間中にその登録が抹消され、当該期間を経過しない者
- 十未成年者
- 十一破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
この条文の基本情報
欠格事由とは何ですか?
定義欠格事由とは、弁理士法第8条に定められた規定で、「次の各号のいずれかに該当する者は、前条の規定にかかわらず、弁理士となる資格を有しない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 弁理士法第8条(欠格事由)は、日本の弁理士法に含まれる条文です。
- 弁理士法第8条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者は、前条の規定にかかわらず、弁理士となる資格を有しない。」で始まります。
- 弁理士法第8条は第一章 総則に置かれています。
- 弁理士法の公布日は平成12年4月26日です。
- 弁理士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 弁理士法第8条の前の条は弁理士法第7条です。
- 弁理士法第8条の次の条は弁理士法第9条です。
- 弁理士法第8条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
弁理士法(平成十二年法律第四十九号)第8条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/412AC0000000049 - 本サイト収録
弁理士法(平成十二年法律第四十九号)第8条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/412AC0000000049/8
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点弁理士法8条は、拘禁刑以上の刑を受けた者、知財関連の罪で罰金刑後5年または3年以内の者、未成年者、復権を得ない破産者などを弁理士の欠格者と定める。
Q · 罰金刑を受けたことがあると、弁理士として登録できないの?
知財関連の罪でなければ罰金は欠格になりません
弁理士法8条で罰金刑が欠格事由となるのは、第2号・第3号に列挙された知的財産関連の罪に限られます。特許法・実用新案法・意匠法・商標法・弁理士法の罪による罰金は執行終了等から5年、著作権法・不正競争防止法・種苗法などの罪による罰金は3年です。道路交通法違反などの一般の罰金は対象外です。一方、拘禁刑以上の刑は罪の種類を問わず第1号に該当します。
解説
スピード違反の罰金は弁理士への道を一切ふさがない。しかし、海賊版の漫画をアップロードして著作権法違反の罰金を払った人は、払い終えてから3年間、弁理士として登録できない。弁理士法8条は、何をした人がこの資格を持てないのかを11の号で並べている。並び方には明確な理屈がある。拘禁刑はどんな罪でも欠格になる。罰金は知的財産に関わる罪に限って欠格になる。特許法・商標法などの罪は5年、著作権法・不正競争防止法などの罪は3年である。つまり法律は「その人が守る側に立つはずの権利を、自分で踏みにじったかどうか」を見ている。さらに、欠格は一生続く烙印ではない。執行猶予の期間を無事に満了すれば刑の言渡しは効力を失い(刑法27条)、破産しても免責が確定すれば復権する(破産法255条)。どの号にいつまで該当するのかを正確に数えられる人だけが、キャリアの再設計図を引くことができる。
法的な位置づけ
弁理士法8条は弁理士の欠格事由を定める規定であり、同法7条の資格要件を満たす者であっても、拘禁刑以上の刑に処せられた者、知的財産関連の罪により罰金刑に処せられ所定期間を経過しない者、懲戒免職・登録取消し・業務の禁止等の処分から3年を経過しない者、未成年者、復権を得ない破産者は弁理士となる資格を有しないとする。
手順
- 1.刑事記録・処分歴を書類で確認 判決書や略式命令、罰金の納付書、懲戒処分通知書などで、刑の種類(拘禁刑か罰金か)、罪名の根拠法、判決確定日、罰金納付日、処分日を確認する
- 2.該当する号を特定 拘禁刑なら第1号、特許法・商標法・弁理士法等の罪の罰金なら第2号、著作権法・不正競争防止法・種苗法等の罪の罰金なら第3号、処分歴なら第4号から第9号、未成年・破産なら第10号・第11号に当てはめる
- 3.欠格期間の終了日を計算 罰金は執行終了日(納付日等)から5年または3年、処分は処分日から3年を数える。拘禁刑の執行猶予は満了日、破産は免責許可決定の確定日など復権の日を確認する
- 4.必要に応じて事前相談し、登録申請 判断に迷う場合は申請前に日本弁理士会の登録担当へ事前相談する。欠格期間経過後に登録申請を行い、申告書には事実をそのまま記載する
よくある質問 AI による整理
Q1弁理士の欠格事由とは?
弁理士法8条が定める、弁理士となる資格を有しない者の類型です。拘禁刑、知財関連の罪の罰金、懲戒等の処分、未成年、復権を得ない破産など11号あります。
Q2商標法違反の罰金 弁理士 いつまで登録できない?
商標法の罪による罰金は第2号に該当し、刑の執行を終わり、または執行を受けることがなくなった日から5年を経過するまで弁理士となる資格がありません。
Q3著作権法違反の罰金で弁理士になれる?
著作権法の罪による罰金は第3号に該当し、執行終了等から3年を経過すれば欠格事由ではなくなります。3年経過後であれば登録の道は開けます。
Q4弁理士 破産したら登録抹消?
破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者は第11号で欠格となります。免責許可決定の確定などで復権すれば、欠格事由は解消されます。
Q5懲戒免職された公務員は弁理士になれる?
公務員で懲戒免職の処分を受けた者は、処分の日から3年を経過するまで第4号により弁理士となる資格を有しません。3年経過後は欠格に当たりません。
Q6弁理士 未成年 登録できる?
未成年者は第10号により弁理士となる資格を有しません。試験に合格していても、成年(18歳)に達するまで登録はできません。
Q7弁護士会から除名されたら弁理士になれない?
弁護士法等による懲戒で除名処分を受けた者は、処分の日から3年を経過するまで第7号により欠格となります。公認会計士の登録抹消や税理士の業務禁止も同様です。
Q8不正競争防止法違反の罰金 弁理士 影響ある?
不正競争防止法21条1項から6項までの罪(一部除く)による罰金は第3号に該当し、執行終了等から3年間は弁理士となる資格を有しません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1弁理士試験って、前科があっても受けられるんですか?
受験そのものに欠格の制限はない。弁理士法8条が封じているのは「弁理士となる資格」、つまり登録である。合格の効力は失われないので、欠格期間が終わってから登録すればよい。実務のポイント:欠格期間中に合格し、実務修習を先に終えておけば、期間が明けた日に登録へ直行できる。受験を見送る理由にはならない
Q2執行猶予がついたら、猶予が終わればすぐ弁理士になれますか?
猶予期間を取り消されずに満了すれば、刑の言渡しは効力を失う(刑法27条)。そのため第1号の「拘禁刑に処せられた者」には当たらなくなる。実務のポイント:判決確定日から猶予期間を数え、満了日の翌日以降に申請するのが確実である。満了前の申請は却下されるだけで、何も得られない
Q3交通違反の罰金や、喧嘩で払った罰金も引っかかりますか?
罰金で欠格になるのは、第2号・第3号に列挙された知的財産関連の罪に限られる。道路交通法違反や傷害罪の罰金は、弁理士法8条の欠格事由には当たらない。実務のポイント:弁護士法の欠格事由も罰金を対象にしていない。知財関連の罰金まで欠格にしているのは、弁理士が知財の守り手だからである。逆に言えば、知財犯の罰金は弁理士志望者にとって最も重い罰金になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「前科があると弁理士にはなれない」と考えて受験をあきらめる人がいる。だが問題は立てた問いそのものにある。法律が見ているのは前科の有無ではなく、刑の種類(拘禁刑か罰金か)、罪の種類(知財関連か否か)、そして経過年数である。一般の罪の罰金であれば、そもそも欠格にならない
- 知財の罪の罰金が欠格事由になることは知っていても、その重さを知らない人が多い。特許法や商標法の罪なら5年、著作権法の罪でも3年である。偽ブランド品を転売した、違法アップロードをした、という若い頃の行為が、合格後の登録時期をそのまま後ろにずらす
- 本人から見れば執行猶予は「刑務所に行かずに済んだ」という安心材料である。しかし法律から見れば、執行猶予付きでも「拘禁刑に処せられた者」であり、猶予期間中は第1号に該当する。猶予判決を受けた日から、弁理士としての業務の土台は崩れている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 弁理士法8条:資格を有しない者(消極要件・欠格事由) | 弁理士法7条:弁理士となる資格(積極要件) 弁理士法23条:登録取消しの処分 |
| 判断の時点 | 登録時および登録後(該当すれば登録抹消の原因) | 登録時(試験合格・弁護士資格等) 登録後(不正登録等が判明したとき) |
| 効果 | 期間経過・状態解消まで弁理士となる資格なし | 要件を満たせば資格を取得 処分日から3年間、8条5号で欠格 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も專利師の消極資格を列挙し、刑事罰や懲戒処分歴などを欠格事由とする。該当者は專利師となれず、既に就任した者は証書が撤銷・廃止される
韓国も弁理士の欠格事由を条文で列挙し、刑の執行や破産などを対象とする
ドイツは弁理士の登録許可を拒否すべき事由を規定し、職業にふさわしくない行為や財産状態の悪化などを考慮する
米国は USPTO への登録に good moral character を要求し、前科などは個別審査で判断される。日本のような年数による一律の欠格期間とは発想が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 大学時代、同人誌即売会で他人のキャラクターを無断で使ったグッズを売り、著作権法違反で罰金刑を受けた。いま弁理士試験に合格したばかりだ。罰金を納めた日から3年がたっていなければ登録はできない。納付日の領収書が、あなたの開業日を決める
- 特許事務所の所長として中途採用の面接をしている。候補者は「前の事務所で業務停止を受けた」と打ち明けた。業務停止の期間中に登録を抹消していた場合、その期間が終わるまでは再登録できない(第9号)。採用前に、日本弁理士会の公告で処分の内容を確かめる必要がある
- もし会社員の弁理士が、飲み会帰りの喧嘩で傷害罪となり拘禁刑の執行猶予判決を受けたら、どうなる?罰金ではなく拘禁刑なので、罪の種類に関係なく第1号に該当し、登録は抹消される。猶予期間を満了するまで戻れない
- 特許庁の審査官を懲戒免職された元公務員が、受験を経ずに弁理士登録をしようとしている。免職から3年は第4号で門が閉じている
- 自己破産の手続中に弁理士試験の合格通知が届いた。免責許可決定の確定まであと数週間。登録申請はそれを待ってからでも遅くない。復権を得る前に出すと、却下という記録だけが残る
取るべき行動
被害を受けた側:依頼した「弁理士」の対応に不審な点がある場合は、まず日本弁理士会の弁理士ナビで登録の有無を確認する。登録がない者が報酬を得て特許出願を代理していれば、非弁理士による業務の制限(弁理士法75条)に違反する。出願書類の控え、請求書、やり取りしたメールを保存し、日本弁理士会または特許庁に情報提供する。権利化の期限が迫っている案件は、すぐに別の登録弁理士に引き継ぐこと
訴えられた側:自分の刑事記録について、刑の種類、罪名の根拠法、判決確定日、罰金の納付日を書類で確認する。知財関連の罪でない罰金であれば欠格には当たらない。拘禁刑の場合は執行猶予の満了日、または刑の消滅(刑法34条の2)を確認する。破産であれば免責の確定を待つ。判断に迷う場合は、申請前に日本弁理士会の登録担当に事前相談し、虚偽の申告は絶対にしない(登録取消しの原因になる)
時効(請求できる期限):知財関連の罪(特許法・実用新案法・意匠法・商標法・弁理士法の罰則)による罰金は、執行終了などから5年。著作権法・不正競争防止法・種苗法などの罪による罰金は3年。懲戒免職、登録取消し、業務の禁止、他の士業での除名などは処分日から3年。拘禁刑には明文の期間はなく、執行猶予の満了(刑法27条)または刑の消滅(刑法34条の2)で解消する(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成12年(2000年) 旧弁理士法(大正10年法)を全部改正して現行の弁理士法が制定され、欠格事由も現行の体系に整理された(細部の文言変遷は要確認)
- 令和元年(2019年) 成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適正化を図るための関係法律の整備に伴い、成年被後見人・被保佐人を一律に欠格とする規定が見直されたとされる(要確認)
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法等の一部改正に伴い、第1号の「禁錮以上の刑」が「拘禁刑以上の刑」に改正された
改正の年表
- 1.平成12年(2000年) 新設:旧弁理士法(大正10年法律第100号)を全部改正し、現行弁理士法(平成12年法律第49号)が制定され、本条が欠格事由として置かれた
- 2.令和7年(2025年) 改正:刑法等の一部改正(令和4年公布)の施行に伴い、第1号の「禁錮以上の刑」が「拘禁刑以上の刑」に改められた(2025年6月1日施行)
- 弁理士法 第7条弁理士となる資格の積極要件
- 弁理士法 第23条登録取消処分、第5号の欠格原因
- 弁理士法 第32条懲戒の種類、第6号・第9号の前提
- 弁理士法 第75条非弁理士による業務の制限
- 刑法 第34条の2刑の消滅、第1号該当の解消
- 破産法 第255条当然復権、第11号該当の解消
- 弁護士法 第7条弁護士の欠格事由、比較対照の規定
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める