要点労働者災害補償保険法26条は、定期健診で血圧・血中脂質・血糖・肥満度の全項目に異常がある労働者へ、無料の二次健診と特定保健指導を労災保険から給付する制度を定める。
Q · 毎年の健康診断で全部ひっかかったけど、精密検査ってお金かかるの?
労災保険から無料で精密検査を受けられます
労働者災害補償保険法26条により、定期健診で血圧・血中脂質・血糖・肥満度の四項目すべてに異常の所見があった労働者は、その請求に基づき二次健康診断と特定保健指導を労災保険から現物給付として受けられます。自己負担はゼロで、健康保険の三割負担も発生しません。ただし、すでに脳・心臓疾患を発症している人は対象外で、請求は一次健診を受けた日から三か月以内に行う必要があります。
毎年の健康診断で『血圧』『血中脂質』『血糖』『肥満度』、この四つが全部ひっかかった。多くの人は『また C 判定か』と封筒を引き出しに放り込む。だがその瞬間、あなたは国が費用を負担する精密検査を受ける権利を手にしている。労災保険法 26 条の二次健康診断等給付だ。これは過労死、つまり脳・心臓疾患による突然死の手前にいる労働者を救うために作られた制度で、二次健診も医師・保健師による特定保健指導も、自己負担はゼロ。会社が払うのでも健康保険でもない、労災保険からの現物給付である。ただし落とし穴がある。請求しなければ一円も出ない。そして一次健診を受けた日から三か月を過ぎると、権利そのものが消える。あなたの健康診断結果は、ただの紙ではなく、期限つきの請求権だった。
労働者災害補償保険法26条は二次健康診断等給付を定める規定であり、定期健康診断で脳・心臓疾患に関わる所定の四項目すべてに異常の所見が認められた労働者に対し、その請求に基づいて二次健康診断および特定保健指導を現物給付する制度を規律する。過労死の予防を目的とし、すでに脳・心臓疾患を発症していると認められる者は対象から除外される。
AI 輔助整理,以條文原文為準
定期健診で脳・心臓疾患に関わる四項目すべてに異常があった労働者へ、労災保険から無料の精密検査と保健指導を給付する制度です(労災保険法26条)。過労死の予防が目的です。
一次健診(定期健診)を受けた日から三か月以内です。起算点は『結果が届いた日』ではなく『受診日』なので、郵送結果を待つ間に期限が削られます。過ぎると給付はゼロになります。
労災保険の指定医療機関である健診給付病院等で受ける必要があります。一般の病院では給付になりません。都道府県労働局が公表するリストで対応医療機関を確認してください。
血圧検査、血中脂質検査、血糖検査、肥満度(BMI)の四項目です。この厚生労働省令で定める全項目に異常の所見があることが対象の要件です(労災保険法26条1項)。
一次健診の結果を添えた請求書を、受診する健診給付病院等を経由して所轄の労働基準監督署長へ提出します。請求書作成は医療機関が代行することが多く、本人負担はありません。
案内自体に罰則はありませんが、対象社員に案内せず放置した末に脳・心臓疾患で倒れれば、安全配慮義務違反(労働契約法5条)として損害賠償を問われる材料になります。
労災保険は雇用形態を問わず適用され、定期健診で四項目すべてに異常があれば対象になり得ます。労安衛法66条の健診を受けていることが前提となります。
二次健診の結果に基づき、脳・心臓疾患の予防を図るため、医師または保健師が面接で行う保健指導です。二次健診ごとに一回限り、これも自己負担なしで受けられます。
かかりません。二次健康診断も、その後の医師・保健師による特定保健指導も、労災保険から現物給付されます(労災保険法26条2項)。健康保険のような三割負担も発生しません。業界裏話ヒント:この制度を案内する会社は驚くほど少なく、産業医すら触れないことがある。指定医療機関(健診給付病院等)で受ける必要があるので、まず都道府県労働局のリストを確認する。請求書の作成は受診先の医療機関が代行してくれることが多い
原則として対象外です。条文は『いずれの項目にも異常の所見』、つまり厚生労働省令で定める検査項目(血圧、血中脂質、血糖、肥満度=BMI)のすべてに異常がある場合に限られます(労災保険法26条1項)。業界裏話ヒント:一つでも基準を僅かに外れると門前払いという硬い運用なので、健診時に再測定を依頼し数値が確定しているか確認しておくと、対象判定で揉めにくい。境界値のときは医師に所見の記載を相談する価値がある
受けられません。条文は、一次健診の結果その他の事情で、すでに脳血管疾患または心臓疾患の症状を有すると認められる人を明確に除外しています(労災保険法26条1項・3項)。すでに発症している人は治療の領域だからです。業界裏話ヒント:この制度はあくまで『発症前の予防』が目的。すでに通院している人は、健康保険による治療や、業務起因性があれば労災の療養補償給付・休業補償給付を検討する。入口を間違えると給付が受けられない
二次健康診断の受診自体は本人の請求に基づくもので、会社の許可は不要です。ただし就業上の配慮を求めるなら、結果の提出が前提になります。健診結果は要配慮個人情報として保護されます。業界裏話ヒント:会社に知られず受けることは可能だが、その場合は就業上の措置(残業削減・配置転換)という最大のメリットを自ら手放すことになる。知られたくない理由が人事評価への不安なら、産業医面談を経由する方が情報の扱いは慎重になる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 目的とタイミング | 26条 二次健康診断等給付:発症前の予防(過労死手前の精密検査) | — |
| 費用負担 | 労災保険から現物給付、本人負担ゼロ | — |
| 対象要件 | 四項目すべてに異常+未発症の労働者の請求 | — |
| 請求・実施の枠 | 一次健診から三か月以内に請求、二次健診は一年度一回 | — |
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