特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律 第7条(発信者情報の開示を受けた者の義務)
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第五条第一項又は第二項の規定により発信者情報の開示を受けた者は、当該発信者情報をみだりに用いて、不当に当該発信者情報に係る発信者の名誉又は生活の平穏を害する行為をしてはならない。
この条文の基本情報
発信者情報の開示を受けた者の義務とは何ですか?
定義発信者情報の開示を受けた者の義務とは、特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律第7条に定められた規定で、「第五条第一項又は第二項の規定により発信者情報の開示を受けた者は、当該発信者情報をみだりに用いて、不当に当該発信者情報に係る発信者の名誉又は生活の平穏を害する行為…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律第7条(発信者情報の開示を受けた者の義務)は、日本の特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律に含まれる条文です。
- 特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律第7条の条文原文は「第五条第一項又は第二項の規定により発信者情報の開示を受けた者は、当該発信者情報をみだりに用いて、不当に当該発信者情報に係る発信者の名誉又は生活の平穏を害する行為…」で始まります。
- 特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律第7条は第三章 発信者情報の開示請求等に置かれています。
- 特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律の公布日は平成13年11月30日です。
- 特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律第7条の前の条は特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律第6条です。
- 特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律第7条の次の条は特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律第8条です。
- 特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律第7条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律(平成十三年法律第百三十七号)第7条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/413AC0000000137 - 本サイト収録
特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律(平成十三年法律第百三十七号)第7条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/413AC0000000137/7
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点情報流通プラットフォーム対処法7条は、開示を受けた者が発信者情報をみだりに用い、不当に発信者の名誉や生活の平穏を害する行為を禁じる。罰則はないが民事責任が生じうる。
Q · 開示請求で分かった投稿者の名前や住所、自由に使っていいの?
訴訟や告訴に使うのは可、晒しや脅しは違反になりうる
情報流通プラットフォーム対処法7条は、開示を受けた者が発信者情報をみだりに用いて、不当に発信者の名誉や生活の平穏を害する行為を禁じています。損害賠償請求、刑事告訴、示談交渉、弁護士への相談といった用途は正当な範囲と考えられます。一方、SNSでの実名公開、自宅訪問、職場への暴露をちらつかせた金銭要求などは本条違反にとどまらず、民法709条の賠償責任や名誉毀損罪・恐喝罪の問題になりえます。
解説
数か月かけて開示命令を勝ち取ると、届いた書面に匿名アカウントの本名と住所が書かれている。そこで多くの被害者が一度は「晒してやろうか」と考える。だが第7条は、開示を受けた者が発信者情報を「みだりに用いて」、「不当に」発信者の名誉や生活の平穏を害する行為をすることを禁じている。開示はあなたへのご褒美ではない。損害賠償請求や刑事告訴という正当な目的のために預けられた鍵だ、と考えた方が正確である。本条自体に刑罰はない。しかし違反すれば民法709条の不法行為として発信者から賠償を求められうる。ネットに名前を晒せば名誉毀損(刑法230条)になりうるし、「払わなければ職場にばらす」と迫れば恐喝(刑法249条)の問題になる。使い道を訴訟、告訴、示談交渉に絞る。それだけで、あなたは最後まで被害者の立場に立ち続けられる。
法的な位置づけ
情報流通プラットフォーム対処法7条は、同法5条1項または2項に基づき発信者情報の開示を受けた者の義務を定める規定である。開示を受けた者は、当該発信者情報をみだりに用いて、不当に発信者の名誉または生活の平穏を害する行為をしてはならない。開示制度が私的制裁の手段に転化することを防ぐ趣旨の訓示的義務規定であり、本条自体に罰則は置かれていない。
手順
- 1.開示情報の使い道を決める 開示書面を受け取ったら、まず用途を損害賠償請求・刑事告訴・示談交渉のどれにするか弁護士と確定する。検索やSNSでの確認行動は先にしない
- 2.共有範囲を限定する 開示情報を知らせる相手を弁護士・家族・社内の対応担当者に絞り、誰に何を伝えたかを記録しておく
- 3.請求は書面で冷静に行う 内容証明郵便などで損害賠償を請求する。誹謗表現、訪問予告、職場や家族への暴露をほのめかす文言は入れず、第三者に事前チェックしてもらう
- 4.示談書に利用制限を明記する 示談時に「開示情報は本件以外に使用しない」旨の条項を設け、違反時の扱いも確認する。自分から利用制限を申し出ると交渉が進みやすい
よくある質問 AI による整理
Q1発信者情報開示の後、相手の名前をSNSに晒すと違法?
本条違反に加え、名誉毀損(刑法230条)や民法709条の不法行為になりえます。元の被害より高額の賠償を負う逆転も起こりえます。
Q2開示された発信者情報は何に使える?
損害賠償請求、刑事告訴、示談交渉、弁護士への相談など、権利侵害への責任追及に必要な範囲での利用が想定されています。
Q3プロバイダ責任制限法4条3項は今どこにある?
令和3年改正(令和4年10月施行)で7条に移りました。令和6年改正で法律名が情報流通プラットフォーム対処法に変わっています。
Q4開示された相手から嫌がらせを受けたらどうする?
電話・投稿・連絡の記録を日時付きで保存し、弁護士名で本条と民法709条を根拠に中止を求めます。脅しがあれば警察に相談します。
Q5開示情報の濫用に罰則はある?
本条違反を直接罰する規定はありません。ただし行為の内容により名誉毀損罪、脅迫罪、恐喝罪などが別途成立しえます。
Q6会社が特定した投稿者の情報を社内共有してもいい?
法務部や顧問弁護士など対応に必要な範囲に限るべきです。全社メールで氏名を流すと「みだりに」用いたと評価される余地があります。
Q7開示された住所に直接会いに行くのは違法?
予告なしの訪問は生活の平穏を害する典型になりえます。住所は訴状や請求書面の送付先として使うのが本来の用途です。
Q8開示情報の不当利用で損害賠償請求できる期間は?
損害と加害者を知った時から3年、行為の時から20年です(民法724条)。名誉毀損罪の告訴期間は犯人を知った日から6か月です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1開示された相手の名前、友だちに話すくらいならセーフですか?
第7条が禁じるのは、「みだりに」使って「不当に」名誉や生活の平穏を害する行為である。一言話せば即違反という構造ではない。ただ、訴訟や告訴と関係なく噂を広げる結果になれば、違反と評価されうる。実務のポイント:弁護士が依頼者に「家族以外には言わないで」と念を押すのは、示談交渉で相手側に本条違反を指摘され、交渉材料を奪われないようにするためでもある
Q2この条文に違反したら、罰金とかあるんですか?
本法には、第7条違反を直接罰する規定はない。ただし行為の中身によっては、名誉毀損罪(刑法230条)、脅迫罪(222条)、恐喝罪(249条)が成立しうる。民事でも民法709条の賠償責任を負いうる。実務のポイント:発信者側の代理人は、相手の不当利用を記録しておき、反訴や減額交渉の材料に使うことがある。被害者側の軽はずみな一投稿が、回収額を目減りさせる
Q3相手の住所がわかったので、自分で内容証明を送ってもいいですか?
損害賠償を請求するために内容証明郵便を送るのは、開示の本来の用途の範囲内と考えられる(第5条、第7条)。問題になるのは、請求と関係のない誹謗や、自宅訪問の予告のような相手を怖がらせる表現を混ぜた場合だ。実務のポイント:内容証明は、後で裁判所に証拠として出る書面である。感情的な一文で、裁判官の「どちらが不当か」という印象がひっくり返ることがある。送る前に第三者に読んでもらう
間違えやすい点 AI による整理
- あなたから見れば「自分を傷つけた人間の正体を知る権利を得た」でも、法律から見れば「訴えるのに必要な範囲で知ることを許された」にすぎない。この落差を見誤った被害者が、晒し投稿で逆に訴えられる
- 「どこまでなら晒してもいいか」という問いそのものがずれている。本条で問われるのは公開の量ではなく目的である。訴訟や告訴と無関係な使い方なら、知人数人へのLINE共有でも問題になりうる
- 本条に罰則がないことは知られていても、それが「軽い」という意味ではないことは知られていない。違反行為が名誉毀損罪、脅迫罪、恐喝罪にあたれば、別に刑事責任が生じる。民事では民法709条の賠償責任も待っている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律内容 | 7条:開示を受けた者の情報利用上の義務 | 5条:発信者情報の開示請求権 8条:発信者情報開示命令の裁判手続 |
| 名宛人 | 開示を受けた被害者側 | 権利侵害を受けた者(請求者)とプロバイダ等 申立人と裁判所 |
| 段階 | 開示後 | 開示の要件判断 開示の手続 |
| 違反・不充足の効果 | 本条に罰則なし、民法709条・刑法上の責任が別途生じうる | 要件不充足なら開示されない 申立て却下・不服申立て |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾には発信者情報開示の専用法がなく、刑事告訴や民事訴訟の手続を通じて特定するのが一般的。取得した個人資料の目的外利用は個資法で規律される
韓国は名誉毀損分争調停部の決定を経て利用者情報の提供を受ける仕組みで、提供を受けた情報を民事・刑事訴訟目的以外に使うことを明文で禁じる
ドイツは裁判所の許可を経て通信事業者が基本情報を開示する。取得情報の利用はDSGVOの目的拘束原則に服する
米国のDMCA召喚状では、申立人が取得情報を著作権保護の目的にのみ使う旨を宣誓する必要がある
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 開示された投稿者の名前をXに貼り、「こいつが犯人です」と書いたらどうなる? 拡散されるほど、今度はあなたが名誉毀損の加害者として訴えられるリスクが膨らむ。元の誹謗中傷で取れる賠償額より、あなたが払う賠償額の方が大きくなる逆転も起こりうる
- 昔書いた口コミが原因で、あなたの情報が開示された。翌週から、相手が自宅に毎晩電話をかけてくる。ここは本条違反を主張できる場面だ
- 示談交渉の相手から「3日以内に300万円払わなければ、勤務先と家族に投稿内容を送る」とメールが届いた。期限まであと3日。メールは消さずに保存し、すぐ弁護士に見せる。職場への暴露を交渉材料に使う手法は、本条違反にとどまらず、恐喝や強要と評価されうる
- 開示請求に成功した友人が「相手の家まで行って直接謝らせたい」と言い出した。止めるべきだ。住所は訴状を送る先として使うためのものである。予告なしの訪問は生活の平穏を害する典型になりうるし、別の法的トラブルまで呼び込む
- 自社への誹謗中傷について投稿者を特定した広報担当。社内ではどこまで共有してよいのか。法務部と顧問弁護士に絞り、全社メールで氏名を流さない。社内での拡散も、「みだりに」用いたと評価される余地がある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 晒し投稿、しつこい電話、職場への連絡は、スクショ、録音、URL、日時で記録する2. 掲載先のプラットフォームに削除を申し出る3. 弁護士名で、本条と民法709条を根拠に中止を求める書面を送る4. 名前の公開や金銭要求に脅しが伴うなら、名誉毀損、脅迫、恐喝として警察に相談する。自分の元の投稿の責任とは切り分けて考える
訴えられた側:1. 開示情報を誰に、どんな目的で伝えたか、時系列で洗い出す2. SNSなどに公開したものがあれば、すぐ削除する3. 使い道が損害賠償請求、刑事告訴、示談交渉、弁護士への相談であれば、正当な目的として説明できる4. 請求額や交渉方法が過大だと言われたら、損害の内訳を示し、脅しと受け取られる表現は撤回する
時効(請求できる期限):本条違反そのものに特定の時効はない。違反行為による損害賠償請求は、損害と加害者を知った時から3年、行為の時から20年で消滅する(民法724条)。名誉毀損罪の告訴期間は、犯人を知った日から6か月(刑事訴訟法235条)
学説
一般的理解:本条は開示制度が報復や私的制裁の手段に転化するのを防ぐための訓示的義務規定であり、それ自体は罰則を伴わないが、違反の有無は民法709条の違法性判断の考慮要素になると解されている
改正沿革 AI による整理
- 令和3年(2021年)改正(令和4年10月施行) 発信者情報開示命令制度の新設にともなう条文整理で、旧4条3項の義務規定が7条に移り、対象が5条1項・2項による開示に整理された。なお令和6年(2024年)改正で法律名が現在の名称に変わった(令和7年4月施行)が、本条の義務内容は実質的に維持されている
改正の年表
- 1.平成13年(2001年) 新設:特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律(プロバイダ責任制限法)制定時に、4条3項として開示を受けた者の義務を規定
- 2.令和3年(2021年) 改正:発信者情報開示命令制度の新設に伴う条文整理で、旧4条3項の義務規定が7条に移り、対象が5条1項・2項による開示に整理された(令和4年10月施行)
- 3.令和6年(2024年) 改正:法律名が「特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律」(情報流通プラットフォーム対処法)に改称(令和7年4月施行)。本条の義務内容は実質的に維持
- 特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律 第5条開示請求権の根拠、本条の前提
- 特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律 第6条開示前の発信者意見聴取義務(現行効力を要確認)
- 特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律 第8条発信者情報開示命令の裁判手続
- 民法 第709条不当利用時の損害賠償の根拠
- 刑法 第230条晒し行為が該当しうる名誉毀損罪
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