受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年4月5日読了 6 分6 分6 分

消防法 第32条

クイックジャンプ
  1. 消防長又は消防署長は、前条の規定により調査をするため必要があるときは、関係のある者に対して質問し、又は火災の原因である疑いがあると認められる製品を製造し若しくは輸入した者に対して必要な資料の提出を命じ若しくは報告を求めることができる。
  2. 2.消防長又は消防署長は、前条の調査について、関係のある官公署に対し必要な事項の通報を求めることができる。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 消防法第32条は、日本の消防法に含まれる条文です。
  2. 消防法第32条の条文原文は「消防長又は消防署長は、前条の規定により調査をするため必要があるときは、関係のある者に対して質問し、又は火災の原因である疑いがあると認められる製品を製造し若しくは…」で始まります。
  3. 消防法第32条は第七章に置かれています。
  4. 消防法の公布日は昭和23年7月24日です。
  5. 消防法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 消防法第32条の前の条は消防法第31条です。
  7. 消防法第32条の次の条は消防法第33条です。
  8. 消防法第32条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)第32条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC1000000186
  • 本サイト収録消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)第32条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC1000000186/32
裁判例 1件に引用されています

関連度の高い1件を表示しています

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点消防法32条は、消防長・消防署長が火災原因調査のため関係者に質問し、出火の疑いがある製品の製造者・輸入者に資料提出を命じ報告を求めることができると定める規定。

Q · 火事のあと消防の人に色々聞かれたけど、これって何の法律に基づいてるの?

消防法32条の火災原因調査のための質問です

消防法32条1項により、消防長または消防署長は、火災原因の調査(31条)のために必要があるとき、関係のある者に質問できます。これは犯罪捜査ではなく行政調査です。さらに、火災の原因と疑われる製品の製造者・輸入者には資料の提出を命じ、報告を求めることができます。2項では警察などの関係官公署に必要事項の通報を求めることも認められています。

解説

火事の後に消防署員が話を聞きに来るのは、警察の取り調べとは別の手続である。消防法32条は、消防長または消防署長が火災原因を調べるために、関係者に質問できると定めている。それだけではない。火元と疑われる製品の製造業者や輸入業者に対しては、設計図・部品仕様・過去の事故記録などの資料を出すよう「命じる」ことができ、報告を求めることもできる。ここで「命令」と「質問」の重さは違う。資料提出命令に従わなかったり嘘の資料を出したりすれば罰則の対象になるが、質問は任意の協力を求める性格が強い。被災者のあなたにとって大事なのは、この調査で集まった情報が「火災調査書類」として消防に残る点だ。保険金の請求でも、製造業者や隣人への損害賠償でも、原因について最も中立的な記録になりうる。最初の聴取で何を話したかが、その記録の土台になる

法的な位置づけ

消防法32条は火災原因調査における質問権および資料提出命令権を定める規定であり、消防長または消防署長が31条の調査のため必要があるとき、関係のある者への質問、火災の原因と疑われる製品の製造者・輸入者への資料提出命令と報告徴収、ならびに関係官公署への通報要求を行うことができる旨を規定する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.火元と疑われる製品と記録を保全する 焼け残った製品の残骸、取扱説明書、購入履歴(注文メール・レシート)を捨てずに保管する。片付け業者に処分される前に、写真撮影もしておく
  2. 2.聴取前に出火前後の時系列メモを作る 出火前後の行動、使用していた家電、購入時期と購入先を時系列で書き出す。聴取では見たことと推測を区別して答える
  3. 3.(事業者)資料提出命令への対応体制を整える 命令が届いたら提出期限と対象資料の範囲を消防本部に確認し、社内窓口を一本化する。海外製造品なら製造元から設計図・試験記録を至急取り寄せ、営業秘密部分はその旨を明示する
  4. 4.(事業者)消費者庁への事故報告を並行して進める 重大製品事故に当たる場合は、消費生活用製品安全法に基づき、事故を知った日から10日以内に消費者庁へ報告する。提出資料の控えと提出日も記録する
  5. 5.(被災者)火災調査書類の開示を請求する 賠償請求や保険請求の前に、消防本部へ火災調査書類の開示を請求する。訴訟になった場合は民事訴訟法226条の文書送付嘱託を申し立てる

よくある質問 AI による整理

Q1火災原因調査とは何ですか?

火災の出火原因や延焼拡大の理由を消防が調べる行政調査です。消防法31条が着手義務を、32条が質問・資料提出命令などの調査手段を定めています。

Q2消防の事情聴取は拒否できる?

32条の関係者への質問は任意協力の性格が強い行政調査です。ただし製造者・輸入者への資料提出命令は強制力があり、違反には罰則が設けられています。

Q3火災調査書類 開示請求の方法

自治体の消防本部に対し、個人情報保護法に基づく本人開示請求や情報公開条例に基づく請求を行います。第三者情報や営業秘密は黒塗りになることがあります。

Q4消防の資料提出命令 違反したらどうなる?

命令に従わない、または虚偽の資料を提出した場合は消防法の罰則(44条)の対象となりえます。具体的な罰則内容は最新の条文で確認が必要です。

Q5輸入販売しているだけでも消防から命令が来る?

来る可能性があります。32条は製品を「製造し若しくは輸入した者」を対象としており、海外製品を自社で輸入して国内販売する事業者も含まれえます。

Q6火災原因調査 どのくらいかかる?

法律上の期限はなく、事案の規模や製品鑑定の有無によって数週間から数か月かかることがあります。資料提出命令の期限は命令ごとに指定されます。

Q7消防の火災原因判定は保険金に影響する?

保険会社は消防の原因判定を参考にすることが多く、事実上影響します。ただし保険金支払の可否は保険契約の約款に基づいて保険会社が判断します。

Q8消防と警察の火災調査の違いは?

消防の調査は再発防止のための行政調査、警察の捜査は放火・失火などの犯罪を対象とする刑事手続です。消防は犯罪を認めると警察に通報します(35条)。

この条文についての質問 AI による整理

Q1消防の人に話したことって、警察にも全部伝わるんですか?

32条の質問は火災原因を調べる行政調査で、犯罪捜査そのものではありません。ただし消防は、放火や失火の犯罪があると認めれば警察に通報し、証拠を保全する立場にあります(消防法35条)。実務のポイント:失火で問題になるのは「過失」の有無です。「たぶん自分が消し忘れた」といった推測を事実のように話すと、それが記録に残ります。分からないことは分からないと答えるのが、正直でもあり身を守ることにもなります

Q2メーカーを訴えたいんですが、消防の調査結果って見せてもらえますか?

当事者として開示を請求でき、訴訟になれば裁判所を通じた文書送付嘱託という手段もあります(民事訴訟法226条)。ただし第三者の個人情報や製造業者の営業秘密は黒塗りになることがあります。実務のポイント:32条に基づいて製造業者から出させた資料が調査書類に含まれていれば、そこに製品欠陥の手がかりが残っていることがあります。被害者が自分では手に入れられない情報を、消防が先に集めてくれているわけです

間違えやすい点 AI による整理

  • 消防の聴取は警察の取り調べと同じで、何を聞かれても全部答えなければならない、と身構える人が多い。実際の32条の質問は火災原因を突き止めるための行政調査であり、犯罪捜査ではない。ただし放火や失火の犯罪が疑われれば、消防は警察に通報する立場にある(35条)。行政調査の内容が刑事手続でどこまで使えるかは、実務上、解釈が分かれている
  • 製造業者の側は「消防が調べるのは燃えた現場だけ」と思い込みがちだが、それが深刻な読み違いになる。32条は製造者と輸入者を名指しで資料提出命令の相手にしている。海外製品を仕入れて国内で売るだけの事業者でも「輸入した者」にあたりうる。命令への対応が遅れたり不正確だったりすれば、罰則のリスクに加えて、その対応ぶりも原因究明の記録に残る
  • 被災者は「原因は消防が決めてくれる、自分は待つだけ」と考えがちだ。だが消防の調査は防火行政のためのもので、あなたの損害を回収するためのものではない。調査結果を賠償交渉にどう使うかは、あなた自身が書類の開示を求めるところから始まる
比較の観点この条文ほかの条文
規律する内容消防法32条:関係者への質問、製造者・輸入者への資料提出命令・報告徴収、官公署への通報要求消防法31条:消防長・消防署長の火災原因と損害の調査着手
消防法34条:火災調査のための関係場所への立入検査
対象者関係のある者(質問)、製品の製造者・輸入者(命令)、関係官公署(通報)火災そのもの(調査義務の宣言)
火災が発生した関係場所と関係者
強制力質問は任意協力が中心、資料提出命令は罰則で担保調査着手の根拠規定であり、私人への直接の強制はない
立入検査は行政上の強制力あり(罰則の詳細は要確認)

他国ではどう定めているか 3 か国

台湾
消防法第26条

台湾でも直轄市・県(市)の消防機関が火災原因の調査・鑑定のため関係場所に立ち入り、関係者に質問できる。製造者・輸入者を名指しする資料提出命令の規定ぶりは日本と異なる

韓国
소방의 화재조사에 관한 법률

韓国は火災調査を独立の法律で規律しており、消防の火災調査体制を体系的に定める

中国
中华人民共和国消防法 第51条

中国では消防救援機構が火災現場の封鎖や火災原因の調査、火災事故認定書の作成を担う

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 寝室で充電中のモバイルバッテリーから出火し、2部屋が焼けた。翌日、消防の調査員が発火の状況を細かく聞いてくる。あなたの答えと焼け残った製品の残骸が、製造元への資料提出命令につながるかどうかを左右する。残骸は勝手に捨てないこと
  • あなたは海外工場で作らせた電気ストーブを、自社ブランドで輸入しネット販売している。ある日、消防本部から回路図と品質検査記録を提出せよという命令が届いた。「海外メーカーの資料だから手元にない」で済ませてよいのか? 提出しない、あるいは事実と違う資料を出せば罰則の対象になる。同時に、重大製品事故として消費者庁への報告期限(事故を知った日から10日以内)も進んでいる
  • 隣家からの延焼で自宅が半焼した。保険会社は消防の原因判定を待つと言う。だが半年後に損害賠償の交渉が始まる頃、あなたが聴取で話した内容はもう書き直せない

取るべき行動

被害を受けた側:1. 火元と疑われる製品の残骸、取扱説明書、購入履歴(注文メール・レシート)を捨てずに保管する2. 聴取では推測を断定せず「見たこと」と「思ったこと」を区別して話す3. 消費者庁の事故情報データベースや製品評価技術基盤機構(NITE)の公表情報で、同じ製品の事故例を確認する4. 賠償請求の前に、消防の火災調査書類の開示を請求する5. 保険会社にも、消防の判定内容を確認したうえで請求を進める

訴えられた側:1. 資料提出命令が届いたら、提出期限と対象資料の範囲を消防本部に確認し、社内で窓口を一本化する2. 海外製造品であれば、製造元から設計図・試験記録をすぐ取り寄せる3. 営業秘密を含む資料は、その旨を明示して取扱いへの配慮を求める4. 重大製品事故に当たる場合は、消費生活用製品安全法に基づく消費者庁への報告(事故を知った日から10日以内)を並行して進める5. 製造物責任訴訟に備え、提出した資料の控えと提出日を記録する

時効(請求できる期限):32条の調査自体に期限はなく、資料提出命令の期限は命令ごとに指定される。被災者の損害賠償請求は、不法行為なら損害と加害者を知った時から3年(人の生命・身体の侵害は5年、民法724条、724条の2)。製造物責任法に基づく請求も同様に3年(生命・身体の侵害は5年)で、製品の引渡しから10年で消滅する(同法5条、最新の改正状況をご確認ください)

学説

行政調査論(一般的理解):火災原因調査は再発防止を目的とする行政調査であり、犯罪捜査とは区別される。ただし行政調査で得た供述や資料が刑事手続でどこまで利用できるかについては、憲法38条との関係で議論がある

改正沿革 AI による整理

  • 改正年要確認(平成24年(2012年)前後と推定) 製品火災への対応として、火災の原因と疑われる製品の製造者・輸入者に対する資料提出命令と報告徴収の権限が第1項に加えられたとみられる。改正年と改正の形式は人による確認が必要

改正の年表

  1. 1.昭和23年(1948年) 新設:消防法の制定とともに、火災の調査に関する章が設けられ、本条の関係者への質問の規定が置かれた

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

消防法の全文を見る所属する編章節を開く:第七章

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›