要点小切手法 42 条は、証券に「拒絶証書不要」等の文言を記載し署名すれば遡求時の拒絶証書作成を免除すると定める。ただし呈示期間内の呈示と通知の義務は免除されない。
Q · 小切手に「拒絶証書不要」と書いてあれば、不渡りのとき何の手続もいらないの?
免除されるのは拒絶証書だけ、呈示期限は守る必要あり
小切手法 42 条により、振出人・裏書人・保証人が証券に「拒絶証書不要」「無費用償還」等の文言を記載し署名すれば、遡求権行使に必要な拒絶証書の作成が免除されます。ただし 2 項により、呈示期間内(国内小切手は振出日から 10 日、小切手法 29 条)の呈示義務と不渡りの通知義務は免除されません。期間を過ぎれば遡求権そのものを失います。さらに 3 項により、文言を記載したのが振出人なら全署名者に、裏書人・保証人なら当該者のみに効力が及び、免除を無視して拒絶証書を作った場合の費用負担も記載者により異なります。
受け取った小切手の表に「拒絶証書不要」「無費用償還」と印字されている。意味を知らずにそのまま引き出しにしまう人がほとんどだ。だがこの一行は、その小切手が不渡りになったとき、あなたの手間と費用を大きく左右する。本来、振出人や裏書人に遡求(支払を肩代わりさせる請求)するには、公証役場などで「拒絶証書」という公的な証明書を作らねばならない。費用も時間もかかる。42条は、この文言があれば拒絶証書の作成を免除すると定める。つまり不渡りの事実さえあれば、面倒な証明手続を飛ばして直接請求できる。ただし落とし穴がある。2項は明言する。この免除は、呈示期間内に銀行へ持ち込む義務と、不渡りを関係者に通知する義務までは免除しないと。期限を守らなかったことの証明責任は相手側にあるが、あなたが10日の呈示期間を過ぎれば、遡求権そのものを失う。免除されるのは手続の一部であって、期限ではない。
小切手法 42 条は拒絶証書免除を定める規定であり、振出人・裏書人・保証人が「拒絶証書不要」「無費用償還」等の文言を証券に記載し署名することで、所持人が遡求権を行使する際に要する拒絶証書の作成を免除できると規定する。ただし呈示期間内の呈示義務および通知義務は免除されず、文言の記載者によりその効力の及ぶ範囲が定まる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
遡求権を行使する際に必要な拒絶証書という公的証明書の作成を、当事者の記載で省略できる仕組みです。小切手法 42 条が根拠で、費用と手間を削減します。
ほぼ同義です。小切手法 42 条は両者を「同一の意義を有する文言」として扱い、いずれも拒絶証書の作成を免除する効力を持ちます。
国内振出・国内払の小切手は振出日から 10 日です(小切手法 29 条)。拒絶証書が免除されてもこの期間は守る必要があります。
振出人が記載すると全署名者に効力が及びます。裏書人や保証人が記載した場合は、その記載者本人に対してのみ効力が生じます(42 条 3 項)。
所持人の遡求権は呈示期間経過後 6 か月で時効消滅します(小切手法 51 条)。文言の有無に関わらずこの期間は適用されます。
証券に「拒絶証書不要」の記載があるか確認します。なければ呈示期間内に銀行で不渡りの証明(拒絶証書または不渡付箋)を確保する必要があります。
書かなければ所持人は遡求前に正式な拒絶証書を要するため、安易な請求への防波堤になります。一方で記載すれば後の所持人の請求を加速させます。
必要です。小切手法 42 条 2 項は、文言があっても呈示義務と不渡りの通知義務までは免除しないと明言しています。
いいえ、それは誤解です。42条2項が明言する通り、その文言は拒絶証書の作成を免除するだけで、呈示期間内(小切手法29条、国内で10日)に支払銀行へ呈示する義務までは免除しません。呈示を怠れば遡求権そのものを失います。業界裏話ヒント:「拒絶証書不要」は手続の一部を省くだけの便宜であって、期限を消す魔法ではない。実務では、この印に安心して呈示を遅らせ、10日を過ぎて泣くケースが後を絶ちません。受け取った瞬間に呈示期限をカレンダーに入れるのが鉄則。
損します。42条3項により、振出人がその文言を記載した小切手で、所持人があえて拒絶証書を作らせた場合、その費用は所持人であるあなたの負担になります。逆に裏書人や保証人が記載した文言を無視して作らせた場合は、全署名者に費用を償還させられます。業界裏話ヒント:誰がその文言を書いたかで費用の行方が真逆になる。振出人が書いた免除を無視すると自腹、裏書人が書いた免除を無視しても回収できる。請求前に記載者を必ず確認する。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 42 条が免除する対象 | 拒絶証書(または同一効力の宣言)の作成のみ | — |
| 守らなければ失うもの | 文言を活かすには 2 項の義務遵守が前提 | — |
| 費用負担の帰結 | 振出人記載を無視し作成→所持人負担、裏書人記載を無視→全署名者に償還可(42 条 3 項) | — |
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