消防法 第44条
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- 次のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金又は拘留に処する。
- 一第三条第一項の規定による命令に従わなかつた者
- 二第四条第一項、第十六条の三の二第二項(同条第四項において準用する場合を含む。)、第十六条の五第一項若しくは第三十四条第一項(第三十五条の三第二項及び第三十五条の三の二第二項において準用する場合を含む。)の規定による資料の提出若しくは報告を求められて、資料の提出をせず、虚偽の資料を提出し、報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又はこれらの規定による立入り、検査若しくは収去を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
- 三第八条の二の二第三項(第八条の二の三第八項(第三十六条第一項において準用する場合を含む。)並びに第三十六条第一項及び第六項において準用する場合を含む。)又は第八条の三第三項の規定に違反した者
- 四第十四条の三第一項若しくは第二項又は第十七条の三の二の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者
- 五第十四条の三の二の規定による点検記録を作成せず、虚偽の点検記録を作成し、又は点検記録を保存しなかつた者
- 六第十六条の二第三項の規定に違反した者
- 七第十六条の五第二項の規定による消防吏員又は警察官の停止に従わず、又は提示の要求を拒んだ者
- 八第八条第二項(第三十六条第一項において準用する場合を含む。)、第九条の三第一項(同条第二項において準用する場合を含む。)、第十一条第六項、第十一条の四第一項、第十二条の六、第十二条の七第二項、第十三条第二項、第十七条の三の二又は第十七条の十四の規定による届出を怠つた者
- 九第十三条の二第五項(第十七条の七第二項において準用する場合を含む。)の規定による命令に違反した者
- 十正当な理由がなく消防署、第十六条の三第二項の規定により市町村長の指定した場所、警察署又は海上警備救難機関に同条第一項の事態の発生について虚偽の通報をした者
- 十一第八条の二の二第一項(第三十六条第一項において準用する場合を含む。)又は第十七条の三の三の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
- 十二第十七条の四第一項又は第二項の規定による命令に違反して消防用設備等又は特殊消防用設備等の維持のため必要な措置をしなかつた者
- 十三第十八条第一項の規定に違反し、みだりに火災報知機、消火栓、消防の用に供する貯水施設又は消防の用に供する望楼若しくは警鐘台を使用し、又はその正当な使用を妨げた者
- 十四第十八条第二項の規定に違反した者
- 十五第二十一条第三項の規定による届出をしないで消防水利を使用不能の状態に置いた者
- 十六第二十一条の十四第一項又は第二十一条の十六の七第一項の規定による報告を求められて、報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又はこれらの規定による立入り若しくは検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
- 十七第八条の二の二第四項(第八条の二の三第八項(第三十六条第一項において準用する場合を含む。)並びに第三十六条第一項及び第六項において準用する場合を含む。)及び第二十一条の十六の五の規定による命令に違反した者
- 十八第二十二条第四項又は第二十三条の規定による制限に違反した者
- 十九第二十三条の二の規定による火気の使用の禁止、退去の命令又は出入の禁止若しくは制限に従わなかつた者
- 二十正当な理由がなく消防署又は第二十四条(第三十六条第八項において準用する場合を含む。)の規定による市町村長の指定した場所に火災発生の虚偽の通報又は第二条第九項の傷病者に係る虚偽の通報をした者
- 二十一第二十八条第一項又は第二項(第三十条の二及び第三十六条第八項において準用する場合を含む。)の規定による退去の命令又は出入の禁止若しくは制限に従わなかつた者
- 二十二第三十二条第一項(第三十五条の三第二項及び第三十五条の三の二第二項において準用する場合を含む。)の規定による資料の提出又は報告を求められて、資料の提出をせず、虚偽の資料を提出し、報告をせず、又は虚偽の報告をした者
- 二十三第三十三条の規定による火災後の被害状況の調査を拒んだ者
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 消防法第44条は、日本の消防法に含まれる条文です。
- 消防法第44条の条文原文は「次のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金又は拘留に処する。」で始まります。
- 消防法第44条は第九章に置かれています。
- 消防法の公布日は昭和23年7月24日です。
- 消防法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 消防法第44条の前の条は消防法第43条の5です。
- 消防法第44条の次の条は消防法第45条です。
- 消防法第44条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)第44条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC1000000186 - 本サイト収録
消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)第44条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC1000000186/44
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点消防法第44条は、立入検査の拒否、点検結果の未報告、届出の懈怠、虚偽の119番通報など23類型に三十万円以下の罰金又は拘留を科す。過料ではなく刑事罰である。
Q · 消防署の立入検査を断ったり、点検報告を出さなかったりすると、どんな罰がある?
三十万円以下の罰金又は拘留という刑事罰の対象になる
消防法第44条により、正当な理由なく立入検査を拒む・妨げる・忌避する行為(2号)、消防用設備等の点検結果を報告しない行為(11号)、防火管理者の選任などの届出を怠る行為(8号)は、三十万円以下の罰金又は拘留に処されます。これは行政上の過料ではなく刑事罰で、確定すれば前科になります。法人の業務として行われた場合は、第45条の両罰規定により法人にも罰金が科されえます。
解説
罰金三十万円以下、または拘留(1日以上30日未満、刑事施設に身柄を置かれる刑)。消防法44条は23の号を一本にまとめた条文で、並んでいる行為はどれも地味である。たとえば、消防署の立入検査を「今日は担当者がいない」と追い返す。消防用設備の点検結果を報告しない。防火管理者を選んだのに届出をしていない。いたずらで119番に火事だと通報する。消火栓の前に車を止めて使えなくする。どれも重大犯罪には見えないが、すべて前科になりうる刑事罰である。行政指導の延長だと思っていると、これを読み違える。もう一つ押さえておくべきことがある。罰則の重さが二段構えになっている点だ。消防用設備の「維持」命令に従わなければ本条だが、「設置」命令に従わなければ41条のより重い罰則に上がる。立入検査の拒否や点検報告の放置は、消防が本格的な是正命令や違反対象物の公表に踏み切る前の黄色信号として扱われる。この段階で手を打てる人と、放置して命令段階まで進めてしまう人とでは、その後の店や会社の運命が分かれる。
法的な位置づけ
消防法第44条は、消防法上の行政上の義務違反のうち比較的軽微な類型を列挙し、三十万円以下の罰金又は拘留を法定刑とする罰則規定である。対象は検査拒否、報告・届出の懈怠、虚偽報告、消防用設備等の維持命令違反、虚偽通報、消防施設の不正使用など23号にわたり、行政刑罰として刑法総則が適用される。
よくある質問 AI による整理
Q1消防法44条とは?
消防法上の軽微な義務違反23類型をまとめた罰則規定です。立入検査拒否、報告・届出の懈怠、虚偽通報などに三十万円以下の罰金又は拘留を科します。
Q2消防法違反は前科になる?
なります。第44条の罰金・拘留は刑事罰なので、確定すれば前科として記録されます。前科にならない過料とは性質が異なります。
Q3消防設備点検の報告はいつまで?
飲食店などの特定防火対象物は1年に1回、それ以外の防火対象物は3年に1回、消防長又は消防署長へ報告します(消防法施行規則31条の6)。
Q4防火管理者の選任届を出さないとどうなる?
防火管理者を選任しても届出を怠れば、消防法第8条2項の届出懈怠として第44条8号の処罰対象になりえます。選任と届出は別の義務です。
Q5消火栓の前に駐車するのは違法?
消火栓の正当な使用を妨げれば消防法第18条1項違反として第44条13号の対象になりえます。道路交通法45条でも消火栓から5m以内は駐車禁止です。
Q6消防法違反の時効は何年?
第44条の罪は罰金に当たる罪として公訴時効3年です(刑事訴訟法250条2項6号)。報告しない状態が続く場合の起算点には解釈の余地があります。
Q7消防法違反で会社も処罰される?
法人の代表者や従業員が業務に関して違反した場合、第45条の両罰規定により行為者に加えて法人にも罰金刑が科されえます。
Q8嘘の救急通報も処罰される?
処罰対象です。正当な理由なく傷病者に係る虚偽の通報をした者は、火災の虚偽通報と同じく第44条20号により罰金又は拘留に処されえます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1消防の立入検査って、令状もないのに断っちゃダメなんですか?
消防法4条1項の立入検査は行政調査であり、令状は必要ない。正当な理由なく拒めば本条の処罰対象になる。ただし個人の住居に入るには関係者の承諾が必要で、時間帯にも制限がある(4条1項ただし書)。実務のポイント:検査そのものを拒むより「責任者が同席できる日時に再調整したい」と申し出るほうが、記録上の扱いがまるで違う。拒否と日程調整は別物として処理される
Q2子どもがいたずらで119番しちゃいました。親が罰金を払うんですか?
刑法41条により14歳未満は刑事責任を問われないので、本条の罰金が子どもに科されることはなく、親が代わりに刑罰を受けることもない。ただし14歳以上であれば本人が処罰対象になりうる。実務のポイント:実務で多いのは処罰より、消防からの厳重注意と再発防止の確認である。出動規模が大きい場合は、民法714条に基づく監督義務者責任として損害を請求される可能性が理屈の上ではある。すぐ謝罪の連絡を入れた家庭とそうでない家庭とで、その後の扱いが分かれやすい
Q3点検は業者に頼んでるんですが、報告を出し忘れたら誰が罰せられるんですか?
報告義務を負うのは防火対象物の関係者(所有者、管理者、占有者)であり、点検業者ではない(17条の3の3)。報告をしなければ本条の対象になり、法人には45条の両罰規定で罰金が科されうる(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:業者との契約に「報告書の消防署提出代行」が含まれているかを確認しておく。点検だけで契約が終わっていて提出が宙に浮いている例は珍しくない
間違えやすい点 AI による整理
- 罰金三十万円以下なら行政上の反則金のようなものだと思われがちだが、本条は刑事罰である。罰金も拘留も前科として記録に残り、検察庁の前科記録にも載る。過料(行政上の秩序罰、前科にならない)とは性質がまったく違う
- 立入検査を断った件だけを気にする人は多いが、本当に深刻なのはその後に起こることのほうである。協力が得られない対象物には、消防は5条の改修命令や5条の2の使用停止命令を検討しはじめる。命令に至れば違反対象物として公表されうる。本条違反そのものより、その後に命令と公表の段階へ進むほうが、店の存続にとってはるかに重い
- 「点検はちゃんとやっているから大丈夫」は問いの立て方がずれている。法律が罰するのは点検をしないことではなく、点検結果を消防長等に報告しないこと(17条の3の3)、そして危険物施設の点検記録を作成・保存しないこと(14条の3の2)である。業者が点検しても、報告書が提出されていなければ義務を果たしたことにはならない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 消防法44条:検査拒否・報告や届出の懈怠・維持命令違反・虚偽通報など手続的・軽微な義務違反 | 消防法41条:消防用設備等の設置命令違反など、危険性がより高い義務違反 消防法45条:行為者処罰に加えて法人・事業主を処罰する両罰規定 |
| 法定刑 | 三十万円以下の罰金又は拘留 | 第44条より重い法定刑(自由刑を含む) 法人には罰金刑(各本条の罰金刑など) |
| 消防用設備等の命令違反の振り分け | 第17条の4の命令に違反し「維持」のための措置をしない場合(12号) | 第17条の4の命令に違反し「設置」をしない場合 いずれも法人の業務に関する違反なら法人にも及ぶ |
他国ではどう定めているか 4 か国
火災の虚偽通報や検査拒否などは主に行政上の罰鍰で対応し、刑事罰を用いる日本の第44条とは制裁の性質が異なる
韓国も軽微な違反の多くは過怠料(과태료)で処理し、行政秩序罰の比重が日本より大きい
ドイツでは緊急通報の濫用は刑法で処罰する一方、建物防火上の義務違反は州法上の秩序違反(Ordnungswidrigkeit)として過料で対応するのが通例
米国では州・自治体が採用した火災予防コードの違反を軽罪や民事罰で処理し、虚偽の火災通報は州刑法で処罰する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 雑居ビルで居酒屋を経営している。予告なしで消防署員が来店し、仕込みで忙しかったので「また今度にしてください」と断った。消防法4条1項の立入検査を拒んだことになり、本条の処罰対象になりうる。後日、違反処理の担当者から連絡が来るのは珍しくない
- テナントの消防用設備点検の報告期限(飲食店などの特定防火対象物は1年に1回)を、管理会社任せにしたまま2年放置していた。報告をしない状態そのものが本条の対象になる。報告をすっかり忘れていたとしても、罰則の条文上は言い訳にならない
- 子どもが面白半分で119番に「家が燃えてる」と電話したら、どうなる? 消防車が出動し、通報記録は残る。虚偽の火災通報は本条の処罰対象であり、出動規模によっては刑法233条の偽計業務妨害罪まで視野に入る
- 店の前の消火栓の上に、配達のトラックを30分止めた。その間に近所で火災が起きれば、消火栓の正当な使用を妨げたことになる
- 管理するビルの消防用設備について、消防長から改修命令を受けた。期限まであと10日、業者の見積もりはまだ届いていない。期限内に必要な措置をしなければ本条違反、さらに命令の事実は公示されうる。テナント募集にも響く
取るべき行動
被害を受けた側:1. 近所の建物で消火栓が塞がれている、非常口に物が積まれているといった危険に気付いたら、管轄の消防署の予防課に相談する(匿名でもよい) 2. 写真と日時を記録しておく3. 虚偽の119通報や消防水利の妨害を目撃したら、通報日時と状況をメモし、消防または警察に情報提供する4. 火災で被害を受けた場合、33条の火災調査の記録が損害賠償請求の重要な証拠になる。調査の結果を確認する方法を消防に問い合わせる
訴えられた側:1. 立入検査を一度断ってしまったなら、すぐ消防署に連絡して検査日程を再調整し、協力の意思を示す2. 点検報告や届出の漏れが判明したら、気付いた時点で提出する。自主的に是正したことは処分の判断で考慮されやすい3. 改修命令を受けたら、期限内に完了できなくても改修計画と業者の見積もりを提出する4. 刑事手続に進みそうなら弁護士に相談し、是正の経過を時系列で書面にまとめておく
時効(請求できる期限):本条の罪の公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項6号、罰金に当たる罪)で、違反行為が終わった時から起算する。報告しない状態のように違反が続くものは、状態が続く限り時効が進まないと解される余地がある(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:消防法第44条は行政上の協力義務の履行を刑罰の威嚇により間接的に確保する行政刑罰であり、刑法総則(故意犯処罰の原則等)が適用される。過料とは手続・効果の両面で区別される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:消防法(昭和23年法律第186号)制定。罰則の一つとして設けられ、その後の改正で対象行為の号の追加・整理が重ねられ現行の23号構成に至った。
- 消防法 第4条立入検査・資料提出命令の根拠規定
- 消防法 第17条の3の3消防用設備等の点検報告義務
- 消防法 第41条設置命令違反等のより重い罰則
- 消防法 第45条法人に対する両罰規定
- 消防法 第24条火災発見者の通報義務
- 軽犯罪法 第1条虚構の災害申出の処罰(16号)
- 刑法 第233条虚偽通報による偽計業務妨害罪
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