生活保護法 第66条(再審査請求)
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- 市町村長がした保護の決定及び実施に関する処分若しくは第十九条第四項の規定による委任に基づいて行政庁がした処分に係る審査請求についての都道府県知事の裁決又は市町村長がした就労自立給付金若しくは進学・就職準備給付金の支給に関する処分若しくは第五十五条の四第二項の規定による委任に基づいて行政庁がした処分に係る審査請求についての都道府県知事の裁決に不服がある者は、厚生労働大臣に対して再審査請求をすることができる。
- 2.前条第一項(各号を除く。)の規定は、再審査請求の裁決について準用する。この場合において、同項中「当該審査請求」とあるのは「当該再審査請求」と、「第二十三条」とあるのは「第六十六条第一項において読み替えて準用する同法第二十三条」と、「次の各号に掲げる場合の区分に応じそれぞれ当該各号に定める期間内」とあるのは「七十日以内」と読み替えるものとする。
この条文の基本情報
再審査請求とは何ですか?
定義再審査請求とは、生活保護法第66条に定められた規定で、「市町村長がした保護の決定及び実施に関する処分若しくは第十九条第四項の規定による委任に基づいて行政庁がした処分に係る審査請求についての都道府県知事の裁決又は市町村…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 生活保護法第66条(再審査請求)は、日本の生活保護法に含まれる条文です。
- 生活保護法第66条の条文原文は「市町村長がした保護の決定及び実施に関する処分若しくは第十九条第四項の規定による委任に基づいて行政庁がした処分に係る審査請求についての都道府県知事の裁決又は市町村…」で始まります。
- 生活保護法第66条は第十一章 不服申立てに置かれています。
- 生活保護法の公布日は昭和25年5月4日です。
- 生活保護法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 生活保護法第66条の前の条は生活保護法第65条です。
- 生活保護法第66条の次の条は生活保護法第67〜68条です。
- 生活保護法第66条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第66条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000144 - 本サイト収録
生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第66条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000144/66
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点生活保護法66条は、保護の処分に関する知事の裁決に不服がある者が、厚生労働大臣へ再審査請求できると定める。大臣は原則70日以内に裁決しなければならない。
Q · 生活保護の審査請求で知事に棄却されたら、もう争えないの?
争える。大臣への再審査請求と取消訴訟の二つの道がある
生活保護法66条1項により、知事の裁決に不服がある者は厚生労働大臣に再審査請求ができます。期限は裁決を知った日の翌日から1か月(行政不服審査法62条1項)で、大臣は70日以内に裁決する義務を負います(本条2項)。再審査請求は訴訟の前提条件ではないため、知事裁決の後は取消訴訟(6か月以内)を直接起こすことも、両方を並行して進めることもできます。
解説
知事の裁決書に「棄却」の二文字を見た時点で、多くの受給者は戦いが終わったと思い込む。だが生活保護法66条には、その先にもう一段、厚生労働大臣という扉が用意されている。市町村長、または委任を受けた福祉事務所長などの行政庁が下した処分が対象だ。処分とは、保護の開始・変更・停止・廃止(役所があなたに直接下す、保護費を決めたり打ち切ったりする具体的な決定)や、就労自立給付金・進学・就職準備給付金の支給決定を指す。これについて知事の裁決に納得できなければ、国に再審査請求(上の機関に審査のやり直しを求める手続)ができる。大臣は原則として70日以内に裁決しなければならない。見落とされがちなのは、再審査請求が裁判の前提条件ではないという点だ。69条が裁判の前に求めているのは知事への審査請求だけである。知事裁決の後は、大臣ルートと取消訴訟を自分で選ぶことも、並行して進めることもできる。大臣ルートの期限は、裁決を知った日の翌日から1か月。封筒を開けたその日から時計は動いている。
法的な位置づけ
生活保護法66条は、生活保護に関する処分の二段階目の行政不服申立てである再審査請求を定める規定である。市町村長等の処分に対する審査請求について都道府県知事が下した裁決に不服がある者は、厚生労働大臣に再審査請求をすることができ、大臣は原則として70日以内に裁決しなければならない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.裁決書の受取日を記録し締切を確定する 知事の裁決書を受け取った日を余白とカレンダーに記録し、再審査請求の締切(知った日の翌日から1か月)と取消訴訟の締切(6か月)を同時に書き出す
- 2.関係書類を一式そろえる 処分の決定通知書、審査請求書の控え、知事の裁決書、開示を受けたケース記録をまとめ、時系列に並べる。手元にない記録は個人情報の開示請求で入手を検討する
- 3.裁決理由の誤りを具体化する 裁決書の理由欄を一文ずつ分解し、事実認定の誤り、保護基準や実施要領の当てはめの誤りを箇条書きにする。前回の主張の繰り返しより、裁決理由の空白を突くことを優先する
- 4.再審査請求書を厚生労働大臣へ提出する 請求人の氏名・住所、対象となる裁決、裁決を知った年月日、請求の趣旨と理由を記載し、期限内に厚生労働大臣あてに提出する。期限を過ぎた場合は正当な理由と裏付け資料を添える
- 5.口頭意見陳述と訴訟の準備を並行する 書面だけで伝わらない事情があれば口頭意見陳述を申し立てる。保護基準そのものを争う場合などは、取消訴訟の出訴期限を管理しながら弁護士・法テラス・支援団体に相談する
よくある質問 AI による整理
Q1生活保護の再審査請求とは何ですか?
知事が審査請求を棄却・却下した裁決に不服がある場合に、厚生労働大臣へ審査のやり直しを求める手続です。生活保護法66条が根拠です。
Q2生活保護 再審査請求 期限はいつまで?
知事の裁決があったことを知った日の翌日から1か月以内です(行政不服審査法62条1項)。裁決の日の翌日から1年を過ぎると原則として請求できません。
Q3再審査請求書はどこに出せばいい?
あて先は厚生労働大臣です。郵送での提出が一般的で、控えと送付記録を残しておくと、期限内に提出したことを後から証明できます。
Q4再審査請求にお金はかかる?
手数料はかかりません。書面審理が中心のため、自分で書面を作って出すこともできます。代理人を付ける場合は、その費用が別途かかることがあります。
Q5再審査請求の結果が出るまでどれくらい?
本条2項により、大臣は請求があった日から70日以内に裁決する義務を負います。書類の不備を補正した場合は、補正した日から数えます。
Q6保護費の減額に再審査請求できる?
できます。保護の変更決定(減額)は保護の決定及び実施に関する処分にあたり、知事の審査請求で棄却されれば大臣へ再審査請求できます。
Q7再審査請求中も保護費は減ったまま?
再審査請求をしても処分の効力は原則として止まりません。減額や廃止の影響が深刻な場合は、執行停止の申立てを検討する余地があります。
Q8生活保護の不服申立ては何回できる?
行政内部では、知事への審査請求(64条)と大臣への再審査請求(66条)の二段階です。その後の争いは取消訴訟など裁判所に移ります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1知事に負けました。大臣に出すのと裁判、どっちがいいんですか?
両方とも選べる。69条は知事への審査請求を経ていれば足りるとしているので、再審査請求を経ずに取消訴訟を起こせるし、並行して進めることもできる(行政事件訴訟法8条)。実務のポイント:大臣ルートは費用がかからず、書面中心で進む。保護基準そのものの違法を正面から判断させたいなら、舞台は裁判所になる。2025年6月、最高裁は2013年の基準引下げを違法と判断したが、この結論も訴訟ルートで引き出された
Q2裁決書に気付くのが遅れて、1か月過ぎちゃいました。もう無理ですか?
原則は、裁決を知った日の翌日から1か月以内(行政不服審査法62条1項)である。ただし入院、災害、郵便事故など正当な理由があれば、期間を過ぎても受理される余地がある。裁決の日から1年を過ぎると原則として請求できない(同条2項)。実務のポイント:遅れた理由は請求書に具体的に書き、入院証明などの裏付けを付ける。一行の言い訳で済ませるか、証拠を付けて書くかで結果が分かれる
Q3書類だけじゃ事情が伝わらない気がします。直接話す機会はないんですか?
口頭意見陳述を申し立てることができる(行政不服審査法31条、同法66条で再審査請求に準用)。実務のポイント:申立てをしなければ、書面審理のまま静かに終わる。自分から求めない限り、話す場は誰も用意してくれない。支援者や代理人を同席させることもできるので、ひとりで臨む必要はない
間違えやすい点 AI による整理
- 「大臣に再審査請求をしてからでないと裁判はできない」と信じている人は多い。だが69条が裁判の前に要求しているのは知事への審査請求だけである。知事の裁決が出た時点で取消訴訟の門は開いており、再審査請求は必須の関門ではなく、使うかどうかを選べる選択肢である
- 再審査請求という制度があることは知っていても、期限の短さまでは知られていない。最初の審査請求は処分を知った日の翌日から3か月(行政不服審査法18条)あった。同じ感覚でいると、再審査請求の1か月(同法62条)はあっという間に過ぎる。期限を1日でも過ぎれば、主張の中身がどれほど正しくても却下で終わる
- 受給者から見れば、大臣は市や県を正してくれる最後の味方に見える。しかし法律上、保護基準を定めているのはほかならぬ厚生労働大臣自身である(生活保護法8条)。個別の認定ミスを正す場として大臣ルートは機能しうるが、基準そのものが違法だと訴えるなら、基準を作った本人に審査させることになる。その構造を知らずに期待だけをかけると、失望で終わる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 申立先 | 生活保護法66条:厚生労働大臣への再審査請求 | 生活保護法64条:都道府県知事への審査請求 生活保護法69条:審査請求前置(裁判所への出訴要件) |
| 申立期限 | 裁決を知った日の翌日から1か月(行審法62条) | 処分を知った日の翌日から3か月(行審法18条) 取消訴訟は裁決を知った日から6か月(行訴法14条) |
| 裁決期間 | 請求の日(補正時は補正の日)から70日以内 | 原則50日以内、審査会へ諮問する場合70日以内(65条) 裁判所の審理には法定期間なし |
| 訴訟との関係 | 任意。取消訴訟と選択・並行が可能 | 必須。経なければ取消訴訟を起こせない 知事の裁決を経れば出訴可能と定める |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は1998年の訴願法全面改正で再訴願を廃止し、訴願の決定後は直接行政訴訟へ進む一段階構造。日本の大臣への再審査請求に当たる段階はない
韓国も市・道知事への異議申立てと保健福祉部長官への異議申立ての二段階構造をとり、日本と類似する
ドイツでは社会扶助の処分に対し Widerspruch(異議審査)を経て社会裁判所へ提訴する。行政内部の審査は原則一段階
米国連邦最高裁は、福祉給付を打ち切る前に事前の公正な聴聞が必要と判断した。事後の不服申立てを中心とする日本と発想が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし知事の裁決書が月末に届き、減額されたままの保護費が翌月も振り込まれたら、どうなる? 再審査請求の期限は、裁決を知った日の翌日から1か月。次の支給日を待って様子を見ているうちに、大臣への扉は閉じてしまう
- あなたは市の福祉事務所のケースワーカーだ。収入認定を理由に出した保護変更決定は、知事の段階では維持された。ところが受給者が大臣に再審査請求を出し、国から経緯の説明と記録を求められた。ケース記録の一行一行、決定通知の理由欄の簡潔すぎる書き方が、国の担当者の目にさらされる
- 娘の大学進学に合わせて申請した進学準備給付金が不支給になった。知事も棄却した。それでも、まだ終わりではない
- 裁決書が届いたとき、あなたは入院していた。退院して郵便受けを開けたら、到着から5週間が過ぎていた。残された道は、入院という正当な理由を書面で示し、期間を過ぎた請求を受理させることだけだ
- 友人から「保護を打ち切られて知事に訴えたけど負けた。もう弁護士を頼むお金もない」と LINE が来た。あなたは、費用のかからない大臣への再審査請求と、6か月以内に起こせる取消訴訟という二本の道を、その晩のうちに伝えられる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 裁決書を受け取った日付を記録し、1か月後(再審査請求)と6か月後(取消訴訟)の締切を書き出す2. 決定通知、審査請求書、知事の裁決書、ケース記録の開示を受けたものをひとまとめにする3. 裁決理由のどこが事実と違うのか、どの基準の当てはめが誤っているのかを箇条書きにする4. 再審査請求書を厚生労働大臣あてに提出する。支援団体や法テラスに相談し、代理人を付けることも検討する5. 基準そのものを争うなら、取消訴訟の準備を並行して進める
訴えられた側:1. 処分を出した自治体の担当者として、知事の段階で維持された処分であっても、決定通知の理由付記とケース記録の整合を点検し直す2. 根拠にした保護の実施要領の該当箇所を特定し、当てはめの過程を説明できるようにする3. 処分に誤りを見つけたら、裁決を待たずに自ら変更する選択肢もある4. 受給者とのやり取りはすべて記録に残す。国の審理でも、後の訴訟でも証拠になる
時効(請求できる期限):再審査請求は、知事の裁決があったことを知った日の翌日から1か月以内(行政不服審査法62条1項)。裁決の日の翌日から1年を過ぎると、正当な理由がない限り請求できない(同条2項)。大臣は、請求があった日(補正を命じた場合は補正の日)から70日以内に裁決する義務を負う(本条2項)。取消訴訟は、知事の裁決を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。再審査請求をした場合にこの6か月の起算点がずれるかについては、解釈が分かれうる。そのため、知事裁決を基準に管理するのが安全である(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:生活保護法69条の審査請求前置は知事への審査請求のみを要求し、再審査請求は訴訟要件ではない。知事の裁決後は、再審査請求と取消訴訟を選択または並行して利用できる(行政事件訴訟法8条)
改正沿革 AI による整理
- 平成26年(2014年)行政不服審査法改正に伴う整備 行政不服審査法の全部改正(平成28年4月施行)に合わせて改正された。準用規定と裁決期間の読替えが整えられた
- 平成30年(2018年)改正 進学準備給付金の創設(進学・就職準備給付金の名称は令和期の改正によるものの可能性がある)に伴い、その支給処分を再審査請求の対象に加える改正が行われた。年次と名称の変遷は要確認
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:現行生活保護法の制定により、厚生大臣への再審査請求の制度が設けられた
- 2.平成26年(2014年) 改正:行政不服審査法の全部改正に伴う整備(平成28年4月施行)。準用規定と裁決期間の読替えが整えられた
- 生活保護法 第64条前段階である知事への審査請求
- 生活保護法 第65条審査請求の裁決期間、本条で準用
- 生活保護法 第69条審査請求前置、再審査は訴訟の要件外
- 生活保護法 第19条保護の実施事務の委任の根拠
- 生活保護法 第8条大臣が保護基準を定める権限
- 行政不服審査法 第62条再審査請求の期間1か月・1年
- 行政事件訴訟法 第8条不服申立てと取消訴訟の選択・並行
- 行政事件訴訟法 第14条取消訴訟の出訴期間6か月
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