医師法 第31条
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- 次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の拘禁刑若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
- 一第十七条の規定に違反した者
- 二虚偽又は不正の事実に基づいて医師免許を受けた者
- 2.前項第一号の罪を犯した者が、医師又はこれに類似した名称を用いたものであるときは、三年以下の拘禁刑若しくは二百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医師法第31条は、日本の医師法に含まれる条文です。
- 医師法第31条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の拘禁刑若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」で始まります。
- 医師法第31条は第八章に置かれています。
- 医師法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医師法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 医師法第31条の前の条は医師法第30条の3です。
- 医師法第31条の次の条は医師法第32条です。
- 医師法第31条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医師法(昭和二十三年法律第二百一号)第31条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000201 - 本サイト収録
医師法(昭和二十三年法律第二百一号)第31条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000201/31
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医師法31条は、医師免許のない者の医業と不正な免許取得を、3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金(併科可)で罰する。医師類似の名称を使えば罰金上限は200万円になる。
Q · 医師免許がないのに注射やレーザー脱毛をしたら、どんな罪になるの?
医行為に当たれば、エステでも拘禁刑3年以下の対象です
医師法17条は医師でない者の医業を禁じ、31条1項1号がその違反を3年以下の拘禁刑若しくは100万円以下の罰金、又はその併科で処罰します。医行為に当たる施術を反復継続の意思で行えば、報酬の有無や場所を問わず「医業」と評価されます。白衣で「Dr.」と名乗るなど医師又は類似名称を用いた場合は、31条2項により罰金の上限が200万円に上がります。
解説
罰則の上限は拘禁刑3年、または罰金100万円で、両方を同時に科すこともできる。白衣を着て「ドクター」と名乗っていた場合は、罰金の上限が200万円に上がる。医師法31条は、医師免許がない者が医業を行うことを禁じた17条に、刑事罰を付けている条文である。気をつけたいのは、取り締まりの対象が病院の中の偽医者に限られないことだ。エステサロンのレーザー脱毛、自宅で開くアートメイク教室、知人に頼まれてする注射も、「医師が行わなければ保健衛生上の危害が生じるおそれのある行為」(医行為)に当たれば同じ線を越える。お金を取ったかどうかは関係なく、繰り返す意思があれば「業」と判断される。施術を受ける側でも、店のメニュー表を見て、その行為が医行為に当たるかを見分けられる。それができれば、健康被害を受けたときに誰を相手にどの経路で争えばよいかが分かる。
法的な位置づけ
医師法31条は、医師の業務独占を担保する刑罰規定であり、医師法17条に違反して医業をなした者および虚偽又は不正の事実に基づいて医師免許を受けた者を、3年以下の拘禁刑若しくは100万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する旨を定める。無資格医業に医師類似名称の使用が伴う場合は、罰金上限を200万円とする。
よくある質問 AI による整理
Q1無資格医業とは何ですか?
医師免許を持たない者が、医師でなければ保健衛生上の危害が生じるおそれのある行為(医行為)を反復継続の意思で行うことです。医師法17条で禁止され、31条で処罰されます。
Q2医師法違反の罰則はどれくらい?
無資格医業は3年以下の拘禁刑若しくは100万円以下の罰金、又はその併科です。医師や類似名称を名乗っていれば罰金上限は200万円に上がります。
Q3アートメイクは医師免許がないと違法?
行政はアートメイクを医行為として扱っており、医師や医師の指示を受けた看護師以外が行えば医師法17条違反として本条の処罰対象になりうります。
Q4ハイフ(HIFU)施術はエステでできる?
施術の出力や作用部位によっては医行為と判断されうります。機器の性能と照射方法で判断が分かれるため、宣伝文句ではなく実際の施術内容で確認が必要です。
Q5偽医者は何年の刑になる?
医師法31条により3年以下の拘禁刑です。罰金刑との併科もありえ、詐欺や傷害など別の罪が成立すれば、より重い刑で処断される可能性があります。
Q6医師法違反は誰に通報すればいい?
施術場所を管轄する保健所の医事担当か警察に相談します。健康被害がある場合は、医療機関の診断書と施術の記録をあわせて持参すると話が進みやすくなります。
Q7医師法31条の時効は何年?
法定刑の上限が拘禁刑3年のため、公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項6号)。継続的な無資格医業は一連の行為として扱われやすい点に注意が必要です。
Q8不正に医師免許を取ったらどうなる?
虚偽又は不正の事実に基づき免許を受けた者は、本条1項2号により無資格医業と同じ法定刑で処罰されます。刑事責任は免許取消しとは別に問われます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1サロンの脱毛って、全部が違法なんですか?
全部ではありません。問題になるのは、毛乳頭などを破壊する強さのレーザーや光を照射する施術で、厚生労働省の通知(平成13年医政医発第105号)はこれを医行為としています。違反すれば医師法17条違反となり、本条で処罰されます。実務のポイント:「医療脱毛ではない」「ムダ毛を目立たなくする」と宣伝していても、機器の出力と照射方法次第で判断は変わります。宣伝文句ではなく、実際に使っている機器を確認してください
Q2タトゥーは医師免許がなくても彫っていいんですか?
最高裁は令和2年の決定(最決令和2.9.16)で、タトゥー施術は医療及び保健指導に属する行為ではないとして、医師法17条違反を否定しました。ただし、アートメイクは美容医療の文脈で行われることから、行政は引き続き医行為として扱っています。実務のポイント:同じ「針で色素を入れる」行為でも、施術の目的と提供される文脈で結論が分かれます。施術の仕組みが似ているからといって同じ扱いになるとは限りません
Q3白衣を着て「先生」と呼ばれていただけでも、罪が重くなりますか?
本条2項で罰金の上限が200万円に上がるのは、無資格の医業(1項1号)に加えて「医師又はこれに類似した名称」を用いた場合です。「先生」という呼ばれ方だけで直ちに該当するとは限りませんが、名札に「Dr.」と書いていれば類似名称と評価されやすくなります。実務のポイント:医業をしていない場合でも、医師と紛らわしい名称を使うこと自体が18条違反として別に罰金の対象になります
間違えやすい点 AI による整理
- 「無料でやったから医業ではない」というのは通用しない。「業」とは反復継続の意思で行うことを指し、報酬の有無は問われない。善意で友人に繰り返し注射すれば、それだけで対象になりうる
- 「最悪でも罰金で済む」と軽く見ている人は、その後の影響の大きさを知らない。罰金でも前科として残る。さらに看護師などの医療職の場合、罰金以上の刑は免許の相対的欠格事由(保健師助産師看護師法9条)に当たり、行政処分を受けて職そのものを失う可能性がある
- スタッフ側は「医師の指示のもとでやっているから安全」と考えがちだが、法律はそう見ない。医師の指示があっても、看護師ですらない者に医行為をさせれば無資格の医業であることに変わりはない。指示した医師自身も共犯として問われうる。安心の根拠だと思っていたものが、関わった全員に責任を広げる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 医師法31条:無資格医業と不正な免許取得に対する刑罰 | 医師法18条:医師でない者による医師名称の使用禁止 医師法7条:医師に対する免許取消し・医業停止等の行政処分 |
| 対象となる人 | 医師免許のない者/不正に免許を受けた者 | 医師免許のない者(医業をしていなくても対象) 医師免許を持つ医師 |
| 制裁の種類 | 刑事罰:3年以下の拘禁刑若しくは100万円以下の罰金(名称使用時は罰金200万円以下)、併科可 | 刑事罰:罰金(罰則は別条に規定) 行政処分:戒告・医業停止・免許取消し |
| 本条との関係 | 名称使用を伴う無資格医業は2項で加重 | 医業を伴わない名称使用のみの場合に独立して問題となる 刑事罰とは別の行政上の制裁 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も無資格の医療業務を刑事罰で処罰する。法定刑の下限を設けている点で、上限のみの日本より重い構造をとる
韓国も医療法で無免許医療行為を禁止し刑事罰を科す。タトゥー施術を医療行為と扱ってきた点で日本と結論が分かれてきた
ドイツは医師以外にも許可制のハイルプラクティカーによる治療を認め、許可なき治療行為を処罰する。医業独占の範囲が日本より狭い
米国は州法で無免許医業を処罰し、範囲と刑罰は州ごとに異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたが経営するエステサロンが、医療脱毛より安いという理由で高出力のレーザー脱毛機を導入した。施術するのは看護師資格のないスタッフである。厚生労働省の通知は、毛根を破壊するレーザー照射を医行為としている。客が火傷を負って警察に相談した時点で、経営者のあなたも実行したスタッフも、17条違反の当事者として捜査の対象になる
- SNS で知り合った「美容に詳しい人」に、ホテルの一室でヒアルロン酸を注入してもらった。その後、鼻の皮膚が黒く変色した。治療の時間的な余裕は数日しかないことがある。まず医療機関を受診し、相手の連絡先と DM の履歴を保存する
- 海外で医師免許を取った友人が、日本で在留資格のある外国人の患者を自宅で診ていたら、どうなるか。日本の医師免許がなければ、本条の対象になる。外国の資格は日本の「医師」には当たらず、例外は臨床修練などの特例法の枠に限られる
- 国家試験の受験資格を得るために、提出書類の一部を偽った。合格して免許を受けたあと、数年経ってから発覚した。これは31条1項2号の罪に当たり、問われるのは免許の取消しにとどまらない
- あと3年で公訴時効だと計算していないか。無資格の医業は継続して行われることが多く、実務上は一連の行為をまとめて一つの罪として扱う。時効の起算点は最後の施術に寄っていく
取るべき行動
被害を受けた側:1. まず皮膚科や形成外科を受診し、診断書と患部の写真を確保する2. 施術者の名前、店の情報、予約や DM の履歴、領収書を保存する3. 保健所の医事担当と警察に相談し、無資格の医業ではないかと申告する4. 民事では、施術者本人に民法709条、経営者に715条で損害賠償を請求する。消費生活センターに相談した記録も交渉材料になる
訴えられた側:1. 警察から連絡が来たら、すぐに刑事弁護を扱う弁護士に相談し、取調べでの供述方針を決める2. 争点は、施術が医行為に当たるかどうかである。タトゥー施術を医行為ではないとした最高裁決定(最決令和2.9.16)の判断枠組みに沿って、行為の性質を整理する3. 違反の可能性がある施術はすぐにやめ、被害者への返金と示談を早めに進める。それが処分の軽重に影響しうる
時効(請求できる期限):公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項6号)。継続的な医業は実務上一罪として扱われやすく、起算点は最後の行為に寄る。民事の損害賠償は、損害と加害者を知った時から5年(身体侵害、民法724条の2)、行為時から20年(同724条)
学説
医療関連性必要説(判例):医行為該当性には保健衛生上の危険性に加え、医療及び保健指導に属する行為であること(医療関連性)を要するとする立場。令和2年最高裁決定が採用した。
危険性基準説:医師が行わなければ保健衛生上の危害を生ずるおそれがあれば医行為に当たるとする従来の行政解釈に近い立場。処罰範囲が広がりすぎるとの批判がある。
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法等の一部改正に伴い、「懲役」が「拘禁刑」に改められた
- 時期要検証 法定刑の引上げ、および医師類似名称を用いた場合の加重(2項)の追加時期は人的検証が必要
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:医師法(昭和23年法律第201号)の制定により、無資格医業等に対する罰則として設けられた
- 2.令和4年(2022年) 改正:刑法等の一部改正に伴い「懲役」が「拘禁刑」に改められた(令和7年6月1日施行)
- 医師法 第17条医業独占、本条1項1号の前提
- 医師法 第18条医師名称の使用制限
- 医師法 第2条医師免許の付与要件
- 医師法 第7条免許取消・医業停止等の行政処分
- 保健師助産師看護師法 第31条看護業務独占、医師法と並ぶ資格独占
- あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律 第1条施術業の資格独占、医業との区分
- 外国医師等が行う臨床修練等に係る医師法第十七条等の特例等に関する法律 第1条外国医師の17条特例の目的(現行効力を要確認)
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