要点手形法 23 条は、一覧後定期払の為替手形を振出日から 1 年以内に引受のため呈示するよう定める。呈示を怠ると手形法 53 条で裏書人・振出人への遡求権を失う。
Q · 受け取った為替手形、満期が来てから銀行に持ち込めばいいんですよね?
違う。一覧後定期払は呈示しないと満期が始まらない
一覧後定期払の為替手形は、引受のため呈示して初めて満期が起算されます(手形法 35 条)。手形法 23 条は、その引受呈示を振出日から 1 年以内に行うよう命じます。呈示を怠れば満期が来ないばかりか、手形法 53 条により裏書人・振出人への遡求権を失います。さらに振出人は 2 項でこの期間を短縮でき、券面に短縮文言があれば 1 年より早く失権します。受け取った瞬間に券面の期間文言を確認し、早期に呈示するのが鉄則です。
取引先から受け取った為替手形に「一覧後三月払」と書いてあったとする。「相手(支払人)に見せた日から三か月後が支払日」という意味だ。多くの人はここで止まる。だが本当に怖いのは「見せる」行為そのものに期限があることだ。手形法23条は、一覧後定期払の為替手形を振出日から1年以内に引受のため呈示せよと命じる。なぜか。呈示しない限り満期が確定せず、債務者が無期限に宙吊りになるからだ。落とし穴はその先にある。1年以内に呈示しなかった所持人は、手形法53条により裏書人や振出人への遡求権(払ってもらえなかったとき前の持ち主に遡って請求する権利)を失う。つまり手形を金庫に寝かせて忘れていただけで、回収の最後の砦が音もなく消える。振出人はこの期間を短くも長くもできる(2項)が、裏書人は短くすることしかできない(3項)。あなたが手形を受け取る側なら、券面の「一覧後○払」と期間文言を真っ先に読むべき理由がここにある。
手形法 23 条は、一覧後定期払の為替手形における引受呈示期間を定める規定である。当該手形の所持人は、振出日から原則 1 年以内に引受のための呈示をすることを要し、振出人はこの期間を短縮または伸長でき、裏書人は短縮のみできる。呈示は満期起算の前提であり、期間の徒過は遡求権の喪失を招く。
AI 輔助整理,以條文原文為準
支払人に手形を見せた日(引受日)を起算点として、一定期間後に支払う約定の手形です。呈示して初めて満期が確定するため、放置すると支払日が永遠に来ません。
為替手形の所持人が支払人に手形を示し、支払いを引き受けるかどうかを問う行為です。一覧後定期払では、引受の日が満期の起算点になります(手形法 35 条)。
手形が支払われなかったとき、裏書人や振出人など前の手形債務者に遡って支払いを請求できる権利です。呈示期間を徒過すると、この権利を失います(手形法 53 条)。
為替手形は振出人が第三者(支払人)に支払いを委託する三者構造、約束手形は振出人自身が支払いを約束する二者構造です。引受呈示は主に為替手形で問題になります。
一覧後定期払の為替手形は、原則として振出日から 1 年以内です(手形法 23 条 1 項)。ただし振出人は短縮・伸長でき、裏書人は短縮のみできます。
約束手形には引受の制度自体がありませんが、一覧後定期払の約束手形は満期確定のため一覧の呈示が必要です(手形法 78 条で 23 条等を準用)。
一覧後定期払では、引受の日(または引受拒絶の日)から期間を起算して満期が確定します(手形法 35 条)。呈示しなければ満期は起算されません。
政府は 2026 年を目処に紙の約束手形の利用廃止を進め、でんさい(電子記録債権)等への移行が進んでいます。ただし残存する紙手形には呈示期間ルールがそのまま適用されます。
全額失うわけではない。失うのは裏書人と振出人への遡求権です(手形法53条)。為替手形で支払人が引受をしていれば引受人に、約束手形なら振出人に、という主たる債務者への権利は満期から3年の時効まで残ります(手形法70条)。業界裏話ヒント:実務で痛いのは振出人が無資力のとき。本来なら裏書した取引先に遡って請求できたのに、呈示懈怠でその安全網だけが消える。だから受け取った手形は、振出人の信用が不安なほど早く呈示しておくのが鉄則
そう考えるのが一番危ない。第一に振出人は2項で期間を短縮でき、券面に書いてあれば1年より早く失権する。第二に一覧後定期払は呈示するまで満期が始まらず(手形法35条)、寝かせるほど資金回収が遅れる。業界裏話ヒント:政府は2026年を目処に紙の約束手形の廃止を進めており、移行期に残った古い手形ほど社内で忘れられがち。『でんさいに替わったから紙はもう関係ない』という油断が、最後の紙手形の失権を生む(最新の改正状況をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律する局面 | 23 条:一覧後定期払の引受呈示期間(振出日から 1 年) | — |
| 期間徒過の効果 | 23 条の期間徒過 → 53 条で遡求権喪失の前提 | — |
| 期間の調整権 | 23 条:振出人は短縮・伸長可、裏書人は短縮のみ | — |
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