資金決済に関する法律 第86条(日本銀行からの意見聴取)
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内閣総理大臣は、この章の規定に基づく処分を行うために必要があると認めるときは、日本銀行に対し、意見を求めることができる。
この条文の基本情報
日本銀行からの意見聴取とは何ですか?
定義日本銀行からの意見聴取とは、資金決済に関する法律第86条に定められた規定で、「内閣総理大臣は、この章の規定に基づく処分を行うために必要があると認めるときは、日本銀行に対し、意見を求めることができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 資金決済に関する法律第86条(日本銀行からの意見聴取)は、日本の資金決済に関する法律に含まれる条文です。
- 資金決済に関する法律第86条の条文原文は「内閣総理大臣は、この章の規定に基づく処分を行うために必要があると認めるときは、日本銀行に対し、意見を求めることができる。」で始まります。
- 資金決済に関する法律第86条は第四節 雑則に置かれています。
- 資金決済に関する法律の公布日は平成21年6月24日です。
- 資金決済に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 資金決済に関する法律第86条の前の条は資金決済に関する法律第85条です。
- 資金決済に関する法律第86条の次の条は資金決済に関する法律第87条です。
- 資金決済に関する法律第86条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
資金決済に関する法律(平成二十一年法律第五十九号)第86条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/421AC0000000059 - 本サイト収録
資金決済に関する法律(平成二十一年法律第五十九号)第86条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/421AC0000000059/86
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点資金決済に関する法律86条は、内閣総理大臣が資金清算に関する処分のため必要と認めるとき、日本銀行に意見を求めることができると定める。意見に拘束力はない。
Q · 金融庁が資金清算機関を処分するとき、日本銀行の意見は必要なの?
義務ではなく任意、日銀の意見に拘束力もない
資金決済に関する法律86条は、内閣総理大臣(実務上は委任を受けた金融庁)が資金清算の章に基づく処分を行うために必要と認めるとき、日本銀行に意見を「求めることができる」と定めています。意見聴取は義務ではなく、日本銀行の意見にも拘束力や同意権はありません。ただし清算機関の最終決済は日本銀行の当座預金で行われるため、決済システム全体への影響を見極めるうえで、中央銀行の知見を処分判断に取り込む法的な回路として機能します。
解説
銀行振込のボタンを押した瞬間、そのお金は相手の口座へ一直線に飛ぶわけではない。銀行同士の貸し借りをまとめて相殺し、差額だけを動かす「資金清算機関」(全国銀行資金決済ネットワーク、通称 全銀ネットがその代表)を経由している。本条は、その清算の世界を監督する内閣総理大臣(実務では委任を受けた金融庁)が、この章に基づく処分を行うために必要と認めるとき、日本銀行に意見を求めることができると定める。ここでいう処分とは、免許の付与や業務改善命令のように、役所が相手に直接下す具体的な決定のことだ。ポイントは「できる」であって「しなければならない」ではないこと、そして日銀の意見に拘束力はないことである。それでもこの一文が置かれた理由は明確だ。清算機関の最終的な資金の受け渡しは日本銀行の当座預金で行われる。清算機関が止まれば、困るのは銀行だけでなく、給料日に振込を待つあなた自身である。金融行政と中央銀行が同じテーブルにつく回路が、法律の中にあらかじめ配線されている
法的な位置づけ
資金決済に関する法律86条は、資金清算に関する章の規定に基づく処分について、処分権者である内閣総理大臣が必要と認めるときに日本銀行へ意見を求めることができる旨を定める規定である。意見聴取は任意の手続であり、日本銀行の意見は処分権者を法的に拘束しない。処分権の一元性を維持しつつ、決済システムの安定に関する中央銀行の専門的知見を行政判断に反映させる機能を持つ。
よくある質問 AI による整理
Q1資金決済法86条とは何ですか?
資金清算に関する章に基づく処分を行う際、内閣総理大臣が必要と認めれば日本銀行に意見を求められると定めた規定です。意見聴取は任意で、拘束力はありません。
Q2資金清算機関とは何ですか?
銀行間の為替取引に伴う債権債務をまとめて清算する機関で、資金決済法64条の免許が必要です。全銀システムを運営する全国銀行資金決済ネットワークが代表例です。
Q3資金清算機関を監督するのはどこですか?
法律上の処分権者は内閣総理大臣で、実務では権限の委任を受けた金融庁が監督します。日本銀行は意見を述べる立場にとどまります。
Q4日本銀行は資金清算機関に命令できる?
本条に基づく命令権限はありません。日本銀行は内閣総理大臣から求められた場合に意見を述べるだけで、処分を決めるのは金融当局です。
Q5全銀システム障害で金融庁は何をした?
2023年10月の全銀システム障害の後、金融庁は全国銀行資金決済ネットワークに業務改善命令を出しました。こうした処分は資金清算の章の監督枠組みに基づきます。
Q6日銀への意見聴取は義務ですか?
義務ではありません。条文は「意見を求めることができる」と定めており、意見を求めるかどうかは処分権者である内閣総理大臣の判断に委ねられています。
Q7振込が止まったら誰に責任がある?
一次的には障害を起こした清算機関や参加銀行です。行政上は金融庁が清算機関を監督し、必要に応じて業務改善命令などの処分を行います。
Q8日本銀行の当座預金で何が決済される?
資金清算機関で相殺された銀行間の差額が、各銀行が日本銀行に持つ当座預金の間で最終的に決済されます。個人の振込もこの仕組みの上で動いています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1日本銀行が反対したら、金融庁は処分できなくなるんですか?
できなくなるわけではない。資金決済に関する法律86条は、内閣総理大臣が日本銀行に意見を「求めることができる」と定めるだけで、日銀の意見に拘束力も同意権もない。最終判断は処分権者である金融当局が行う。実務のポイント:条文上は任意でも、日銀当座預金での決済に直結する清算機関の案件では、当局間で事前に意見がすり合わされるのが通常と見られる。公表文に日銀の名前が出なくても、水面下の調整を前提に読むのが実務家の読み方である
Q2資金清算機関って、具体的にどこのことですか?自分に関係あります?
資金決済に関する法律64条の免許を受けて、銀行間の為替取引に伴う債権債務の清算を行う機関のこと。代表例が全銀システムを運営する全国銀行資金決済ネットワークで、個人の振込もここを経由している。実務のポイント:近年は全銀システムへの資金移動業者の参加拡大が議論・実施されており、スマホ決済アプリからの送金も清算インフラとの距離が縮まっている(最新の制度状況をご確認ください)。キャッシュレス決済を使う人ほど、この監督の枠組みと無関係ではなくなっている
間違えやすい点 AI による整理
- 「日本銀行は金融庁の上にいて、決済事業者を直接取り締まる」と思われがちだが、本条の構造は逆に近い。処分の権限を持つのは内閣総理大臣(金融庁)であり、日本銀行は意見を述べる立場にとどまる。日銀の意見は処分の参考資料であって、命令でも同意権でもない
- 資金決済法といえば電子マネーや暗号資産の法律だと理解している人は多い。だが、その深刻さの重心は別の場所にもある。銀行間の清算を担う機関が一日止まるだけで、何百万件もの振込が宙に浮く。本条が中央銀行の関与を明記しているのは、清算機関の障害が一企業の不祥事ではなく、決済システム全体の連鎖停止リスクだからである
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では銀行間清算の監督に中央銀行が直接関与する構造で、金融監督当局が処分権を持ち中央銀行が意見を述べる日本型の分担とは異なる
ドイツ連邦銀行は決済の円滑な処理を法定任務とし、決済システムの監視(オーバーサイト)において中央銀行の役割が明文化されている
米国ではシステム上重要な清算・決済機関について、監督当局と連邦準備制度理事会との協議の仕組みが法定されており、本条と同種の機関間連携の発想を持つ
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 2023年10月、全銀システムの障害で一部銀行の振込が丸一日以上滞った。あなたの家賃の引落しや取引先への支払が遅れたのも、この清算インフラの不具合が原因だった。その後、金融庁は全銀ネットに業務改善命令を出している。こうした処分の局面で、金融当局が決済の最終受け皿である日本銀行の知見を取り込む法的な窓口が本条である
- もし資金清算業に新規参入する事業者が現れたら、免許審査はどう進むのか? 審査するのは金融庁だが、その清算が日銀当座預金での決済に耐えうるかという視点は、日本銀行の意見聴取を通じて審査に入り込みうる。決済系スタートアップが清算の領域まで踏み込むなら、相手にする当局は一つではないと見積もっておくべきだ
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成21年(2009年) 新設:資金決済に関する法律(平成21年法律第59号)の制定により、資金清算機関の免許・監督制度が創設され、その一環として日本銀行への意見聴取の規定が置かれた
- 資金決済に関する法律 第64条資金清算業の免許、処分の起点
- 資金決済に関する法律 第2条資金清算業等の定義規定
- 資金決済に関する法律 第1条資金決済システムの安全等の法目的
- 日本銀行法 第1条資金決済の円滑確保という日銀の目的
- 日本銀行法 第44条取引先金融機関に対する日銀の考査
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