労働者災害補償保険は、業務上の事由、事業主が同一人でない二以上の事業に使用される労働者(以下「複数事業労働者」という。)の二以上の事業の業務を要因とする事由又は通勤による労働者の負傷、疾病、障害、死亡等に対して迅速かつ公正な保護をするため、必要な保険給付を行い、あわせて、業務上の事由、複数事業労働者の二以上の事業の業務を要因とする事由又は通勤により負傷し、又は疾病にかかつた労働者の社会復帰の促進、当該労働者及びその遺族の援護、労働者の安全及び衛生の確保等を図り、もつて労働者の福祉の増進に寄与することを目的とする。
要点労働者災害補償保険法 1 条は、業務上・複数事業・通勤による労働者の負傷や疾病等に対し、迅速かつ公正な保護のための保険給付を行うことを目的とする。使用者の過失は問われない。
Q · 通勤中に転んでケガをしたら、労災保険は使えるの?
使えます。通勤や過労のケガも過失を問わず補償されます。
使えます。労働者災害補償保険法 1 条は、業務上の事由・複数事業労働者の二以上の事業の業務を要因とする事由・通勤による負傷や疾病等を、迅速かつ公正に保護するため保険給付を行うと定めます。最大の特徴は無過失補償で、自分の不注意でも、会社に落ち度がなくても給付されます。さらに会社が労災保険に未加入・未納でも、被災した労働者は国に直接給付を請求でき、未加入のツケは事業主が費用徴収という形で負担します。
通勤途中に駅の階段で転んで骨折した。あなたはそれを「自分の不注意」と片づけ、自腹で湿布を貼っていないか。労働者災害補償保険法 1 条は、その骨折を国の補償対象だと宣言している。この保険が拾う範囲は三つ。業務上の事由、通勤、そして 2020 年に加わった「複数事業労働者の二以上の事業の業務を要因とする事由」だ。最後の一つが効く。本業と副業を掛け持ちするあなたが過労で倒れたとき、かつては一社ごとに労働時間を別々に見られ「どの会社も基準未満」と労災を断られた。今は全部の仕事の負荷を合算して判断される。しかもこの保険は使用者の過失を問わない。会社が悪かったと証明する必要はなく、業務や通勤に起因すれば給付が出る。会社が労災保険料を払っていなくても、あなたが受け取る権利は消えない。
労働者災害補償保険法 1 条は、同法の目的を定める規定であり、業務上の事由、複数事業労働者の二以上の事業の業務を要因とする事由、または通勤による労働者の負傷・疾病・障害・死亡等に対し、迅速かつ公正な保護のための保険給付を行い、社会復帰の促進と労働者の福祉増進を図ることを宣言する。使用者の過失の有無を問わない無過失補償を基本原理とする。
業務・通勤・複数事業の過労による労働者のケガや病気、障害、死亡を補償する国の保険制度です(労働者災害補償保険法 1 条)。会社の過失を問わない無過失補償が原則です。
住居と就業場所の合理的な経路・方法による往復が対象です。日用品購入など合理的範囲の逸脱・中断後は通勤と認められますが、飲み会などの寄り道後は対象外になりえます。
全額を事業主が負担します。労働者の自己負担はありません。会社が保険料を払っていなくても、被災した労働者の給付請求権は失われません。
業務・通勤が原因なら労災保険が優先で、健康保険は使えません。労災なら治療費は原則自己負担なしです。会社が健康保険で処理させようとするのは労災隠しのおそれがあります。
事業主が同一でない二以上の事業に雇われる人、つまり本業と副業を掛け持ちする人です。2020 年 9 月から全社の業務負荷を合算して労災認定されます。
療養(治療費)、休業、障害、遺族、葬祭料、傷病、介護の各給付があります。業務災害・通勤災害・複数業務要因災害で名称が分かれますが、内容はほぼ共通です。
なりえます。自宅でも、業務に必要な行動の途中で生じたケガは業務遂行性が認められれば対象です。私的な家事の最中の事故は対象外になります。
療養・休業・葬祭料・介護の給付は 2 年、障害・遺族の給付は 5 年です(労働者災害補償保険法 42 条)。起算点は給付ごとに異なります。
使えます。労災保険は雇用形態を問わず、労働者を一人でも使う事業に当然適用されます(労働者災害補償保険法 3 条)。週 1 回の短時間バイトでも、社長一人の会社の従業員でも対象です。業界裏話ヒント:「うちはバイトに労災はない」と言う雇い主がいますが、それは法的に誤りで、加入は事業主の義務です。未加入でもあなたは国に直接請求でき、ツケは事業主が払う。
出ます。労災保険は使用者や本人の過失を問わない無過失補償が原則で、業務に起因していれば自分の不注意でも給付されます(労働者災害補償保険法 1 条、12 条の 8)。重大な故意や違反がある場合に限り給付制限があるだけです。業界裏話ヒント:民法 709 条の損害賠償と違い、労災は誰が悪いかを争わない。だから請求が早い。会社を訴える前に、まず労災で治療費と休業補償を確保するのが定石です。
2020 年 9 月の改正で、複数事業労働者として両方の仕事の負荷を合算して評価し、複数業務要因災害として給付されます(労働者災害補償保険法 1 条、20 条の 2 以下)。給付額も全社の賃金を合算した額が基礎になります。業界裏話ヒント:改正前は各社別評価で多くの人が泣き寝入りしました。今でも審査では全社分の労働時間立証が必要で、副業先の記録を自分で押さえているかが認定を左右します。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象となる事由 | 業務上の事由(仕事が直接の原因) | — |
| 根拠が加わった時期 | 制定当初(1947 年)から | — |
| 給付額の算定基礎 | 被災した当該事業の賃金 | — |
| 使用者の過失の要否 | 不要(無過失補償) | — |
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