金融商品取引法 第89条(成立)
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- 金融商品会員制法人は、主たる事務所の所在地において、設立の登記をすることにより成立する。
- 2.前項の場合を除くほか、この法律の規定により登記すべき事項は、登記をした後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。
この条文の基本情報
成立とは何ですか?
定義成立とは、金融商品取引法第89条に定められた規定で、「金融商品会員制法人は、主たる事務所の所在地において、設立の登記をすることにより成立する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 金融商品取引法第89条(成立)は、日本の金融商品取引法に含まれる条文です。
- 金融商品取引法第89条の条文原文は「金融商品会員制法人は、主たる事務所の所在地において、設立の登記をすることにより成立する。」で始まります。
- 金融商品取引法第89条は第二目 登記に置かれています。
- 金融商品取引法の公布日は昭和23年4月13日です。
- 金融商品取引法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月9日時点では廃止情報はありません。
- 金融商品取引法第89条の前の条は金融商品取引法第88条の22です。
- 金融商品取引法第89条の次の条は金融商品取引法第89条の2です。
- 金融商品取引法第89条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第89条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000025 - 本サイト収録
金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第89条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月9日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000025/89
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点金融商品取引法89条は、金融商品会員制法人が主たる事務所の所在地で設立の登記をすることにより成立し、同法により登記すべき事項は登記後でなければ第三者に対抗できないと定める。
Q · 会員制の取引所って、認可をもらった日に法人ができるんですか?
違う。主たる事務所での設立登記の日に成立する
金融商品取引法89条1項により、金融商品会員制法人は主たる事務所の所在地において設立の登記をすることで成立します。定款作成や当局の手続が終わっていても、登記が済むまで法人は存在しません。株式会社が設立登記で成立するのと同じ構造です(会社法49条)。さらに同条2項は、同法の規定により登記すべき事項は登記後でなければ第三者に対抗できないと定めます。理事長の交代や事務所の移転も、登記されるまで外部には主張できません。
解説
東京証券取引所は株式会社だが、札幌証券取引所と福岡証券取引所は「会員が構成員」という別の器で動いている。金融商品取引法が用意したその器が、金融商品会員制法人である。89条1項は、器がいつ生まれるかを一点に固定する。定款を作っても、当局のゴーサインが出ても、主たる事務所の所在地で設立登記を済ませるまで法人は存在しない。株式会社が設立登記で成立するのと同じ構造(会社法49条)だ。実務で毎日効いているのは2項である。理事長の交代、事務所の移転、名称の変更。登記すべき事項を登記しないまま外部と取引すれば、法人側は「もう変わっている」と第三者に主張できない。つまりあなたが取引の相手方なら、登記簿に載っている内容を信じて動いてよい。逆に法人側の担当者なら、登記の遅れはそのまま法人自身の不利益として外に出る。
法的な位置づけ
金融商品取引法89条は、金融商品会員制法人の成立時期と登記の対抗力を定める規定である。1項は主たる事務所の所在地における設立の登記を法人成立の要件とし、2項は同法の規定により登記すべき事項について、登記を経なければ第三者に対抗できないものとする。会社法49条および908条に対応する構造を持つ。
よくある質問 AI による整理
Q1金融商品会員制法人とは何ですか?
会員を構成員とする金融商品取引所の法人形態です。株主のいない非営利型の器で、株式会社金融商品取引所と並ぶもう一つの選択肢として金融商品取引法が用意しています。
Q2会員制法人はいつ成立しますか?
主たる事務所の所在地で設立の登記を完了した時点です(89条1項)。定款作成や当局の手続が終わっていても、登記前の段階では法人として存在しません。
Q3登記の対抗力とはどういう意味ですか?
登記すべき事項を登記していないと、その事実を第三者に主張できないという効力です。89条2項により、理事の変更や事務所移転は登記後でなければ外部に対抗できません。
Q4理事長が交代したのに登記していないとどうなりますか?
法人側は「代表者はもう変わっている」と第三者に主張できません。取引の相手方は登記簿上の代表者を信じて行動でき、遅れの不利益は法人側が負います。
Q5会員制法人と株式会社の取引所は何が違いますか?
構成員が会員か株主かが根本的な違いです。会員制法人には株主還元の圧力がなく、意思決定や剰余金の扱いの前提が株式会社金融商品取引所とは異なります。
Q6取引先が会員制法人かどうかはどう確認しますか?
登記事項証明書を法務局またはオンライン請求で取得し、法人の種類と代表者欄を確認します。相手から渡された資料ではなく、自分で取得することが重要です。
Q7会員制法人から株式会社へ変わることはできますか?
金融商品取引法は会員制法人の組織変更に関する規定を置いています。実際に東京や名古屋の取引所は株式会社化しており、地方には会員制法人の形態が残っています。
Q8変更登記が遅れるとどんなリスクがありますか?
旧代表者名義で締結された契約について権限がないと主張できず、紛争時に組織変更の効力も外部へ主張できません。事務の遅れがそのまま法人の不利益になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1取引所って全部株式会社じゃないんですか?
違う。金融商品取引法は取引所の器を二つ用意している。会員が構成員となる金融商品会員制法人(成立時期は89条1項)と、株式会社金融商品取引所である。東京や名古屋は株式会社化したが、地方には会員制法人の形態が残る。実務のポイント:会員制法人に株主はいない。株主還元の圧力がない組織と上場や手数料を話すとき、株式会社の取引所と同じ前提で交渉に入ると噛み合わない。
Q2登記が遅れているのを相手が知っていた場合でも、対抗できないんですか?
89条2項は「第三者に対抗することができない」と定めるだけで、会社法908条1項のような「善意の」という限定を置いていない。悪意の第三者にも対抗できないと読む立場と、会社法と同趣旨で善意者保護に限ると読む立場があり、実務上、解釈が分かれている。実務のポイント:相手が知っていたことの立証はほぼ不可能に近い。弁護士が先に勧めるのは解釈論ではなく、今すぐ変更登記を入れて争点自体を消すことだ。
間違えやすい点 AI による整理
- 「登記で成立する」ことは知っている人でも、2項の射程を軽く見ている。1項は一生に一度きりの誕生の話だが、2項は法人が生きている間ずっと働き続ける。理事の変更、事務所の移転、解散、そのすべてが登記されるまで外の世界には効かない。効き続ける条文の方を読み飛ばしている。
- 「取引所は株式会社なのに、なぜ会員制法人の条文があるのか」という問いの立て方そのものがずれている。金融商品取引法は取引所の器を二つ用意しており、株式会社化は選択の結果であって法律上の唯一の姿ではない。地方には会員制法人の形態が現に残っている。
- 「相手が事情を知っていたなら登記がなくても対抗できる」と考えがちだが、89条2項には会社法908条1項のような「善意の」という限定がない。悪意の第三者にも対抗できないと読む立場と、会社法と同じ趣旨で善意者保護に限ると読む立場があり、実務上、解釈が分かれている。争いになれば相手の主観を立証する側に回る、それが実務の現実だ。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる法人 | 金商法89条:金融商品会員制法人 | 会社法908条:株式会社 一般社団法人法299条:一般社団・財団法人 |
| 成立時期の規定 | 89条1項:主たる事務所の設立登記で成立 | 会社法49条:設立登記で成立 一般社団法人法22条:設立登記で成立 |
| 善意要件の有無 | 「善意の」という限定を置かない | 「善意の第三者」に限定して対抗力を制限 「善意の」という限定を置かない |
| 実務上の効き方 | 理事変更・事務所移転などが登記まで外部に効かない | 代表取締役変更等が登記まで善意者に効かない 理事変更等が登記まで外部に効かない |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も会員制証券取引所を非営利の社団法人と位置づけ、民法上の登記を成立要件とする点で日本と同じ骨格を持つ
韓国民法33条は主たる事務所の所在地での設立登記により法人が成立すると定め、金商法89条1項とほぼ同一の構造。取引所自体は許可制で運営される
ドイツの取引所は公法上の主体として位置づけられ、私法上の社団が登記により権利能力を取得する構造とは扱いが分かれる
米国は会員組織の取引所を SEC への登録で規律し、法人格の発生は各州会社法に委ねられる二層構造をとる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたの会社が会員制法人の取引所と業務委託契約を結ぶ直前に、相手の理事長が交代していたとしたら? 署名するのは前の理事長か、新しい理事長か。登記簿がまだ書き換わっていなければ、外から見える代表者は前の人のままだ。締結予定日まであと3日、登記事項証明書を取り直すか、相手に代表権の証明書類を出させるか、判断できるのは今日しかない。
- 取引所の事務局で登記を担当することになった。理事の任期満了に伴う変更登記を二週間放置した間に、相手方が前理事の代表権を信じて契約を結んでいれば、法人は「あれは権限のない者の行為だった」と押し返せない。登記の遅れは、そのまま組織の負担として跳ね返る。
学説
通説:89条1項は会社法49条と同じく登記を法人の成立要件とし、2項は登記の消極的公示力を定めたものと理解される。登記できる立場にある法人側に遅れの不利益を負わせることで、内部を覗けない第三者の信頼を保護する趣旨と解されている。
善意要件をめぐる解釈の分岐:2項が「善意の」という限定を欠くことから、悪意の第三者にも対抗できないと読む立場と、会社法908条1項と同趣旨で善意者保護に限ると読む立場がある。実務上は相手の主観の立証が困難なため、争点化する前に変更登記を完了させる対応が取られる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:証券取引法(昭和23年法律第25号)として制定。会員組織の証券取引所を前提とする法人制度が置かれた
- 2.平成18年(2006年) 改正:証券取引法が金融商品取引法へ改称され、取引所制度が再編。会員制の器は「金融商品会員制法人」として整理され、株式会社金融商品取引所と並立する構成となった
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