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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月9日読了 7 分7 分7 分

民法 第643条(委任)

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委任は、当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる。

この条文の基本情報

委任とは何ですか?

定義委任とは、民法第643条に定められた規定で、「委任は、当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民法第643条(委任)は、日本の民法に含まれる条文です。
  2. 民法第643条の条文原文は「委任は、当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる。」で始まります。
  3. 民法第643条は第十節に置かれています。
  4. 民法の公布日は明治29年4月27日です。
  5. 民法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月9日時点では廃止情報はありません。
  6. 民法第643条の前の条は民法第642条です。
  7. 民法第643条の次の条は民法第644条です。
  8. 民法第643条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民法(明治二十九年法律第八十九号)第643条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089
  • 本サイト収録民法(明治二十九年法律第八十九号)第643条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月9日)https://lawplayer.com/jp/article/129AC0000000089/643
裁判例 9件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民法643条の委任は、法律行為の委託を相手方が承諾して成立する契約。受任者は善管注意義務を負い、結果ではなく過程に責任を持つ点で請負と異なる。

Q · 業務委託でコンサルを頼んだのに成果が出なかった。報酬は払わなくていい?

委任なら、誠実に処理していれば成果が出なくても報酬は発生します

民法643条の委任は、事務処理という『過程』を委ねる契約です。受任者は仕事の完成ではなく、善管注意義務(644条)を尽くすことに責任を負います。したがってコンサルや顧問が誠実に業務を遂行していれば、売上などの結果が出なくても報酬は発生します(648条)。『請負だから完成しないと払わない』という前提は、契約が委任型の場合には通用しません。ただし契約書で成果物の完成を約束していれば請負と評価され、結論は逆転します。

解説

弁護士に訴訟を頼む、税理士に確定申告を任せる、不動産屋に物件探しを依頼する。これらはすべて民法643条の『委任契約』だ。『当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾する』、この一文が日本の『誰かに何かを任せる』関係の大半を支えている。あなたが押さえるべき核心は二つ。第一に、委任は『結果』ではなく『過程』を約束する契約だという点。請負(632条)が『仕事の完成』に報酬を払うのに対し、委任は『きちんとやること』(善管注意義務、644条、プロとして当然払うべき注意のレベル)に報酬を払う。だから顧問やコンサルに『成果が出なかったから払わない』は、契約が委任なら通用しない。第二に、委任はいつでも一方的に解除できる(651条)。信頼関係が壊れたら即解約、これが雇用契約との決定的な違いだ。さらに驚くのは、会社の取締役と会社の関係も委任(会社法330条)。取締役は『従業員』ではなく、労働法の保護を受けない側に立っている。

法的な位置づけ

民法643条の委任とは、当事者の一方(委任者)が法律行為をすることを相手方(受任者)に委託し、相手方がこれを承諾することで成立する契約をいう。受任者は事務処理という過程について善管注意義務を負い、仕事の完成を目的とする請負とは区別される。法律行為以外の事務委託には準委任(656条)として準用される。

よくある質問 AI による整理

Q1委任契約とは何ですか?

委任契約とは、当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方が承諾して成立する契約です(民法643条)。事務処理の過程を委ね、受任者は善管注意義務を負います。

Q2委任と準委任の違いは?

委任は法律行為の委託、準委任は診療や調査など法律行為以外の事務の委託です(656条)。準委任にも委任の規定が準用され、善管注意義務などのルールは共通します。

Q3善管注意義務とは何ですか?

善良な管理者の注意義務の略で、その職業や地位にある人として通常期待される水準の注意をいいます(644条)。本人の主観的能力ではなく客観的な基準で判断されます。

Q4委任契約は書面が必要ですか?

委任契約に書面は不要で、口頭の合意でも成立します(諾成契約)。ただし委任状を作成しておくと、代理権の範囲をめぐる紛争を防ぐことができます。

Q5委任契約の報酬はいつ発生しますか?

委任は原則無償ですが、特約があれば報酬が発生します(648条)。報酬は事務処理の後払いが原則で、中途終了時は履行割合に応じて請求できます(648条3項)。

Q6委任と代理の違いは?

委任は当事者間の内部的な委託関係、代理は本人の名で外部に法律効果を生じさせる権限です。委任しても代理権を別に授与しなければ、受任者が結んだ契約は委任者に帰属しません。

Q7委任契約はどうやって終了しますか?

委任は任意解除(651条)のほか、委任者・受任者の死亡、破産手続開始、受任者の後見開始により終了します(653条)。終了後も急迫の事情があれば緊急処理義務を負います(654条)。

Q8委任契約の解除に違約金はかかりますか?

委任はいつでも解除できますが、相手方に不利な時期の解除や、受任者の利益をも目的とする委任の解除では、損害賠償義務が生じることがあります(651条2項)。

この条文についての質問 AI による整理

Q1業務委託契約って、結局『委任』なんですか『請負』なんですか?

『業務委託』は法律用語ではなく、中身によって委任(準委任)か請負かが決まります。事務処理やコンサルのように過程を委ねるなら委任(643条、656条)、成果物の完成を約束するなら請負(632条)です。実務のポイント:契約書のタイトルが『業務委託契約書』でも、裁判では実態で判断されます。報酬条件が『完成時払い』なら請負寄り、『月額・時間単位』なら委任寄りと見られる。『本契約は準委任とし、成果物の完成を保証しない』と一文入れるだけで、後の『未完成だから払わない』を封じられる

Q2取締役って従業員じゃないんですか? クビにされたら不当解雇で訴えられないの?

取締役と会社の関係は委任契約(会社法330条が民法の委任規定を準用)で、労働者ではありません。株主総会の決議でいつでも解任でき(会社法339条1項)、解雇規制は適用されません。実務のポイント:ただし正当な理由なく解任された取締役は、残りの任期分の報酬相当額を会社に損害賠償請求できます(会社法339条2項)。労働審判は使えなくても、この条文を知っているかで数百万円の回収が変わる。部長兼取締役のような使用人兼務なら、従業員部分に労働法が及ぶ余地もある

Q3頼んだ相手と、いつでも縁を切れるって本当ですか?

本当です。委任は委任者・受任者のどちらからでも、いつでも解除できます(民法651条1項)。信頼関係を基礎にする契約だからです。実務のポイント:ただし相手方に不利な時期に解除すると損害賠償義務が生じます(651条2項)。さらに2017年改正で、受任者の利益(報酬以外)をも目的とする委任を委任者が一方的に解除した場合の賠償も明文化された。『いつでも解約できる』を『タダで解約できる』と誤解すると、解除した側が賠償を払う側に回る(最新の改正状況をご確認ください)

間違えやすい点 AI による整理

  • 『業務委託=請負』と思い込んでいる人が多いが、業務委託には委任型と請負型がある。委任型なら結果が出なくても履行割合に応じた報酬が発生し、請負型なら完成しないと報酬ゼロ。契約書のタイトルではなく、中身(完成を約束しているか)で振り分けられる
  • 委任はいつでも解除できる(651条)ことは知られているが、その代償は知られていない。『相手方に不利な時期』に解除すると損害賠償義務が生じ、さらに2017年改正で『受任者の利益をも目的とする委任』を解除した場合の賠償も明文化された。自由に解約できる、はタダで解約できる、ではない
  • 『委任すれば相手が代わりに契約してくれる』と考えるが、その問いの立て方自体が誤っている。委任(内部の委託関係)と代理権授与(外部への権限付与)は別の法律行為。委任契約があっても、代理権を別に与えなければ、相手があなたの名義で結んだ契約はあなたに帰属しない
比較の観点この条文ほかの条文
債務の目的委任(643条):事務処理という過程請負(632条):仕事の完成という結果
雇用(623条):指揮命令下での労務の提供
報酬の条件善管注意義務を尽くせば発生(648条)完成しないと原則ゼロ
労働の対価として発生
解除の自由いつでも任意解除(651条)注文者は完成前なら賠償して解除(641条)
解雇規制があり自由解除は制限
適用法令民法643条以下民法632条以下
民法623条以下+労働法

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国民法第528条

台湾も『一方が委託、他方が処理を承諾』という諾成構成で日本と酷似。委任を有償・無償いずれも認める点も共通する

韓国
대한민국 민법 제680조

韓国も委任を事務処理の委託として定義し、善管注意義務に相当する義務を課す。日本法を介した継受の影響が色濃い

ドイツ
BGB § 662(Auftrag)/ § 675(Geschäftsbesorgung)

ドイツは無償の委任(Auftrag)と有償の事務処理契約(Geschäftsbesorgung)を条文上区別する。日本は両者を委任に一本化する点が異なる

アメリカ
Restatement (Third) of Agency

米国は委任を独立の典型契約とせず、代理(agency)の枠組みで信認義務(fiduciary duty)として規律する。善管注意義務は注意義務(duty of care)に対応する

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 業務委託でコンサルを半年頼んだが、売上はまったく伸びない。報酬を払わなくてよい? 契約が委任なら、コンサルが善管注意義務を尽くしていた限り、結果が出なくても報酬は発生する。『請負だから完成しないと払わない』と思い込んでいると、未払いで逆に訴えられる側に回る
  • あなたがフリーランスでサイト制作を受注した。契約書に『準委任』とあれば、納品物が完成途中でも、誠実に作業した分の報酬(履行割合、648条3項)を請求できる。逆に『請負』なら完成しないと一円ももらえない。契約書のたった一語が、あなたの取り分を左右する
  • 中小企業の取締役に就任したあなたが、ある日の株主総会で突然解任された。『不当解雇だ』と労働審判を起こそうとしたが、取締役と会社の関係は委任(会社法330条)。解雇規制も労働審判も使えない。残された武器は会社法339条2項の損害賠償請求だけだ
  • 委任していた相手が急に音信不通になり、進行中の手続きが宙に浮いた。委任は委任者・受任者どちらかの死亡・破産・後見開始でも終了する(653条)。あと数日で期限が来る案件、誰が引き継ぐのか。緊急処理義務(654条)の存在を知らないと、損害が静かに膨らむ
  • 親に『俺の代わりに、この売買契約のサインを頼む』と言われた。これも委任だ。だが委任と代理は別物。サインの権限(代理権)は別途授与しなければ、あなたが結んだ契約は親に帰属しない

取るべき行動

被害を受けた側:1. 委任した相手が善管注意義務(644条)を怠り損害が出たら、まず委任契約書と業務指示・報告のやり取りを確保2. 受任者がプロとして当然払うべき注意を欠いたか、注意義務違反を立証する3. 債務不履行(民法415条)で損害賠償を請求、委任が無償か有償かで注意義務の程度が変わる点に注意4. 同時に651条で委任を解除し被害拡大を止める。逆に報酬未払いの受任者側なら、648条3項で履行割合に応じた報酬を請求する

訴えられた側:1. 委任者から『きちんとやらなかった』と責められたら、善管注意義務を尽くした記録(作業ログ、報告書、連絡履歴)を提示2. 委任は結果ではなく過程の債務、結果が出なかっただけでは債務不履行にならないと反論3. 報酬を求める側なら648条3項の『履行の割合に応じた報酬』を主張4. 委任者が不利な時期に一方的解除をしてきたなら、651条2項で損害賠償を請求する

時効(請求できる期限):委任に基づく報酬請求権・損害賠償請求権には、債権の一般消滅時効(民法166条、権利を行使できると知った時から5年、または権利を行使できる時から10年)が適用される。委任の終了事由(653条、死亡・破産・後見開始)が起算点となる場合がある(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:委任は当事者の信頼関係を基礎とする諾成契約であり、無償を原則とする。受任者は善管注意義務(644条)を負い、法律行為以外の事務委託にも準委任(656条)として準用される。役員と会社の関係にも会社法330条を介して適用される。

改正沿革 AI による整理

  • 平成16年(2004年) 民法現代語化に伴う改正。文語体・片仮名表記の旧643条を口語・平仮名表記へ改めた。委任の定義内容そのものは維持され、なお委任の周辺規定(648条、648条の2新設、651条等)は平成29年(2017年)債権法改正で見直された

改正の年表

  1. 1.平成16年(2004年) 改正:民法現代語化により、文語体・片仮名の旧643条を口語・平仮名表記へ改めた。委任の定義内容そのものは維持された。
  2. 2.平成29年(2017年) 改正:債権法改正により委任の周辺規定を整備。648条の2(成果完成型委任の報酬)を新設し、履行割合型と成果完成型を区別した。643条の定義自体は不変。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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