建設業法 第25条の17(訴訟手続の中止)
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- 紛争について当事者間に訴訟が係属する場合において、次の各号のいずれかに掲げる事由があり、かつ、当事者の共同の申立てがあるときは、受訴裁判所は、四月以内の期間を定めて訴訟手続を中止する旨の決定をすることができる。
- 一当該紛争について、当事者間において審査会によるあつせん又は調停が実施されていること。
- 二前号に規定する場合のほか、当事者間に審査会によるあつせん又は調停によつて当該紛争の解決を図る旨の合意があること。
- 2.受訴裁判所は、いつでも前項の決定を取り消すことができる。
- 3.第一項の申立てを却下する決定及び前項の規定により第一項の決定を取り消す決定に対しては、不服を申し立てることができない。
この条文の基本情報
訴訟手続の中止とは何ですか?
定義訴訟手続の中止とは、建設業法第25条の17に定められた規定で、「紛争について当事者間に訴訟が係属する場合において、次の各号のいずれかに掲げる事由があり、かつ、当事者の共同の申立てがあるときは、受訴裁判所は、四月以内の期間を定…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 建設業法第25条の17(訴訟手続の中止)は、日本の建設業法に含まれる条文です。
- 建設業法第25条の17の条文原文は「紛争について当事者間に訴訟が係属する場合において、次の各号のいずれかに掲げる事由があり、かつ、当事者の共同の申立てがあるときは、受訴裁判所は、四月以内の期間を定…」で始まります。
- 建設業法第25条の17は第三章の二 建設工事の請負契約に関する紛争の処理に置かれています。
- 建設業法の公布日は昭和24年5月24日です。
- 建設業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 建設業法第25条の17の前の条は建設業法第25条の16です。
- 建設業法第25条の17の次の条は建設業法第25条の18です。
- 建設業法第25条の17には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
建設業法(昭和二十四年法律第百号)第25条の17 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000100 - 本サイト収録
建設業法(昭和二十四年法律第百号)第25条の17(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000100/25_17
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点建設業法25条の17は、建設工事紛争審査会のあっせん・調停が進む場合などに、当事者双方の共同申立てがあれば、裁判所が最長4か月訴訟手続を中止できると定める。
Q · 工務店と裁判中だけど、審査会の調停に切り替えるために裁判を止めてもらえる?
双方の共同申立てがあれば、最長4か月止められる
建設業法25条の17により、建設工事紛争審査会のあっせん・調停が実施されているか、審査会で解決を図る合意がある場合、当事者双方が共同で申し立てれば、受訴裁判所は4か月以内の期間を定めて訴訟手続を中止できます。一方だけの申立てでは足りません。裁判所はいつでも中止を取り消すことができ、申立ての却下や取消しに不服を申し立てることはできません。
解説
欠陥住宅や追加工事代金をめぐる裁判は、建物の専門的な論点を扱うため、判決まで数年かかることも珍しくない。ところが建設業法には、裁判を起こした後でも、国土交通省や都道府県に置かれた建設工事紛争審査会(建築士や弁護士などの専門家が間に入り、話し合いで解決を目指す公的な機関)へ戻れる仕組みがある。それが本条だ。審査会であっせんや調停(第三者が間に入り、合意による解決を探る手続)が進んでいるか、審査会で解決を図るという合意がある場合に、原告と被告がそろって申し立てれば、裁判所は最長4か月、訴訟手続を止めることができる(訴訟手続の中止)。注意点は三つある。第一に、片方だけの申立てでは止められない。第二に、裁判所はいつでも中止を取り消せる。第三に、却下や取消しに対して不服を申し立てる手段はない。裁判を起こしたからといって、話し合いの道が閉ざされるわけではない。ただし、その道を開けるのは双方がそろって申し立てたときだけである。
法的な位置づけ
建設業法第25条の17は、建設工事紛争審査会によるあっせん又は調停と民事訴訟との調整を図る規定である。審査会の手続の実施又はその合意があり、当事者が共同で申し立てた場合、受訴裁判所は4か月以内の期間を定めて訴訟手続を中止できる。裁判所は決定をいつでも取り消すことができ、却下及び取消しの決定に不服申立ては認められない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.申請先の審査会を確認する 相手方の建設業者が国土交通大臣許可か都道府県知事許可かを確認し、中央建設工事紛争審査会と都道府県審査会のどちらに申請するかを特定する。
- 2.審査会へのあっせん・調停の申請又は合意を整える 審査会にあっせん又は調停を申請するか、審査会で紛争を解決する旨を相手方と書面で合意する。いずれかがなければ本条の中止要件を満たさない。
- 3.相手方と連名で中止を申し立てる 受訴裁判所に対し、当事者双方の共同申立てとして訴訟手続の中止を求める。審査会の手続の実施状況又は合意を示す資料を添付する。
- 4.中止期間中に調停を進め、再開に備える 中止期間は最長4か月で延長規定はない。最初の1か月で現地調査の日程を固め、並行して再開後の準備書面も用意しておく。
よくある質問 AI による整理
Q1建設工事紛争審査会とは何ですか?
建設工事の請負契約をめぐる紛争を、建築や法律の専門家があっせん・調停・仲裁で解決する公的機関です。国土交通省と各都道府県に置かれています。
Q2訴訟手続の中止とはどういう意味ですか?
訴えを取り下げずに、裁判の進行を一時的に止めることです。建設業法25条の17では期間は4か月以内に限られ、期間が過ぎれば訴訟は再開されます。
Q3欠陥住宅の裁判中に調停を並行して申し込めますか?
申し込めます。訴訟の係属中でも審査会へのあっせん・調停の申請は可能で、本条はその並行状態を前提に訴訟の側を一時停止させる仕組みです。
Q4相手が同意しなくても訴訟を中止できますか?
できません。本条の中止には当事者双方による共同の申立てが要件です。一方だけが申し立てても、裁判所は中止の決定をすることができません。
Q5訴訟手続の中止決定はいつ取り消されますか?
裁判所はいつでも中止決定を取り消せます(建設業法25条の17第2項)。調停の引き延ばしが疑われる場合などに取り消される可能性があります。
Q6中止の申立てが却下されたら不服申立てできますか?
できません。申立てを却下する決定と、中止決定を取り消す決定のいずれに対しても不服を申し立てることはできないと、本条3項が定めています。
Q7審査会の調停が不成立になったらどうなりますか?
中止期間中であっても、期間満了や取消しにより訴訟が再開されます。あっせん・調停の打切り後の時効については建設業法25条の16に特則があります。
Q8リフォーム工事のトラブルも審査会の対象ですか?
建設工事の請負契約に関する紛争であれば、リフォームも対象になり得ます。申請先は相手方業者の許可行政庁に応じて中央審査会か都道府県審査会に分かれます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1裁判中に審査会の調停を申し込んだら、裁判は勝手に止まるんですか?
止まりません。建設業法25条の17による中止には、当事者双方の共同の申立てと、受訴裁判所の決定が必要です。調停を申請しただけでは、訴訟は通常どおり進みます。実務のポイント:中止を求める場合は、調停の申請書の写しや当事者間の合意書を添えて、二人が同じ書面で申し立てる形にすると、裁判所の判断が早くなりやすい。
Q24か月で調停が終わらなかったら、もう一回止めてもらえますか?
本条には延長や再度の中止についての明文の規定がなく、上限は4か月と読むのが自然です。改めて共同で申し立てることが可能かについては、明確な扱いが定まっておらず、裁判所の判断次第になる可能性があります。実務のポイント:中止期間の最初の1か月で、調停委員による現地調査の日程を決めてしまう。技術的な論点の整理さえ済めば、調停がまとまらなくても、その成果は再開後の訴訟での和解協議にそのまま生かせる。
間違えやすい点 AI による整理
- 「一度裁判を起こしたら、もう審査会は使えない」と考える人は多い。実際には、訴訟の係属中でも審査会のあっせん・調停を並行して申請できる。本条はその並行状態を前提に、裁判の方を一時停止させる規定である
- 中止という言葉を「裁判が終わる」と受け取ると読み違える。中止は訴訟を一時的に止めるだけで、訴えは裁判所に残ったままだ。期間の上限は4か月。調停がまとまらなければ、止まった時点から訴訟がそのまま再開される
- あなたにとっては「相手と話し合う時間がほしい」という善意の申出でも、裁判所から見れば審理の遅れにつながる。だから要件は共同申立てに絞られ、取消しは裁判所の裁量に委ねられ、不服申立ての道も閉じられている。この温度差を読み違えて調停期日を引き延ばすと、中止は取り消され、裁判官の心証まで悪くするおそれがある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 建設業法25条の17:審査会の手続と並行する訴訟を一時中止 | 建設業法25条の16:あっせん・調停打切り後の時効の特則 ADR 法26条:認証紛争解決手続と並行する訴訟の中止 |
| 要件 | 審査会のあっせん・調停の実施又は合意+当事者の共同申立て | あっせん・調停の打切り通知から1か月以内の訴え提起 認証紛争解決手続の実施又は合意+当事者の共同申立て |
| 期間・効果 | 4か月以内の期間を定めて訴訟手続を中止 | 申請時に訴えの提起があったものとみなす(時効関係) 4か月以内の期間を定めて訴訟手続を中止 |
| 裁判所の関与 | いつでも取消し可、却下・取消しに不服申立て不可 | 裁判所の決定は不要(法律上の効果) いつでも取消し可、却下・取消しに不服申立て不可 |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾では第一審の訴訟係属中に両当事者の合意で事件を調解に移付でき、その間訴訟手続は停止する。双方の合意を要件とする点で本条と共通する
ドイツでは裁判所が当事者にメディエーション等を提案でき、当事者がこれを選んだ場合は手続の休止(Ruhen des Verfahrens)を命じる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 新築一年目で雨漏りが見つかった。工務店を訴えて半年たつが、争点整理だけで期日が三回流れた。工務店側の弁護士から「審査会の調停で技術的な話を詰めませんか」と打診が来た。双方の申立てがあれば裁判は最長4か月止まり、その間に建築士を含む委員が現地を見て調停案を作ることになる
- あなたは下請の内装業者で、元請から追加工事代金を払ってもらえず訴えた。ところが元請は「審査会で話すつもりはない」の一点張りだ。それなら本条は使えない。中止には共同の申立てが要件で、相手の同意がなければ訴訟はそのまま進む
- 審査会の調停を理由に裁判が止まって3か月半。あと2週間で4か月の期限が来るのに、調停案はまだ出ていない。延長の申立てができる規定はないため、期日が再開されると見込んで準備書面の作成を今週中に再開しておく必要がある
- 訴訟を止めて調停に入ったのに、相手が期日に出てこなくなったらどうなるのか? 裁判所はいつでも中止決定を取り消せるため、引き延ばしに使われていると分かれば訴訟は再開される。しかも、その取消しに対して相手側は不服を申し立てられない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 請負契約の相手方の許可行政庁を確認し、申請先が国土交通省の中央審査会か都道府県審査会かを調べる2. 審査会にあっせん又は調停を申請するか、審査会で解決する旨を相手方と書面で合意する3. 相手方と連名で受訴裁判所に中止を申し立てる4. 中止期間は最長4か月なので、調停がまとまらなかった場合に備えて訴訟準備も並行して進める
訴えられた側:1. 相手から中止の共同申立てを打診されたら、技術論を専門家の場で整理する利点と、解決が遅れる不利益を比べる2. 同意しなければ中止は成立しない点を交渉の材料にし、調停の進め方や期日の目安について条件を付ける3. 同意した後に調停を引き延ばすと中止が取り消されるおそれがあり、取消しには不服を申し立てられないので、期日には誠実に出席する
時効(請求できる期限):訴訟手続の中止期間は最長4か月で、裁判所はいつでも取り消せる。本条自体に時効の定めはない。請負の契約不適合については、不適合を知った時から1年以内に注文者が通知しなければならない(民法637条)。そのほか一般消滅時効として、権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年が適用される(民法166条)。審査会のあっせん・調停が打ち切られた場合は、通知を受けた日から1か月以内に訴えを提起すれば、申請時に訴えを提起したものとみなされる(建設業法25条の16、最新の改正状況をご確認ください)
- 建設業法 第25条の16あっせん・調停打切り後の時効完成猶予
- 建設業法 第25条の11審査会へのあっせん・調停の申請(現行効力を要確認)
- 建設業法 第25条の19審査会による仲裁の開始(現行効力を要確認)
- 裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律 第26条認証ADRでの同型の訴訟手続中止
- 民事調停法 第20条の3民事調停係属中の訴訟手続中止(現行効力を要確認)
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