消防法 第43条の4
クイックジャンプ
第二十一条の十六の三第三項の規定に違反して検査に係る記録を作成せず、若しくは虚偽の記録を作成し、又は記録を保存しなかつた者は、三十万円以下の罰金に処する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 消防法第43条の4は、日本の消防法に含まれる条文です。
- 消防法第43条の4の条文原文は「第二十一条の十六の三第三項の規定に違反して検査に係る記録を作成せず、若しくは虚偽の記録を作成し、又は記録を保存しなかつた者は、三十万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 消防法第43条の4は第九章に置かれています。
- 消防法の公布日は昭和23年7月24日です。
- 消防法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 消防法第43条の4の前の条は消防法第43条の3です。
- 消防法第43条の4の次の条は消防法第43条の5です。
- 消防法第43条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)第43条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC1000000186 - 本サイト収録
消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)第43条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC1000000186/43_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点消防法43条の4は、自主表示対象機械器具等の検査記録を作成しない、虚偽の記録を作成する、又は保存しない行為を、30万円以下の罰金に処すると定める。
Q · 消防用品の製品自体に問題がなくても、検査記録がないだけで罰せられるの?
罰せられうる。記録の不作成・虚偽・不保存は30万円以下の罰金
消防法43条の4は、自主表示対象機械器具等の製造・輸入を業とする者が、21条の16の3第3項に基づく検査記録を作成しない、虚偽の記録を作成する、又は保存しない場合に、30万円以下の罰金を科します。処罰の対象は製品の不適合ではなく記録義務の違反であるため、製品が規格どおりで事故が起きていなくても成立しうる点に注意が必要です。
解説
罰せられるのは製品の欠陥ではなく、紙の欠落である。消防法43条の4は、自主表示対象機械器具等(国の検定を受けずに、メーカーや輸入業者が自ら規格適合を検査し表示を付ける消防用品。動力消防ポンプ、消防用ホース、エアゾール式簡易消火具などが該当する)について、21条の16の3第3項が求める検査記録を「作らない」「嘘を書く」「保存しない」の三つを、30万円以下の罰金で処罰する。注目すべきは、製品が実際には規格どおりで火災も事故も起きていなくても、記録が無ければそれだけで犯罪になるという点だ。自主表示は「国が見ない代わりに、あなたが自分で証明しろ」という取引であり、その証明の唯一の物証が検査記録である。立入検査で記録の欠落が見つかった瞬間、品質に自信があることは何の弁明にもならない。輸入代行で消防用品を扱い始めた個人事業主も、この取引の当事者になっている
法的な位置づけ
消防法43条の4は、自主表示対象機械器具等に関する検査記録義務の違反を処罰する罰則規定である。同法21条の16の3第3項に違反して、検査に係る記録を作成しないこと、虚偽の記録を作成すること、又は記録を保存しないことの三類型を構成要件とし、法定刑を30万円以下の罰金と定める。
よくある質問 AI による整理
Q1消防法43条の4とは何ですか?
自主表示対象の消防用品について、検査記録の不作成・虚偽記録の作成・不保存を30万円以下の罰金で処罰する罰則規定です。
Q2自主表示対象機械器具等とは何ですか?
国の検定を受けず、製造業者や輸入業者が自ら規格適合を検査して表示を付ける消防用品です。動力消防ポンプや消防用ホースなどが該当します。
Q3検査記録の保存期間はいつまで?
保存期間は総務省令で定められています。最新の改正状況を含め、e-Gov 法令検索で関係省令を確認してください。
Q4消防用品を輸入するだけでも記録義務はありますか?
輸入を業とする者も義務の対象になります。EC で海外製品を継続的に販売する小規模事業者も該当しうる点に注意が必要です。
Q5消防法43条の4の罰金は前科になりますか?
罰金も刑罰であり、有罪が確定すれば前科となります。行政上の過料とは性質が異なります。
Q6消防法43条の4違反の時効は何年?
法定刑が罰金のみのため、公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項6号)。保存義務違反の起算点は事案により異なります。
Q7検査記録の虚偽記載はどこまでが違法?
実施していない検査を実施したように書く、結果や日付を事実と異なる内容にするなどが虚偽記録の作成に当たりえます。
Q8検査記録は電子データでも保存できますか?
保存方法は総務省令の定めによります。電子保存の可否や要件は、最新の省令と所轄行政庁の運用を確認してください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1工場がくれた試験成績書を保管しておけば、それで記録義務はクリアですか?
そうとは限らない。21条の16の3は、製造または輸入を業とする者自身が総務省令で定める方法により検査し、その記録を作成・保存することを求めている。海外工場の成績書が省令の方法と記載事項を満たしていなければ、輸入業者の記録としては不十分と判断される余地がある。実務のポイント:輸入品の場合、工場との契約に省令の検査方法を明記し、検体の抜き取り確認だけでも自社名義の記録として残しておく。行政が見るのは「誰の責任で検査したか」である
Q2担当者がやったミスでも、会社まで罰金になるんですか?
なりうる。消防法は両罰規定(45条)を置き、従業者が業務に関して違反した場合、行為者本人に加えて法人にも罰金刑を科す仕組みである(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:両罰規定の下で会社が責任を免れるには、違反防止のために必要な注意を尽くしたことの証明が要るとされる。社内規程、教育記録、監査記録がそろっているかどうかで、会社の防御の厚みはまったく違ってくる
Q3記録が少し抜けているのに気付きました。今から書き足すのはまずいですか?
実際に行っていない検査を行ったかのように書けば、虚偽記録の作成として本条の別の類型に当たる。過去に実施した検査を、当時の生データに基づいて今の日付で整理し直すこととは区別すべきである。実務のポイント:追記するなら「○年○月○日に追記、理由は○○」と作成日を正直に残す。日付を遡らせた一枚が見つかった瞬間、うっかりミスの事案が故意の事案に格上げされる
間違えやすい点 AI による整理
- 「製品が規格に合っていれば問題ない」と考える事業者は多いが、本条が処罰するのは製品の不適合ではなく記録義務の違反である。完璧な製品を作っていても、記録が無ければ罰金の対象になる
- 罰金30万円以下という数字を軽く見ていないか。罰金も刑罰であり、有罪が確定すれば前科になる。会社にとっては、取引先の監査や入札資格審査で説明を求められる事実が残るという意味で、金額以上の傷になる
- 「どうせ見つからない」という問いの立て方自体がずれている。表示を付けた製品は市場に出回るため、消費者の事故報告や同業他社の通報、行政の報告徴収を通じて、出荷から何年も経ってから記録の有無を問われることがある。記録は出荷時ではなく、問われた時点で存在していなければ意味がない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 43条の4:記録義務違反に対する罰則 | 21条の16の3:検査・記録作成・保存義務の本体規定 45条:法人等への両罰規定(現行の対象範囲は要確認) |
| 名宛人 | 記録を作成せず、偽り、又は保存しなかった者(行為者) | 自主表示対象機械器具等の製造又は輸入を業とする者 違反行為者が属する法人又は事業主 |
| 効果 | 30万円以下の罰金 | 義務の設定のみ(罰則は43条の4に委ねる) 行為者に加え法人等にも罰金刑 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は消防機具・器材等について主管機関の認可制度を採り、日本の自主表示のような事業者自己検査型とは設計思想が異なる
韓国は消防用品について型式承認・性能認証の仕組みを置き、国の関与が中心となる
中国は消防産品について国家標準・強制性認証等による適合確認を求める
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 海外工場から簡易消火スプレーを輸入し、EC で販売している。工場の試験成績書を受け取っただけで、自社で総務省令の方法による検査をした記録が無い。立入検査の担当者が求めたのは工場の書類ではなく、あなた自身の記録だった
- 検査担当の社員が退職し、過去2年分の記録ファイルがどこにあるか誰も分からない。製品は一台も事故を起こしていないのに、保存義務違反の構成要件はすでに満たしている可能性がある
- もし出荷を急ぐ営業部長が「検査は後でやる、記録だけ先に埋めておけ」と指示したら、どうなる? 書いた担当者は虚偽記録の行為者として、指示した部長は共犯として、さらに会社も両罰規定で罰金の対象になりうる
- 総務省から報告徴収の通知が届き、提出期限まであと10日。記録の一部が欠けていると気付いたあなたの頭に、今から作り直せばいいという考えが浮かぶ。その瞬間に、保存懈怠より重い「虚偽記録の作成」へ一線を越えることになる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 購入した消防用品の作動不良を疑うなら、製品、表示ラベル、購入記録を保全する2. 製造業者または輸入業者に、当該型式の検査記録の有無を問い合わせる3. 回答が不自然なら、所轄の消防本部または総務省消防庁に情報提供する4. 損害が出ていれば、製造物責任法3条による賠償請求を別の手続として検討する
訴えられた側:1. 記録の欠落に気付いても、遡って作り直したり日付を書き換えたりしない。虚偽記録は単なる保存懈怠より悪質と評価されうる2. 欠落の範囲、原因、時期を社内で事実として整理する3. 刑事事件に詳しい弁護士に早期に相談し、行政への説明方針を決める4. 再発防止策(責任者の指定、電子保存、定期監査)を実行して記録に残し、情状として示せるようにする
時効(請求できる期限):本条の法定刑は罰金のみのため、公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項6号)で、犯罪行為が終わった時から起算する。保存義務違反は保存期間中に違反状態が続くため、起算点の判断は事案によって異なる。保存期間そのものは総務省令で定められている(最新の改正状況をご確認ください)
- 消防法 第21条の16の3記録作成・保存義務の本体規定
- 消防法 第21条の16の2自主表示対象機械器具等の販売等の制限
- 消防法 第45条両罰規定、法人への罰金刑(現行効力を要確認)
- 刑事訴訟法 第250条罰金刑のみの罪の公訴時効3年
- 製造物責任法 第3条欠陥品による被害の民事責任
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める