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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月9日読了 8 分8 分8 分

金融商品取引法 第32条(対象議決権保有届出書の提出等)

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  1. 金融商品取引業者(第一種金融商品取引業又は投資運用業を行う者に限り、外国法人を除く。以下この款において同じ。)の主要株主(第二十九条の四第二項に規定する主要株主をいう。以下この節において同じ。)となつた者は、内閣府令で定めるところにより、対象議決権保有割合(対象議決権の保有者の保有する当該対象議決権の数を当該金融商品取引業者の総株主等の議決権の数で除して得た割合をいう。)、保有の目的その他内閣府令で定める事項を記載した対象議決権保有届出書を、遅滞なく、内閣総理大臣に提出しなければならない。
  2. 2.前項の対象議決権保有届出書には、第二十九条の四第一項第五号ニ(1)及び(2)並びにホ(1)から(3)までに該当しないことを誓約する書面その他内閣府令で定める書類を添付しなければならない。
  3. 3.金融商品取引業者の特定主要株主以外の主要株主は、当該金融商品取引業者の特定主要株主となつたときは、内閣府令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
  4. 4.前項の「特定主要株主」とは、会社の総株主等の議決権の百分の五十を超える対象議決権を保有している者をいう。
  5. 5.第二十九条の四第五項の規定は、前項の規定を適用する場合について準用する。

この条文の基本情報

対象議決権保有届出書の提出等とは何ですか?

定義対象議決権保有届出書の提出等とは、金融商品取引法第32条に定められた規定で、「金融商品取引業者(第一種金融商品取引業又は投資運用業を行う者に限り、外国法人を除く。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 金融商品取引法第32条(対象議決権保有届出書の提出等)は、日本の金融商品取引法に含まれる条文です。
  2. 金融商品取引法第32条の条文原文は「金融商品取引業者(第一種金融商品取引業又は投資運用業を行う者に限り、外国法人を除く。」で始まります。
  3. 金融商品取引法第32条は第三款 主要株主に置かれています。
  4. 金融商品取引法の公布日は昭和23年4月13日です。
  5. 金融商品取引法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月9日時点では廃止情報はありません。
  6. 金融商品取引法第32条の前の条は金融商品取引法第31条の5です。
  7. 金融商品取引法第32条の次の条は金融商品取引法第32条の2です。
  8. 金融商品取引法第32条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第32条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000025
  • 本サイト収録金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第32条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月9日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000025/32

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点金融商品取引法32条は、証券会社等の主要株主(議決権20% 以上)となった者に、対象議決権保有届出書を遅滞なく内閣総理大臣へ提出する義務を課す。事前認可は不要である。

Q · 証券会社の株を20% 持ったら、金融庁に何か出さないといけないの?

必要です。遅滞なく対象議決権保有届出書を出します。

金融商品取引法32条により、第一種金融商品取引業または投資運用業を行う金融商品取引業者の主要株主(総株主等の議決権の20% 以上、一定の場合15% 以上)となった者は、対象議決権保有割合と保有の目的等を記載した対象議決権保有届出書を、遅滞なく内閣総理大臣に提出しなければなりません。届出書には、29条の4第1項5号ニ・ホの欠格事由に該当しない旨を誓約する書面を添付します。議決権の50% を超えて特定主要株主となった場合は、3項により別途の届出が必要です。上場証券会社の株式であれば、大量保有報告書(27条の23)も併せて提出することになります。

解説

証券会社や投資運用会社の株を買い集めて筆頭株主になった瞬間、あなたは金融庁の監視対象になる。金融商品取引法32条が定めるのは、第一種金融商品取引業(証券会社など)または投資運用業を営む会社の「主要株主」、つまり総株主等の議決権の20% 以上(一定の場合15% 以上、29条の4第2項)を保有する者になったとき、遅滞なく内閣総理大臣(実質は金融庁長官へ委任)へ対象議決権保有届出書を出す義務だ。しかも2項では、自分が暴力団員でないこと、一定の法令違反歴がないことを誓約する書面まで添付させられる。さらに50% 超を握って「特定主要株主」になったら、別途その旨の届出が必要だ。ここで多くの投資家が誤解する。これは大量保有報告書(5% ルール、27条の23)とは別物であり、両方出す必要がある。証券会社への出資は、普通の会社への出資とは全く違うゲームなのだ。

法的な位置づけ

金融商品取引法32条は、第一種金融商品取引業または投資運用業を行う金融商品取引業者の主要株主となった者に、対象議決権保有割合と保有の目的等を記載した対象議決権保有届出書の遅滞ない提出を義務づける規定である。届出は事前認可ではなく事後届出であり、銀行法52条の9や保険業法271条の10の認可制とは制度類型が異なる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.議決権割合の推移表をつくり、20%・15%・50% の線を引く 自己および共同保有者・被支配法人等を含めた保有議決権数を、対象会社の総株主等の議決権数で除して対象議決権保有割合を算定する。自己株式取得による分母の減少でも割合は上がるため、対象会社の資本政策も監視対象に入れる
  2. 2.閾値到達前に届出書と誓約書のドラフトを完成させる 19% 台の段階で、内閣府令所定の様式に沿った対象議決権保有届出書と、29条の4第1項5号ニ(1)(2)・ホ(1)から(3)までに該当しない旨の誓約書を準備する。海外株主は書類の認証・翻訳に数週間かかる前提で逆算する
  3. 3.保有の目的を実態と一致させて記載する 「純投資」と「経営参加」のいずれを記載するかを、取締役派遣や議案対応の実際の方針と一致させる。記載と行動が食い違うと訂正届出を求められ、その後の当局対応の負荷が跳ね上がる
  4. 4.主要株主となった後、遅滞なく提出する 取得の効力発生日(決済日とずれる場合がある点に注意)を起算点として、対象議決権保有届出書に誓約書その他内閣府令で定める書類を添付し、内閣総理大臣に提出する。上場証券会社なら大量保有報告書(27条の23)の5営業日ラインも並行管理する
  5. 5.50% 超なら特定主要株主の届出を二段階目として出す 議決権の50% を超えた場合、3項に基づき特定主要株主となった旨を別途、遅滞なく届け出る。TOB で一気に55% を取得したケースでは1項と3項の義務が同時に発生しうるため、届出を一本化したつもりで片方を落とさない

よくある質問 AI による整理

Q1金融商品取引法の主要株主とは?

29条の4第2項に定める者で、原則として金融商品取引業者の総株主等の議決権の20% 以上(一定の場合は15% 以上)の対象議決権を保有する者を指します。

Q2対象議決権保有届出書はどこに出す?

内閣総理大臣宛てに提出します。実際の受理・審査は権限委任により金融庁(管轄財務局経由の場合もある)が行い、様式は内閣府令で定められています。

Q3主要株主の届出はいつまで?

条文上は「遅滞なく」であり、具体的な日数は定められていません。社内稟議や決算繁忙は遅延の正当な理由にならず、取得確定後すみやかに提出する運用が前提です。

Q4大量保有報告書と何が違う?

27条の23は上場会社の株を5% 超保有した投資家の市場向け開示、32条は金融商品取引業者を支配する者の当局向け届出です。目的も宛先も違い、両方必要になります。

Q5相続で20% を超えたら届出は必要?

必要です。32条は取得原因を問わず、主要株主となった事実で義務が発生します。相続手続の最中でも議決権割合が基準に達した時点で届出義務が生じます。

Q6届出をしなかったらどうなる?

主要株主としての適格性審査の前提を欠くため、監督上の問題として扱われます。金商法上の罰則対象となる場合もあり、買収時のデューデリジェンスで減額材料にもなります。

Q7外国法人でも届出義務はある?

あります。届出義務は保有者の国籍・設立準拠法を問いません。条文が外国法人を除くのは届出対象となる金融商品取引業者側であり、株主側ではありません。

Q8第一種金融商品取引業とは?

有価証券の売買・引受け・私設取引システム運営などを行う業務区分で、いわゆる証券会社が該当します。32条の対象は第一種業者と投資運用業者に限られます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1うちは20% 持ってますけど、経営に口を出す気はゼロです。それでも届出いるんですか?

必要である。32条の届出義務は保有目的を問わず、議決権保有割合という客観的事実だけで発生する。純投資であればその旨を保有の目的欄に記載すればよい。実務のポイント:純投資と記載した株主が後に取締役選任議案で反対票を投じた事例では、当局から保有目的の実態確認を受けたことがある。記載内容と行動の一貫性が、後の当局対応の負荷を決める

Q2誓約書って、何を誓わされるんですか?

29条の4第1項5号ニ(1)(2)およびホ(1)から(3)までに該当しないこと、すなわち暴力団員等の反社会的勢力でないこと、および一定の法令違反による処分歴等がないことを誓約する(32条2項)。実務のポイント:法人株主の場合、この確認はグループの実質支配者まで遡って行われるのが実務の常。持株会社の背後にいる個人まで開示を求められる前提で、資本構成を整理しておく方が早い

Q350% 超えたときの届出って、20% のときの届出とは別にもう一回出すんですか?

別に必要である。1項の対象議決権保有届出書は主要株主になった時点、3項の届出は特定主要株主(議決権の50% 超、4項)になった時点でそれぞれ発生する。TOB で一気に55% を取得した場合、両方の義務が同時に生じうる。実務のポイント:買収実務では決済日を起点に届出チームを動かすが、議決権の帰属は決済日より前に確定する場合がある。起算点の認識ズレが、届出遅延の典型的な原因である

間違えやすい点 AI による整理

  • 大量保有報告書(5% ルール)を出したから金商法の株主開示は済んだ、と考える出資者は多い。だがそもそも問いの立て方が違う。27条の23は「上場会社の株を持つ投資家」に対する市場向け開示であり、32条は「金融商品取引業者を支配する者」に対する監督当局向け届出だ。目的も宛先も違う二つの制度であり、上場証券会社の株を20% 取れば両方出す
  • 「届出さえ出せば株主になれる」と理解している人がいるが、深刻度を見誤っている。32条は届出制であって認可制ではないため、確かに事前承認は不要だ。しかし届出後、金融庁は主要株主としての適格性を審査し、業務の健全性を害する事実があれば措置命令を出せる。届出は終点ではなく、監督関係の始点である
  • 「遅滞なく」という文言を「なるべく早く、常識的な範囲で」と読む実務担当者がいる。法的には「正当な理由のない遅れは許されない」であり、社内稟議や決算作業の繁忙は正当な理由にならない。届出義務違反は行政上の不利益処分の端緒になりうるほか、金商法の罰則対象となる場合がある(最新の改正状況をご確認ください)
比較の観点この条文ほかの条文
制度の目的金商法32条:業者を支配する者を当局が把握(監督)金商法27条の23:投資家向けの市場開示
銀行法52条の9:銀行の支配株主の事前規制
基準となる割合議決権20% 以上(一定の場合15% 以上)、50% 超で特定主要株主株券等保有割合5% 超
議決権20% 以上(一定の場合15% 以上)
制度類型事後届出制(事前認可は不要)事後報告制(公衆縦覧)
事前認可制(認可なき取得は是正対象)
提出先・期限内閣総理大臣へ「遅滞なく」内閣総理大臣へ原則5営業日以内
内閣総理大臣(金融庁)へ事前に認可申請

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
金融控股公司法第16条/証券取引法第43条の1

台湾は金融持株会社の同一人・同一関係人による10%・25%・50% 超の持株に金管会の事前認可を要求する。日本の32条が事後届出であるのに対し、より事前規制寄り。

韓国
자본시장과 금융투자업에 관한 법률 제23조

韓国は金融投資業者の大株主変更について承認・報告の枠組みを置く。大株主の欠格要件審査を伴う点で日本の29条の4・32条と機能が重なる。

ドイツ
KWG § 2c(Inhaberkontrollverfahren)

ドイツは EU の健全性規制に沿って、重要な持分(bedeutende Beteiligung)取得の事前届出と監督当局による禁止権を組み合わせる。届出後に当局が取得を阻止できる点が日本と異なる。

アメリカ
FINRA Rule 1017(Continuing Membership Application)

米国はブローカー・ディーラーの25% 以上の持分変更について継続加入申請を要求し、自主規制機関が審査する。行政庁でなく SRO が一次審査を担う点が構造的な違い。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • ファンドを運営するあなたが、業績不振の中堅証券会社の株を市場で買い集め、気付けば議決権22%。大量保有報告書は5営業日以内に出したから大丈夫、と思っている。違う。32条の対象議決権保有届出書は別途必要で、しかも保有目的まで書かされる。「純投資」と書くか「経営参加」と書くかで、その後の金融庁の対応が変わる
  • 投資運用業を営む親会社の株式を、同族の相続で一気に引き継いだ。相続は市場での買付けではないが、議決権割合が20% を超えた事実は同じ。相続による取得でも主要株主になった以上、届出義務は発生する。相続手続に追われて数か月放置すると、遅滞なくの要件を破ったことになる
  • もし、あなたが海外の投資会社として日本の証券会社を買収したら、どうなる? 32条の届出義務は保有者の国籍を問わない。届出対象となる金融商品取引業者側から外国法人は除かれているが、株主であるあなたが外国法人でも義務は免れない。日本語の届出書、誓約書、添付書類の準備に想定以上の時間がかかる
  • MBO で経営陣が証券会社の議決権55% を取得した。20% 超の主要株主になったときの届出(1項)に加え、50% 超の特定主要株主になった届出(3項)も必要。二段階の届出を一回で済ませたつもりでいると、片方が漏れる。TOB 完了から決済までの数日間に、法務が動いていなければ間に合わない
  • あなたが議決権18% の株主で、証券会社が自己株式を取得して発行済株式総数が減った。あなたは一株も買っていないのに、議決権割合が21% に上昇する。「自分は何もしていない」は言い訳にならない。割合基準は結果で判定される

取るべき行動

被害を受けた側:あなたが金融商品取引業者側で、知らない間に主要株主が現れた場合。1. 株主名簿と実質株主の調査を行い、議決権保有割合を確定させる2. 当該株主に32条の届出義務を書面で通知、届出状況の確認を求める3. 届出がなされない場合、監督上の問題として金融庁の担当課へ相談、自社の業務の健全性への影響を説明できるよう資料を整える4. 主要株主に問題があれば、金融庁は主要株主に対し措置命令を発しうるため、自社の防御として事実関係の記録を残す

訴えられた側:届出漏れを指摘された場合。1. まず取得日と議決権割合の推移を客観資料(株主名簿、約定報告書、登記)で再構成する2. 遅れた理由を正直に整理、隠蔽は最悪の選択3. 直ちに届出書と誓約書、添付書類を提出、あわせて遅延の経緯報告書を添える4. 29条の4第1項5号ニ・ホの欠格事由に実際に該当しないことを証明する資料(役員の履歴、反社チェック結果)を準備5. 金融商品取引法に詳しい弁護士と、当局対応の窓口を一本化する

時効(請求できる期限):対象議決権保有届出書は主要株主となった後「遅滞なく」提出(1項)。特定主要株主となった場合の届出も「遅滞なく」(3項)。具体的な日数は条文上定められておらず、内閣府令および実務上の運用による。なお同じ場面で発生しうる大量保有報告書は取得日から5営業日以内(27条の23)であり、こちらは明確な日数制限がある(最新の改正状況をご確認ください)

学説

実務上の整理:金商法32条は事後届出制を採るのに対し、銀行法52条の9および保険業法271条の10は主要株主基準値以上の議決権取得に事前認可を要求する。金融商品取引業者については資本取引の機動性を優先し、届出後の適格性審査と措置命令で事後的に担保する設計と理解されている。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和23年(1948年) 新設:証券取引法(昭和23年法律第25号)制定。本法は後に金融商品取引法へと改称・再編される。
  2. 2.平成18年(2006年) 改正:証券取引法を金融商品取引法へ改称し、金融商品取引業の横断的な登録制と、主要株主に関する規定(29条の4、32条以下)を整備。

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金融商品取引法の全文を見る所属する編章節を開く:第三款 主要株主

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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