消防法 第28条
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- 火災の現場においては、消防吏員又は消防団員は、消防警戒区域を設定して、総務省令で定める者以外の者に対してその区域からの退去を命じ、又はその区域への出入を禁止し若しくは制限することができる。
- 2.消防吏員又は消防団員が火災の現場にいないとき又は消防吏員又は消防団員の要求があつたときは、警察官は、前項に規定する消防吏員又は消防団員の職権を行うことができる。
- 3.火災現場の上席消防員の指揮により消防警戒区域を設定する場合には、現場に在る警察官は、これに援助を与える義務がある。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 消防法第28条は、日本の消防法に含まれる条文です。
- 消防法第28条の条文原文は「火災の現場においては、消防吏員又は消防団員は、消防警戒区域を設定して、総務省令で定める者以外の者に対してその区域からの退去を命じ、又はその区域への出入を禁止し若…」で始まります。
- 消防法第28条は第六章に置かれています。
- 消防法の公布日は昭和23年7月24日です。
- 消防法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 消防法第28条の前の条は消防法第27条です。
- 消防法第28条の次の条は消防法第29条です。
- 消防法第28条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)第28条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC1000000186 - 本サイト収録
消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)第28条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC1000000186/28
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点消防法28条は、火災現場で消防吏員・消防団員が消防警戒区域を設定し、総務省令で定める者以外に退去命令や出入禁止・制限ができると定める。
Q · 火事の現場で「下がって」と言われたら、従わないといけないの?
原則従う義務あり。住人など省令の対象者は別扱い
消防法28条1項により、消防吏員・消防団員は火災現場に消防警戒区域を設定し、総務省令で定める者以外に退去を命じたり、出入を禁止・制限したりできます。命令違反は消防法44条により罰金または拘留の対象です。燃えている建物の所有者・管理者・占有者、消防作業に関係するライフライン業者、救護にあたる医師などは退去命令の対象外とされていますが、建物に入ってよいという許可ではありません。消防が不在のときは警察官が同じ職権を行使できます(2項)。
解説
火災現場に張られる黄色いロープは、ただの「ご協力ください」の合図ではない。消防法28条に基づく消防警戒区域であり、消防吏員または消防団員は、区域から出て行けと命じることも、入るなと禁じることもできる。命令に従わなければ刑事罰(30万円以下の罰金または拘留、消防法44条)の対象になる。とはいえ、すべての人を一律に締め出す制度ではない。総務省令(消防法施行規則)は、燃えている建物の所有者・管理者・占有者で現場にいる人、電気・ガス・水道などの業務で消防作業に関係する人、救護にあたる医師・看護師などを、退去命令の対象外としている。つまり、自宅が燃えているあなたと、スマホを構えた通行人とでは、ロープの前での法的立場が違う。ただし対象外というのは「無制限に入ってよい」という意味ではない。燃えている建物に飛び込めば命を落としうるし、消防活動を妨げれば別の重い罰則(消防法40条)が待っている。消防隊が不在なら警察官が同じ権限を行使でき(2項)、消防の指揮で区域を設定するときは、現場の警察官に援助義務がある(3項)。ロープを前にしたとき、自分がどちら側の人間かを一言で名乗れるかどうかで、その後の数時間が変わる。
法的な位置づけ
消防警戒区域とは、消防法28条に基づき、火災の現場において消防吏員または消防団員が設定する区域であり、総務省令で定める者以外の者に対し、区域からの退去を命じ、または区域への出入を禁止もしくは制限できるものをいう。消防吏員等が現場にいない場合またはその要求がある場合には、警察官が同一の職権を行う。
手順
- 1.ロープの前で立場と情報を一息で伝える 消防吏員または消防団員に、建物との関係(所有者・住人・テナント管理者など)、中に残っている人の有無と位置、ガスボンベや薬品などの危険物を簡潔に伝える
- 2.退去命令には即座に従う 対象外の立場であっても、燃えている建物に自分で入らない。命令を受けたら、まずその場で従い、言い分は後で伝える
- 3.業務関係者は身分と目的を示す ガス・電気・水道などの業務や救護で駆けつけた場合は、社員証や資格証を示し、所属と目的を伝えて現場指揮者の判断を仰ぐ
- 4.区域外から記録し、解除後の立会いを申し出る 区域の外から状況を撮影し、解除時刻を確認する。現場指揮者に安全確認後の立会い・撮影を申し出て、後日消防署で罹災証明書を申請し保険請求に備える
よくある質問 AI による整理
Q1消防警戒区域とは何ですか?
火災の現場で消防吏員・消防団員が設定する立入規制区域です。消防法28条に基づき、省令で定める者以外に退去を命じ、出入を禁止・制限できます。
Q2火事の立入禁止ロープを越えたら違法?
退去命令や出入禁止に従わなければ、消防法44条により罰金または拘留の対象になります。ロープを越えただけで命令違反を問われる可能性があります。
Q3火事の現場 野次馬 罰金 いくら?
消防警戒区域での退去命令・出入禁止に違反すると、30万円以下の罰金または拘留の対象です(消防法44条)。消火活動を妨げれば別の重い罰則もあります。
Q4火災現場に入れるのは誰?
消防法施行規則で、建物の所有者・管理者・占有者、消防作業に関係する電気・ガス・水道等の業務従事者、救護に従事する医師・看護師などが対象外とされています。
Q5警察官が火災現場で立入を禁止できる?
できます。消防法28条2項により、消防吏員・消防団員が現場にいないときや要求があったときは、警察官が同じ職権を行使できます。
Q6消防警戒区域はいつ解除される?
法律上の固定の期限はなく、鎮火や安全確認の状況に応じて現場の消防が判断します。立会いや撮影を希望する場合は現場指揮者に申し出るのが確実です。
Q7消防警戒区域と火災警戒区域の違いは?
消防警戒区域(28条)は火災発生後の現場で設定します。火災警戒区域(23条の2)はガス漏れ等で火災発生のおそれが大きい段階で設定するもので、根拠も場面も異なります。
Q8火事の現場をスマホで撮影すると違法?
区域の外からの撮影は28条違反になりません。ただし区域内への立入りや消防活動の妨害は罰則対象で、被災者の顔や表札の公開はプライバシー侵害の問題が生じえます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1自分の家が燃えてるのに入れてもらえないって、おかしくないですか?
消防法28条と施行規則で、建物の所有者・管理者・占有者で現場にいる人は退去命令の対象外になりえます。ただしそれは、燃えている建物に入ってよいという許可ではありません。消防は安全確保を優先して行動を制限できます。実務のポイント:住人だと名乗り、要救助者や危険物の情報を一緒に伝えると、現場での扱いが変わります。消防にとって、あなたは貴重な情報源だからです
Q2ロープの外からなら火事の動画を撮ってSNSに上げても大丈夫?
区域の外から撮影することは28条違反になりません。ただし、命令に反して内側に入ったり居座ったりすれば消防法44条の対象で、消防車の動線をふさげば40条の消防活動妨害に問われる可能性もあります。実務のポイント:表札や車のナンバー、被災者の顔が映った動画は、プライバシー侵害で民法709条の損害賠償を請求される原因になります。消防法をクリアしても、別の法律で問題になりうるということです
Q3消防じゃなくて警察官に止められたんですけど、従う必要あります?
あります。28条2項により、消防吏員・消防団員が現場にいないとき、またはその要求があったときは、警察官が同じ職権を行使できます。3項では、消防が区域を設定する際に現場の警察官が援助する義務も定められています。実務のポイント:消防が着く前に警察官がロープを張っている現場は珍しくありません。誰が張ったかで抵抗の可否を判断しようとすると、立場をかえって悪くします
間違えやすい点 AI による整理
- 「現場のロープは任意協力のお願い」と思われがちだが、28条1項に基づく退去命令や出入禁止は法的な命令であり、違反は消防法44条で30万円以下の罰金または拘留の対象になる。「注意されたら下がればいい」という感覚のまま食い下がると、前科につながる行為になる
- 命令に従わないと罰金があることは知っていても、その先は見落とされがちだ。押しのける、ホースを踏む、消防車の進路をふさぐといった行為で消火活動を妨げれば、消防法40条の消防活動妨害として、より重い拘禁刑が視野に入る(最新の改正状況をご確認ください)。28条違反と40条違反の距離は、身体半分ほどしかない
- 「自分の家なんだから入る権利がある」という問いの立て方自体がずれている。法律が見ているのは所有権の強さではなく、退去命令の対象外になるかどうかである。所有者・占有者は対象外になりうるが、それは燃えている建物に入る許可ではない。消防は安全確保や消防活動妨害の防止という別の枠組みで行動を制限できる
- 住民から見ればロープは「家との間に引かれた壁」だが、法律から見れば「消防活動のための作業空間の確保」である。この視点の違いを理解せずに感情的にぶつかると、救助情報を伝える貴重な数分間を口論に使ってしまう
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 設定する場面 | 消防法28条:火災の現場(火災発生後) | 消防法23条の2:ガス漏れ等で火災発生のおそれが著しく大きい場合(火災発生前) 災害対策基本法63条:災害が発生し、または発生しようとしている場合 |
| 設定権者 | 消防吏員・消防団員(不在時等は警察官) | 消防長・消防署長(不在時等は警察署長等) 市町村長等 |
| 違反時の扱い | 消防法44条:罰金または拘留 | 消防法の罰則規定による 災害対策基本法の罰則規定による |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では消防指揮人員が火災現場周辺に警戒区を劃定し、人車の進入を制限し、区域内の人車を疎散・強制疎散できる
韓国では消防活動区域を設定し、関係者以外の出入を制限できる。日本と同様に出入可能な者の範囲を下位法令で定める構造
中国では消防救援機構が火災現場で警戒区を劃定し、局部的な交通規制などを実施できる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 深夜、実家の隣家から火が出た。あなたは寝間着のまま外に出て、自分の家の窓が熱で割れるのを見ている。消防団員に「下がって」と言われたが、家の中には要介護の母がいる。名乗るべき言葉は「この家の住人で、中に家族がいます」。占有者は退去命令の対象外になりうるうえ、要救助者の情報は消防にとって最優先の材料だからだ
- SNS 用に動画を撮りたくて、ロープの内側に一歩入った。消防吏員に退去を命じられたのに「公道でしょ」と動かなかった。それだけで罰金または拘留の対象である
- もし消防車がまだ着いていない現場で警察官に「入らないで」と言われたら、従う義務はあるのか? 2項により、消防吏員・消防団員が現場にいないときは警察官が同じ職権を行使できる。「消防じゃないから関係ない」は通らない
- ガス会社の緊急保安担当であるあなたが駆けつけたが、若い消防団員に止められた。省令は消防作業に関係するガスの業務従事者を対象外としている。社員証を見せ、所属と目的を短く伝えれば、現場の指揮者に話が通りやすい
- 鎮火から2時間。燃えたテナントの店長であるあなたは、明朝9時に保険会社の担当者と会う約束をしている。今夜のうちに被害状況を撮影しておきたいが、区域はまだ解除されていない。無理に入るのではなく、消防の現場指揮者に「管理者です。安全確認後に撮影させてほしい」と申し出るのが最短ルートである
取るべき行動
被害を受けた側:1. ロープの前で、建物との関係(所有者・住人・テナントの管理者)、中に残っている人の有無、ガスボンベや薬品などの危険物を、消防吏員に一息で伝える2. 自分で中に入ろうとしない。対象外の立場であっても、消防の指示に従う3. 区域の外から撮影して記録を残し、解除の時刻を確認する4. 後日、消防署に罹災証明書を申請し、保険会社への連絡に使う
訴えられた側:1. 退去命令を受けたら、まずその場で従う。言い分は後から言える2. 業務で来た人(ガス・電気・医療関係者など)なら、身分証を示して省令上の立場を伝え、現場指揮者の判断を仰ぐ3. 違反を指摘されたら、命令を受けた時刻、相手(消防か警察か)、自分の発言をメモしておく4. 取り調べになったら、命令の明確さや自分の立場を整理するため、早めに弁護士へ相談する
時効(請求できる期限):本条そのものに時効はない。命令違反(消防法44条、30万円以下の罰金または拘留)の公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項6号)。火災に関わる民事上の請求には一般消滅時効(民法166条、知った時から5年、権利を行使できる時から10年)が適用される(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成11年(1999年)中央省庁等改革関係法、平成13年(2001年)施行 省庁再編に伴い、委任先の「自治省令」を「総務省令」に改めたとみられる(改正年と内容は人的検証が必要)
- 消防法 第23条の2火災発生前の火災警戒区域
- 消防法 第29条消火活動に伴う破壊消防と損失補償
- 消防法 第44条退去命令・出入禁止違反の罰則
- 消防法 第40条消防活動妨害の罰則
- 消防法 第25条火災現場付近の者の応急消火等の協力
- 災害対策基本法 第63条市町村長による災害時の警戒区域
- 警察官職務執行法 第4条危険時の避難等の措置
- 軽犯罪法 第1条変事の際の公務員の指示拒否(第8号)
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