消防法 第35条の3
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- 消防本部を置かない市町村の区域にあつては、当該区域を管轄する都道府県知事は、当該市町村長から求めがあつた場合及び特に必要があると認めた場合に限り、第三十一条又は第三十三条の規定による火災の原因の調査をすることができる。
- 2.第三十二条及び第三十四条から前条までの規定は、前項の場合について準用する。この場合において、第三十四条第一項中「当該消防職員」とあるのは「当該都道府県の消防事務に従事する職員」と、第三十五条第一項中「消防長又は消防署長」とあるのは「市町村長のほか、都道府県知事」と読み替えるものとする。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 消防法第35条の3は、日本の消防法に含まれる条文です。
- 消防法第35条の3の条文原文は「消防本部を置かない市町村の区域にあつては、当該区域を管轄する都道府県知事は、当該市町村長から求めがあつた場合及び特に必要があると認めた場合に限り、第三十一条又は…」で始まります。
- 消防法第35条の3は第七章に置かれています。
- 消防法の公布日は昭和23年7月24日です。
- 消防法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 消防法第35条の3の前の条は消防法第35条の2です。
- 消防法第35条の3の次の条は消防法第35条の3の2です。
- 消防法第35条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)第35条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC1000000186 - 本サイト収録
消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)第35条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC1000000186/35_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点消防法35条の3は、消防本部を置かない市町村で、市町村長の求めがあるか特に必要と認める場合に限り、都道府県知事が火災原因の調査をできると定める規定である。
Q · 消防署がない町で火事が起きたら、県が原因を調べてくれるの?
町村長の求めか知事の判断があれば、県が調査できる
消防法35条の3により、消防本部を置かない市町村の区域では、市町村長から求めがあった場合と、知事が特に必要があると認めた場合に限り、都道府県知事が火災の原因・損害の調査を行えます。被災者が県に直接申し立てても調査義務は生じないため、まず市町村長に県への要請を働きかけるのが実務上の順序です。調査の際は質問・資料提出命令・立入検査などの規定が準用されます。
解説
火事の原因を調べるのは消防署だと誰もが思っている。だが日本には、消防本部を置かない町村が今も存在する。多くは離島や山間部で、消火は消防団、つまり本業を別に持つ住民が担う(最新の消防白書で数をご確認ください)。こうした町村では、火災原因の調査権限は町村長にある(消防法31条の読替え)。とはいえ専門の調査員がいるわけではない。本条はその空白を埋める補助線である。町村長から求めがあった場合、または知事が特に必要と認めた場合に限り、都道府県知事が自ら原因調査に乗り出せる。その際は、関係者への質問(32条)、資料提出命令・立入検査(34条)、放火・失火の疑いがあれば警察への通報と証拠保全(35条)、警察が押さえた被疑者や証拠物の調査(35条の2)まで、市町村の消防と同じ道具一式が都道府県の職員に貸し出される。あなたにとっての意味ははっきりしている。こうした町村で家が焼けたとき、原因調査が手薄なまま終わりそうなら、町村長に「県に調査を求めてほしい」と働きかける道がある。原因の記録は、保険金や隣家への賠償請求の行方を左右するからだ。
法的な位置づけ
消防法第35条の3は、消防本部を置かない市町村における火災調査の補完規定であり、市町村長の求め又は知事が特に必要と認めた場合に限って、都道府県知事に第31条(火災原因)及び第33条(火災損害)の調査権限を付与する。調査に際しては第32条及び第34条から第35条の2までが準用され、都道府県の消防事務に従事する職員が調査を担う。
よくある質問 AI による整理
Q1非常備消防とは何ですか?
常設の消防本部・消防署を置かず、消防団などで消防を担う市町村の体制を指します。離島や山間部の一部の町村に残っています。
Q2火災原因調査は何のために行われるのですか?
主な目的は火災予防行政への活用です。責任の所在を決める手続ではないため、民事の賠償請求では別途証拠の確保が必要になります。
Q3消防本部がない町村はどこにありますか?
主に離島や山間部の町村です。具体的な数や自治体名は年によって変わるため、総務省消防庁の最新の消防白書で確認してください。
Q4火災原因調査の立入検査は拒否できますか?
本条2項で準用される34条の資料提出命令・立入検査を正当な理由なく拒むと、消防法の罰則の対象となりうるため注意が必要です。
Q5放火の疑いがある火事は誰が調べますか?
犯罪捜査は警察が行います。消防側は放火・失火の疑いを認めると警察に通報し証拠保全に努め(35条)、本条の場合は知事もその役割を担います。
Q6もらい火の損害は隣家に請求できる?
失火責任法により、出火元に重大な過失がなければ不法行為責任は原則問えません。重過失の立証に火災原因調査の記録が重要になります。
Q7火災原因調査の結果はいつ分かりますか?
法律上の期限は定められていません。現場の状況や鑑定の要否で大きく変わるため、調査主体に見通しを確認するのが現実的です。
Q8県の調査と町の調査は何が違いますか?
調査権限の根拠条文と調査主体が異なります。県の調査は本条に基づく例外的な補完で、市町村長の求めか知事の判断があった場合に限られます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちの町、消防署がないんですけど、火事の原因って誰が調べるんですか?
消防本部を置かない町村では、町村長が調査権限を持ちます(消防法31条の読替え)。町村長から求めがあるか知事が特に必要と認めれば、県の職員が調査できます(本条1項)。実務のポイント:実務では、近隣の消防本部や県の防災部局の技術的支援を受けて調査することもあります。住民側から「県や近隣消防の支援を受けてほしい」と町長に文書で求めると、話が具体的に動きやすくなります
Q2県の人が調べた火災原因の書類って、隣の家を訴えるときに使えますか?
使える可能性はあります。ただし行政が火災予防のために作る記録なので、そのまま渡してもらえるとは限りません。民事訴訟の文書送付嘱託や、弁護士会照会(弁護士法23条の2)で取り寄せるのが一般的な手段です。実務のポイント:情報公開請求では、関係者の供述部分が黒塗りになりやすいです。訴訟を見据えるなら、早い段階で取り寄せ手段の選び方を弁護士と詰めておくと、得られる情報量が大きく変わります
間違えやすい点 AI による整理
- 「火災原因の調査は、どこで起きても専門の消防職員がやってくれる」と思われがちだが、消防本部のない町村では一次的な権限者は町村長である。原因調査の精度は、自治体の体制によって大きく違いうる
- 都道府県が調査権を持つことは知っていても、その発動条件の狭さは知られていない。発動できるのは「町村長から求めがあった場合」と「知事が特に必要と認めた場合」だけである。被災者が県に直接申し立てても、それだけで調査義務が生じるわけではない。働きかける相手はまず町村長である
- 被災者から見れば、原因調査は「自分の損害を明らかにしてくれる手続」に映る。だが法律の上では、行政が火災予防に役立てるための調査であり、誰の責任かを決める手続ではない。この落差を知らずに調査報告書に頼り切ると、民事の賠償請求で証拠が足りずに立ち往生する
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 調査主体 | 35条の3:都道府県知事(消防本部を置かない市町村の区域) | 31条:消防長又は消防署長(原則的な調査権者) 35条の3の2:消防庁長官 |
| 発動条件 | 市町村長の求めがあった場合又は特に必要があると認めた場合に限る | 火災が発生すれば消火活動とともに調査に着手する 消防長等の求めや特に必要と認めた場合など限定的 |
| 位置づけ | 市町村消防の体制の空白を埋める例外的補完 | 市町村消防による調査の原則規定 国による専門的調査の補完 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では直轄市・縣(市)の消防機関が火災原因の調査・鑑定を担い、地方の広域単位で専門調査を行う体制が基本である
韓国は火災調査を独立した法律で体系化し、消防機関の調査権限と専門人材の制度を定めている
中国では消防救援機構が火災現場の封鎖や原因調査を行い、火災事故認定書を作成する
米国では州消防長官(Fire Marshal)が地方の調査体制を補完する形で火災原因調査に関与する州が多い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 離島の実家が全焼したのに、町役場の担当者は「原因は不明」と書いて終わらせようとしている。そのとき、県の専門職員を呼ぶ手段はあるのか? 町長が知事に求めればよい。家族が町長に要請書を出すこと自体を止める規定はない
- あなたは山間の町で民宿を営んでいる。隣の空き家から出た火が自分の母屋に燃え移った。県の職員が来て、配線や灯油ストーブの状態を細かく質問し、帳簿の提出まで求めてきた。提出を拒むと消防法の罰則にかかるおそれがあるが、その前に、質問の目的と担当者の身分証は確認しておくべきである(最新の改正状況をご確認ください)
- 消防法 第31条火災原因調査の基本権限規定
- 消防法 第34条資料提出命令・立入検査を準用
- 消防法 第35条の2警察押収証拠物等の調査を準用
- 消防法 第35条の3の2消防庁長官による原因調査
- 消防組織法 第6条市町村の消防責任原則
- 消防組織法 第9条消防本部等の設置と非常備の根拠
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