国籍法 第16条
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- 選択の宣言をした日本国民は、外国の国籍の離脱に努めなければならない。
- 2.法務大臣は、選択の宣言をした日本国民で外国の国籍を失つていないものが自己の志望によりその外国の公務員の職(その国の国籍を有しない者であつても就任することができる職を除く。)に就任した場合において、その就任が日本の国籍を選択した趣旨に著しく反すると認めるときは、その者に対し日本の国籍の喪失の宣告をすることができる。
- 3.前項の宣告に係る聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。
- 4.第二項の宣告は、官報に告示してしなければならない。
- 5.第二項の宣告を受けた者は、前項の告示の日に日本の国籍を失う。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国籍法第16条は、日本の国籍法に含まれる条文です。
- 国籍法第16条の条文原文は「選択の宣言をした日本国民は、外国の国籍の離脱に努めなければならない。」で始まります。
- 国籍法の公布日は昭和25年5月4日です。
- 国籍法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 国籍法第16条の前の条は国籍法第15条です。
- 国籍法第16条の次の条は国籍法第17条です。
- 国籍法第16条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
国籍法(昭和二十五年法律第百四十七号)第16条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000147 - 本サイト収録
国籍法(昭和二十五年法律第百四十七号)第16条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000147/16
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国籍法16条は、選択の宣言をした人に外国籍離脱の努力義務を課し、外国籍保持者専用の外国公務員職に自ら就いた場合に限り、法務大臣が日本国籍の喪失を宣告できると定める。
Q · 日本国籍を選んだのに外国籍が残っていたら、日本国籍を失うの?
原則失わない。外国籍専用の外国公務員職に自ら就いた場合だけ危うい
国籍法16条1項は、選択の宣言をした人に外国籍離脱の努力義務を課すだけで、怠っても罰則や国籍喪失はありません。例外は2項です。外国籍を保持したまま、自己の志望で、その国の国籍がないと就けない公務員の職に就き、それが日本国籍を選んだ趣旨に著しく反すると法務大臣が認めた場合に限り、公開聴聞と官報告示を経て喪失が宣告され、告示の日に日本国籍を失います。
解説
日本国籍を選ぶと役所に届け出ても、それだけで外国籍が消えるわけではない。選択の宣言(日本国籍を選び、外国籍を放棄すると宣言する戸籍上の届出)は、あくまで日本の国内手続である。外国籍が消えるかどうかは、その外国の法律が決める。そのため16条1項は、宣言した人に外国籍の離脱に「努めなければならない」と定めるにとどまる。この努力義務(守らなくても罰則のない義務)を怠っても、罰則も国籍喪失もない。国籍を失う可能性があるのは、2項の一点だけである。外国籍を持ったまま、自分から望んでその国の公務員の職に就き、それが日本国籍を選んだ趣旨に著しく反すると法務大臣が判断した場合だ。しかも、その国の国籍がなくても就ける職は対象外になる。宣告の前には公開の聴聞(本人の言い分を聞く正式な手続)が開かれ、結果は官報に載る。この仕組みを知っているかどうかで、「宣言したから外国のパスポートは使えないはず」という思い込みにも、「どうせ何も起きない」という油断にも振り回されずに済む。
法的な位置づけ
国籍法16条は、国籍選択制度において選択の宣言をした日本国民の外国国籍離脱努力義務と、国籍喪失の宣告を定める規定である。外国籍を保持したまま自己の志望により外国籍保持者に限られる外国の公務員職に就任し、選択の趣旨に著しく反する場合、法務大臣が公開聴聞と官報告示を経て喪失を宣告でき、告示の日に日本国籍が失われる。
手順
- 1.外国の公的ポストの国籍要件を確認 打診や募集を受けた外国の公務員職について、募集要項や任用法令でその国の国籍がなくても就任できる職かを確認する。外国人も就ける職なら16条2項の対象外となる
- 2.志願か任命・招集かを書面で残す 就任が自分から応募したものか、法令による招集や一方的任命かを示す書面を保存する。「自己の志望」の有無は喪失宣告の要件に直結する
- 3.外国籍の離脱手続を先に進める 国籍保持者限定の職に就く可能性があるなら、就任前に在外公館などで外国籍の離脱手続を進める。離脱が困難な国の場合は、試みた経緯と困難の理由を記録しておく
- 4.迷ったら法務局の国籍相談で事前確認 判断に迷う場合は、就任を決める前に法務局の国籍相談窓口で確認し、必要に応じて行政手続に詳しい弁護士にも相談する
よくある質問 AI による整理
Q1国籍法16条とは?
国籍の選択の宣言をした人の外国籍離脱努力義務と、外国の公務員職への就任を理由とする日本国籍喪失の宣告を定めた条文です。
Q2国籍の選択の宣言とは?
重国籍者が日本国籍を選び外国籍を放棄すると宣言する、戸籍法上の届出による国内手続です。宣言だけで外国籍が消えるわけではありません。
Q3外国籍の離脱 努力義務 罰則はある?
ありません。16条1項は「努めなければならない」と定めるだけで、離脱しなくても罰則や国籍喪失は規定されていません。
Q4国籍喪失の宣告 手続きの流れは?
法務大臣が要件該当を判断し、公開の聴聞を開いたうえで、官報に告示して宣告します。本人は告示の日に日本国籍を失います。
Q5外国籍を離脱できない国の場合 どうなる?
離脱の可否は外国法が決めるため、できなくても16条1項の違反に制裁はありません。離脱を試みた記録を残しておくと後の説明材料になります。
Q6外国の兵役に招集されたら日本国籍を失う?
本人の意思によらない強制的な就任は「自己の志望」に当たらないと一般に解されています。志願か招集かの記録を残すことが重要です。
Q7国籍喪失の宣告 いつから効力?
16条5項により、宣告が官報に告示された日に日本国籍を失います。聴聞の日や大臣の判断の日ではありません。
Q8国籍喪失の宣告は裁判で争える?
行政処分として取消訴訟で争う余地があり、原則として処分を知った日から6か月以内です(行政事件訴訟法14条)。教示欄も必ず確認しましょう。
この条文についての質問 AI による整理
Q1選択の宣言をしたのに外国のパスポートを更新したら、日本国籍がなくなりますか?
16条2項が対象にしているのは外国の公務員の職への就任であり、パスポートの更新はこれに当たらない。1項の努力義務に反するとの評価はあり得るが、罰則も国籍喪失の規定もない。ただし、自分から望んで新たに外国籍を取得すれば、11条で日本国籍を失う。実務のポイント:「持っていた外国籍を保持し続けること」と「新たに外国籍を取ること」は、法律上まったく別の扱いになる。この二つを混同した相談が非常に多い。
Q2外国の国立大学の教員や、国営企業の社員になるのも「公務員」ですか?
2項は、その国の国籍がなくても就ける職を明文で除外している。外国人の教員を普通に採用している大学のポストであれば、対象外となる可能性が高い。国営企業の職員がそもそも公務員に当たるかどうかは、その国の法制度次第で、一律には言えない。実務のポイント:判断の鍵は肩書ではなく、採用条件の国籍要件である。募集要項を保存しておくことが、そのまま防御材料になる。
Q3この宣告って、実際に出たことあるんですか?
2項の喪失宣告が実際に出された例は、公表情報の範囲ではほとんど知られていない。要件が重く、手続にも公開聴聞と官報告示(3項、4項)が求められるためである。実務のポイント:適用例が少ないのは安心材料にはなるが、条文が生きている以上、ゼロを保証するものではない。外国の公職、とくに国籍要件付きの職を検討するときは、慎重に動くべきだ。
間違えやすい点 AI による整理
- 「選択の宣言をすれば外国籍は自動的に消える」と思われがちだが、日本の届出が外国の国籍法を動かすことはない。宣言した後も外国籍が残っている人は現実に存在し、16条1項はまさにその状態を前提にした条文である
- 「努力義務を怠れば日本国籍を剥奪される」という恐れは、問いの立て方がずれている。1項の違反そのものに法的な制裁はない。国籍喪失につながり得るのは2項の要件をすべて満たす場合に限られる。つまり、自己の志望、外国籍保持者に限られる公務員職への就任、選択の趣旨に著しく反するという法務大臣の判断、公開聴聞、官報告示である
- 本人から見れば、外国で公務員になることは「母の国への貢献」かもしれない。しかし法律から見れば、日本国籍を選ぶと宣言しながら、その外国の国籍を足場に公権力の担い手になる行為である。見る角度によって同じ就職がまったく違う意味を持つ。その落差を知らないまま辞令を受け取るのが最も危うい
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 喪失の原因 | 国籍法16条2項:外国籍保持者専用の外国公務員職への志望による就任 | 国籍法11条1項:自己の志望による外国国籍の取得 国籍法15条:法務大臣の催告後、期間内に国籍を選択しないこと |
| 法務大臣の判断 | 必要(選択の趣旨に著しく反するかを判断し宣告) | 不要(取得の時点で当然に喪失) 催告という形で関与 |
| 手続保障 | 公開の聴聞と官報告示が必須 | 特別な聴聞手続なし 書面または官報による催告と選択期間 |
| 喪失の時期 | 官報告示の日 | 外国国籍を取得した時 選択期間が経過した時 |
他国ではどう定めているか 5 か国
台湾は二重国籍を広く容認する一方、外国籍を持つ者の公職就任を原則として制限し、就任前の外国籍放棄を求める。公権力と二重国籍の衝突を避ける発想は日本と共通する
中国は二重国籍を認めず、外国に定住し自ら外国籍を取得した者は自動的に中国籍を失う。日本のような選択宣言後の努力義務と個別宣告の二段構えはない
ドイツは外国軍隊への志願入隊など特定の行為を国籍喪失事由とする。公権力の担い手となる行為を国籍喪失と結びつける点で本条と比較できる
フランスは外国の公職に就く国民に対し、政府の退職命令に従わない場合に国籍喪失を宣告できる。行政判断による宣告という構造が日本の16条2項に近い
米国は外国政府の職への就任を国籍離脱行為の一つとするが、国籍放棄の意思が要件とされる。本人の意思を重視する点で「自己の志望」要件と通じる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 日米の二重国籍で育ったあなたは、20歳を前に日本国籍の選択を届け出た。ところがアメリカの国籍は、在外公館で離脱手続をして手数料を払わない限り残り続ける。もし離脱手続を先延ばしにしたままだったら、どうなるのか? 16条1項の努力義務に罰則はないので、直ちに何かが起きるわけではない。ただ、この「宙ぶらりん」の状態が2項の前提条件になる
- 選択の宣言をしてから5年後、母の国の州政府から、国籍保持者に限る技術職のポストを打診された。応募する前に確認すべきことは、その職が外国人にも開かれているかどうかである。答え次第で、日本国籍が懸かる判断になる
- 外国籍が残ったままのあなたは、その国の法律で兵役に招集された。本人の意思によらない就任は「自己の志望」に当たらないと一般に解されている。自分から志願したのか、強制的に招集されたのか。その記録が後で意味を持つ
- 法務省から聴聞の通知が届いた。期日まで、あと数週間しかない。この聴聞は法律で公開と決められていて、非公開を求めることはできない。就任の経緯、職務の中身、日本との結び付きを示す資料を、今すぐ揃え始める必要がある
取るべき行動
被害を受けた側:法務大臣から喪失宣告に向けた聴聞の通知が届いた場合の手順である。1. 通知書に書かれた予定される処分の原因と期日を確認し、行政手続に詳しい弁護士に相談する。2. 就任の経緯を示す資料を集める。本人の志望によるものか、その職が外国人にも開かれているか、職務の内容はどうか、といった点だ。3. 離脱を試みた記録や、日本での生活基盤を示す資料をまとめ、「著しく反する」とまでは言えないと主張する。4. 宣告を受けてしまった場合は、取消訴訟などの争い方を早めに検討する。
訴えられた側:外国籍を持ったまま公的ポストを検討している人向けの手順である。1. その職が外国籍の人でも就けるかどうかを、募集要項や任用法令で確認する。就けるなら2項の対象外である。2. 国籍保持者に限られる職であれば、就任前に外国籍の離脱手続を先に済ませることを検討する。3. それができない国の場合は、離脱が困難であることを示す資料を残しておく。4. 迷うときは、法務局の国籍相談で事前に確認する。
時効(請求できる期限):16条自体に時効や期限はなく、宣告の効力は官報に告示された日に生じる(5項)。宣告を行政処分として争う場合、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)である。審査請求の可否と期間は、処分通知書の教示欄で確認すること(最新の改正状況をご確認ください)。国籍選択そのものの期限は14条による。
学説
一般的理解:16条2項の「自己の志望」は本人の自由な意思による就任を指し、法令に基づく兵役招集など意思によらない就任は含まれないと一般に解されている。外国人にも開かれた職は明文で対象外とされる
改正沿革 AI による整理
- 昭和59年(1984年)改正(昭和60年施行) 国籍選択制度の導入に伴い、選択宣言後の離脱努力義務と国籍喪失宣告の仕組みが設けられたとされる。その後、行政手続法の制定などに伴う文言修正の有無と時期は、人による検証が必要
改正の年表
- 1.昭和59年(1984年) 新設:父母両系血統主義の採用に伴う国籍選択制度の導入とあわせ、選択宣言後の外国籍離脱努力義務と国籍喪失の宣告の規定が設けられた(昭和60年施行)
- 国籍法 第14条国籍選択義務と選択の宣言の方法
- 国籍法 第15条選択の催告と不選択による国籍喪失
- 国籍法 第11条志望による外国籍取得での国籍喪失
- 国籍法 第13条届出による日本国籍の離脱
- 行政手続法 第20条聴聞非公開原則を本条3項が修正
- 戸籍法 第104条の2選択の宣言を行う国籍選択届
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