国籍法 第14条(国籍の選択)
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- 外国の国籍を有する日本国民は、外国及び日本の国籍を有することとなつた時が十八歳に達する以前であるときは二十歳に達するまでに、その時が十八歳に達した後であるときはその時から二年以内に、いずれかの国籍を選択しなければならない。
- 2.日本の国籍の選択は、外国の国籍を離脱することによるほかは、戸籍法の定めるところにより、日本の国籍を選択し、かつ、外国の国籍を放棄する旨の宣言(以下「選択の宣言」という。)をすることによつてする。
この条文の基本情報
国籍の選択とは何ですか?
定義国籍の選択とは、国籍法第14条に定められた規定で、「外国の国籍を有する日本国民は、外国及び日本の国籍を有することとなつた時が十八歳に達する以前であるときは二十歳に達するまでに、その時が十八歳に達した後であるときは…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国籍法第14条(国籍の選択)は、日本の国籍法に含まれる条文です。
- 国籍法第14条の条文原文は「外国の国籍を有する日本国民は、外国及び日本の国籍を有することとなつた時が十八歳に達する以前であるときは二十歳に達するまでに、その時が十八歳に達した後であるときは…」で始まります。
- 国籍法の公布日は昭和25年5月4日です。
- 国籍法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 国籍法第14条の前の条は国籍法第13条です。
- 国籍法第14条の次の条は国籍法第15条です。
- 国籍法第14条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国籍法(昭和二十五年法律第百四十七号)第14条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000147 - 本サイト収録
国籍法(昭和二十五年法律第百四十七号)第14条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000147/14
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国籍法14条により、重国籍の日本国民は、18歳以前に重国籍となった場合は20歳まで、18歳後なら2年以内にいずれかの国籍を選択しなければならない。
Q · 二重国籍の子どもは、何歳までにどちらの国籍にするか決めないといけないの?
18歳以前に重国籍なら20歳まで、以後なら2年以内
国籍法14条1項により、重国籍となった時が18歳に達する以前であれば20歳に達するまで、18歳に達した後であれば重国籍となった時から2年以内に、いずれかの国籍を選択しなければなりません。令和4年(2022年)4月の成年年齢引下げで、従来の22歳から20歳に早まりました。日本国籍を選ぶ方法は、外国国籍の離脱か、市区町村役場または在外公館での選択の宣言(同条2項)の二つです。
解説
日本とアメリカの両方のパスポートを持つ子どもには、法律上の期限が付いている。重国籍(二つ以上の国籍を同時に持つ状態)になったのが18歳以前なら20歳になるまでに、18歳を過ぎてからなら重国籍になった時から2年以内に、どちらの国籍を選ぶか決めなければならない。令和4年(2022年)4月の成年年齢引下げで、この期限は22歳から20歳へ2年早まった。古い情報を信じている家庭はまだ多い。見落とされがちなのは選び方である。日本の国籍を選ぶ方法は二つある。一つは外国の国籍を実際に手放すこと、もう一つは役所で「選択の宣言」をすることだ。宣言は市区町村役場か在外公館への届出(戸籍法104条の2)で済む。ただし、宣言をしても外国の国籍が自動的に消えるわけではない。消えるかどうかは相手国の法律しだいである。義務を果たすための書類一枚と、実際に二つの国籍が整理されることは、まったく別の話なのだ。
法的な位置づけ
国籍選択制度とは、外国の国籍を有する日本国民に対し、一定の期限内にいずれかの国籍を選択する義務を課す制度である。国籍法14条1項が選択の期限を、同条2項が日本国籍の選択方法として外国国籍の離脱と選択の宣言の二つを定め、期限後の催告と国籍喪失は同法15条が規律する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.重国籍になった日と期限を確認する 出生、婚姻、認知など、どの時点で重国籍になったかを確認する。18歳以前なら20歳に達するまで、18歳後なら重国籍になった時から2年以内が期限となる。改正前から重国籍だった場合は経過措置の適用も確認する
- 2.相手国の国籍離脱の扱いを調べる 相手国の大使館などで、その国の国籍離脱手続と、日本での選択の宣言が相手国の国籍に影響するかを確認する。宣言後は選び直しがきかないため、宣言の前に調べる
- 3.選択のルートを決めて届け出る 日本国籍を選ぶ場合は、外国籍を離脱するか、市区町村役場または在外公館で選択の宣言をする。外国籍を選ぶ場合は日本国籍の離脱届(13条)を出す。15歳未満なら法定代理人が届け出る(18条)
- 4.外国籍を失ったら外国国籍喪失届を出す 相手国で外国籍の離脱が完了した場合は、戸籍法106条に基づき外国国籍喪失届を提出し、戸籍の記載を整理する
よくある質問 AI による整理
Q1国籍選択とは何ですか?
外国の国籍も持つ日本国民が、期限内に日本と外国のどちらの国籍にするかを決める手続です。国籍法14条が根拠で、日本を選ぶ方法は外国籍の離脱か選択の宣言です。
Q2国籍選択はいつまで?
重国籍になったのが18歳以前なら20歳に達するまで、18歳を過ぎてからなら重国籍になった時から2年以内です(国籍法14条1項)。
Q3国籍選択の期限は20歳と22歳のどっち?
現行法では20歳です。令和4年(2022年)4月1日施行の改正で22歳から20歳に早まりました。施行時点ですでに成年だった人などには経過措置で従前の期限が適用される場合があります。
Q4選択の宣言はどこで届け出る?
国内では市区町村役場、国外では日本の大使館・総領事館(在外公館)に届け出ます。手続は戸籍法104条の2に定められています。
Q5二重国籍は日本では違法ですか?
出生や婚姻で自分の意思によらず重国籍になった状態自体が直ちに違法なのではなく、期限内に国籍を選択する義務が課されます。自分の意思で外国籍を取った場合は11条で日本国籍を失います。
Q6結婚で外国籍が付与されたら国籍選択は必要?
本人の意思によらず配偶者の国の法律で外国籍が付与された場合は重国籍となり、選択が必要です。18歳を過ぎてからなら、重国籍になった時から2年以内が期限です。
Q7外国の国籍を選ぶにはどうすればいい?
日本の国籍を離脱する届出(国籍法13条)を法務大臣に対して行います。国内では住所地を管轄する法務局、国外では在外公館が窓口です。
Q8国籍留保と国籍選択の違いは?
国籍留保は国外で生まれた子が日本国籍を失わないよう出生後3か月以内に出す届出(12条)。国籍選択は、留保などで重国籍となった人が後に行う手続です(14条)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1期限までに選ばなかったら、罰金とかあるんですか?
国籍法14条には罰則がない。期限を過ぎると、法務大臣が書面で選択を催告できるようになり(15条1項)、催告から1か月以内に選ばないと日本国籍を失う(同条3項)。実務のポイント:この催告は、これまで実際に行われた例がないと国会答弁などで説明されてきた(最新の改正状況をご確認ください)。ただし「実例がない」ことは「許されている」ことを意味しない。公務員試験や一部の資格手続で国籍の状態を確認される場面もあるので、書類上は整理しておくほうが得策である
Q2選択の宣言をしたら、アメリカのパスポートは没収されますか?
日本での選択の宣言(14条2項)は日本の戸籍上の手続で、アメリカの国籍を直接消す効力はない。アメリカ国籍を失うかどうかはアメリカの法律によって決まる。宣言後は外国の国籍を離脱する努力義務(16条1項)を負う。実務のポイント:外国の国籍を実際に離脱した場合は、外国国籍喪失届(戸籍法106条)を出す必要がある。宣言だけで済ませるのか、実際に離脱するのかによって、その後の出入国手続や相手国での税務上の扱いが大きく変わりうる
Q3子どもが小さいうちに親が勝手に決めちゃっていいんですか?
15歳未満の子については、法定代理人である親が選択の宣言を代わりに出せる(国籍法18条)。法律上、親が代わりに届け出ることは認められている。実務のポイント:親が早めに日本国籍を選んで宣言しておくと、子どもが成長した後で「本当は相手国の国籍を中心に生きたかった」と感じる場合がある。その場合、日本国籍を離脱する(13条)ことはできても、手放した外国の国籍を取り戻せるかは相手国しだいである。後から取り返しにくい決定なので、子どもの意思を確かめられる年齢まで待つのも一つの戦略である
間違えやすい点 AI による整理
- 「期限を過ぎたら自動的に日本国籍が消える」と恐れている人は多い。しかし国籍法14条の期限を過ぎても、それだけで国籍は失われない。国籍を失うのは、法務大臣の催告(15条)を受けてから1か月以内に選択しなかった場合である。一方で、期限を過ぎた状態は法律上の義務違反であることに変わりはない。安心してよい話ではなく、義務を果たしていない状態が続いているということだ
- 選択の宣言をすれば、二重国籍の問題はすべて片付くと思われている。実際には、宣言は日本の戸籍に記録される手続にすぎない。宣言した人は外国の国籍を離脱するよう「努めなければならない」とされている(16条1項)が、これは努力義務(守るよう努める義務で、直接の罰則はない)である。外国の国籍が本当に消えるかどうかは、その国の法律と、本人がその国で離脱手続をするかどうかにかかっている
- 「二重国籍はいつまで許されるか」という問いの立て方が、そもそもずれている。自分の意思で外国の国籍を取った日本人は、その時点で日本国籍を自動的に失う(11条1項)。14条の選択制度の対象はそれとは別で、出生や婚姻などにより、自分の意思によらずに重国籍になった人である。どうやって二つ目の国籍を手に入れたかで、適用されるルールが根本から変わる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象者 | 国籍法14条:出生・婚姻などで自分の意思によらず重国籍となった日本国民 | 国籍法11条:自分の意思で外国籍を取得した日本国民 国籍法15条:14条の期限までに選択しなかった重国籍者 |
| 日本国籍への効果 | 期限内の選択義務を課すのみで、直ちに日本国籍は失われない | 外国籍取得の時点で日本国籍を自動的に失う 催告から1か月以内に選択しないと日本国籍を失う |
| 期限 | 18歳以前の重国籍は20歳まで、18歳後は2年以内 | 期限の概念なし(取得と同時に喪失) 催告の到達から1か月以内 |
| 本人がとれる行動 | 外国籍の離脱、選択の宣言、日本国籍の離脱のいずれかを選ぶ | 喪失を前提に国籍喪失届を出す(国籍の再取得は帰化等による) 期間内に14条の選択を行う |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は重国籍そのものを原則として許容し、日本のような期限付きの選択義務はない。公職就任時など限定場面で外国籍の放棄を求める
韓国も複数国籍者に国籍選択義務を課す点で日本と近い。2010年改正で外国籍不行使誓約により一定の複数国籍保持を認める仕組みを導入した
ドイツは出生地主義で国籍を得た子に選択義務(Optionspflicht)を課していたが、2024年の改正で廃止し、重国籍を広く容認する方向に転換した
米国は重国籍を前提としており選択義務はない。国籍の喪失は本人の自発的な放棄行為等に限られる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- アメリカで生まれた子どもが19歳になった。日本国籍の留保届は出生時に済ませてある。期限の20歳の誕生日まであと数か月。留学先の大学はアメリカにあり、在外公館の予約はすぐには取れない。本人が15歳以上なので、親が代わりに届け出ることはもうできない(国籍法18条)
- 重国籍のまま20歳を過ぎたとしたら、日本国籍はその日に自動的に消えるのか? 消えない。期限を過ぎると法務大臣が書面で選択を催告できる(15条1項)。催告を受けてから1か月以内に選ばなかったときに、初めて日本国籍を失う(同条3項)
- あなたは日本人の親として、日本とフランスの国籍を持つ子どもを育てている。子どもは12歳。「大人になってから本人が決めればいい」と考えてきたが、15歳未満のうちなら法定代理人(親など、子に代わって法律行為をする人)が選択の宣言を代わりに出せる。親が決めるのか、本人に決めさせるのか。その判断の分かれ目は15歳である
- 25歳で外国人と結婚した。相手国の法律によって、本人が希望しなくても配偶者の国籍が自動的に付与された。重国籍になったのが18歳を過ぎてからなので、選択期限はその時から2年以内である。20歳の期限はすでに過ぎているから関係ない、と思い込むと数え方を間違える
取るべき行動
被害を受けた側:期限が近づいている重国籍者本人、またはその親の場合:1. 重国籍になった日と年齢を確認し、期限(20歳まで、または重国籍になってから2年以内)を計算する2. 相手国の大使館などで、その国が国籍離脱をどう扱っているかを確認する3. 日本国籍を選ぶなら、外国の国籍を離脱して外国国籍喪失届を出すか、市区町村役場や在外公館で選択の宣言をするかを決める4. 15歳未満なら親が代わりに届け出る。外国の国籍を選ぶなら、日本の国籍離脱届(13条)を出す
訴えられた側:期限をすでに過ぎていることに気づいた場合:1. 慌てる必要はないが放置もしない。催告(15条)を受ける前なら、今からでも選択できる2. 在外公館や市区町村役場に選択の宣言の手続を問い合わせる3. 法務大臣から催告書が届いたら、1か月という期限を最優先にする。この期間を過ぎると日本国籍を失う4. 自分の意思で外国の国籍を取ったケース(11条の自動喪失の可能性あり)かどうかは、行政書士や弁護士に早めに相談して確かめる
時効(請求できる期限):18歳以前に重国籍になった場合は20歳に達するまで。18歳を過ぎてから重国籍になった場合は、重国籍になった時から2年以内。令和4年(2022年)4月1日の施行時点ですでに成年だった人などには経過措置で従来の期限(22歳まで等)が適用される場合がある(最新の改正状況をご確認ください)。催告を受けた場合は、到達から1か月以内に選択しないと日本国籍を失う(15条3項)
学説
通説:国籍選択制度は国籍唯一の原則を具体化するものだが、期限後も催告を経なければ国籍を失わず、宣言後の外国籍離脱も努力義務にとどまるため、強制力は抑制的に設計されていると理解されている
立法論(重国籍容認論):国際結婚の増加や海外で活躍する日本人の実情を踏まえ、選択義務の廃止や重国籍の容認を検討すべきとする議論がある。他方で、国籍唯一の原則の維持を支持する見解も根強い
改正沿革 AI による整理
- 昭和59年(1984年)改正、昭和60年(1985年)1月1日施行 父母両系血統主義の採用により重国籍者の増加が見込まれたことから、国籍選択制度を導入した。20歳以前に重国籍になった人は22歳まで、20歳を過ぎてから重国籍になった人は2年以内に選択すると定めた
- 平成30年(2018年)改正、令和4年(2022年)4月1日施行 民法の成年年齢引下げ(民法の一部を改正する法律)に連動して、「二十歳」を「十八歳」に、「二十二歳」を「二十歳」に改正した。選択期限が2年早まった
改正の年表
- 1.昭和59年(1984年) 新設:父母両系血統主義の採用に伴い国籍選択制度を導入(昭和60年1月1日施行)。20歳以前の重国籍者は22歳まで、20歳後の重国籍者は2年以内に選択すると定めた
- 2.平成30年(2018年) 改正:民法の成年年齢引下げに連動し、「二十歳」を「十八歳」、「二十二歳」を「二十歳」に改正(令和4年4月1日施行)。選択期限が2年早まった
- 国籍法 第15条期限後の法務大臣の催告と国籍喪失
- 国籍法 第16条選択宣言後の外国籍離脱の努力義務
- 国籍法 第11条志望による外国籍取得での当然喪失
- 国籍法 第12条国外出生者の国籍留保、選択の前段階
- 国籍法 第18条15歳未満は法定代理人が届出
- 戸籍法 第104条の2国籍選択の届出手続
- 戸籍法 第106条外国国籍喪失の届出義務
- 民法 第4条成年18歳、選択期限の年齢基準の連動
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