消防法 第35条の8
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- 都道府県は、実施基準に関する協議並びに実施基準に基づく傷病者の搬送及び傷病者の受入れの実施に係る連絡調整を行うための協議会(以下この条において「協議会」という。)を組織するものとする。
- 2.協議会は、次に掲げる者をもつて構成する。
- 一消防機関の職員
- 二医療機関の管理者又はその指定する医師
- 三診療に関する学識経験者の団体の推薦する者
- 四都道府県の職員
- 五学識経験者その他の都道府県が必要と認める者
- 3.協議会は、必要があると認めるときは、関係行政機関に対し、資料の提供、意見の表明、説明その他の協力を求めることができる。
- 4.協議会は、都道府県知事に対し、実施基準並びに傷病者の搬送及び傷病者の受入れの実施に関し必要な事項について意見を述べることができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 消防法第35条の8は、日本の消防法に含まれる条文です。
- 消防法第35条の8の条文原文は「都道府県は、実施基準に関する協議並びに実施基準に基づく傷病者の搬送及び傷病者の受入れの実施に係る連絡調整を行うための協議会(以下この条において「協議会」という。」で始まります。
- 消防法第35条の8は第七章の二に置かれています。
- 消防法の公布日は昭和23年7月24日です。
- 消防法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 消防法第35条の8の前の条は消防法第35条の7です。
- 消防法第35条の8の次の条は消防法第35条の9です。
- 消防法第35条の8には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)第35条の8 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC1000000186 - 本サイト収録
消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)第35条の8(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC1000000186/35_8
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点消防法第35条の8は、都道府県が消防・医療関係者で構成する協議会を組織し、救急搬送と受入れの実施基準を協議させる規定。協議会は知事に意見を述べられるが決定権はない。
Q · 救急車がなかなか病院に運んでくれないとき、搬送のルールを見直すのは誰?
都道府県が組織する協議会が実施基準を協議し、知事に意見を述べる
消防法第35条の8により、都道府県は消防機関の職員、医療機関の管理者等、医師会等が推薦する者、都道府県の職員、学識経験者などで構成する協議会を組織します。協議会は救急搬送と受入れの実施基準(35条の5)について協議し、関係行政機関に資料提供などの協力を求め、知事に意見を述べることができます。ただし意見に法的拘束力はなく、実施基準を定める最終責任は都道府県にあります。
解説
救急車の中で隊員がスマホや無線で病院に次々と電話をかけ、断られ続ける。そんな「受入困難事案」の映像を見て、現場の隊員や病院が悪いと思った人は多いはずだ。だが、どの症状をどの病院へ運ぶかを決める地図、つまり実施基準を作り、点検し、直していく場所は救急車の中にはない。都道府県が組織する本条の協議会である。メンバーは消防機関の職員、医療機関の管理者またはその指定する医師、診療に関する学識経験者の団体(医師会など)が推薦する者、都道府県の職員、学識経験者などで、消防と医療が同じ机を囲む。協議会は関係行政機関に資料の提供や意見の表明を求めることができ、知事に対しては実施基準や搬送・受入れについて意見を述べることができる。あなたの地域で救急搬送が遅れていると感じるなら、怒りを向ける先は救急隊員個人ではない。この協議会の議事録と、そこで実施基準がどう見直されたかである。
法的な位置づけ
消防法第35条の8は、都道府県が組織する協議会について定める規定である。協議会は、傷病者の搬送及び受入れの実施基準に関する協議と、同基準に基づく搬送・受入れの実施に係る連絡調整を担い、消防機関の職員、医療機関の管理者等、診療に関する学識経験者団体の推薦者、都道府県職員、学識経験者等で構成される。関係行政機関への協力要請権と知事への意見具申権を有する。
よくある質問 AI による整理
Q1傷病者の搬送及び受入れの実施基準とは?
消防法35条の5に基づき都道府県が定める、傷病者の症状に応じた搬送先医療機関の選定や照会方法などのルールです。消防機関にはこれを守る義務があります。
Q2救急車の受け入れ先が見つからないのはなぜ?
地域の医療資源の不足、夜間の当直体制、実施基準の設計など複数の要因が重なります。照会の実態は協議会での連絡調整や基準見直しの材料になります。
Q3救急搬送の協議会のメンバーは誰?
消防機関の職員、医療機関の管理者またはその指定する医師、医師会など診療に関する学識経験者団体の推薦者、都道府県の職員、学識経験者などです(2項)。
Q4消防法35条の8の協議会は設置義務?
条文は都道府県が協議会を「組織するものとする」と定めており、各都道府県に設置を求める規定です。任意の諮問会議とは位置付けが異なります。
Q5救急搬送の実施基準は都道府県ごとに違う?
違います。実施基準は各都道府県が地域の医療資源に合わせて定めるため、症状ごとの搬送先リストや照会のルールは県によって異なります。
Q6協議会は病院に受け入れを命令できる?
できません。協議会の権限は協議・連絡調整、関係行政機関への協力要請、知事への意見具申に限られます。医療機関は実施基準を尊重する努力義務(35条の7)を負うにとどまります。
Q7救急隊は実施基準を守らないといけない?
守る必要があります。消防法35条の6は、消防機関が傷病者を搬送する際に実施基準を遵守しなければならないと定めています。
Q8救急搬送の協議会はいつできた?
平成21年(2009年)の消防法改正で、搬送・受入れの実施基準とともに導入されました。受入困難事案が社会問題になったことが背景にあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1県の協議会って、一般人でも中身を見られるんですか?
公開の扱いは都道府県によって異なる。会議資料や議事概要をウェブで公表している県は多く、公表されていなくても都道府県の情報公開条例に基づいて開示請求する道がある。本条4項は協議会に知事への意見具申権を与えており、その内容は行政文書になりうる。実務のポイント:協議会が都道府県のメディカルコントロール協議会と一体で運営されている地域もあるため、「実施基準」だけで検索して見つからなければ「メディカルコントロール協議会」の名前で探すと出てくることがある(運営形態は県ごとに要確認)
Q2協議会が意見を出したら、県は必ず従わないといけないんですか?
従う義務はない。消防法35条の8第4項が定めるのは、協議会が知事に「意見を述べることができる」という権限までで、実施基準を定める責任は都道府県自身にある(35条の5)。実務のポイント:法的拘束力がないぶん、意見の重みは裏付けデータで決まる。委員として出席する医療機関側が自院の受入実績や当直体制の数字を持ち込むかどうかで、基準の書きぶりが変わる。黙っていれば、現場の実態と離れた基準がそのまま残る
間違えやすい点 AI による整理
- 救急車が病院を探して止まっているのは、隊員の判断が遅いからだと思われがちである。実際には、隊員は都道府県が定めた実施基準(消防法35条の5)に沿って医療機関を選び照会しており、消防機関にはその基準を守る義務もある(35条の6)。現場の遅れの一部は、基準の設計と地域の医療資源の不足に由来する
- 「行政の協議会なんて形だけの会議だ」と片付ける見方は、法律が協議会に与えた道具の存在を見落としている。関係行政機関に資料提供や説明を求める権限(3項)と、知事に意見を述べる権限(4項)があり、搬送実績データの検証結果を基準の改定につなげる回路として設計されている。実際に機能しているかは地域差が大きく、議事録を読めば温度差が分かる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 名宛人 | 都道府県(協議会を組織する) | 消防法35条の5:都道府県(実施基準を定める) 消防法35条の7:医療機関 |
| 義務・権限の性質 | 協議会の組織義務。協議会は協力要請権と知事への意見具申権を持つが決定権はない | 実施基準の策定義務(最終責任は都道府県) 実施基準を尊重する努力義務 |
| 救急現場への効き方 | 間接的。基準の検証と見直しを回す回路 | 直接的。搬送先選定の物差しそのもの 受入れ判断の際の参照基準 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は衛生主管機関が主導して緊急医療救護体制を整える立法構造で、消防と医療の調整を諮詢委員会などで行う。条番号の対応は要確認
韓国は応急医療法の下で中央・広域の委員会が救急医療体制を審議する。消防側の搬送は別法(119救助・救急に関する法律)が規律する二元構造
ドイツは救急業務が州の権限で、州法ごとに救急区域や協議の仕組みを定める。連邦統一の協議会制度はない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 深夜、高齢の父親が倒れて救急車を呼んだのに、現場で40分以上止まったまま「受け入れ先を探しています」と言われ続けたらどうなる? 隊員は実施基準に沿って照会しているだけである。その基準が地域の病院の実態に合っているかを検証するのは協議会であり、家族の体験は県への意見として届けられる材料になる
- あなたは地方の二次救急病院の事務長で、院長が「県の協議会に委員として出てくれ」と頼まれた。会議で黙って座っていれば、自院の受入れ体制を超える役割を割り当てられた基準がそのまま通りかねない。あと二週間の準備期間で、自院の夜間当直の実態データをまとめておく必要がある
改正沿革 AI による整理
- 平成21年(2009年)改正 妊婦の搬送をめぐる受入困難事案などを背景に、傷病者の搬送及び受入れの実施基準と、それを協議する都道府県の協議会の仕組みが導入された。導入時の条番号とその後の移動の有無は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成21年(2009年) 新設:受入困難事案の社会問題化を背景とする消防法改正で、傷病者の搬送及び受入れの実施基準と、これを協議する都道府県の協議会の仕組みが導入された。導入時の条番号とその後の移動の有無は要確認
- 消防法 第35条の5都道府県の実施基準策定義務、協議の対象
- 消防法 第35条の6消防機関の実施基準遵守義務
- 消防法 第35条の7医療機関の実施基準尊重の努力義務
- 消防法 第2条第9項で救急業務を定義
- 医療法 第30条の4救急医療を含む都道府県医療計画との整合
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