建設業法 第25条の11(あつせん又は調停の開始)
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- 審査会は、紛争が生じた場合において、次の各号の一に該当するときは、あつせん又は調停を行う。
- 一当事者の双方又は一方から、審査会に対しあつせん又は調停の申請がなされたとき。
- 二公共性のある施設又は工作物で政令で定めるものに関する紛争につき、審査会が職権に基き、あつせん又は調停を行う必要があると決議したとき。
この条文の基本情報
あつせん又は調停の開始とは何ですか?
定義あつせん又は調停の開始とは、建設業法第25条の11に定められた規定で、「審査会は、紛争が生じた場合において、次の各号の一に該当するときは、あつせん又は調停を行う。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 建設業法第25条の11(あつせん又は調停の開始)は、日本の建設業法に含まれる条文です。
- 建設業法第25条の11の条文原文は「審査会は、紛争が生じた場合において、次の各号の一に該当するときは、あつせん又は調停を行う。」で始まります。
- 建設業法第25条の11は第三章の二 建設工事の請負契約に関する紛争の処理に置かれています。
- 建設業法の公布日は昭和24年5月24日です。
- 建設業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 建設業法第25条の11の前の条は建設業法第25条の10です。
- 建設業法第25条の11の次の条は建設業法第25条の12です。
- 建設業法第25条の11には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
建設業法(昭和二十四年法律第百号)第25条の11 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000100 - 本サイト収録
建設業法(昭和二十四年法律第百号)第25条の11(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000100/25_11
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点建設業法25条の11は、建設工事の紛争について、当事者の双方又は一方の申請、または公共性のある施設に関する審査会の職権決議により、建設工事紛争審査会があっせん・調停を行うと定める。
Q · 工務店が話し合いに応じてくれなくても、建設工事紛争審査会に調停を申請できる?
できる。一方の申請だけで始まるが、合意は強制されない
建設業法25条の11第1号により、当事者の双方だけでなく一方からの申請でも、建設工事紛争審査会のあっせん又は調停が始まります。相手方の同意は要りません。ただし合意を強制する手続ではないため、相手が応じず解決の見込みがなければ打ち切られます。打切りの通知から1か月以内に訴えを提起すれば、時効の関係では申請時に訴えがあったものとみなされます(同法25条の16)。
解説
工務店ともめたとき、多くの人は「弁護士に頼むか、泣き寝入りか」の二択で考える。実は第三の入口がある。国土交通省と各都道府県に置かれた建設工事紛争審査会である。本条が定める開始条件は驚くほど低い。当事者の「一方」が申請すれば、あっせん(一人の委員が間に入り話し合いを促す手続)または調停(三人の委員が解決案を示しうる手続)が始まる。申請に相手の同意は要らない。委員には法律家と建築・土木の専門家が並ぶため、「この施工は欠陥か」という、裁判なら鑑定に多額の費用がかかりがちな論点も、手続の中で専門家に見てもらえる。ただし限界も知っておくべきだ。相手に合意を強いることはできず、成立した合意も民法上の和解契約にとどまる。裁判所の調停調書のような強制執行力はない。拘束力のある結論が欲しいなら、双方の書面合意を要する仲裁を選ぶことになる。入口は軽く、出口は弱い。両方を知っている人だけが、この入口を正しく使える。
法的な位置づけ
建設業法第25条の11は、建設工事紛争審査会があっせん又は調停を開始する要件を定める規定である。開始要件は、当事者の双方又は一方による申請があった場合と、政令で定める公共性のある施設又は工作物に関する紛争について審査会が職権により必要と決議した場合の二つである。手続により成立した合意は、民法上の和解契約としての性質を有する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.証拠を日付順に整理する 契約書・見積書・追加工事の指示記録・LINEやメール・現場写真を日付順に並べ、どの施工がどう問題なのかを一覧にする。技術系の委員が読む前提で、図面と写真を対応させておく
- 2.相手の許可区分から管轄審査会を特定する 国土交通省の建設業者検索で相手が国土交通大臣許可か都道府県知事許可かを確認し、建設業法25条の9に従って中央審査会か都道府県審査会かを決める
- 3.あっせん・調停・仲裁のどれを使うか選ぶ 金額の調整が中心ならあっせん、欠陥の有無など技術的な争点が深いなら調停を選ぶ。相手も合意し拘束力のある最終判断を求めるなら仲裁を検討する。仲裁を選ぶと原則として裁判では争えなくなる点に注意
- 4.申請書を提出し手数料を納める 管轄審査会に申請書を提出し、所定の申請手数料を納付する。請求の趣旨と紛争の経緯を簡潔に書き、証拠の写しを添付する
- 5.打切りに備えて訴訟準備を並行する 相手が応じず打ち切られた場合、通知から1か月以内に訴えを提起すれば時効の関係で申請時に遡る(建設業法25条の16)。打切り通知の受領日を記録し、弁護士への相談を並行して進める
よくある質問 AI による整理
Q1建設工事紛争審査会とは何ですか?
建設業法に基づき国土交通省(中央審査会)と各都道府県に置かれた、建設工事の請負契約をめぐる紛争を扱う裁判外の紛争解決機関です。あっせん・調停・仲裁を行います。
Q2建設工事紛争審査会 申請 相手の同意 必要?
あっせん・調停の申請に相手の同意は不要です。建設業法25条の11第1号により、当事者の一方からの申請だけで手続が始まります。仲裁は双方の書面合意が必要です。
Q3リフォームの欠陥トラブルはどこに相談できる?
請負契約の紛争なら建設工事紛争審査会にあっせん・調停を申請できます。ほかに裁判所の民事調停や訴訟、評価住宅なら住宅紛争審査会という選択肢もあります。
Q4建設工事紛争審査会は中央と都道府県のどちらに申請する?
原則として、当事者の一方が国土交通大臣許可業者なら中央審査会、双方が同じ都道府県の知事許可業者などの場合はその都道府県の審査会です(建設業法25条の9)。
Q5審査会の調停で決まったことに強制力はある?
審査会での合意は民法上の和解契約にとどまり、そのまま強制執行はできません。不履行に備えるなら、強制執行認諾文言付きの公正証書にする方法があります。
Q6審査会が職権で調停を始めるのはどんなとき?
政令で定める公共性のある施設・工作物に関する紛争について、審査会が必要と決議したときです(建設業法25条の11第2号)。当事者の申請がなくても開始されます。
Q7審査会の調停が打ち切られたら時効はどうなる?
打切りの通知を受けた日から1か月以内に訴えを提起すれば、申請の時に訴えがあったものとみなされます(建設業法25条の16)。期限を過ぎると保護を受けられません。
Q8下請業者でも建設工事紛争審査会を使える?
使えます。発注者と請負人の間だけでなく、元請と下請の間の請負契約に関する紛争も対象になります。代金減額や工期遅延をめぐる紛争でも申請できます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1相手の工務店が審査会に来なかったら、結局どうなるんですか?
本条のあっせん・調停は合意をめざす手続なので、相手が応じず解決の見込みがなければ打ち切られる。ただし打切りの通知から1か月以内に訴えれば、時効は申請時点で守られる(25条の16)。実務のポイント:申請する前に「審査会へ申請する予定」と書面で伝えるだけで、それまで返事のなかった業者が交渉の席に戻ってくることがある。申請するという選択肢は、使う前から交渉材料になる
Q2審査会の調停と、裁判所の民事調停ってどっちがいいんですか?
裁判所の調停は成立すると調書が裁判上の和解と同じ効力を持ち(民事調停法16条)、そのまま強制執行できる。審査会の調停は和解契約にとどまるが、建設工事の紛争専門で、技術系の委員がいる。実務のポイント:争点が「欠陥かどうか」なら審査会、「払わせること」なら裁判所が向いている。なお、裁判所にも建築士が調停委員として入る建築調停の運用がある
間違えやすい点 AI による整理
- 「ADR(裁判外の紛争解決)は双方が同意しないと始まらない」と思われがちだが、本条のあっせん・調停は一方の申請だけで始まる。双方の書面合意が要るのは、拘束力のある判断が出る仲裁のほうだ。この区別を知らずに「相手が応じないから無理」と諦める人は多い
- 調停で合意できれば一件落着だと思っているなら、その合意の弱さを知らない。審査会での合意は民法上の和解契約であり、相手が払わなければ改めて訴訟を起こす必要がある。金銭の支払いを約束させるなら、強制執行認諾文言付きの公正証書にしておくなど、合意の後にもう一手が要る
- 「審査会に申し立てれば、悪質な業者を処分してもらえる」という期待は前提から外れている。審査会は当事者間の紛争を解く場であり、営業停止などの監督処分は許可行政庁が別のライン(建設業法28条など)で行う。業者を罰したいのか、お金と修補を取り戻したいのか、目的によって叩くべき扉が違う
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 手続の開始 | 25条の11:当事者の双方又は一方の申請、または公共施設紛争での職権決議 | 25条の12(あっせん):25条の11の開始要件を前提に委員1人が担当 25条の13(調停):25条の11の開始要件を前提に委員3人が担当 |
| 担当する委員 | 開始要件を定める規定で、担当者は定めない | あっせん委員1人 調停委員3人 |
| 解決のかたち | 合意をめざす手続の入口(合意の強制なし) | 話し合いの仲介が中心 調停案を作成し受諾を勧告できる |
| 打ち切られた後 | 25条の16:通知から1か月以内の訴え提起で時効の関係は申請時に遡る | 同左(25条の16) 同左(25条の16) |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では公共工事の履約爭議について採購申訴審議委員會への調解申請が認められる。民間工事に特化した行政 ADR は日本ほど整備されておらず、鄉鎮市調解や裁判所の調解が中心となる
韓国も建設紛争調停委員会を設け、建設工事の紛争を専門に調停する点で日本の審査会と類似する
フランスでは公共調達契約の紛争について友好的解決のための諮問委員会(CCRA)が置かれ、公共工事を中心とする点で本条2号の公共性重視と通じる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- リフォーム後、浴室の床が傾いている。工務店は「仕様通り」の一点張りで、逆に残金200万円を払えと内容証明を送ってきた。あなたは一人で審査会に調停を申請できる。相手の同意を待つ必要はない。
- もしあなたが下請の専門工事業者で、元請から突然「工期遅延の損害分を引く」と代金を減額されたら、どうなる? 元請が国土交通大臣許可の業者なら中央審査会、同じ県の知事許可業者同士ならその県の審査会が窓口になる(25条の9)。取引先を訴えるのは気が重い。だがあっせんなら、関係を壊さずに第三者に入ってもらえる。
- 施主から審査会に調停を申し立てられた工務店のあなた。通知を無視しても敗訴が確定するわけではなく、手続が打ち切られるだけだ。ただし打切りの通知から1か月以内に施主が訴えれば、時効の関係では申請した時点に訴えがあったものとみなされる。時間切れを待つ作戦は通用しない。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 契約書・見積書・追加工事の指示記録・LINE・現場写真を日付順に整理する2. 国土交通省の建設業者検索で相手の許可区分(大臣許可か知事許可か)を確認し、管轄する審査会を特定する(25条の9) 3. 金額の調整が中心ならあっせん、施工の技術的な争点が深いなら調停を選ぶ。相手も合意し、最終決着を求めるなら仲裁を検討する4. 打ち切られた場合に備え、訴訟の準備も並行して進める
訴えられた側:1. 申請の通知を放置しない。欠席しても即敗訴にはならないが、解決の機会を自ら捨てることになる2. 施工記録・検査記録・変更指示書をそろえ、技術系の委員が読む前提で説明資料を作る3. 調停案が示されたら、訴訟になった場合の費用と期間と比べて受諾を判断する4. 合意する場合は、支払方法・修補の範囲・清算条項を文言レベルで詰める
時効(請求できる期限):本条自体に申請期限はない。ただし請負代金債権は一般消滅時効(民法166条:権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年)、契約不適合については不適合を知った時から1年以内の通知が必要(民法637条)。あっせん・調停が打ち切られた場合、打切りの通知を受けた日から1か月以内に訴えを提起すれば、申請の時に訴えの提起があったものとみなされ、時効の完成猶予を受けられる(建設業法25条の16。最新の改正状況をご確認ください)
- 建設業法 第25条建設工事紛争審査会の設置根拠
- 建設業法 第25条の9中央と都道府県の審査会の管轄配分
- 建設業法 第25条の12一人のあっせん委員による手続
- 建設業法 第25条の13三人の調停委員による手続
- 建設業法 第25条の16打切り後の訴え提起と時効の完成猶予(現行効力を要確認)
- 住宅の品質確保の促進等に関する法律 第67条評価住宅の紛争処理の特別ルート(現行効力を要確認)
- 仲裁法 第13条仲裁は書面合意必須、一方申請不可と対照
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