要点手形法22条は、為替手形の振出人が引受のための呈示を義務づけ又は禁止できると定める。振出人が呈示期間を定めた場合、所持人が徒過すると遡求権を失う(53条)。
Q · 為替手形に「引受のため呈示すべし」と書いてあったら、必ず呈示しないといけないの?
振出人が期限を定めていれば呈示は義務になる
手形法22条により、為替手形の振出人は引受のための呈示を義務づけ・禁止・一定期日前は禁止と記載でき、各裏書人も呈示を指定できます。振出人が引受呈示の期間を定めた場合、所持人がその期間内に呈示しないと、手形法53条によって満期に不渡りでも振出人・裏書人への遡求権を失います。ただし呈示の禁止は、第三者方払・支払人住所地外払・一覧後定期払の手形では認められません(2項但書)。
取引先から為替手形を受け取ったとき、紙の隅に『引受のため○月○日までに呈示すべし』と一行あれば、それは飾りではなく、あなたを縛る条件だ。手形法22条は、手形を作った振出人に四つの権限を与える。引受呈示を義務づける(1項)、禁止する(2項)、一定期日前は禁止する(3項)、そして裏書人にも義務づけを認める(4項)。なぜ効くのか。為替手形は、振出人が支払人に『この人に払え』と命じる三者間の証券で、支払人は『引き受けた』と署名して初めて主たる債務者になる。それまで支払人に手形金を払う義務はない。22条で振出人が引受呈示の期限を切ったのに、あなたがそれを守らないと、手形法53条により、満期に不渡りでも振出人にも裏書人にも遡求できなくなる。紙の隅の一行が、あなたの安全網を静かに外す。
手形法22条は、為替手形における引受呈示の指定に関する規定であり、振出人が引受のための呈示を義務づけ又は禁止し、若しくは一定期日前の呈示を制限でき、各裏書人も呈示を指定できる旨を定める。引受呈示の自由(手形法21条)に対する振出人・裏書人による特則として機能する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
為替手形の所持人が、支払人に「引き受けるか」を確認するため手形を見せる行為です。支払人が引受署名をして初めて主たる債務者になります(手形法28条)。
支払人が「この手形を満期に払う」と手形面に署名することです。引受前の支払人に手形金の支払義務はなく、引受によって初めて債務者となります。
振出人が22条で期間を定めればその期間内です。一覧後定期払の為替手形は振出日から1年以内に引受呈示が必須です(手形法23条)。
できます(22条2項)。ただし第三者方払・支払人住所地外払・一覧後定期払の手形では禁止できません(2項但書)。
振出日から1年以内です(手形法23条)。これを怠ると引受・遡求の権利を失うため、受領時に期限管理が不可欠です。
支払人が引受を拒んだ事実を公的に証明する書面です(手形法44条)。これを期間内に作れば満期前でも遡求できます(43条)。
振出人が22条で定めた引受呈示期間を徒過した場合などです(手形法53条)。満期に不渡りでも振出人・裏書人へ請求できなくなります。
輸出入で引受時に船積書類を渡す決済条件です。22条の引受呈示の成否が、国境を越えた代金回収の確実性を左右します。
為替手形は振出人・支払人・受取人の三者間の証券で、支払人は引受署名をして初めて主たる債務者になる(手形法28条)。約束手形は振出人自身が払う二者間で、そもそも引受がない(手形法78条)。22条の引受呈示は為替手形だけの話だ。業界裏話ヒント:実務で『手形』と言えばほぼ約束手形で、引受欄を探して見つからないのは欠陥ではなく、それが約束手形だからだ
ある。紙の約束手形・為替手形は2026年度をめどに廃止へ向かうが(全国銀行協会の方針、最新の改正状況をご確認ください)、置き換わる電子記録債権(でんさい)や国際取引の荷為替手形には引受・呈示の発想が形を変えて残る。業界裏話ヒント:制度が消えても法理は次の器に流れ込む。22条の設計思想を知る者は、でんさいの支払期日設計も速く読める
振出人が22条で引受呈示の期限を切っていた場合、その期間を徒過すると手形法53条で遡求権を失う。満期に不渡りでも、振出人・裏書人の誰にも手形金を請求できなくなる。一覧後定期払なら呈示自体が1年以内の義務(23条)。業界裏話ヒント:多くの人は『引受呈示は任意』(21条)とだけ覚え、22条と53条で任意が義務に変わる罠を見落とす。受け取ったら隅の記載を最初に読む癖が安全網になる
いいえ。引受が拒絶されたら、満期を待たずその場で振出人・裏書人へ遡求できる(手形法43条)。ただし引受拒絶証書(44条)を期間内に作るのが条件で、これを怠ると遡求の前提が崩れる。業界裏話ヒント:拒絶証書は公証人や執行官が作る公的書類で、作成期限が短い。『拒否された、困った』で止まらず、その日のうちに拒絶証書の手配へ動けるかが、回収できるかを分ける
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 引受呈示の位置づけ | 手形法22条:振出人・裏書人が義務づけ/禁止/期日前禁止を設計できる | — |
| 誰が決めるか | 振出人・各裏書人の手形面記載 | — |
| 怠った場合の効果 | 振出人が期間を定めた場合、徒過で遡求権喪失(53条) | — |
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