消防法 第16条の32
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協会の役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者は、その職務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 消防法第16条の32は、日本の消防法に含まれる条文です。
- 消防法第16条の32の条文原文は「協会の役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者は、その職務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。」で始まります。
- 消防法第16条の32は第三節 管理に置かれています。
- 消防法の公布日は昭和23年7月24日です。
- 消防法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 消防法第16条の32の前の条は消防法第16条の31です。
- 消防法第16条の32の次の条は消防法第16条の33です。
- 消防法第16条の32には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)第16条の32 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC1000000186 - 本サイト収録
消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)第16条の32(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC1000000186/16_32
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点消防法第16条の32は、危険物保安技術協会の役員・職員と元役職員に、職務上知り得た秘密の漏えいと盗用を禁じる。退職後も義務は続く。
Q · 危険物保安技術協会を辞めたら、審査で知った秘密を話してもいいの?
だめです。退職後も義務は続き、条文に期限はありません
消防法第16条の32は、協会の役員・職員だけでなく「これらの職にあつた者」、つまり退職者にも秘密保持義務を課しています。禁止されるのは外部へ「漏らす」ことと、自分の業務などに「盗用」することの二つです。条文上、義務の終期は定められていません。ただし、すでに公開されている情報や業界の一般的な知識は、通常「秘密」にはあたらないと考えられます。
解説
製油所の巨大タンクについて、地盤の強さ、溶接の継手、底板の板厚の測定結果などの審査データは、その多くが危険物保安技術協会(タンク審査を専門に担う法人で、通称 KHK)の机を通っている。消防法16条の32は、この協会の役員と職員に秘密保持義務を課す。現職だけでなく「これらの職にあつた者」、つまり退職した人もその対象に入る。禁止されている行為は二つある。外部に「漏らす」ことと、自分の利益のために「盗用」することだ。黙って自社の設計に流用しただけでも、誰にも話していないから大丈夫とはならない。事業者の側から見ると、行政に近い第三者へタンクの弱点まで開示しても、その情報が競合他社や転職市場に流れない法的な担保がここにある。協会出身者を採用する会社にとっては、前職の知識をどこまで使ってよいかを判断する基準になる。
法的な位置づけ
消防法第16条の32は、危険物保安技術協会の役員若しくは職員又はこれらの職にあった者を名宛人とし、その職務に関して知り得た秘密について、外部への漏示と、職務外での利用である盗用の双方を禁止する守秘義務規定である。現職者に加えて退職者にも適用され、条文上、義務の存続期間に限定は設けられていない。
よくある質問 AI による整理
Q1危険物保安技術協会とは?
消防法に基づいて設立された法人で、大規模な危険物タンクの審査などを担います。国の機関ではないため、役職員の守秘義務は消防法16条の32で別に定められています。
Q2消防法16条の32とは何を定めた条文?
危険物保安技術協会の役員・職員と、その職にあった者が、職務に関して知り得た秘密を漏らしたり盗用したりすることを禁じる守秘義務の規定です。
Q3協会職員の守秘義務 いつまで続く?
条文は「これらの職にあつた者」も対象としており、期限を定めていません。退職から何年経っていても、職務で得た秘密を漏らしたり盗用したりすることは禁止されます。
Q4秘密の「盗用」とはどういう意味?
職務で知った秘密を、外部に話さずに自分や転職先の業務、副業などに使うことです。誰にも口外していなくても、盗用であれば本条違反となりえます。
Q5協会出身者を採用しても違法にならない?
採用自体は違法ではありません。ただし前職の審査データを聞き出して利用すると、本人の本条違反に加え、会社も不正競争防止法上の責任を問われる余地があります。
Q6審査資料の漏えいが疑われるときの相談先は?
まず協会に閲覧記録を正式に照会し、自社の提出資料と流出情報の一致箇所を整理したうえで、弁護士に刑事告訴や民事請求の可否を相談するのが一般的です。
Q7公開されている情報を話しても違反になる?
すでに公開されている情報や業界の一般常識は、通常「秘密」にあたりません。特定の事業者の非公開データと結び付けて話すと、秘密性が認定されやすくなります。
Q8社名を伏せれば審査事例を紹介できる?
社名を伏せても、数値や工法などから事業者を特定できる場合は漏えいや盗用にあたるおそれがあります。匿名化だけで安全とはいえません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1協会を辞めてもう5年経つんですけど、昔の審査の話をしたらまずいですか?
まずい可能性があります。消防法16条の32は「これらの職にあつた者」も対象にしており、期限を定めていません。ただし、すでに公開されている情報や業界の一般常識は「秘密」にあたりません。実務のポイント:問題になりやすいのは数値そのものより、「あの会社のタンクは危ない」といった評価の言葉です。特定の会社と結び付けて話した時点で、秘密性が強く認定されやすくなります
Q2協会の職員って、公務員と同じ扱いなんですか?
協会は国の機関ではなく、消防法に基づいて設立された法人です。そのため守秘義務も、国家公務員法ではなく本条(16条の32)で定められています。実務のポイント:罰則の適用については、協会の役職員を「みなし公務員」として扱う規定があり、賄賂を受け取れば刑法の収賄罪の対象になりえます。秘密を漏らす見返りに接待を受けると、守秘義務違反と収賄の二つの問題を同時に抱えることになります
Q3うちのデータが漏れたっぽいけど、協会を訴えられますか?
漏らした役職員個人には民法709条で請求できます。協会自体にも、使用者責任(民法715条)を問う余地があります。実務のポイント:協会に対して、提出資料を誰がいつ閲覧したかの記録を早めに照会してください。記録の保存期間が過ぎてしまうと、内部から流出したことを立証するのが極めて難しくなります
間違えやすい点 AI による整理
- 退職すれば守秘義務は終わり、あとは自由に話せると考えがちだが、条文ははっきり「これらの職にあつた者」も対象にしている。転職先で前職の審査知識を使う場面ほど、この義務に触れやすい
- 「漏らす」ことだけが禁止されていると思われがちだが、本条は「盗用」も明記している。誰にも口外せず、自分の業務や副業に黙って使うことも禁止の対象である。違反しているかどうかは、外に話したかどうかではなく、職務で得た秘密を職務の外に持ち出したかどうかで決まる
- 事業者の目には、協会は役所の窓口の一つにしか見えないかもしれない。しかし法律上の協会は国の機関ではなく、消防法に基づいて設立された法人である。だからこそ、公務員の守秘義務(国家公務員法・地方公務員法)とは別に、本条で秘密保持を明文化する必要があった。協会職員を公務員と同じだと思い込むと、適用される法令を取り違える
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の対象 | 消防法16条の32:協会の役員・職員と元役職員 | 消防法16条の33(v2.9で関連とされる、みなし公務員規定・現行効力要確認):協会の役職員 国家公務員法100条:国家公務員と元国家公務員 |
| 禁止・規律する行為 | 職務上知り得た秘密の漏えいと盗用 | 刑法の適用上、公務員として扱われる(収賄罪などの対象となる) 職務上知ることのできた秘密の漏えい |
| 実務での使いどころ | 審査情報の流出・流用が疑われるとき | 秘密漏えいの見返りに接待・金品を受けたとき 国の機関の職員による漏えいのとき(協会職員には適用されない) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では公務員または公務員であった者が職務上知り得た他人の工商秘密を漏らす行為を刑法で処罰する。退職者を含む点は本条と共通するが、盗用は直接の構成要件ではない
ドイツは公的任務を担う者の秘密漏示(§ 203)と他人の秘密の利用(§ 204)を区別して処罰しており、漏えいと盗用を並べる本条と発想が近い
フランスは職業上の秘密を一般的に保護する刑罰規定で対応しており、本条のように特定の審査機関ごとに規定を置く方式とは異なる
米国は連邦職員が職務上取得した企業の秘密情報を開示することを処罰する。退職者や委託先への適用範囲は、日本の本条と同一ではない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 協会でタンクの審査を10年担当した技術者が、石油元売りの子会社に転職した。歓迎会で「あのコンビナートのタンク、底板がかなり薄くなってたよ」と口にしただけでも、職務上知り得た秘密の漏えいにあたりうる。退職から何年経っていても、条文上この義務が消える時期は定められていない
- 審査を受けた化学メーカーの担当者が、競合他社の新しいタンクに、自社が協会に提出した独自の基礎工法とよく似た設計が使われていることに気付いた。協会の内部から情報が流れたのではないかと疑ったとき、何から確かめればよいか?
- 協会の職員が、審査で見た他社の溶接施工データを、副業で書いている技術コラムに「業界の一例」として載せた。社名を伏せていても、特定できる情報であれば盗用または漏えいになるおそれがある
- 社内調査で、自社の審査資料が退職した元協会職員を通じて外部に出た疑いが浮かんだ。刑事告訴をするかどうかを決めるまでの時間は限られている。公訴時効が迫るなか、今週中に証拠の保全と時系列の整理を終えなければならない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 漏えいを疑ったら、流出したと思われる情報と、自社が協会に提出した資料との一致箇所を特定し、提出日と担当者を記録する。2. 協会の窓口に正式に照会し、閲覧した人の範囲について説明を求める。3. 相手の会社や個人が特定できたら、弁護士を通じて警告書を送り、刑事告訴(本条違反の罰則、不正競争防止法21条)と民事の差止め・損害賠償(民法709条)を並行して検討する。
訴えられた側:1. 問題とされた情報が、協会での職務によって得たものか、公開資料や業界の一般知識なのかを、出典ごとに切り分ける。2. 転職先で使った知識について、文献や自分自身の経験など独自の入手経路を示す資料を集める。3. 刑事手続に進むおそれがあれば、早い段階で弁護人に相談し、供述する前に方針を固める。4. 会社に言われて情報を出した場合は、指示の記録を残しておく。
時効(請求できる期限):本条違反の罰則に対する公訴時効は法定刑の重さによって決まる(刑事訴訟法250条)。長期5年未満の拘禁刑または罰金にあたる罪であれば、犯罪行為が終わった時から3年である。民事の損害賠償請求は、損害と加害者を知った時から3年、不法行為の時から20年(民法724条)。(罰則の具体的な法定刑は、最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 昭和51年(1976年)前後 昭和49年(1974年)の水島製油所でのタンク重油流出事故を受け、危険物保安技術協会の制度が設けられたとされる。本条の制定時期と改正の経緯は、人による検証が必要である
- 消防法 第11条の3市町村長等による協会への審査委託(現行効力を要確認)
- 消防法 第16条の10協会の目的規定(現行効力を要確認)
- 消防法 第16条の33役職員のみなし公務員規定(現行効力を要確認)
- 不正競争防止法 第21条営業秘密侵害の刑事罰による重ねての保護
- 刑法 第197条みなし公務員による収賄の処罰
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