国籍法 第11条(国籍の喪失)
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- 日本国民は、自己の志望によつて外国の国籍を取得したときは、日本の国籍を失う。
- 2.外国の国籍を有する日本国民は、その外国の法令によりその国の国籍を選択したときは、日本の国籍を失う。
この条文の基本情報
国籍の喪失とは何ですか?
定義国籍の喪失とは、国籍法第11条に定められた規定で、「日本国民は、自己の志望によつて外国の国籍を取得したときは、日本の国籍を失う。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国籍法第11条(国籍の喪失)は、日本の国籍法に含まれる条文です。
- 国籍法第11条の条文原文は「日本国民は、自己の志望によつて外国の国籍を取得したときは、日本の国籍を失う。」で始まります。
- 国籍法の公布日は昭和25年5月4日です。
- 国籍法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 国籍法第11条の前の条は国籍法第10条です。
- 国籍法第11条の次の条は国籍法第12条です。
- 国籍法第11条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国籍法(昭和二十五年法律第百四十七号)第11条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000147 - 本サイト収録
国籍法(昭和二十五年法律第百四十七号)第11条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000147/11
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国籍法11条は、日本国民が自己の志望で外国籍を取得したとき、または外国の法令で外国籍を選択したとき、日本国籍を当然に失うと定める。届出の有無は関係しない。
Q · 自分で外国の市民権を取ったら、日本国籍はどうなるの?
取得した瞬間に、手続なしで自動的に失います
国籍法11条1項により、日本国民が自己の志望で外国籍を取得すると、その時点で日本国籍を当然に失います。届出や通知がなくても効果は変わらず、日本の旅券も失効します。一方、婚姻や出生で相手国の法律により自動的に国籍が付与された場合は「志望」に当たらず、喪失しません(ただし14条の選択義務が生じます)。事後には戸籍法103条の国籍喪失届が必要です。
解説
役所からの通知も、本人のサインも、戸籍の書換えもいらない。外国の帰化申請が認められた瞬間、日本国籍は法律上自動的に消えている。国籍法11条1項が定めるのは、この「当然喪失」(本人が何も手続しなくても、法律の効果として自動的に失うこと)である。カギは「自己の志望によつて」という言葉にある。自分から申請して外国籍を取った場合だけが対象で、結婚や出生によって相手国の法律が自動的に国籍を与えた場合は含まれない。2項はもう一つの落とし穴である。生まれつき二重国籍の人が、その外国の法令上の手続でその国の国籍を「選択」すると、そこで日本国籍を失う。多くの海外在住者は、戸籍に記載が残り、日本の旅券(パスポート)も手元にあるので、まだ日本人のつもりでいる。だが法律上はすでに外国人であり、その旅券も効力を失っている。この差を知っているかどうかで、帰化申請の前に取るべき行動がまるで変わる
法的な位置づけ
国籍法11条は国籍の当然喪失を定める規定である。1項は日本国民が自己の志望により外国国籍を取得した場合、2項は外国国籍を併有する日本国民がその外国の法令により当該国籍を選択した場合に、届出や許可を要せず法律上当然に日本国籍を失わせる。婚姻・出生による外国籍の自動付与は1項の対象外である。
よくある質問 AI による整理
Q1国籍法11条とは何ですか?
自分の意思で外国籍を取得した日本国民、または外国法令で外国籍を選択した重国籍者が、自動的に日本国籍を失うことを定めた規定です。
Q2二重国籍は日本では違法ですか?
出生や婚姻による重国籍そのものは違法ではありませんが、国籍法14条で期限内に国籍を選択する義務があります。自分の志望で外国籍を取った場合は11条により重国籍自体が生じません。
Q3国籍喪失届はいつまでに出す必要がありますか?
喪失の事実を知った日から1か月以内、国外にいる場合は3か月以内です(戸籍法103条)。正当な理由なく遅れると過料の対象になり得ます。
Q4親が子どもの外国籍を申請したら、子どもの日本国籍はどうなりますか?
実務上、法定代理人による申請も本人の志望による取得と同視され、子どもの日本国籍も失われるとされます。個別の扱いは申請前に法務局や在外公館で確認してください。
Q5日本国籍を失ったら、日本の年金はもらえなくなりますか?
国籍を失っても、納付済み期間に基づく公的年金の受給資格が当然に消えるわけではありません。受給手続や海外送金の扱いは日本年金機構で確認が必要です。
Q6外国籍を取得したら日本の不動産や預金はどうなりますか?
不動産や預金の所有は国籍に関係なく続けられます。ただし本人確認書類や住所の変更手続が必要になり、非居住者となれば税務上の扱いも変わります。
Q7国籍法11条2項の「国籍の選択」とは何ですか?
生まれつき外国籍を併有する日本国民が、その外国の法令上の手続でその国の国籍を選ぶ行為です。この手続をすると日本国籍を失います。
Q8国籍を喪失したら戸籍はどうなりますか?
国籍喪失届が受理されると戸籍から除かれます(除籍)。本人の届出がなくても、官公署からの報告によって記載される場合があります(戸籍法105条)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1アメリカ市民権を取っても、日本のパスポートを更新しなければバレないんじゃないの?
発覚するかどうかは関係ない。11条1項は、自分で申請して外国籍を取った瞬間に日本国籍を当然に失わせる。戸籍に記載が残っていても、法律上はすでに外国人である。実務のポイント:在外公館で旅券を更新するとき、渡航や居住の状況から外国籍の取得を確認されることがある。「バレない」と期待するより、喪失を前提にして今後の出入国と在留を組み立て直すほうがリスクは小さい
Q2結婚したら相手の国の国籍が勝手に付いてきた。これで日本国籍はなくなる?
自分で申請していないので、11条1項の「自己の志望」には当たらず、国籍は失わない。ただし二重国籍になるので、国籍法14条の選択義務が生じる。実務のポイント:この場面で本当に注意すべきなのは、その後の外国側での手続である。相手国の法令上の「国籍の選択」に当たる手続をすると、11条2項で日本国籍を失う。現地の窓口でサインする前に、日本の在外公館で確認しておく
Q3一度なくした日本国籍って、取り戻せるんですか?
自動的には戻らない。国籍法17条の再取得は国籍留保をしなかった子どもなどが対象で、11条で失った人は帰化(4条以下)を申請するしかない。実務のポイント:元日本国民で日本に住所がある人は、国籍法8条の簡易帰化により、居住年数などの要件が緩和される。完全にゼロからの外国人扱いではないので、戻り道を前提に人生設計を組む人もいる
間違えやすい点 AI による整理
- 「日本は二重国籍を黙認しているから、外国籍を取ってもバレなければ大丈夫」という見方は、問いの立て方がずれている。問題は発覚するかどうかではない。11条1項の喪失は届出の有無と関係なく、外国籍取得の瞬間に法律上当然に生じる。隠しているのは戸籍上の手続にすぎず、国籍そのものはすでに無い
- 外国籍を自分で取ると日本国籍を失う。そこまでは多くの人が知っている。知られていないのはその後の重さである。日本に住んでいても在留資格(外国人が日本に滞在するための法的な資格)が必要になり、選挙権も失う。戻るには帰化(4条以下)を申請し、法務大臣の許可を待つしかない。取り戻すには年単位の手続が必要になる
- 本人から見れば、米国の永住権(グリーンカード)も市民権も「アメリカに住むための身分」で同じに見える。法律から見れば別物だ。永住権は国籍ではないので、何年持っていても11条は動かない。区別を誤ると、不要な不安で悩むか、市民権の宣誓で取り返しのつかない一線を越えるかのどちらかになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 喪失の原因 | 国籍法11条:自己の志望による外国籍取得(1項)/外国法令による国籍選択(2項) | 国籍法13条:外国籍を持つ日本国民による国籍離脱の届出 国籍法12条:国外で生まれた重国籍の子が国籍留保をしなかった場合 |
| 本人の手続 | 不要(法律上当然に喪失)。事後に戸籍法103条の喪失届 | 法務大臣への離脱届の提出が必要 出生届と同時の国籍留保の意思表示をしないことで喪失 |
| 効力発生時点 | 外国籍の取得または選択の瞬間 | 離脱の届出の時 出生時にさかのぼって喪失 |
| 日本国籍に戻る道 | 帰化(4条以下、元日本国民は8条の簡易帰化) | 帰化(4条以下、元日本国民は8条の簡易帰化) 20歳未満で日本に住所があれば17条の届出による再取得 |
他国ではどう定めているか 5 か国
台湾は外国籍取得で自動喪失とはせず、本人の申請に基づく内政部の許可によって国籍を喪失する。日本の当然喪失とは発想が逆である
韓国も自ら外国籍を取得した者は韓国籍を喪失するとし、日本に近い。ただし2010年改正で一定の場合に外国籍不行使誓約による重国籍保持を認めた
中国も外国に定住し自ら外国籍を取得した者は自動的に中国国籍を失うとし、重国籍を認めない点で日本と共通する
ドイツは長く外国籍取得による自動喪失を定めていたが、2024年の改正で廃止し重国籍を原則容認する方向に転じた
米国は外国での帰化などの行為に加え、米国籍を放棄する意思を要件とし、自動喪失を限定的にしか認めない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- アメリカで働いて12年。昇進の条件が市民権で、帰化面接の日程が届いた。宣誓式に出た瞬間、日本国籍は消える。「二つとも持てる裏技」は、11条1項の前には存在しない
- もし、ドイツ人と結婚したあなたに、相手国の法律で国籍が自動的に付与されたらどうなる? 自分から申請していないので11条1項の「志望」には当たらない。ただし二重国籍になり、国籍法14条の選択義務が別途動き出す
- シンガポール国籍を取得して5年、日本の旅券の更新で在外公館を訪ねたあなた。窓口で外国籍の取得を確認され、更新は受け付けられず、国籍喪失届の提出を求められる。問題は5年前の宣誓の瞬間に起きていた
- 父の葬儀で急いで帰国する。手元の日本旅券は、あなたが外国籍を取った時点で失効している。出国は3日後。取得した国の旅券で入国する準備を今夜のうちに整えなければ、空港で立ち往生する
- 友人から「外国籍を取っても黙っていれば日本国籍は残るんでしょ?」と聞かれた。黙っていても喪失の効果は変わらない。遅れるのは戸籍への記載だけで、法的にはすでに日本人ではない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 外国籍を取った日と、自分で申請したのか自動的に付与されたのかを書類で確認する。国籍証書や宣誓式の記録がそのまま証拠になる2. 自分で申請していたなら、日本国籍はすでに失われている。戸籍法103条の国籍喪失届を在外公館か市区町村に提出する3. 失効した日本旅券での出入国はやめ、取得国の旅券で渡航する4. 日本に長く住むなら在留資格を手当てする。日本国籍に戻りたいなら、8条の簡易帰化の要件を法務局で相談する
訴えられた側:1. 在外公館や法務局から外国籍の取得について照会を受けたら、まず自分から申請したのか、結婚や出生で自動的に付与されたのかを整理する2. 自動付与なら11条1項の「志望」には当たらないと主張できる。当時の相手国の国籍法と取得の経緯を示す資料を集める3. 生まれつき二重国籍で、外国側の手続が「国籍の選択」に当たるか争いがある場合は、その手続の法的な性質を示す資料を準備する。本国の法令の原文と翻訳が要る4. 判断が難しい事案は、渉外戸籍(国をまたぐ戸籍の手続)に詳しい弁護士か行政書士に相談する
時効(請求できる期限):国籍を失うのは外国籍を取得した(または外国の国籍を選択した)その瞬間で、猶予期間はない。国籍喪失届は、喪失の事実を知った日から1か月以内(国外にいるときは3か月以内)である(戸籍法103条)。正当な理由なく遅れると過料の対象になる(最新の改正状況をご確認ください)。日本国内で国籍を失った場合、在留資格の取得申請は喪失の日から30日以内である(出入国管理及び難民認定法22条の2)
学説
通説・実務:「自己の志望」は本人の意思に基づく外国籍の取得を指し、婚姻・出生・領土変更などによる外国法上の自動付与は含まない。法定代理人による申請は本人の志望と同視されると解されている
立法趣旨:重国籍の発生を入口で防止し、外交保護権の所在や国家への忠誠の帰属を明確にすることが目的とされる。憲法22条2項の国籍離脱の自由との関係で合憲性が論じられてきた
改正沿革 AI による整理
- 昭和25年(1950年)国籍法制定 自己の志望による外国国籍取得で日本国籍を失う旨の規定が置かれた(当時の条番号は要確認)
- 昭和59年(1984年)改正(昭和60年施行) 国籍選択制度の導入に伴って条番号が整理され、外国の法令による国籍選択での喪失(現2項)が加えられたとされる。改正の経緯は人の手による検証が必要
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:現行国籍法の制定。自己の志望による外国国籍取得で日本国籍を失う旨の規定が置かれた
- 2.昭和59年(1984年) 改正:父母両系血統主義の採用と国籍選択制度の導入に伴い条番号が整理され、外国の法令による国籍選択での喪失(現2項)が加えられた(昭和60年施行)
- 国籍法 第14条重国籍者の国籍選択義務
- 国籍法 第13条届出による国籍離脱
- 国籍法 第8条元日本国民の簡易帰化
- 国籍法 第12条国籍留保をしない国外出生子の喪失
- 国籍法 第16条選択宣言後の外国籍離脱努力義務
- 戸籍法 第103条国籍喪失届の届出義務と期間
- 出入国管理及び難民認定法 第22条の2国籍喪失者の在留資格取得手続
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