要点労働者災害補償保険法16条の4は、遺族補償年金の受給権が婚姻や養子縁組などで消滅すること、先順位者の失権時は次順位の遺族へ転給されることを定める。
Q · 労災の遺族年金を受け取っている人が再婚したら、その年金はどうなりますか?
受給権は消えるが、次順位の遺族がいれば転給される
労働者災害補償保険法16条の4により、受給者が婚姻(届出をしない事実婚を含む)すると遺族補償年金の受給権は消滅します。ただし年金そのものが終わるわけではなく、同順位者がなく後順位の遺族(子・父母など)があれば、その次順位者へ転給されます。これは厚生年金の遺族年金にはない労災独自の仕組みです。失権事由が生じたら労働基準監督署へ届け出る義務があり、隠して受給を続ければ不正受給として返還の対象になります。
労災で家族を亡くし、毎月振り込まれる遺族補償年金で暮らしているとする。あなたが知らないかもしれない事実がある。この年金は、あなたが再婚すれば消える。しかも『再婚』には婚姻届を出した正式な結婚だけでなく、届けを出さずに新しいパートナーと夫婦同然に暮らす『事実婚』も含まれる(16条の4第1項2号)。子や孫なら18歳に達した年度末(3月31日)を過ぎた時点で、その子の受給権も消える。だが本条の本当の核心は『転給』にある。最優先順位の遺族(たとえば配偶者)の権利が消えても、年金そのものは終わらない。次順位の遺族(たとえば子や父母)に引き継がれる。これは厚生年金の遺族年金にはない、労災独自の仕組みだ。あなた一人の受給権が消えることと、一家への支給が止まることは、まったく別の話なのだ。
労働者災害補償保険法第16条の4は、遺族補償年金の失権事由と転給を定める規定である。受給権者が死亡・婚姻・一定の養子縁組・離縁・年齢到達・障害状態の消滅のいずれかに該当すると受給権は消滅し、同順位者がなく後順位者があるときは次順位の遺族へ年金が支給される。
AI 輔助整理,以條文原文為準
受給権は消えます(16条の4第1項2号)。届出をしない事実婚も婚姻に含まれるため、籍を入れなくても消滅します。ただし次順位の遺族がいれば転給されます。
先順位の遺族が失権しても年金は終わらず、同順位者がなく後順位者があれば次順位の遺族へ引き継がれる仕組みです。厚生年金の遺族年金にはない労災独自の制度です。
止まります。16条の4第1項2号は「届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情」を含むと明記しており、住民票や生活実態から認定されます。
18歳に達した日以後の最初の3月31日が終了したときに受給権が消滅します(16条の4第1項5号)。一定の障害状態にある場合は除かれます。
自動では振り込まれません。労働基準監督署へ転給の請求を提出する必要があります。先順位者の失権を証明する戸籍・住民票等を添付します。
再婚・事実婚・養子縁組などの事由が生じたら届け出る義務があり、隠して受給を続ければ不正受給として返還を求められます。
厚生労働省令で定める障害の状態でなくなれば消滅します(16条の4第1項6号)。ただし年齢要件など別の受給資格を満たせば失権しません。
各月分を受ける権利(支分権)は5年で時効消滅します(労災保険法42条)。失権・転給の手続が遅れると消える月分が出ます。
事実婚も『婚姻』に含まれるため、籍を入れなくても受給権は消えます(16条の4第1項2号)。住民票の世帯状況や生活実態から認定され、隠して受給を続ければ不正受給として返還に加算金が上乗せされます。業界裏話ヒント:監督署は通報や定期の現況届、住民票の照合で生活実態を把握します。『バレなければ得』ではなく、発覚時に過去分を一括で取り返される構造なので、再婚や同居の前に届出と転給の確認を済ませる方が、結局一家の手取りは多くなる
あなたの受給権は消えますが、子が受給資格者であれば転給により子へ引き継がれます(16条の4第1項後段)。一家への支給そのものが止まるわけではありません。業界裏話ヒント:これは厚生年金の遺族年金にはない労災独自の仕組みです。多くの人が『母が再婚したら終わり』と誤解して、本来子が受け取れた分を請求し損ねる。再婚を決める前に、次順位が誰で、転給請求に何が必要かを監督署で先に押さえておく
厚生労働省令で定める障害の状態でなくなれば受給権は消えます(16条の4第1項6号)。ただし、その子が18歳に達する年度末までの間にあるなど、別の受給資格を満たしていれば失権しません(同号括弧書)。業界裏話ヒント:障害を理由とする受給は、回復だけでなく年齢要件も同時に効いている。『障害が治った=即失権』と早合点せず、年齢や生計維持の状況で受給が続く余地がないかを16条の2と併せて確認する。判断が分かれる場面なので、自己判断で届出を遅らせない
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律内容 | 16条の4:失権事由と次順位者への転給 | — |
| 発動の場面 | 受給後に婚姻・養子縁組・年齢到達等が生じたとき | — |
| 受給資格者がいなくなった場合 | 次順位者へ転給、転給先なしなら16条の6へ | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。