受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年4月5日読了 6 分6 分6 分

消防法 第27条

クイックジャンプ

消防隊は、火災の現場に到着するために緊急の必要があるときは、一般交通の用に供しない通路若しくは公共の用に供しない空地及び水面を通行することができる。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 消防法第27条は、日本の消防法に含まれる条文です。
  2. 消防法第27条の条文原文は「消防隊は、火災の現場に到着するために緊急の必要があるときは、一般交通の用に供しない通路若しくは公共の用に供しない空地及び水面を通行することができる。」で始まります。
  3. 消防法第27条は第六章に置かれています。
  4. 消防法の公布日は昭和23年7月24日です。
  5. 消防法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 消防法第27条の前の条は消防法第26条です。
  7. 消防法第27条の次の条は消防法第28条です。
  8. 消防法第27条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)第27条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC1000000186
  • 本サイト収録消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)第27条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC1000000186/27

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点消防法27条は、消防隊が火災現場に到着するため緊急の必要があるとき、一般交通の用に供しない通路や公共の用に供しない空地・水面を通行できると定める。所有者の同意は要件ではない。

Q · 火事のとき、消防車は私道や他人の庭を勝手に通っていいの?

通れる。緊急時なら所有者の許可は不要

消防法27条により、消防隊は火災の現場に到着するため緊急の必要があるとき、一般交通の用に供しない通路(私道など)、公共の用に供しない空地、水面を通行できます。所有者の同意や事前通知は要件ではありません。ただし権限を持つのは消防隊に限られ、目的も「現場への到着」に絞られています。本条に補償規定はなく、通行による損害の扱いは解釈が分かれています。

解説

門を閉めた私道、柵で囲った月極駐車場、私有地の池。普段なら「関係者以外立入禁止」の看板が効く場所でも、火災現場へ急ぐ消防隊は通ってよい。消防法27条は、消防隊が火災現場に到着するため緊急に必要なとき、一般交通の用に供しない通路、公共の用に供しない空地、さらに水面まで通行できると定めている。ポイントは三つある。第一に、権限を持つのは「消防隊」であり、火事を見て駆けつけた近所の人ではない。第二に、要件は「現場に到着するために緊急の必要がある」ことで、帰り道や訓練には使えない。第三に、条文には所有者の同意も事前通知も書かれていない。あなたの土地は、火災の瞬間だけ消防の通り道になりうる。逆に言えば、あなたの家が燃えたとき、隣家の私道や裏の空き地が最短ルートになる。普段の囲い込みが、自分の家への到着を数分遅らせる壁にもなりうる

法的な位置づけ

消防法27条は消防隊の緊急通行権を定める規定であり、火災の現場に到着するために緊急の必要がある場合に限り、消防隊が一般交通の用に供しない通路、公共の用に供しない空地および水面を通行できる旨を規定する。所有者の同意を要件とせず、財産権に対する消防活動上の法定制約として機能する。

よくある質問 AI による整理

Q1消防法27条とは何ですか?

火災現場へ急ぐ消防隊が、私道・空き地・水面など一般に開放されていない場所を通行できると定めた規定です。緊急の必要があることが要件です。

Q2消防車が私有地に入るのは違法?

火災現場への到着に緊急の必要がある場合、消防法27条に基づく正当な通行であり違法ではありません。所有者の許可も不要です。

Q3消防隊は私道のチェーンを外せる?

本条は通行を認める規定で、到着に緊急の必要がある範囲で進入路の確保が問題になります。鍵の所在を伝えれば無用な破壊を減らせます。

Q4消防の緊急通行に事前連絡は必要?

条文上、所有者への事前通知や同意は要件とされていません。火災時は通知を待たずに通行できる仕組みです。

Q5消防隊は池や湖も通行できる?

できます。消防法27条は通路・空地に加えて「水面」も明記しており、私有の池や桟橋周辺の水面も通行対象になりえます。

Q6訓練中の消防車も私有地を通れる?

本条の要件は「火災の現場に到着するために緊急の必要がある」ことです。訓練や帰路の通行は文言上この要件に当たりにくいと考えられます。

Q7消防車の通行を拒否したらどうなる?

同意は要件ではないため、拒否しても通行を止める法的根拠になりません。隊員に暴行・脅迫をすれば公務執行妨害(刑法95条)が問題になります。

Q8消防の通行で壊された物の補償は?

本条に補償規定はありません。要件外の通行や過剰な損壊なら国家賠償法1条による請求を検討でき、火災保険の約款確認も有効です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1消防車が庭を通って花壇がめちゃくちゃに。弁償してもらえないんですか?

消防法27条には補償の規定がありません。延焼防止のための処分には29条3項の補償規定がありますが、通行による損害をどう扱うかは実務上、解釈が分かれています。通行が要件を外れていた、または損壊が過剰だった場合は、国家賠償法1条による請求が考えられます。実務のポイント:まず自分の火災保険を確認すること。消防活動による損害を火災損害として扱う約款もあり、行政と争うより早く回収できる場合がある

Q2消防隊じゃなくて、近所の人が消火を手伝うために私の敷地を通ったら?

本条の通行権を持つのは「消防隊」だけで、一般の人には及びません。ただし火災時は、消防法29条5項で消防吏員が現場付近の人に消火作業への従事を求められるため、その指示に従った協力であれば話は変わります。実務のポイント:自発的に駆けつけた人の通行は緊急避難(民法720条)として違法性が否定される余地がある。「消防の指示だったか」が線引きの鍵なので、損害を争うならその点を先に確認する

間違えやすい点 AI による整理

  • 「私有地に勝手に入られたら不法侵入だ」と考えがちだが、本条の要件を満たす消防隊の通行は法律に基づく正当な行為であり、所有者の許可は要らない。抗議すべき対象は通行そのものではなく、要件を外れた通行や、必要以上の損壊である
  • 通行権があることは知っていても、その範囲が「通路」「空地」にとどまらず「水面」にまで及び、さらに同意も事前通知も不要という徹底ぶりは知られていない。条文の文言は短いが、火災時の所有権の後退幅は想像よりずっと大きい
  • 「通られて壊された損害を誰が払うのか」という問いは、自然な問いに見えて前提がずれている。本条には補償規定がない。補償を明記しているのは延焼防止のための処分を定めた29条3項であり、27条の通行で生じた損害をどう扱うかは実務上、解釈が分かれている。最初に問うべきは「その通行が要件内だったか、損壊は必要最小限だったか」である
比較の観点この条文ほかの条文
規律する場面消防法27条:私道・空地・水面の通行(現場への到着)消防法26条:公道上での消防車の優先通行
消防法29条:延焼防止等のための消防対象物・土地の処分
所有者の財産への介入度通行にとどまる公道上の交通規制が中心で、私有財産への介入はない
使用・処分・使用制限まで及ぶ
損失補償の規定なし(扱いは解釈が分かれる)なし
あり(29条3項)

他国ではどう定めているか 3 か国

台湾
消防法第19条

台湾は火災搶救のため土地・建築物等を使用・損壊・使用制限できるとし、同条で損失補償にも触れる。日本27条のような通行専用規定ではなく、より包括的な権限規定

韓国
소방기본법 제25조

韓国は強制処分の枠組みで、消防活動のための土地・物件の使用や緊急出動時の障害物除去を規律する

中国
中华人民共和国消防法 第45条

中国は火災現場の総指揮者に、隣接建築物の利用や警戒区域設定など広い緊急措置権限を与える

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 深夜、自宅の敷地を消防車が横切り、芝生にタイヤ痕が残り植木鉢も割れた。翌朝、誰に請求すればいいのか分からない。まず確認すべきは、隊がどの火災に向かっていたか、そして通行が本当に到着のためだったかである
  • もし、私道のチェーンを外すよう隊員に言われて「鍵は管理会社が持っている」と断ったら、どうなる? 本条は所有者の同意を通行の要件にしていない。隊は「緊急の必要」の範囲内で進入路を確保する。その場で押し問答を続ければ、隊員への暴行や脅迫を伴うと公務執行妨害(刑法95条)が問題になる
  • マンション管理組合の理事として、敷地内通路に来客用の車止めポールを常設する案を審議している。火災時、そのポールが消防隊の最短進入路を塞ぐ。法律上は通れても、物理的に通れなければ意味がない
  • 湖畔の別荘地。対岸の建物が燃えていて、陸路は渋滞で20分かかる。私有の桟橋と水面を使えば5分。条文が「水面」まで明記しているのは、まさにこの場面のためだ

取るべき行動

被害を受けた側:1. 修理前に損害を写真・動画で記録し、日時と場所を控える2. 管轄の消防署に、当日の出動先と通行経路を確認する3. 火災保険の約款で、消防活動による損害が補償対象か確認する4. 通行が要件外だった、または損壊が明らかに過剰だったと考えられる場合は、自治体への国家賠償法1条に基づく請求の可否を弁護士に相談する。正当な通行による損害の補償は解釈が分かれている点を前提に動く

訴えられた側:1. 現場で通行を求められたら、まず道を空ける。同意は要件ではないので、拒否しても通行を止める法的根拠にはならない2. 隊員に暴行や脅迫をすれば公務執行妨害(刑法95条、3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金)が成立しうる3. 鍵や管理者の連絡先をその場で伝え、無用な破壊を減らすことが自分の財産を守る最善手になる4. 後日、損害について言いたいことがあれば記録を残して消防署に照会する

時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。違法な通行・損壊を理由に国家賠償を求める場合、国家賠償法4条により民法が適用され、損害および加害者を知った時から3年、不法行為の時から20年(民法724条)が期限の目安となる(最新の改正状況をご確認ください)

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和23年(1948年) 新設:消防法(昭和23年法律第186号)の制定により、消防隊の緊急通行に関する規定として設けられた

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

消防法の全文を見る所属する編章節を開く:第六章

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›