確定給付企業年金法 第22条(役員の職務)
クイックジャンプ
- 理事長は、基金を代表し、その業務を執行する。理事長に事故があるとき、又は理事長が欠けたときは、事業主において選定した代議員である理事のうちから、あらかじめ理事長が指定する者がその職務を代理し、又はその職務を行う。
- 2.基金の業務は、規約に別段の定めがある場合を除くほか、理事の過半数により決し、可否同数のときは、理事長の決するところによる。
- 3.理事は、理事長の定めるところにより、理事長を補佐して、給付に充てるべき積立金の管理及び運用に関する基金の業務を執行することができる。
- 4.監事は、基金の業務を監査する。
- 5.監事は、監査の結果に基づき、必要があると認めるときは、理事長又は代議員会に意見を提出することができる。
この条文の基本情報
役員の職務とは何ですか?
定義役員の職務とは、確定給付企業年金法第22条に定められた規定で、「理事長は、基金を代表し、その業務を執行する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 確定給付企業年金法第22条(役員の職務)は、日本の確定給付企業年金法に含まれる条文です。
- 確定給付企業年金法第22条の条文原文は「理事長は、基金を代表し、その業務を執行する。」で始まります。
- 確定給付企業年金法第22条は第三節 企業年金基金に置かれています。
- 確定給付企業年金法の公布日は平成13年6月15日です。
- 確定給付企業年金法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 確定給付企業年金法第22条の前の条は確定給付企業年金法第21条です。
- 確定給付企業年金法第22条の次の条は確定給付企業年金法第23条です。
- 確定給付企業年金法第22条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
確定給付企業年金法(平成十三年法律第五十号)第22条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/413AC0000000050 - 本サイト収録
確定給付企業年金法(平成十三年法律第五十号)第22条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/413AC0000000050/22
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点確定給付企業年金法22条は、企業年金基金の理事長が基金を代表し、業務は理事の過半数で決し可否同数なら理事長が決すること、監事が業務を監査することを定める。
Q · 企業年金基金の理事会で労使の意見が半々に割れたら、誰が決めるの?
規約に別段の定めがなければ理事長が決めます
確定給付企業年金法22条2項により、基金の業務は規約に別段の定めがある場合を除き理事の過半数で決し、可否同数のときは理事長が決します。理事長は事業主が選定した代議員である理事の中から選ばれるため(同法21条)、同数時の決定権は事業主側に置かれています。ただし規約で特別多数などを定めていればそちらが優先するため、自社基金の規約を確認することが重要です。
解説
会社の退職金の一部が「企業年金基金」という別法人に積み立てられている場合、その巨額の資金は誰の判断で動くのか。答えは本条にある。基金を代表するのは理事長で、業務は理事の過半数で決める。理事は、事業主が選ぶ代議員と加入者(あなたたち従業員)が互選した代議員から半数ずつ出る(21条)。ただし理事長は、事業主が選んだ側の理事から選挙で決まる。つまり、労使の意見が真っ二つに割れて可否同数になったとき、最後の一票を持つのは会社側の人間である。さらに理事長の代理も、事業主が選んだ側の理事から理事長があらかじめ指定する。一方で監事は業務を監査し、必要なら理事長や代議員会に意見を出せる。自分の老後資金をめぐる議論で、従業員側の声が届く窓口は、互選代議員・互選理事・監事の三つである。この構造を知っているかどうかで、制度変更の説明会で誰に何を聞くべきかが変わる
法的な位置づけ
確定給付企業年金法22条は、基金型確定給付企業年金を運営する企業年金基金の役員の職務を定める規定である。理事長による基金の代表と業務執行、事故・欠員時の職務代理、理事の過半数による業務決定と可否同数時の理事長決裁、理事による積立金の管理運用業務の執行、監事による業務監査と意見提出を規律する。
よくある質問 AI による整理
Q1企業年金基金とは何ですか?
確定給付企業年金のうち基金型を運営するために設立される別法人です。理事長・理事・監事・代議員会を置き、積立金の管理運用や給付を行います。
Q2企業年金基金の理事長はどうやって選ばれる?
事業主が選定した代議員である理事の中から、理事が選挙で選びます(同法21条)。社長本人とは限らず、財務や人事の担当役員が就くことが多いです。
Q3企業年金基金の理事長が不在のときは誰が代わる?
事業主が選定した代議員である理事の中から、理事長があらかじめ指定した者が職務を代理し、または職務を行います(22条1項後段)。
Q4企業年金基金の監事の役割は?
基金の業務を監査し、監査結果に基づき必要があると認めるときは、理事長または代議員会に意見を提出できます(22条4項・5項)。
Q5運用執行理事とは何ですか?
理事長の定めにより、理事長を補佐して積立金の管理・運用業務を執行する理事の実務上の呼称です。根拠は22条3項で、忠実義務も負います。
Q6企業年金基金の理事会は多数決ですか?
原則として理事の過半数で決します。ただし規約に別段の定めがあればそれに従うため、特別多数決などを採用する基金もあり得ます。
Q7企業年金の理事になると責任を負う?
負います。基金の理事は法令・規約等を遵守し、基金のため忠実に職務を遂行する義務を負います(同法70条)。運用に関わる場合は特に重くなります。
Q8規約型の企業年金に理事長はいる?
いません。規約型は事業主が信託銀行や生命保険会社等と契約して運営する方式で、基金という法人を設立しないため、本条の理事長・監事は存在しません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちの会社の企業年金、理事長って社長がやるんですか?
社長とは限りません。理事長は、事業主が選んだ代議員である理事の中から理事が選挙で選びます(法21条)。人事部長や財務担当役員がなることも多いです。実務のポイント:規約型の DB なら理事長はそもそもいません。まず自社が「基金型」か「規約型」かを確かめることが出発点で、加入者向けの制度説明資料や業務概況の周知資料に書かれています
Q2理事会で従業員側の理事が全員反対したら、議案は通らないんですよね?
通る場合があります。理事は労使半々なので、従業員側が全員反対し事業主側が全員賛成すれば可否同数となり、規約に別段の定めがなければ理事長が決めます(本条2項)。実務のポイント:ただし給付減額や規約の変更は代議員会の議決事項で、加えて厚生労働大臣の認可、給付減額では加入者の同意手続なども必要になります。理事会で負けても、その先に声を上げる場所がまだ残っています(最新の改正状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「企業年金なら、どこの会社にも理事長と理事会がある」は前提の誤りである。確定給付企業年金には基金型と規約型があり、本条が適用されるのは企業年金基金という別法人を設立した基金型だけである。規約型は事業主が信託銀行や生命保険会社などと契約して運営するので、理事長も監事も存在しない。自分の会社がどちらの型かを確かめずに本条を持ち出しても、話はかみ合わない
- 理事が労使半々なのは知っていても、同数になったときの決着ルールまで意識している人は少ない。可否同数なら理事長が決め、その理事長は事業主側の理事から選ばれる。形式上は対等でも、最後の一票という点で構造は対等ではない。ただし2項は「規約に別段の定めがある場合を除く」としており、規約で特別多数などを定めていれば話は変わる。見るべきは条文ではなく、自社基金の規約である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律対象 | 22条:理事長・理事・監事の職務と業務決定方法 | 21条:理事・監事・理事長の選出方法 70条:基金の理事の義務 |
| 労使の関わり方 | 同数時は事業主選定側から選ばれた理事長が決する | 理事は事業主選定代議員と互選代議員から同数選出 選出母体を問わず理事全員が基金に対し義務を負う |
| 加入者側から見た着眼点 | 規約に同数時・特別多数の定めがあるか、監事への相談経路 | 互選代議員・互選理事に誰が選ばれているか 運用に関わる理事が義務を果たしているか |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾の旧制退職金は事業単位が労工退休準備金を積み立て、労使で構成する監督委員会が監督する。別法人の基金ではなく、理事長の決裁権に相当する規定もない点で日本と異なる
米国の Taft-Hartley プランは労使同数の受託者で運営され、同数で割れた場合は中立の仲裁人に委ねる仕組みがあり、事業主側に最終票を置く日本の設計と対照的である
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 基金の運用成績が悪化して掛金の引上げか給付水準の引下げかを決める理事会で、労使の理事がちょうど半々に割れたらどうなる? 規約に別段の定めがなければ、理事長の一票で決まる。理事長は事業主が選んだ代議員である理事から選ばれている
- あなたは互選代議員に選ばれ、さらに理事にもなった。理事長の定めにより積立金の運用業務を担当するよう求められる。実務で「運用執行理事」と呼ばれる役割である。引き受ければ、70条の忠実義務を背負って、数十億円規模の資産配分に署名することになる。来月の理事会までに運用ガイドラインを読み込む時間は二週間しかない
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成13年(2001年) 新設:確定給付企業年金法(平成13年法律第50号)の制定により、基金型確定給付企業年金における企業年金基金の役員の職務を定める規定として設けられた
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