要点独占禁止法第7条の6は、リニエンシーを申請しても、命令や減免通知が出るまでに虚偽報告・調査非協力・他社への強要・申請事実の漏洩など7つの事由に該当すると減免が受けられないと定める。
Q · リニエンシーを申請したら、もう課徴金の減免は確定なんですか?
確定ではなく、申請後の7つの事由で減免が消えることがあります
確定ではありません。独占禁止法7条の4で申請順位に応じた減免を確保しても、公正取引委員会が課徴金納付命令又は減免通知をするまでの間に、7条の6が定める7つの事由(報告の虚偽、調査非協力、他社への強要・妨害、申請事実の漏洩、協議・合意違反)のいずれかに該当すると、減免は適用されません。申請の速さだけでなく、申請後に一度も事由を踏まないことが、減免を維持する条件になります。
リニエンシー、つまり課徴金減免制度を、あなたは「カルテルや談合を公正取引委員会に自首すれば課徴金が減る制度」だと理解しているかもしれない。それは正しい。だが多くの企業が見落とすのが、この7条の6だ。申請して減免の地位を一度確保しても、公取委が課徴金納付命令を出す(または7条の4第7項の通知をする)までの間に、ここに並ぶ7つの事由のどれか一つでも踏むと、握ったはずの減免がまるごと消える。報告に虚偽が混じっていた、追加の協力要請を無視した、他社に違反を強要していた、自首したことを第三者に漏らした。どれも現場の「うっかり」で起こりうる。リニエンシーは申請がゴールなのではない。命令が出るまで綱渡りが続く制度なのだ。あなたが守るべきは、申請の早さだけではなく、申請後の振る舞いそのものである。
独占禁止法第7条の6は、課徴金減免制度の不適用事由を定める規定である。減免申請を行った事業者について、公正取引委員会が課徴金納付命令又は第7条の4第7項の通知をするまでの間に、報告・資料の虚偽、調査協力義務違反、他の事業者への違反の強要や申請妨害、申請事実の正当な理由のない第三者への開示、協議・合意違反のいずれかがあると認められる場合に、減免規定を適用しない旨を規律する。
カルテルや談合を公正取引委員会に自ら報告・資料提出した事業者の課徴金を、申請順位に応じて減免する制度です。密室の違反を内部から崩す誘因として設けられています。
7条の6が定める7つの事由、すなわち報告の虚偽、調査非協力、他社への強要・妨害、申請事実の漏洩、協議・合意違反のいずれかに該当すると認められた場合です。
第7条の4第6項の求めに応じない、または虚偽の報告・資料を提出すると、2号または3号の協力義務違反として減免が受けられなくなります。放置も非協力と評価されます。
7つです。報告・資料の虚偽(1号)、追加要請への非協力(2号・3号)、他社への強要(4号)、他社の申請等の妨害(5号)、申請事実の漏洩(6号)、協議・合意違反(7号)です。
正当な理由なく申請や協議・合意の事実を第三者に明らかにすると6号に該当し、減免を失うおそれがあります。社内の無関係部署への共有も危険です。
報告・資料の提出後、公正取引委員会が課徴金納付命令又は第7条の4第7項の通知をするまでの間に事由を踏まないことが条件で、命令・通知の時点まで綱渡りが続きます。
リニエンシー申請者が公取委と協議し、調査への協力度合いに応じて課徴金をさらに減算する制度です。7条の6第7号は、この協議・合意に違反した場合を不適用事由とします。
第7条の4第4項により、共同で報告・資料の提出を行う枠組みがあります(7条の7)。この場合、7条の6の事由は共同申請者のいずれか一以上について判断されます。
確実ではない。7条の6が、減免を取り消す7つの事由を定めている。報告内容の虚偽(1号)、追加要請への非協力(2号・3号)、他社への強要・妨害(4号・5号)、申請事実の漏洩(6号)、協議・合意違反(7号)のどれか一つでも、命令や通知が出るまでに該当すれば、減免は適用されない。業界裏話ヒント:実務で最も足をすくわれやすいのは、悪意のない「漏洩」と「報告のずさんさ」。社内の事実調査を急ぐあまり不正確な報告を出すと、後から1号で全部失う
正当な理由がないのに第三者に明らかにすると6号に該当し、減免を失うおそれがある。弁護士など正当な必要がある相手は別だが、関係のない社内部署や取引先への共有は危険だ。業界裏話ヒント:実務では「ニード・トゥ・ノウ(知る必要のある者だけ)」の原則を申請と同時に敷く。申請の事実を知る人間のリストを作り、それ以外には伏せるのが定石。雑談やうっかりメールが最大の漏洩源になる
意味がないとは限らないが、注意が要る。単に先導しただけでなく、他社に違反を強要したり、違反をやめるのを妨害していた場合は4号で減免の対象から外れる。逆に、強要・妨害に至らない関与なら、自首による減免の余地は残る。業界裏話ヒント:「主導した」と「強要・妨害した」は法的に別物。自社の関与が4号に踏み込んでいるかどうかの線引きが、自首する価値があるかの分かれ目になる。ここは独禁法に強い弁護士の見立てが効く
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|---|---|---|
| 条文の役割 | 7条の6:減免を受けられない不適用事由(7つ)を定める | — |
| 事業者への効果 | 該当すると減免が遡って適用されない | — |
| 判断される時点 | 報告後、命令又は7条の4第7項の通知までの間 | — |
| 起点となる処分 | 7条の2第1項の課徴金納付命令を前提に不適用を判断 | — |
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